お墓
墓石なしのお墓にはどんな種類がある?墓石のいらない供養方法を解説
更新日:2024.01.24 公開日:2021.10.28
![墓地の真ん中の満開の桜並木](https://www.eranda.jp/column/wp-content/uploads/2021/07/AdobeStock_429215164-1024x683.jpeg)
記事のポイントを先取り!
- 墓石がなくても供養できる
- 納骨堂や樹木葬がおすすめ
- 手元供養という選択肢もある
お墓には墓石が必要だと考えるのが一般的です。
しかし、墓石なしのお墓も増えてきているようです。
墓石なしのお墓にはどんなものがあるのでしょうか。
墓石なしのお墓の供養方法はいったいどうするのでしょうか。
この記事では墓石なしのお墓について詳しく解説していきます。
ぜひ最後までご覧ください。
![diagnosis_woman_img](https://www.eranda.jp/column/wp-content/uploads/2023/01/ohaka_trim.png)
4つの質問で見つかる!
ぴったりお墓診断
Q.お墓は代々ついで行きたいですか?
都道府県一覧からお墓を探す
こちらでご希望のエリアからお墓を検索できます。
![mapImg](/images/sites/column/map_ohaka.png)
こちらでご希望のエリアからお墓を検索できます。
墓石のあるお墓はいつから?
![開いた本の上に置かれた虫眼鏡](https://www.eranda.jp/column/wp-content/uploads/2021/07/AdobeStock_408074429-1024x683.jpeg)
墓石を建てるお墓は、江戸時代中期頃から広まったと言われています。
この頃までは墓石なしのお墓でした。
昔は草むらや森などに遺体を放置する風葬が行われ、その後土葬されるようになりました。
さらに、江戸時代になって石や樹木の下に埋葬されるようになったのです。
江戸時代中期から墓石のあるお墓が広まり、明治時代の終わり頃から家墓が主流となりました。
現在のような墓石を建てる家墓が主流になったのはごく最近のことなのです。
石でお墓をつくるようになったのは古事記にある2人の男女の神様、イザナギとイザナミの伝説に由来します。
黄泉の国から逃げてきたイザナギはイザナミが出てこられないように大きな千引岩で入り口を塞ぎました。
この石があの世とこの世を分けるものとされ、墓石の起源となったと言われています。
石には、次の3つの役目があるとされています。
- 死者が地上に出るのを防ぎ、追い戻す力がある
- 死後の世界と現世の境界となる(鳥居や道祖神、六地蔵などに発展)
- 石を通じて死者と会話できる
墓石なしのお墓にはどんな種類がある?
![室内の納骨堂](https://www.eranda.jp/column/wp-content/uploads/2021/06/AdobeStock_85943674-1024x683.jpeg)
墓石なしのお墓にはどのような種類のものがあるのでしょうか。
納骨堂
納骨堂とは墓石なしで屋内の収骨スペースに遺骨を納めるお墓です。
以下の種類があります。
- ロッカーのような棚に遺骨を納めるロッカー式
- 参拝室に遺骨が自動で運ばれてくる自動搬送式
- 仏壇下のスペースに納骨する仏壇式
- 位牌の中に納骨する位牌式
- 棚に骨壷を並べて置く棚式
ほとんどの納骨堂で永代供養が可能です。
納骨堂は跡継ぎなしの遺族でも、お寺などが供養を代行してくれるので安心です。
納骨堂のメリットは墓石を建てるよりも安価に購入できる点になります。
お墓の費用相場は150万~300万円程ですが、納骨堂の場合は50万~100万円程です。
また、屋内ということもあり、天候や季節を問わずお参りができます。
デメリットは、納骨堂の建て替えや災害の際の対応に不安があるということです。
加えて、ほとんどの遺骨は最終的には合祀され、個別に取り出すことはできなくなります。
樹木葬
樹木葬とは、草木・樹木を墓石の代わりとするものです。
草木や樹木の下に納骨する埋葬方法です。
納骨室に納骨するタイプと、直接土に埋める2通りの方法があります。
ほとんどの場合、樹木葬も永代供養が可能です。
樹木葬のメリットは、費用がかからない点が挙げられます。
合祀の場合は費用は10万円程度ですし、公営墓地の場合はそれ以下となる場合が多いようです。
また、環境にもやさしく、自然に還るというよいイメージがあります。
デメリットは、樹木葬の許可を受けた墓地でないと埋葬ができない点などです。
散骨
散骨とは遺骨を海や山などにまいて、自然に還す方法です。
自分で骨を砕いてまくこともできますが、業者に頼むのが一般的です。
海以外の散骨は土地の所有者の許可なしではできませんし、散骨を条例で禁止している地域もあります。
許可を得た場所であっても、近隣とのトラブルとなる恐れもあります。
業者に手配してもらい、安心して散骨できる場所を選定してもらうのがいいでしょう。
散骨のメリットは業者に粉骨を依頼した場合でも5万程度に費用を抑えられることもあります。
デメリットは、お墓がなくなるので故人をしのぶ場所がなくなってしまう点です。
また、まいてしまったら遺骨を回収することはできません。
家族や親戚とよく検討してから決めるようにしましょう。
みんなが選んだお墓の電話相談
みんなが選んだお墓ではお墓選びのご相談に対応しております。 お客様のご希望予算と地域に応じた霊園をご提示することも可能ですので遠慮なくお申し付け下さい。![category_2_block_title_img](https://www.eranda.jp/column/wp-content/uploads/2023/02/grave_title_img.webp)
24時間365日無料相談
電話をかける
![telIcon](https://www.eranda.jp/column/wp-content/themes/eranda/images/icon_phone.png)
後悔しないお墓選びのためにプロのお墓ディレクター
を無料でご紹介いたします。
墓石のないお墓のメリット
![ソファーに並んで座り、身を寄せて笑う母娘](https://www.eranda.jp/column/wp-content/uploads/2021/06/AdobeStock_142781382-1024x683.jpeg)
墓石なしのお墓を選択した場合のメリットはどのような点があるのでしょうか。
墓石の石材代・加工代・デザイン代を抑えることができる
墓石なしのお墓のメリットとしては、墓石の石材代や加工代やデザイン代を無くすことができる点です。
通常の墓石は石代だけで50万~150万円程度で、値段に幅があります。
さらにデザイン代や加工代、設置工事費などがかかるでしょう。
墓石だけでなく土地の永代使用料もかかるため、合計すると200万円を超えることもあります。
お墓周りの掃除の負担が省ける
墓石のあるお墓の場合、周辺の掃除や草むしりを自分達で行わなければなりません。
特に1人の場合や高齢者の場合、負担が大きいと言えます。
季節によっては草むしりだけでも大変な作業になります。
そのため、費用をかけて業者に依頼している人も多いようです。
このようにお墓の管理が大変という理由から、お墓の管理が要らない墓石のないお墓でいいと考える人も多くなっています。
墓石のないお墓のデメリット
![○と×のプラカードを持って悩む男性](https://www.eranda.jp/column/wp-content/uploads/2021/06/AdobeStock_231600529.jpeg)
一方、墓石なしのお墓のデメリットはどのような点があるのでしょうか。
親戚や家族と揉める可能性がある
実際に親戚や家族と揉めた事例を紹介します。
息子が遠くで働いているため、この先お墓の面倒を見てもらえないだろうと考えていた男性がいました。
妻と相談し、お墓を継いでもらう必要のない墓石のない状態の樹木葬が一番いいだろうと、ある霊園の樹木葬を契約しました。
その後妻が病死し、遺骨は樹木葬の墓に埋葬されました。
ところが、息子は樹木葬のことを知らず、どうして事前に相談してくれなかったのかと言いました。
意外にも、息子はお墓を継いで墓参りをしていきたいと思っていたのです。
一生懸命説得したのですが、息子の気持ちは収まりません。
しかし、遺骨は合祀されて遺骨を取り出すことはもはや不可能でした。
このようなことが起こらないよう、親族や家族で十分に話し合ったうえで埋葬法を決定するようにしましょう。
場所によってはお供え物ができない
樹木葬や納骨堂の種類によってはお供え物ができない場合があります。
特に樹木葬山里タイプは動物に食べられたりするため食べ物を持ち込めないところが多いでしょう。
納骨堂の場合も、スペースに限りがあるためお供え物は持ち帰るのが基本です。
納骨堂の中で主流なロッカー型の場合、遺骨を並べるだけで容量がいっぱいです。
スペースに余裕があったとしてもそこには位牌や遺影を置くことになるでしょう。
また、納骨堂の中を清潔に保つ意味もあります。
仏壇型や自動搬送型といった比較的スペースに余裕のある場合でも同様です。
樹木葬や納骨堂の場合、はじめからお供え物ができない所もありますので、事前に確認しておきましょう。
みんなが選んだお墓の電話相談
みんなが選んだお墓ではお墓選びのご相談に対応しております。 お客様のご希望予算と地域に応じた霊園をご提示することも可能ですので遠慮なくお申し付け下さい。![category_2_block_title_img](https://www.eranda.jp/column/wp-content/uploads/2023/02/grave_title_img.webp)
24時間365日無料相談
電話をかける
![telIcon](https://www.eranda.jp/column/wp-content/themes/eranda/images/icon_phone.png)
後悔しないお墓選びのためにプロのお墓ディレクター
を無料でご紹介いたします。
手元供養では自宅で遺骨を保管できる
![何かを紹介する女性](https://www.eranda.jp/column/wp-content/uploads/2021/06/AdobeStock_416847690-1024x683.jpeg)
お墓なしで遺骨を自宅で管理できる手元供養とはどのような供養方法なのでしょうか。
手元供養とは
手元供養とは、故人の遺骨の一部を身近なところに保管し、供養をすることをいいます。
ミニ骨壺や専用のアクセサリーに納めたりする方法があります。
散骨と手元供養を併用するケースもあるようです。
お墓や仏壇を設けて拝む代わりに、身近な手元供養を選択する人も増えてきています。
手元供養の方法
具体的な手元供養の方法として、ミニ骨壷とアクセサリーを用いたものがあります。
ミニ骨壺
遺骨や遺灰の一部を小さな骨壺に納めて自宅で保管する供養方法です。
家の中にあるため、常にそばにあるという安心感があります。
さまざまなデザインのものがあり、部屋のインテリアとすることも可能です。
部屋が狭く、仏壇を置くことができない家庭でもミニ骨壷なら設置することができます。
そばに故人の遺影を置くのもおすすめです。
アクセサリー
自宅だけではなく、外出する時も故人と常に繋がりを感じることができます。
若い人や女性といった、アクセサリーをつける方におすすめです。
遺骨の一部をペンダントやブレスレット、数珠などに納めるタイプが定番となっています。
特にペンダントタイプは種類もたくさんあり、価格も手ごろです。
男性や子供向けのキーホルダータイプのものもあります。
それ以外にも遺骨で合成ダイヤモンドに加工することもできます。
手元供養のメリット・デメリット
手元供養のメリットとしては、常に故人を身近に感じられる点です。
また、出かけなくても自宅でお参りすることができます。
子孫のお墓に係る負担を減らすことができるという点もあります。
手元供養のデメリットとしては、親戚とトラブルになる可能性があるという点です。
また、火災などで紛失してしまうこともあるかもしれません。
持ち歩けるアクセサリータイプの場合、うっかり落としてしまう可能性もあります。
墓石なしのお墓まとめ
![「fin」と書かれた紙](https://www.eranda.jp/column/wp-content/uploads/2021/06/AdobeStock_49197637-1024x683.jpeg)
この記事では墓石なしのお墓について解説してきました。
記事の内容をまとめると、以下のようになります。
- 墓石を使うのは死者が地上に出るのを防ぎ追い返すためなどの説がある
- 墓石のあるお墓は江戸時代中期頃から広まり、明治時代以降家墓が主流になった
- 墓石なしのお墓には納骨堂、樹木葬、散骨などがある
- 墓石なしのお墓のメリットは安価なこと、デメリットは親族と揉める可能性があること
この記事が少しでも皆さんのお役に立てば幸いです。
最後までご覧いただき、ありがとうございます。
![diagnosis_woman_img](https://www.eranda.jp/column/wp-content/uploads/2023/01/ohaka_trim.png)
4つの質問で見つかる!
ぴったりお墓診断
Q.お墓は代々ついで行きたいですか?
都道府県一覧からお墓を探す
こちらでご希望のエリアからお墓を検索できます。
![mapImg](/images/sites/column/map_ohaka.png)
こちらでご希望のエリアからお墓を検索できます。
監修者
![評価員(やまぐち)](https://www.eranda.jp/column/wp-content/uploads/2021/06/img_yamaguchi@-300x214.jpeg)
山口 隆司(やまぐち たかし)
一般社団法人 日本石材産業協会認定 二級 お墓ディレクター
経歴
業界経歴20年以上。大手葬儀社で葬儀の現場担当者に接し、お葬式を終えた方々のお困りごとに数多く寄り添いサポートを行う。終活のこと全般に知見を持ち、位牌や仏壇をはじめ、霊園・納骨堂の提案や、お墓に納骨されるご遺族を現場でサポートするなど活躍の場が広い。
お墓の関連記事
お墓
![post thumbnail](https://www.eranda.jp/column/wp-content/uploads/2021/06/2mb5-1024x488.jpg)
更新日:2021.09.21
墓石の名前は連名でもいい?建立者名・両家墓のケースについて解説
お墓
![post thumbnail](https://curly-yoron-9270.her.jp/shukatsu_demo/wp-content/uploads/2022/02/AdobeStock_275605973-1024x768.jpeg)
更新日:2022.11.17
塔婆は連名で出せる?連名の時の費用と塔婆料の包み方・渡し方を説明
お墓
![post thumbnail](https://www.eranda.jp/column/wp-content/uploads/2021/06/AdobeStock_275606051-scaled-1024x768.jpeg)
更新日:2022.11.17
塔婆とは?申し込み時に渡す塔婆料の書き方を紹介
お墓
![post thumbnail](https://www.eranda.jp/column/wp-content/uploads/2021/06/AdobeStock_275606051-1024x768.jpeg)
更新日:2022.11.18
お墓の後ろの木の板はなんと言う?意味や相場まで徹底解説!
お墓
![post thumbnail](https://www.eranda.jp/column/wp-content/uploads/2021/06/AdobeStock_232209384-1024x683.jpeg)
更新日:2024.02.03
沖縄のお墓は子宮の形?亀甲墓の歴史的背景や構造を解説
お墓
![post thumbnail](https://www.eranda.jp/column/wp-content/uploads/2021/07/AdobeStock_254679280-1024x683.jpeg)
更新日:2022.12.13
お墓の建立者が死亡したらどうなる?朱色を抜くって本当?