お墓
塔婆は連名で出せる?連名の時の費用と塔婆料の包み方・渡し方を説明
更新日:2022.11.17 公開日:2022.03.04
塔婆(とうば)とは法事や法要の時に追善供養の意味で立てる板を指し、代表者が施主となって立てます。
宗教や地域にもよりますが、法要やお彼岸などのタイミングで塔婆を立てる習慣があります。
そもそも塔婆はどんな目的で立てるものなのでしょうか。
この記事では、塔婆の連名について詳しく解説していきたいと思います。
後半では、費用や塔婆料の包み方についても触れていますので、ぜひ最後までご覧ください。
4つの質問で見つかる!
ぴったりお墓診断
Q.お墓は代々ついで行きたいですか?
都道府県一覧からお墓を探す
こちらでご希望のエリアからお墓を検索できます。
こちらでご希望のエリアからお墓を検索できます。
塔婆とは
塔婆は、卒塔婆(そとうば)とも呼ばれます。
語源は「ストゥーパ」で、インドでお釈迦様の遺骨を祀った仏塔のことを意味します。
ストゥーパが「死者供養のシンボル」となり、それが中国に伝わり卒塔婆と音訳されました。
仏塔の姿も変わっていき、五重塔となり、日本では五重塔や五輪塔の形をしたものが多く見られます。
塔婆は、故人は塔を建てることが出来ないことから、五重塔が簡略化されたものと考えられています。
そのため、板の形が五重塔を模したものになっているものが一般的です。
地域によって、塔場の形や名称にもいろいろと種類がありますが、特に決まりはないようです。
塔婆を立てる目的は、故人に対する供養のためで、追善供養と呼ばれるものの1つです。
仏塔を建てることは最大の功徳と言われていた名残で、仏塔が形を変えた塔婆を立てることが善行と考えられています。
残された人の善行が、故人や祖先の善行となり、冥福に繋がると考えられているため、法要の際に塔婆を立てる習慣が根付いているのです。
また、その形状にも由来があり、板に刻みのあるものは、5段になっています。
五重塔の名残とも言われますが、それぞれに意味があり、上から順に5大「空・風・火・水・地」を表しています。
表側に5大を表す梵字が書かれていることが多いですが、宗教によっては経文が書かれていることもあります。
また、十三仏、戒名、没年月日、建立者名、建立時期などが書かれるのが一般的です。
手描きのものと、プリントされたものとありますが、どちらでも良いようです。
1周忌、13回忌などの法要が行われる際や、お盆・お彼岸などのタイミングで立てます。
また、次の法要の際に立て替えたり、朽ちてきたら新調したりすることもあります。
新しいものを立てる時に古いものと入れ替えて処分する、というのが一般的です。
浄土真宗では、追善供養という概念が無いため塔婆を立てるという慣習はありませんが、地域によっては立てるところもあるようです。
塔婆は連名で出せる?
塔婆は連名で出すことができるのでしょうか。
基本的に1人1一本
法要の際に塔婆は、故人1人に1本立てます。
原則として施主が単独で立てるので、この塔婆に連名はできません。
連名ができるのは、志主と呼ばれる施主以外の供養を志す人が立てる塔婆で、志主が立てる塔婆は数の制限もありません。
立てる本数にも制限はありませんが、立てすぎてお墓からはみ出さないよう配慮は必要です。
基本的に、塔婆はお墓を建てた施主が立てるものと考えられますが、実は誰が立てても構いません。
では、塔婆を立てられる数に限りがある場合や、一人で立てるには塔婆料が少し高い、という場合に、連名で立てることは可能なのでしょうか。
こちらについてはこのあと説明していきます。
連名は寺院に相談する
連名で塔婆を立てる際には、人数の確認が必要です。
2、3人ならそれぞれの名前を個別に書くことも可能ですが、それ以上になると書くスペースがなくなります。
志主の人数が増えたときには、立てる塔婆の数を増やすか、「〇〇一同」といった表記にする方法もあります。
連名で立てることを検討する際には、あらかじめ有志で相談の上、寺院に希望の連名表記や本数が可能か確認するとよいでしょう。
連名で塔婆を立てられるかどうかは、塔婆をお願いするお寺などに確認してみることが大切になります。
みんなが選んだお墓の電話相談
みんなが選んだお墓ではお墓選びのご相談に対応しております。 お客様のご希望予算と地域に応じた霊園をご提示することも可能ですので遠慮なくお申し付け下さい。24時間365日無料相談
電話をかける
後悔しないお墓選びのためにプロのお墓ディレクター
を無料でご紹介いたします。
塔婆を連名で立てる場合の費用
塔婆料を支払えば、故人の供養のために塔婆を立てられるのですが、ではその塔婆料の相場は、一体いくらなのでしょうか。
相場としては1基あたり、3,000円〜1万円程度のようです。
塔婆料については、お寺や地域によって違ってきます。
金額を明示されていない場合もありますので、当日準備して持参できるよう、事前にお寺に問い合わせておくのが良いでしょう。
塔婆料は、連名でも単独でも1基あたりの金額となります。
塔婆料の包み方と渡し方
では、塔婆料の包み方や渡し方はどうすれば良いのでしょうか。
塔婆料を入れる封筒
お布施と塔婆料は別もののため、一緒に渡さないように注意してください。
奉書紙に包むのが正式な方法になります。
奉書紙は外袋ですので、中袋が必要になります。
一般的には奉書紙を使用しないケースが多く見られ、白無地の封筒に塔婆料を入れて渡すことが多いようです。
表書き
表面に「御塔婆料」「塔婆代」などと書きます。
薄墨ではなく、黒色のペンもしくは墨で記入します。
その下には、氏名を記入します。
渡し方
法要がおわり、お墓参りが済んだ後に渡します。
お札は新札、旧札のどちらでもよいです。
また、お札を入れるときはお札の肖像が描かれている方を上にして入れておきます。
みんなが選んだお墓の電話相談
みんなが選んだお墓ではお墓選びのご相談に対応しております。 お客様のご希望予算と地域に応じた霊園をご提示することも可能ですので遠慮なくお申し付け下さい。24時間365日無料相談
電話をかける
後悔しないお墓選びのためにプロのお墓ディレクター
を無料でご紹介いたします。
古い塔婆を処分する場合
塔婆は、いつ処分しても良いと考えられています。
しかし、すぐに処分するケースはほとんどなく、法要が終わっても立てられたままであることが多いです。
そのため、次の法要が行われる際に新しいものと交換したり、または古くなって朽ちてしまったものを新調する、というケースが多く見られます。
処分する場合は、お焚き上げしましょう。
お焚き上げ供養をする
現在、行政上の規制があり個人が勝手に塔婆を燃やして処分することは禁止されています。
焼却炉規制に違反すると罰金・罰則の対象となります。
処分を希望する場合は、墓地管理者や寺院に頼んでお焚き上げをしてもらいます。
都市部では塔婆を燃やすお焚き上げが出来ない場合もありますが、その場合でも墓地管理者や寺院側で処分方法を用意しています。
お焚き上げ供養の相場
お炊き上げ供養をお寺にお願いする際に、費用がかかる場合もあります。
費用としては、一本1000円前後が多いです。
塔婆は立てる意味がない?
現代において、塔婆を立てる意味を知らない人たちが増える中で、法要の際にお寺側から塔婆を立てることを勧められると、お金儲けのために売りつけてくると感じられる方もいるかも知れません。
元来の意味を知って、その上で立てるか立てないかを決めるということが大切です。
価値観や、信仰心の強さは、個々人で違いますので、お互いの考えを尊重し合って、故人を偲ぶことが最大の目的であることを忘れてはいけません。
塔婆はお金儲けの道具なの?
仏教において、塔婆を立てることは故人を思ってする行為です。
また、「回向」という考え方があり「徳を積んで故人に回し、故人が浄土へいけるようにすると共に、徳を積んだ本人にも浄土への道が開ける」というものになります。
塔婆を立てる意味
仏教における追善供養の1つとして塔婆を立てます。
塔婆を立てることが徳を積むことと同義なので、結果として自分にも還ってくることになります。
故人が浄土に行きやすくなる、そして自分の浄土への道も開けるということです。
宗教的な考えが薄まっている現代においては、理解するのが困難なこともあるかも知れません。
ですが、その意味を知った上で、故人やご先祖さまを思いどうしていくかを考えていきたいものです。
みんなが選んだお墓の電話相談
みんなが選んだお墓ではお墓選びのご相談に対応しております。 お客様のご希望予算と地域に応じた霊園をご提示することも可能ですので遠慮なくお申し付け下さい。24時間365日無料相談
電話をかける
後悔しないお墓選びのためにプロのお墓ディレクター
を無料でご紹介いたします。
塔婆の連名のまとめ
ここまで塔婆の連名での出し方や費用、古い塔婆の処分方法などを中心に書いてきました。
この記事のポイントをまとめると、以下の通りです。
- 塔婆とは追善供養として立てるもの
- 塔婆は、一人でも連名でも立てることが出来る
- 塔婆料の相場は、3000円~1万円
- 塔婆を処分する時は原則お寺に依頼し、お焚き上げ
これらの情報が少しでも皆様のお役に立てば幸いです。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。
4つの質問で見つかる!
ぴったりお墓診断
Q.お墓は代々ついで行きたいですか?
都道府県一覧からお墓を探す
こちらでご希望のエリアからお墓を検索できます。
こちらでご希望のエリアからお墓を検索できます。
監修者
山口 隆司(やまぐち たかし)
一般社団法人 日本石材産業協会認定 二級 お墓ディレクター
経歴
業界経歴20年以上。大手葬儀社で葬儀の現場担当者に接し、お葬式を終えた方々のお困りごとに数多く寄り添いサポートを行う。終活のこと全般に知見を持ち、位牌や仏壇をはじめ、霊園・納骨堂の提案や、お墓に納骨されるご遺族を現場でサポートするなど活躍の場が広い。
お墓の関連記事
お墓
更新日:2022.11.17
塔婆とは?申し込み時に渡す塔婆料の書き方を紹介
お墓
更新日:2022.11.20
お墓に使う「しきび」とは?「さかき」との違い、用途を解説!
お墓
更新日:2021.08.15
墓石に建立者名を彫るべき?名前を彫る意味や注意点を解説
お墓
更新日:2021.09.15
墓石の重さってどのくらい?墓石の構成や重さの計算方法を解説
お墓
更新日:2021.09.20
墓石に刻む故人の年齢は享年?行年?数え年と満年齢の違いなども解説
お墓
更新日:2021.09.21
墓石の名前は連名でもいい?建立者名・両家墓のケースについて解説