お墓
墓石の修理ってどうするの?修理費用や修理までの流れを解説
更新日:2022.11.10 公開日:2021.09.06
墓石を建てるには高額のお金がかかります。
無事お墓を建てる後はどうでしょうか。
お墓を維持していくにはどれだけお金がかかるのか、お寺や霊園が面倒を見てくれるのか、わからないことがたくさんあると思います。
そこで、この記事では墓石修理の相場や流れについて解説していきます。
修理の必要がない方もいずれは必要になる知識だと思います。
是非この機会に最後までご覧ください。
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墓石が壊れる原因
お墓の耐久年数はおおよそ50~100年、短かければ30年ほどと言われています。
墓石は様々な壊れ方をします。
主に経年劣化、地震、台風、水害、土砂災害、山火事、鳥獣による破壊、人為的破壊などが墓石の壊れる原因となります。
墓石はどのように壊れるのか項目ごとに説明します。
目地が割れる
目地の割れは墓石の修理で多い症状の一つです。
お墓の中で一般的な和型墓石はは上から竿石、上台、中台、下台で出来ています。
その墓石の繋ぎ目部分の目地は、経年劣化により隙間ができます。
その隙間に雨や雪の影響からシミが発生し、次第に墓石は劣化していきます。
欠けやひび割れ
お墓の修理で最も多いのが墓石の欠けやひび割れです。
墓石は、見えない小さな穴が無数にあります。
そこから雨水などが侵入すると、小さな傷からひび割れが発生することがあります。
ひび割れは放置しておくと墓石の劣化を早めてしまう可能性があるので、早めに修理するほうが費用が安く済みます。
墓石のズレ
墓石は石と石をセメントで接着しているので、そのセメントが経年劣化で割れるとそこから雨水が侵入します。
冬など寒い季節にその侵入した雨水が凍ると簡単に墓石を持ち上げます。
そして昼間氷が溶けてくると、とても重い墓石でも簡単にずれてしまいます。
加えて、地震の揺れによって目地が切れてしまうことでズレが生じることもあります。
墓石の傾き
墓地の場所が昔田んぼであったりして地盤が弱いところに重い墓石が乗ることで傾きます。
また、墓地に植えてある木の根が原因の場合もあります。
墓石の傾きは、墓石の基礎に当たる土台の傾きが原因なので、費用がかかります。
しかし、最近の墓石はお寺や霊園の面積全体に基礎工事を行う、ベタ基礎工事と呼ばれるものを行います。
家の基礎工事と同じく、柱の下にだけではなく全体に基礎工事を行うため、均等に重量が掛かり水平のまま支えてくれます。
墓石が倒れる
墓石は基本的にそれぞれの部分を接着剤でくっつけているだけです。
今は、墓石用の接着剤がありますが、一昔前はモルタルやコンクリートが主流でした。
モルタルやコンクリートは強度があるのですが、伸縮性がありません。
地震大国の日本では震度4以上の地震はよくあることです。
その縦揺れ、横揺れを何回も積み重ねていくと接地面がどんどんずれていき、ただ乗っているだけの状態になってしまいます。
ずれる状態が深刻化すると少しの揺れで倒れてしまいます。
墓石の修理内容
お墓は長く使用していくものですので、時間の経過とともに気になるところもでてくるかもしれません。
「お墓の文字が消えかけてきた」「お墓の雑草が気になる」などといったことがあれば修理を依頼しましょう。
お墓の修理については、石材店に相談すると解決してくれます。
お墓の文字の彫刻
家族が亡くなると、一般的に四十九日や一周忌の法要にあわせて故人の納骨を行うことが多いです。
納骨にあたっては、その日までにお墓に彫刻をしておく必要があります。
お墓には亡くなった故人様の戒名、生前の名前、命日、年齢などを彫刻します。
石材店に彫刻を依頼しましょう。
お墓の彫刻文字には黒や白や赤などの色を入れることがありますが、お墓は雨風にさらされているため彫刻に入れた色があせてくることがあります。
色の入れ直しについては、自分でされる方もいます。
ホームセンターなどで、墓石の名入れ用ペンキも売られていますので、自分でやってみるのも良いでしょう。
ただし、塗料などは、墓石の他の部分につくと変色や劣化の原因となることもあるため、心配な方は費用がかかっても石材店に依頼するのが安心かもしれません。
盛り土を固める
お墓参りの度に雑草の草抜きに苦労しているという方も多いのではないでしょうか。
そういう方には、お墓の盛り土、つまり土の表面部分をコンクリートで固めるという修理も一つの手段です。
土の部分がなくなるため、草は生えてくることはなくなります。
その上に玉砂利を敷き詰めると見栄えがよくなります。
しかし、コンクリートで固めてしまうと、透水性がなくなるため雨水が墓地の外に流れることになります。
せっかく敷いた玉砂利が雨水と一緒に流されてしまう可能性があることがデメリットです。
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墓石修理の相場
ここでは様々な状態の墓石の修理費用の相場を解説していきます。
汚れやひび、割れや傾きなど状態によって相場は異なります。
墓石表面の汚れを取る場合
竿石や石塔のクリーニングの費用相場は、約1万5000円です。
石材の大きさや、建立年数からどれだけ経ったかによって費用は左右されます。
墓石表面の汚れを落とした後に、墓石のコーティングをすることも可能です。
墓石のコーティングの相場は約3万円~です。
墓石は紫外線や風雨に常にさらされるので、クリーニングをしても汚れがちです。
コーティングをすることで、墓石が汚れにくくなります。
ひび割れを修理する場合
ひび割れを修理する際の費用の目安は、約3万~5万円です。
一か所1万円程という業者もあります。
墓石表面のひび割れはシリコン系コーキング剤やセメント剤などを使って修理します。
隙間から雨水が侵入しないよう隙間を残さずきちんとコーキング剤で充填します。
墓石の内部まで割れが進行している場合は、墓の立て直しが必要となる場合があります。
目地(めじ)の割れを修理する場合
目地の割れを修理するのにかかる費用は3〜5万円程度です。
上記のひび割れ同様シリコン系のコーキング剤かセメントを使って修理します。
劣化部分を取り除き、取り除いた目地部分をコーキング剤で充填します。
傾いているもしくは倒れている墓石の場合
費用相場は約10万円~、100万~200万円程度と高額になってきます。
墓石自体の重量非常に重いので、自分で直すのは困難だと思います。
墓石が傾くのは、土台の地盤が原因である場合がほとんどです。
基本的に、雨によって地盤が緩んでしまい、沈下することで傾きが発生します。
この場合は、墓石を一度撤去して地盤から改良します。
その後墓石を戻す作業となり、大掛かりな修理なので費用も高額になります。
場合によっては新しく墓石を買い替えたほうが安く済むかもしれません。
他のケースに比べて事前に防ぐ方法もなく、対処がしにくい点も厄介な点でしょう。
墓石が倒れてしまうと、修復不可能なほど破損してしまうので墓石を新しく買い換える必要がでてきます。
また、倒れることによって近くの他の墓石にも傷を負わせてしまった場合は、さらなる費用がかかることも頭に入れておきましょう。
お墓の修理までの流れ
ここでは修理までの流れについて解説していきます。
流れが頭に入っているといざというときに焦らずに対応できると思います。
それでは順番に解説していきます。
壊れている部分を確認
まず、修理をする箇所を確認します。
墓石には様々なパーツの組み合わせで出来ています。
墓石の中心で○○家などが書いてある竿石。
上から竿石を支える上台、中台、芝台・下台。
さらに、本体の前にお花やお水を手向ける水鉢・花立と、その前にあるお線香を手向ける香炉。
この6つのパーツでお墓の本体は構成されています。
その周りには、塔婆立・墓誌・灯篭・つくばい・植木・物置台・砂利などがあります。
これらの部分がないお墓もあります。
お墓がどんな状態なのか、どこが壊れているのか、修理が必要な箇所を詳しく伝えましょう。
表面的な傷だけではなく、墓石の内部まで傷が進行している場合もありますので、石材店の方に一度墓石を確認してもらえると安心です。
墓石を購入した石材店に見積もりを取る
お墓の修理は、構造や材質を把握している、墓石を建てた石材店のほうが修理を頼みやすいです。
お墓の状態を確認したら、どのくらいの費用がかかるのか見積もりをもらいます。
お墓の修理にかかる費用は決して安くありません。
2社以上の石材店に見積もりを頼んだり、インターネットで相場を確認したりしながら検討するのも良いでしょう。
インターネットには見積もりの比較サイトもあり、そこでは複数社から見積もりを取ることができます。
修理を依頼する
修理を依頼するときに、建て替え、基礎工事、耐震、磨き直し等を薦められることがあります。
建て替えを検討するのは、墓石の傷みが激しく部分的な修理では効果が無い場合や、新しい墓石の費用が修理の費用と変わらない時です。
耐震工事などのオプションは追加料金がかかります。
ですが、最低限必要な修理をするだけでもお墓は永く使用して頂けます。
予算もあると思うので相談をしながら修理してください。
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お墓を長持ちさせるメンテナンス術
お墓は屋外にずっと置いてあるものです。
常に風雨にさらされているので、お墓はどうしても汚れます。
また空気に含まれているほこり、花粉などや、鳥や獣などの糞尿、湿気によって生えてしまったカビやコケも汚れの原因になります。
すぐに掃除せず放置したままにしていると、汚れはどんどん蓄積していく一方です。
そこでこまめな掃除を行い、メンテナンスをしましょう。
お墓参りに行った際の、メンテナンスの手順は以下の通りです。
- 足元から敷地内を掃除する
- 石塔を上から下に掃除する
- 部材を掃除する
- お供えをし、線香をあげて合掌をする
歯ブラシやハサミを持っていき、細かな溝を掃除したり、植木があれば剪定することでさらにきれいに保つことができます。
墓石の定期的なメンテナンスは石材店に頼むこともおすすめです。
コーティング剤で墓石をコーティングしたり、シリコン素材の免震材で地震による倒壊対策を施す方も増えています。
日々のお手入れやメンテナンスを行うことで、墓石の傷みを防ぎ大規模な修理の頻度を下げることができます。
お墓を自分で修繕する方法
お墓は石材店に依頼して修理してもらうのが一般的ですが、小さい修理であれば自分で修繕することも可能です。
自信のある方はホームセンターなどで必要な道具をそろえて自分で修繕すれば費用も安くおさえることができます。
お墓のひび割れ程度なら自分で修理できる
目地のひび割れ程度であれば、手先の器用な方は自分で修理することができます。
シリコン系のコーキング、コーキングガン、マスキングテープ、ヘラなどの道具を準備しましょう。
シリコン系のコーキングは、墓石用のものが売られていますのでできればそちらを使用することをおすすめします。
修理の手順は以下の通りです。
1.ひび割れの劣化部分や破片を金づちやタガネを使って慎重に取り除く
2.目地の間のゴミや水分を取る
3.マスキングテープをコーキングを注入する箇所の周辺に貼る
4.コーキング材をコーキングガンにセットして注入していき、ヘラで伸ばす
5.マスキングテープを剥がして、余分なコーキングをきれいにふき取る
このように自分で修理することも可能ですが、仕上がりの美しさなどの点から、基本はプロである石材店に依頼する方が良いです。
特に、ひび割れだけでなく欠けやズレなどがある場合については、石材店にお任せしましょう。
お墓の修理で使う道具
自分でお墓を修理するときには以下のような道具を使用します。
それぞれの道具をどのように使用するのか説明します。
セメント
セメントはお墓の修理の様々な場面で活用できる道具です。
たとえば、固定をしたいものの底面にセメントを塗り、乾燥させると接着剤の代わりとして活用できます。
ただし、衝撃を与えるとすぐに割れが起きるため、その点は注意が必要です。
他にも外柵のズレにセメントを使ってすきまを埋め込むなど、応急処置的な修理にはセメントが役に立ちます。
水性塗料
水性塗料は、色あせた墓石の彫刻文字の修繕に使用します。
高価な塗料である必要はなく、数百円で販売されているものでも構いません。
文字が彫られている部分をきれいに清掃した後に、上から丁寧に筆で色を入れていきます。
スクレーパー
スクレーパーはヘラ状の道具で、付着した汚れを削ぎ落したり、削り取ったりする道具です。
彫刻文字の色入れをする時に、慎重に作業していてもついつい墓石の表面に塗料がついてしまうことがあります。
そんな時は、スクレーパーをつかってそぎ落としてきれいにします。
スクレーパーは先端がとがっているため、平行にあてがわないと墓石に傷がつくこともありますので注意しましょう。
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墓石の修理まとめ
ここまで、お墓が壊れることについて、修理費用、メンテナンスについて解説してきました。
この記事のポイントをまとめると以下の通りです。
- 壊れ方には小さなひび割れ、倒壊、目地の割れ、墓石のずれまで様々な状態がある。
- 壊れ方によって修理費用は大きく異なる。
- 修理の流れは、壊れている部分の確認→見積→修理依頼
これらの情報が少しでも役に立てば幸いです。
最後までありがとうございました。
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