法事法要
法事にも数珠は必要?正しい数珠の選び方と使い方も解説
更新日:2022.11.21 公開日:2021.10.15

記事のポイントを先取り!
- 法事の際にも数珠は必要
- 数珠には略式数珠と本式数珠がある
- 数珠の持ち方は種類によって異なる
法事に参列する際のマナーとして、数珠が必要かどうか迷ってしまう方も多いのではないでしょうか。
そこで、この記事では
- 法事に数珠は必要なのか
- 数珠の選び方について
- 数珠の使い方とは
以上の内容で解説していきます。
数珠を取り扱う上での注意点についても触れているので、ぜひ最後までご覧ください。
都道府県一覧から葬儀場を探す
こちらでご希望のエリアから葬儀場を検索できます。

こちらでご希望のエリアから葬儀場を検索できます。
法事にも数珠は必要?

葬儀だけでなく法事でも、数珠は必ず持って参列するようにしましょう。
数珠は念数とも呼ばれ、本来は念仏を何回唱えたかを数える為に使われていました。
また、数珠によって仏様と繋がると考えられており、読経や焼香の際には欠かせない法具の一つとなっています。
そのため、葬儀や法事、お墓参りなどの仏教の行事には数珠を持参するのが一般的です。
数珠の選び方

数珠を用意する際に、どのような数珠を選ぶと良いのか分からない方も多いのではないでしょうか。
数珠には、玉の数や房の形などによってさまざまな種類がありますが、大きく略式数珠と本式数珠の2種類に分けられます。
また、男性用と女性用にも違いがあります。
以下でどのような数珠を選ぶといいのかについて詳しく解説します。
略式数珠と本式数珠
略式数珠とは日蓮宗以外であれば宗派に関係なく使うことができる、略式の数珠のことをいいます。
本来であれば自身の宗派に合う数珠を持つことが理想ですが、数珠を購入する人の多くが略式数珠を選ぶ傾向にあります。
本式数珠はそれぞれの宗派の正式な数珠のことです。
法事では、寺に合わせて数珠を選ぶ必要はなく、自らの宗派の数珠を持参すればよいとされています。
もし、ご自身の宗派を知っているならば、その宗派の本式数珠を選ぶのもおすすめです。
男性用と女性用
数珠は男性用と女性用で違いがあり、男女で兼用することはありません。
男性用と女性用の数珠で大きく異なるのは、珠の大きさです。
略式数珠では、球の大きさは男性用で10mm~12mm、女性用で6mm~8mmが一般的です。
また、数珠の寸法も男性用と女性用で異なります。
108珠ある本式数珠の場合、輪の円周が男性用では約54cm、女性用で24cmとなります。
価格
数珠は、相場に大きな幅があります。
略式数珠が5,000~1万円、本式数珠が1万~3万円程度が一般的な相場です。
価格は、主に数珠の素材や加工の手間によって異なります。
珠の素材が天然のものになると値段は高価になりやすく、精度の高い加工が施されることでより値段が高くなります。
ただ、値段が安いからと言ってマナー違反になるわけではないため、100均などの安価な数珠でも問題はありません。
色や材質
略式数珠には、色や材質に関する厳密なマナーはありません。
そのため、気に入った色やデザインのものを選んで問題ありません。
ただし、派手な色は控えたほうが良いと言われています。
また、本式数珠では宗派によって色や材質ごとに意味がある場合があるので、その意味に従って選ぶのがよいでしょう。
みんなが選んだ法事法要の電話相談
みんなが選んだ法事法要では葬儀や法事法要のご相談に対応しております。 お悩みにある方はご相談ください。

24時間365日無料相談
0120-33-3737
電話をかける

5万円からご案内!
4万円からご案内!
パワーストーンでも大丈夫?

最近では、パワーストーンを使用した数珠のような形のブレスレットも存在しますが、数珠ではないため葬儀や法事で代用して使うことはできません。
数珠のような形をしていても、そのようなブレスレットはアクセサリーとしての意味合いが強いです。
数珠はアクセサリーではなく、人と仏様をつなぐ大切な法具です。
いくつも身に着けても良いとされているパワーストーンのブレスレットと違い、数珠は1つだけしか持つことができないとされています。
このように、ブレスレットと数珠とでは持つ意味や目的が全く異なるので、葬儀や法事に参列する際にはきちんとした数珠を用意するようにしましょう。
ただし、パワーストーンのブレスレットで使用されている石と数珠で使用されている石には、同じものが使われていることも多いです。
パワーストーンとしてお気に入りの石がある場合は、数珠でも同様の石のものを選んでみるのもおすすめです。
スポンサーリンク数珠の使い方

法事に参列する際に慌てずにすむように、数珠の使い方を知っておきましょう。
数珠の使い方は、略式数珠と本式数珠で違いがあります。
さらに、本式数珠の使い方には宗派によっても違いがあるので注意が必要です。
ここでは、略式数珠と各種の本式数珠について、それぞれの持ち方や合掌の仕方について解説します。
数珠の持ち方
法事に参列している最中は、数珠をバッグから出して手に持っておくのがマナーとなります。
お焼香以外の数珠を使わない場面では、基本的には左手で持つのがマナーです。
また、一般的に座っている時は左手首にかけておくのがよいとされています。
略式数珠の使い方
略式数珠は、読経を聞いているときなどは左手で数珠を持ちます。
その際、房は下に垂らすようにしましょう。
合掌をするときには、左手のみに数珠の輪を掛けて合掌をする方法と、両手に数珠の輪を掛けて合掌する方法の2つがあります。
その際、親指の付け根にかけるのが一般的です。
本式数珠の使い方
本式数珠を使用する場合は、宗派によって使い方が異なります。
天台宗
天台宗の数珠を使う場合の基本的な持ち方は、数珠を2重にして親珠(大きい珠)の位置が上にくるようにして持ちます。
その際、房は手の外側に垂らすようにします。
合掌の時には、数珠を一重にして両手の人差し指と中指の間に挟むように掛け、数珠が自分から見て奥側に垂れるようにします。
真言宗
真言宗の場合の基本的な持ち方は、2重にした数珠の親珠が上にくるようにして持ちます。この際、房を手のひら側に垂らして珠と一緒に持つようにします。
合掌時には、数珠の2つの親珠をそれぞれ中指に掛けた状態で、数珠全体を手のひらで挟むようにして両手を合わせます。
浄土宗
浄土宗の基本的な持ち方は、2重になった数珠の房が付いていない方の輪を親指と人差し指の間に掛けます。
次にもう一つの房が付いている方の輪を人差し指と中指の間に掛けて、両方を握るようにして持ちます。
このとき、房の部分は下にして持つようにします。
お焼香の時は、2重になった数珠の親珠を揃えた状態で、2連とも親指と人差し指の間に挟むようにして合掌します。
この際、数珠の輪の部分の内側に親指がくるようにし、房が自分側に来るようにして掛けるようにします。
浄土真宗
浄土真宗では、本願寺派(西本願寺)と大谷派(東本願寺)によって合掌の方法が少し異なります。
男性用の数珠は大きめの珠を使用した1連のものが主流となっており、略式数珠と同じように使用します。
女性用の数珠では、小さめの珠が108個連なった2連のものが主流となっています。
2連の数珠では、本願寺派も大谷派も同様に、房を下にして2連をまとめて持ちます。
本願寺派では、合掌する際に親指と人差し指の間に2連の数珠をまとめて掛けます。
このとき、向こう側に輪を垂らし、房は下に垂らしましょう。
大谷派でも、親指と人差し指の間に2連の数珠をまとめて掛けます。
本願寺派と同様に輪を向こう側に垂らしますが、房の部分が上にくるようにし、房は左側に垂らすようにします。
臨済宗・曹洞宗
臨済宗・曹洞宗の基本的な数珠の持ち方は、2連の数珠をまとめて左手で持ち、房の部分は下にくるようにします。
合掌するときは、2連の数珠をまとめて左手の親指と人差し指の間に掛け、輪を左手の甲に垂らします。
日蓮宗
日蓮宗の基本の持ち方は、2連の数珠を房が下にくるようにまとめて左手で持ちます。
合掌する時の持ち方は2通りあり、お経を唱える時と法事などの法要を行う時とで異なります。
お経を唱える時は、左手の親指と人差し指の間に2連の数珠をまとめて掛け、輪を左手の甲に垂らします。
この時、房は下にくるようにします。
また、「南無妙法蓮華経」のお題目を唱える時の持ち方も決まっています。
2連のうち房のついた親珠の部分を左手の中指に掛け、もう一方の親珠をねじって∞の形になるようにした状態で右手の中指に掛けます。
そのまま両方の手のひらで数珠を挟むようにして合掌します。
みんなが選んだ法事法要の電話相談
みんなが選んだ法事法要では葬儀や法事法要のご相談に対応しております。 お悩みにある方はご相談ください。

24時間365日無料相談
0120-33-3737
電話をかける

5万円からご案内!
4万円からご案内!
数珠を扱う上での注意点

ここでは、数珠を扱う上で注意するべき点について紹介します。
数珠は貸し借りしない
一般的に、数珠の貸し借りは控えるべきと言われています。
なぜなら、数珠は持ち主の身を守るお守りのような存在であり、仏様と持ち主をつなぐ大切な仏具であるとされているからです。
数珠を置き忘れない
数珠は持ち主を守るお守りのような存在ですので、席を離れる際は置きっぱなしにしてはいけません。
持ち歩く際には、ポケットや袋に入れ、使う際に取り出すようにします。
もし机の上などに置いておきたい場合、ハンカチの上に置くようにするなどして大切に扱います。
スポンサーリンク数珠無しはマナー違反?

法事に出席する際には、数珠を持っていくのが正しいマナーとされていますが、忘れて出席してしまうこともあります。
そのような時はどの様にしたらいいのでしょうか。
数珠は「念珠」とも呼ばれるほど持ち主のお守りのような存在ですので、他の人から借りるのはご法度となります。
もし、忘れてしまっても故人を偲ぶ気持ちを持って手を合わせれば問題ないとされています。
また、小さな子供では数珠を壊したり、無くしてしまったりと扱いが難しいこともあります。
数珠を丁寧に扱える年齢になるまでは、子供は法事に数珠無しで出席してもよいでしょう。
みんなが選んだ法事法要の電話相談
みんなが選んだ法事法要では葬儀や法事法要のご相談に対応しております。 お悩みにある方はご相談ください。

24時間365日無料相談
0120-33-3737
電話をかける

5万円からご案内!
4万円からご案内!
神道とキリスト教に数珠は必要?

数珠は、仏教の行事で使用する仏具の一つとなりますので、神道やキリスト教での行儀の際には必要ありません。
また、数珠以外にもお線香などの仏具も必要ありませんので、持っていかなくても大丈夫です。
スポンサーリンク法事の数珠まとめ

ここまで法事の際の数珠の必要性や、数珠の使い方などを中心に書いてきました。
この記事のポイントをおさらいすると以下の通りです。
- 法事には必ず数珠を持っていく
- 数珠には略式数珠と本式数珠の2種類がある
- 本式数珠を使う時は宗派によって使い方が異なる
これらの情報が少しでも皆様のお役に立てば幸いです。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。
スポンサーリンク都道府県一覧から葬儀場を探す
こちらでご希望のエリアから葬儀場を検索できます。

こちらでご希望のエリアから葬儀場を検索できます。
監修者

田中 大敬(たなか ひろたか)
厚生労働省認定 葬祭ディレクター技能審査制度 一級 葬祭ディレクター
経歴
業界経歴15年以上。葬儀の現場で数々のお葬式を担当し、身寄りのない方の弔いから著名人や大規模な葬儀までを経験。お葬式を終えた方々のお困りごとに数多く寄り添いサポートを行う。終活のこと全般に知見を持ち、特に士業や介護施設関係の領域に明るい。
法事法要の関連記事
法事法要

更新日:2024.01.24
四十九日が過ぎるまで遊びに行くのはダメ?他にもNGな行動を紹介
法事法要

更新日:2022.11.17
花祭りに供える花の種類は?花の選び方や伝統的行事の内容も紹介
法事法要

更新日:2022.11.17
霊祭のお供え物のおすすめは?お供え物の渡し方や飾り方なども紹介
法事法要

更新日:2022.05.17
一周忌の手紙の文例を紹介!手紙を書く際のポイント・注意点を説明
法事法要

更新日:2022.11.10
十七回忌のお布施はどのくらい?法要をまとめて行う場合のお布施は?
法事法要

更新日:2022.02.19
一周忌の法要は欠席しても大丈夫?欠席する場合のマナーを解説