お墓
寺院墓地ってなに?霊園との違いやメリット・デメリットも紹介
更新日:2022.05.24 公開日:2021.09.24

墓地には主に寺院墓地と霊園墓地があります。
2つの墓地の具体的な違いは何があるのか、どのようにして選ぶのがよいのか分からない人もいるでしょう。
そこでこの記事では
- 寺院墓地の特徴
- 寺院墓地のメリットとデメリット
- 寺院墓地から引っ越しはできるか
- 宗派の違う家族は納骨できるか
以上の内容で解説していきます。
寺院墓地から引越しする具体的な手続きについても触れているので、ぜひ最後までご覧ください。

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寺院墓地の特徴
墓地には、霊園墓地と寺院墓地があります。
霊園墓地には公営霊園と民営霊園があり、これらはお寺に属していません。
一般的に、広大な公園などに墓地があります。
公営霊園の経営主体と運営管理を行うのは、自治体です。
民営霊園の経営主体は宗教法人などで、運営管理を行うのは民間業者です。
それに対し、寺院墓地はお寺の境内にあります。
経営主体はお寺で、運営管理もお寺が行います。
寺院墓地は単に経営主体がお寺であるというだけでなく、利用者はそのお寺の檀家になる必要がある場合が多いです。
また、運営管理をお寺に任せるだけでなく、お寺を維持していくための支援もしなくてはなりません。
利用者も寺院墓地を構成する一人となる必要があります。
寺院墓地のメリット

寺院墓地には次のようなメリットがあります。
管理がしっかりしている
寺内にお墓があるため、管理が行き届いています。
日頃からお寺による読経、供養を行ってもらえるので安心感があります。
また、法要はお寺の本堂で行うことができます。
お墓を継承する子孫がいなくなった場合や、お墓参りに行きにくい場合も、お寺によっては永代供養をお願いすることができます。
永代供養とは、故人の親族に代わりお寺が一定期間遺骨を管理・供養することです。
法要がしやすい
寺院墓地は法要の際、お寺から連絡をもらえます。
また法要や仏事で分からないことがあっても、直接僧侶に相談することができます。
お盆やお彼岸などの繁忙期も、優先的に法要を行ってもらえるので安心です。
法要を一括でお願いできたり、地方の法要にも来てもらえるなどのメリットがあります。
交通面が良い
寺院墓地は、基本的に菩提寺(ぼだいじ)に埋葬されます。
菩提寺とは、先祖代々のお墓があるお寺のことです。
法要や供養を頼みます。
そのためほとんどの場合住居から近く、墓参りがしやすいことが多いです。
街中や駅から近くのアクセスの良い場所にあるため、気軽に行くことができます。
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寺院墓地のデメリット

寺院墓地のデメリットは次のとおりです。
檀家になる必要がある
寺院墓地を使用するには、ほとんどの場合檀家になる必要があります。
檀家とは寺に属して、寺を財政面からサポートする家のことなので、檀家になることで寺と関係を持つことになります。
檀家になるためには、違う宗派でもそのお寺の宗派に改宗しなくてはなりません。
入檀するには、入檀料が必要です。
入檀料の相場は10万〜30万円程です。
また、入檀後もお寺を支えていくためのお布施を支払ったり、法要に参加する必要があります。
寺院によって決まりがある
寺院墓地では殆どの場合、墓石のサイズや形状やデザインなどがお寺によって指定されています。
旧来の和型墓石に限定されていて、洋型墓やオーダーメイド墓の設置が許可されないことも多いです。
また、石材店を指定されることも多くあります。
霊園墓地に比べて、墓石の選択の自由度は低いです。
基本的に宗教の決まりがある
寺院墓地は基本的に檀家しか使用できません。
ただし最近は同じ仏教なら、特別区画のみ宗旨宗派を問わないとする寺院もあります。
これは少子化や核家族化が進み、家族と宗派の重要性が昔に比べて希薄になったためといわれます。
しかし寺院と別宗教の場合、改宗しなければ基本的に埋葬は出来ません。
利用料が霊園よりも高額
寺院墓地の永代使用料は、霊園墓地に比べて高額な場合が多いです。
永代使用料とは、墓地の土地を使用する権利代のことです。
使用期間は永代にわたり、墓地の契約時に1度だけ支払います。
永代使用料の価格帯は約20万〜200万円と幅広く、地価や立地、区画等、お寺の格式によって変わります。
また、檀家になるとお寺や墓地の維持管理の費用をお布施として支払わなくてはなりません。
法要時のお布施の相場は3万〜10万円位ですが、お寺が修繕や改修を行う時はそれ以上のお布施を求められることもあります。
寺院墓地から引越しはできる?

住居を引っ越すのでお墓が遠くなる、他のお寺に入檀し直したいなどの理由でお墓の引っ越しを考えることがあります。
寺院墓地からの引越しはできるのでしょうか。
墓地の引越しは可能
霊園墓地と同じように、寺院墓地からも引っ越しができます。
寺院墓地から霊園墓地に引越すことも、寺院墓地から寺院墓地に引越すこともできます。
引越しの手続き方法
お墓の引越しは、次の手順で行います。
- 新しい供養先を選ぶ
- 新しい供養先の管理者から、墓地使用許可書または受け入れ証明書を発行してもらう
- 寺院墓地のある地域の役所から、改葬許可申請書と埋葬証明書を発行してもらう
- 寺院墓地のある地域の役所に上記の書類を提出し、改葬許可証を発行してもらう
- 遺骨を引き取る
- 移転先の管理者に書類を提出する
- 新しいお墓に納骨する
寺院墓地へ引越す場合の注意点
寺院墓地から、別の宗派の寺院墓地に引越す場合、改宗しなくてはならないことがあります。
改宗すると、戒名をつけ直さなくてはなりません。
また、宗派によってお墓に刻まれる文字が変わるため、墓石の彫り直しが必要になります。
別の宗教に変更する場合、菩提寺を離れる時に離檀料が必要です。
離檀料の相場は、3万〜15万円程です。
菩提寺との話し合いが上手く行っていないと、法外な離檀料を請求されることもあるので、注意が必要です。
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宗教の違う家族は納骨できない?

寺院墓地では、違う宗教の人が納骨されることは難しいです。
そのため家族で違う宗教を信仰している場合、別々のお墓を建てることがあります。
どうしても夫婦で同じお墓に入りたい場合は、宗教不問の霊園墓地を選ぶとよいでしょう。
寺の墓地まとめ

ここまで寺院墓地についての情報を中心に書いてきました。
この記事のポイントをおさらいすると以下のとおりです。
- 寺院墓地の特徴は、経営主体と運営管理がお寺で、境内に墓地があること
- 寺院墓地のメリットは管理が行き届いていること、法要について僧侶に相談できる、交通アクセスが良い、などがある
- 寺院墓地のデメリットは檀家になる必要があること、墓石の指定が多いこと、宗教のきまりがあること、利用料が高額なことなどがある
- 離檀料は発生するが、墓地の引っ越しはできる
- 宗教の違う家族は寺院墓地で同じお墓に納骨できない
これらの情報が少しでも皆さまのお役に立てば幸いです。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。

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監修者

山口 隆司(やまぐち たかし)
一般社団法人 日本石材産業協会認定 二級 お墓ディレクター
経歴
業界経歴20年以上。大手葬儀社で葬儀の現場担当者に接し、お葬式を終えた方々のお困りごとに数多く寄り添いサポートを行う。終活のこと全般に知見を持ち、位牌や仏壇をはじめ、霊園・納骨堂の提案や、お墓に納骨されるご遺族を現場でサポートするなど活躍の場が広い。
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