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浄土真宗大谷派でおすすめの納骨堂は?独自の納骨方法もあわせて解説
更新日:2024.01.24 公開日:2021.09.10

記事のポイントを先取り!
- 納骨堂は費用が安く、屋内でアクセスが便利なのが利点
- 真宗大谷派の方には大谷祖廟の納骨堂がおすすめ
- 仏壇型の納骨堂では過去帳を祀れる場合も
日本で多くの信者を持つ浄土真宗。
一口に浄土真宗といってもさまざまな宗派に分かれています。
浄土真宗の真宗大谷派は、独自の納骨方法があるといわれています。
実は大谷派は遺骨を納骨堂に分骨することができるのです。
そこで浄土真宗大谷派におすすめの納骨堂について、本記事では以下の内容について解説します。
- 納骨堂のメリットとは
- 真宗大谷派の分骨先は
- 納骨堂に過去帳を祀ることができるケース
ぜひ最後までご覧ください。

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納骨堂とは

納骨堂についてくわしく解説していきます。
納骨堂ってどんなお墓?
納骨堂は亡くなった方の遺骨を納める場所のことです。
納骨堂と一般的なお墓の違いは大きく2つあります。
納骨堂には利用期間がある
一般的なお墓は先祖代々永代に継承されることを想定して作られます。
それに対し納骨堂は契約内容により、あらかじめ利用する期間を取り決めて使用料金を支払います。
家庭ごとに事情は複雑化、多様化する傾向にあり、納骨堂の方が向いているという人が増えています。
納骨堂は屋内のお墓
一般的なお墓は屋外に建てられますが、納骨堂は屋内の施設に遺骨を収蔵します。
一般的なお墓が「一戸建て」に対し、納骨堂は「マンション」と例えられます。
納骨堂は一般墓に比べて所有もしくは借りる埋葬スペースがコンパクトです。
さらに納骨堂はアクセスしやすい場所に多いという特徴があります。
納骨堂の4つの種類
納骨堂は主に4つの種類に分けられます。
それぞれの名称と特徴は以下の通りです。
- ロッカー型:ロッカーのように同じサイズのスペースが並んでいます。
コインロッカーのような小さなスペースが割り当てられ、そこに遺骨を納めます。
故人の遺骨を納めるにあたり心理的に嫌悪感を感じたり、味気なく思う人もいます。
- 仏壇型:上下2段に別れており、上段には位牌などのシンボル、下段には遺骨が納められます。
位牌や過去帳をおくスペースがあるので、仏壇のように手を合わせられます。
- 自動搬送型:参拝しに来たときに、共有のお参りスペースに遺骨が移動してくるスタイルです。
最近増えている納骨堂の種類です。
よりスペースを有効活用できるスタイルです。
- 位牌型:お参りするスペースに位牌や骨壺が置かれたひな壇が並んでいるスタイルです。
遺骨は別の場所にあります。
個別に手を合わせる場所がないため、非常に安価です。
納骨堂のメリット・デメリット
一般的なお墓に対して納骨堂は以下のようなメリットとデメリットがあります。
メリット
墓石などの初期費用がないため購入費用が安く済みます。
また、納骨堂は駅近などのアクセスの良い場所にあるためお墓参りに便利です。
さらに屋内のため掃除などの管理が不要、天候に左右されずお参りが快適にできるといったメリットもあります。
デメリット
契約内容ごとに利用期間があり、それを過ぎると合葬されます。
合葬(がっそう)とは、他人の遺骨と混ぜて供養されることです。
合葬されることを嫌う人にとって納骨堂はデメリットになり得ます。
またスペースがコンパクトゆえに納められる骨壷の数に限りがあります。
建築物である納骨堂は建物として寿命があるので、建物修繕費などの予期せぬ費用の発生も懸念されます。
さらに屋内のため、匂いのある食べ物や煙の出る線香など、お供え物の制限がある所もあります。
浄土真宗大谷派とは

浄土真宗大谷派とは、正式名称を「真宗大谷派」とする浄土真宗の宗派の一つです。
真宗大谷派は主に日本の西側、愛知や岐阜といった東海地方に多くあります。
浄土真宗の教え
浄土真宗は日本で最も多くの信者を抱えると言われる仏教です。
他宗派との違いは「絶対他力」という考えで、これは「他力本願」を基にした考え方です。
絶対他力とは、念仏を唱えずとも阿弥陀如来を信じる心があれば誰でも救われるという考えです。
他宗派では故人は極楽浄土へ旅するための修行が必要です。
しかし浄土真宗は阿弥陀如来によって誰でも救われるという寛容な宗教です。
他にも焼香のあげ方や、戒名ではなく法名を授かるといった点が特徴的です。
浄土真宗大谷派の歴史
浄土真宗大谷派は浄土真宗の中の一つの宗派です。
同じ浄土真宗には代表的に「浄土真宗本願寺派」があります。
1224年に親鸞が「教行信証」という聖典を発行し、開宗したといわれています。
大谷派が生まれたのは1570〜1580年あたりの戦国時代のことです。
当時の戦国大名が浄土真宗のお寺を建立し、さまざまな歴史的背景の影響で信者同士意見が対立するなどしました。
そのため浄土真宗本願寺派と真宗大谷派は分裂し、大谷派は現在まで本願寺派の次に大規模な宗派となっています。
浄土真宗大谷派の本山
浄土真宗大谷派は京都市の東本願寺を本山としています。
東本願寺には親鸞の御真影が安置されており、阿弥陀堂などの建築物とともに名物となっています。
東本願寺の正式名所は「真宗本廟(しんしゅうほんびょう)」ですが、「お東さん」「お東」といった名称で呼ばれ親しまれています。
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浄土真宗大谷派の納骨はどうする?

浄土真宗大谷派にかぎらず、火葬後の遺骨は納骨堂やお墓に納骨されます。
一般的な納骨は四十九日法要の後もしくは同時に納骨を行うことが多いです。
納骨には期限が定められておらず家庭事情により、納骨のタイミングは柔軟に対応が可能です。
一方、浄土真宗には独自の納骨方法があります。
それぞれご紹介します。
喉仏を分骨する
「分骨」とは、お墓に納める遺骨の一部を別の場所に納める方法です。
浄土真宗では遺骨の喉仏を分骨するという方法を採用しています。
真宗大谷派は大谷祖廟(おおたにそびょう)、本願寺派は大谷本廟(おおたにほんびょう)へ喉仏を分骨します。
親鸞とともに眠りたいという信徒の願いを反映しています。
本山納骨
浄土真宗には本山納骨という方法があります。
本山納骨とは各宗派の開祖が祀られている場所に遺骨を納めることです。
信者にとって、開祖である親鸞が祀られている場所に納骨されることは、喜ばしいことであります。
同じ浄土真宗でも大谷派と本願寺派では本山納骨に違いがあります。
大谷派は親鸞の魂が祀られた大谷祖廟へ、本願寺派はお墓である大谷本廟へ分骨できます。
浄土真宗大谷派と真宗大谷派が別れる際に親鸞の遺骨は大谷祖廟へ安置されました。
そのためどちらも各信者にとって親鸞を近くに感じられる拠り所とされて本山納骨が行われます。
各地の納骨堂へ納骨する
浄土真宗の信者でも各地の納骨堂へ納骨できます。
一般的なお墓と違い、納骨堂は宗教・宗派を問わず利用できる場合が多いです。
そのためご自宅などの近くにある納骨堂を利用することができます。
本山への納骨方法

先に浄土真宗は本山納骨の風習があることに触れました。
それを踏まえると、真宗大谷派の信者であればご自身のお墓と別に大谷派の納骨堂への分骨がおすすめです。
大谷派が本山納骨する納骨堂は大谷祖廟が適しているといえます。
大谷祖廟
大谷祖廟とは親鸞の墓所で東本願寺の敷地にあります。
また多くの信者の方の遺骨も納められています。
大谷祖廟は真宗大谷派が管理運営し、さまざまな行事が行われています。
同じく親鸞が祀られている大谷本廟には親鸞の遺骨はありませんが、死去当時に正式なお墓とされました。
大谷祖廟への納骨方法
大谷祖廟への納骨は、真宗大谷派の門徒でなくとも、誰でも納骨をすることができます。
大谷祖廟への納骨方法について持参するものや手順についてご紹介します。
持ち物
大谷祖廟への納骨に必要な持ち物は以下の通りです。
- 収蔵する遺骨
- 納骨申込書
- 納骨にかかる費用
手順
大谷祖廟への納骨の手順は以下の通りです。
- 事務所へ申し込み依頼
- 案内に従い本堂へ行く
- 本堂で僧侶の読経が終わったら納骨する場所(御廟)へ行く
- 僧侶による納骨のお経をしてもらい遺骨を納める
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浄土真宗の各宗派

浄土真宗には大谷派や本願寺派以外にもさまざまな宗派があります。
現在、浄土真宗は真宗十派と呼ばれる10の宗派に分かれているとされています。
真宗十派と各本山は以下の通りです。
- 浄土真宗本願寺派:西本願寺
- 真宗大谷派:東本願寺
- 真宗高田派:専修時
- 真宗佛光寺派:佛光寺
- 真宗興正派:興正寺
- 真宗木辺派:錦織寺
- 真宗出雲路派:毫摂寺
- 真宗誠照寺派:誠照寺
- 真宗三門徒派:専照寺
- 真宗山元派:證誠寺
過去帳は納骨堂にお祀りできる?

浄土真宗で使われる過去帳はお祀りできるところも中にはあるようです。
納骨堂の仏壇式の場合は比較的お祀りできるケースが多い場合があります。
過去帳とは
過去帳(かこちょう)とはご先祖さまや故人の俗名や命日、法名などが書かれた小さな帳面です。
浄土真宗以外の宗派では、主に戒名を記した位牌が祈りを捧げるシンボルとされています。
浄土真宗では過去帳が位牌と同じような役割を持っています。
納骨堂で過去帳をお祀りができるかどうかは、納骨堂によって異なります。
過去帳のお祀りを検討される場合、事前に管理者へ問い合わせるなどして確認が必要です。
浄土真宗が位牌ではなく過去帳を使う理由
多くの仏教の教えでは故人は亡くなると成仏のために出家し、戒名を授かり極楽浄土への旅に出るとされています。
それに対し浄土真宗は戒名を授かるということがありません。
戒名という概念はなく、代わりに法名を授かります。
浄土真宗において授戒(じゅかい)・引導(いんどう)という概念はありません。
授戒とは成仏のために亡くなった人が修行をする際に、出家して戒名(かいみょう)をいただくことです。
引導とは亡くなった方を仏の道、悟りの境地へ送り出すための僧侶による儀式のことです。
誰もがすぐに成仏できる「往生即成仏」
浄土真宗は往生即成仏の考え方がありますので、授戒も引導も行いません。
往生即成仏とは、死んだ人は誰でもすぐに仏になれるという教えです。
浄土真宗大谷派の葬儀では位牌を安置しません。
位牌(いはい)とは、故人の戒名や命日、享年が書かれた木製のシンボルです。
魂のこもった位牌を置き、故人の成仏を祈ります。
浄土真宗では往生即成仏の考えがある為、魂のこもった位牌をおく必要がありません。
そのため浄土真宗では、位牌の代わりに過去帳を使います。
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まとめ

ここまで納骨堂の情報や、浄土真宗大谷派などを中心にお伝えしてきました。
内容をまとめると以下のようになります。
- 納骨堂は省スペース設計で費用が安く、屋内でアクセスが便利
- 真宗大谷派の分骨先は大谷祖廟の納骨堂がおすすめ
- 一部の納骨堂の仏壇型で過去帳を祀れる場合がある
これらの情報が少しでも皆様のお役に立てば幸いです。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。

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監修者

袴田 勝則(はかまだ かつのり)
厚生労働省認定 葬祭ディレクター技能審査制度 一級 葬祭ディレクター
経歴
業界経歴25年以上。当初、大学新卒での業界就職が珍しい中、葬儀の現場で数々のお葬式を担当し、身寄りのない方の弔いから皇族関係、歴代首相などの要人、数千人規模の社葬までを経験。さらに、大手霊園墓地の管理事務所にも従事し、お墓に納骨を行うご遺族を現場でサポートするなど、ご遺族に寄り添う心とお墓に関する知識をあわせ持つ。
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