法事法要
位牌の梵字はどんな意味がある?梵字の種類と意味を紹介
更新日:2022.05.18 公開日:2022.01.09

記事のポイントを先取り!
- 位牌の梵字は神仏を表す
- 使う梵字は宗派によって異なる
- 位牌には梵字以外にも戒名や没年月日などを表す
- 戒名は院号・院殿号、道号、戒名、位号、置字で構成される
位牌の戒名の上に、小さな記号のような文字が記されているものを目にしたことはないでしょうか。
この文字は梵字(ぼんじ)と呼ばれています。
梵字の意味を知っている人は少ないのではないでしょうか。
そこでこの記事では、位牌に記されている梵字について詳しく説明していきます。
戒名につける梵字についても宗教別にまとめましたので、ぜひ最後までご覧ください。
都道府県一覧から葬儀場を探す
こちらでご希望のエリアから葬儀場を検索できます。

こちらでご希望のエリアから葬儀場を検索できます。
梵字とは

梵字とは梵語を示すための文字であり、もともと古代インドで使われていました。
梵語とはサンスクリット語の別称であり、主にインドなどで使われています。
仏教を通して日本に伝わり、「悉曇文字(しったんもじ)」とも呼ばれています。
最近ではお墓や位牌以外でも、指輪などの装飾品に梵字を入れてお守りとして使うケースも増えてきているようです。
スポンサーリンク位牌に梵字を入れる意味

梵字は位牌以外にも、数珠卒塔婆などに書かれていることがあり意外によく見かけます。
位牌の解明の上にある梵字は、一文字で宗派のご本尊となる仏様を表しています。
位牌にも梵字を記すことで、故人が仏様の弟子になったことの証しとされています。
しかし、位牌に梵字を記すことは必須ではありません。
真言宗や浄土宗では梵字が書かれていることが多いですが、お寺によっては不要とするところもあります。
みんなが選んだ法事法要の電話相談
みんなが選んだ法事法要では葬儀や法事法要のご相談に対応しております。 お悩みにある方はご相談ください。

24時間365日無料相談
0120-33-3737
電話をかける

5万円からご案内!
4万円からご案内!
梵字の種類を紹介

梵字にはどんな種類があるのでしょうか。
天台宗
天台宗では「ア」と読む梵字が使われていて、「大日如来(だいにちにょらい)」を意味します。
また「キリーク」と読む梵字も使われており、「阿弥陀如来」を意味しています。
しかし、天台宗は特定のご本尊が定まっていないため確認が必要です。
天台宗の場合は梵字を入れないこともよくあります。
真言宗
真言宗も「ア」と読む梵字が書かれます。
ご本尊である大日如来のことです。
「阿字より出て阿字に還帰する」という真言密教の根本教理からきています。
故人が大日如来により真言宗の檀信徒としての位を授かったことを示しているのです。
浄土宗
浄土宗は「キリーク」の梵字が書かれます。
ご本尊である「阿弥陀如来(あみだにょらい)」のことです。
浄土真宗
浄土真宗の場合は梵字を用いません。
その代わりに「法名」の二文字を記入します。
これは「法名は以下の通りです。」という印なので入れても入れなくても意味は変わりません。
浄土真宗では、亡くなった人はすぐに極楽浄土へ導かれ仏となるとされているため、故人の霊が宿ると言われている位牌をそもそも安置しないことが多いです。
しかし、最近は浄土真宗でも位牌を作成する家庭が多くなってきました。
浄土真宗の場合、戒名とは言わず法名と言います。
従って位牌には戒名ではなく法名が記載されるのです。
臨済宗・曹洞宗
臨済宗や曹洞宗では「バク」と読む梵字や「空」や「〇(円相)」という冠字が使われます。
「バク」と読む梵字は釈迦如来を表しています。
「空」「〇」とは、「世の中で起きる物事は因縁であり実体のないものである」という教えのことです。
位牌に入れることで故人が「空」を悟り真実を会得したことを表しています。
しかし、位牌に入れることはあまり多くないです。
日蓮宗
日蓮宗の本尊は曼荼羅なので、梵字を使用することはありません。
その代わり、「妙法」と書かれることがあります。
「妙法蓮華経(みょうほうれんげきょう)」の中の二文字を取ったものです。
子供の位牌
子供の場合、位牌には「カ」と読む梵字が記されます。
子供を守ってくれる地蔵菩薩のことです。
地蔵菩薩はお地蔵さんと言った方がなじみが深いでしょうか。
近年では、戒名ではなく子供の名前が書かれた位牌も増えてきています。
スポンサーリンク位牌の梵字以外の文字

位牌に書かれていたり、彫られていたりする梵字以外の文字にはどのような意味があるのでしょうか。
戒名(法名、法号)
戒名とは故人が仏様の弟子になったことを証明するためにお寺からつけてもらう名前です。
もともとは、生前に授けられるものですが、今日では亡くなってから授けられることが一般的となってきました。
浄土真宗の場合は戒名とは言わずに法名と言い、日蓮宗の場合は法号と言います。
また、戒名の付け方の決まりや使用される漢字は宗派によって異なります。
戒名の一番下の部分は「尊称」(大居士・清大姉、居士・大姉など)です。
年齢や性別、社会的地位などによって変わってきます。
社会的貢献した人やお寺への貢献が大きい人には戒名の前に「院号」や「院殿号」というものが付けられます。
俗名
俗名とは生きていた時の名前です。
位牌に戒名が書かれた場合、裏側に俗名を書きます。
亡くなった年月日
亡くなった年月日は、令和などの元号に続いて漢数字で年月日を書きます。
亡くなった年齢
亡くなった年齢を漢数字で書きます。
仏教の場合は母親のおなかの中にいる時も生きている間とされ、年齢は数え年とするのが通例です。
みんなが選んだ法事法要の電話相談
みんなが選んだ法事法要では葬儀や法事法要のご相談に対応しております。 お悩みにある方はご相談ください。

24時間365日無料相談
0120-33-3737
電話をかける

5万円からご案内!
4万円からご案内!
戒名の構成要素

戒名の構成要素はどのようなものがあるのでしょうか。
院号・院殿号
戒名の一番上の部分は「院号(いんごう)」あるいは「院殿号(いんでんごう)」と言います。
寺院に大きく貢献があった人や社会的貢献度が高い人に付与されるものです。
一般の方に付与されることはめったにありません。
道号
上から二番目の部分は「道号(どうごう)」と言います。
故人の生きざまを表現するもので、仕事や生活、名前に関連するものが多いようです。
この部分は宗派によってさまざまな言い方があります。
浄土真宗では「誉号(よごう)」と呼ばれており、日蓮宗では「日号」と呼ばれています。
戒名
上から三番目の部分は「戒名(かいみょう)」と言います。
俗名から一文字、仏様や先祖代々受け継いでいる文字などから一文字をとってつけます。
位号
「戒名」の次の部分が「位号」です。
仏教徒としての地位を表すものです。
男性の位号は「大居士(だいこじ)」が最上で、次に「居士(こじ)」次に「信士(しんじ)」の順になります。
女性の位号は「清大姉(せいだいし)」が最上で、次に「大姉(だいし)」、次に「信女(しんにょ)」の順になります。
置字
最後の部分が「置字」です。
「之霊位(のれいい)」や「位」などと書きます。
省略されることも多いようです。
位牌の文字入れ方法

位牌の文字の入れ方には、彫る方法と書く方法があります。
それぞれの方法について解説していきます。
彫り
位牌に文字を彫る方法は「彫り文字」と言います。
手で彫る「手彫り」と機械で彫る「機械彫り」の二つの方法があります。
手彫りの場合、書き文字よりも文字の輪郭が明確なため読みやすくなります。
さらに力強さが伝わり、美しい文字に仕上がるので高級感も感じられます。
初めて位牌を作る場合は、彫り文字の方がいいでしょう。
また、こちらの方法の方が書き文字よりも一般的です。
書き
位牌に文字を書く「書き文字」の場合は、上品で味のある書き込みが可能です。
しかし、こすったりすると文字が薄くなったり消えてしまったりすることがあるので保管には注意が必要です。
「彫り文字」も「書き文字」もそれぞれに特徴がありますが、ご先祖様の位牌がある場合には、その位牌の入れ方にそろえる方がいいでしょう。
みんなが選んだ法事法要の電話相談
みんなが選んだ法事法要では葬儀や法事法要のご相談に対応しております。 お悩みにある方はご相談ください。

24時間365日無料相談
0120-33-3737
電話をかける

5万円からご案内!
4万円からご案内!
位牌の文字の色

位牌の文字は、一般的には金または白を使います。
位牌のデザインや自分の好みによって決めてもいいでしょう。
どちらにするか迷った場合は、金色をおすすめします。
位牌は一般的に金色のかざりが付いていることが多く、金文字がよく似合います。
実際、位牌の表も裏も金色の文字で書かれているケースが多いようです。
従って金色を選択するのが無難と言えます。
スポンサーリンク位牌の梵字のまとめ

この記事では、梵字についてその意味などを詳しく解説してきました。
まとめると以下のようになります。
- 位牌の梵字の意味は、一文字で仏様を表す
- 梵字の種類、読み方、意味は宗派によってそれぞれ異なる
- 位牌の梵字以外に記される文字は、戒名(法名、法号)、俗名、没年月日・年齢
- 戒名の構成要素には院号・院殿号、道号、戒名、位号、置字がある
この記事が少しでも皆様のお役に立てば幸いです。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。
都道府県一覧から葬儀場を探す
こちらでご希望のエリアから葬儀場を検索できます。

こちらでご希望のエリアから葬儀場を検索できます。
監修者

唐沢 淳(からさわ じゅん)
経歴
業界経歴10年以上。大手プロバイダーで終活事業に携わる。葬儀の現場でお葬式を担当し、身寄りのない方の弔いから大人数の葬儀までを経験。お葬式を終えた方々のお困りごとにも数多く寄り添いサポートを行う。終活のこと全般に知見を持ち、ユーザー目線でのサービス構築を目指す。
法事法要の関連記事
法事法要

更新日:2022.05.17
風呂敷を使った位牌の包み方は?持ち運びする際の注意点も解説
法事法要

更新日:2022.11.17
霊璽の置き場所に決まりはあるの?正しい置き方について解説
法事法要

更新日:2022.05.15
位牌は白木のままでも大丈夫?白木位牌によるデメリットを説明
法事法要

更新日:2022.11.18
浄土真宗での過去帳の役割は?依頼する場合のお布施についても解説
法事法要

更新日:2024.02.03
弔い上げ後の位牌はどうすれば良い?位牌の処分方法を紹介
法事法要

更新日:2022.11.17
霊璽を処分する時のお焚き上げとは?費用やどこでするかも解説