お墓
お墓を建て替える方法や費用は?注意点や手順について解説
更新日:2022.11.18 公開日:2021.06.26
お墓は頑丈な石で出来ているため、頻繁に建て替える物ではありません。
しかし、お墓は年月が経つと風化や劣化してしまいます。
放置しておくと、お墓の見栄えが悪くなってしまったり、場合によっては崩れてしまう場合があります。
そんな事態を防ぐ為にも、お墓の異常を早期発見し、状況によっては建て替える必要があります。
こちらの記事では、お墓を建て替えるタイミング・建て替え費用について紹介します。
ぜひ最後までご覧ください。
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お墓を建て替える理由
- 風化や劣化などによって墓石にヒビが入っていたりする場合
- おうちの引っ越しなどでお墓がある場所や遠くて行けなくなってしまう場合
- 高齢の親族の為に、お墓にスロープや手すりを設置するバリアフリー化をする場合
上記の様な場合は、お墓の建て替えを検討する必要があるかもしれません。
お墓を建て替える時期
お墓を建て替える時期に決まりはありませんが、お墓は短くて30年、長くて100年程度持つとされています。
お墓の立地条件によって風化のスピードが異なるため耐用年数も変わってきます。
一般的には、ヒビ割れが見つかった・基礎や目地が劣化した・天災により倒壊したなどのタイミングで建て替えを決意する人が多いようです。
その場合、一周忌、三回忌といった年忌法要などの時期に建て替える方が多いです。
お墓を建て替えるときには、古い墓石から魂を抜く閉眼供養を行う必要があるため、法要で僧侶を呼ぶタイミングで同時に依頼する方が多いようです。
お墓のヒビ割れが見つかっても、素人がお墓の状態を判断することは困難です。
まずは、石材店などに問い合わせをし、実際に墓石の状況を見てもらう事をお勧めします。
引っ越しの為にお墓の建て替えをする場合は、引っ越しと同時進行で進めることをおすすめします。
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お墓を建て替える方法と手順
ここからは、お墓を建て替える方法と手順について、詳しく紹介します。
お墓の建て替えは石材店に依頼
お墓の建て替えが決まりましたら、石材店に建て替えの依頼をします。
まず、現在のお墓の状態について石材店に現地調査してもらいます。
すぐに建て替えが必要なのか、費用や流れについてしっかりと石材店と打ち合わせをします。
打ち合わせ時には必ず見積もりをもらいます。
基本的に無料で見積もりをしてくれる業者が多いです。
霊園に指定石材店が無く、自由に石材店を選べる場合は、複数の石材店に相談し、検討しましょう。
お墓を建て替える手順
お墓を建て替える際は、以下の手順で行います。
- 霊園やお寺に建て替えの相談
- 現地調査・見積もりを依頼
- 契約・打ち合わせ
- 閉眼供養
- 施工
- 完成
- 開眼供養
基本的には以上の手順でお墓の建て替えを行います。
もちろん、建て替えを依頼する業者などによって、多少手順が異なる場合がありますので、契約する前に確認して下さい。
さらにもう一点、契約前にいつから施工を開始できるかも確認します。
1. 寺院・霊園へ相談
お墓を建て替えすると決めたら、まずその旨を寺院や霊園の管理者に報告し、許可をもらいましょう。
墓地の管理者の許可なしに工事を進めることはマナー違反となります。
2. 石材店への依頼・現地調査・見積もり
次に石材店へお墓の建て替えの依頼をします。
依頼内容は現地調査・新しい墓石の設計・見積もりの作成です。
もし選択肢が複数ある場合は、いくつかの石材店で相見積もりをとることをおすすめします。
3. 契約・打ち合わせ
依頼する石材店が決まったら、契約書を交わし、詳しい打ち合わせをします。
お墓のデザインや文字彫刻、付属品について相談しましょう。
4. 閉眼供養
墓石の撤去工事を始める前に、お墓に宿っている魂を抜く「閉眼供養」をする必要があります。
僧侶の方に読経を頂き、お布施も渡します。
このとき、お墓に安置されてある骨壷も取り出し寺院または石材店に預かってもらいます。
5. 工事の施工
閉眼供養の後、石材店が工事を開始します。
古い墓石を撤去した後、新しい墓石を建立します。
6. 新しい墓石の完成、開眼供養
新しい墓石が完成したら、今度はお墓に魂を宿す「開眼供養」を行います。
再び僧侶の方に読経をお願いし、預けていた骨壷をお墓に納骨します。
墓地を移して建て替える場合
今あるお墓の場所ではなく、別の墓地にお墓を移動して建て替えたいという場合は、行政上の改葬手続きが必要になります。
その場合、「埋葬証明書」「受入証明書」「改葬許可申請書」といった公的な書類が必要になり、これらを市区町村の役所に提出する必要があります。
改葬手続きに関しては、詳しくは以下をご覧ください。
お墓を建て替える費用
お墓の建て替えには、膨大な費用や手間、時間がかかります。
また建て替えの内容によっては、費用がかなり異なります。
以下では、お墓を完全に撤去する場合とお墓を部分的に修繕する場合に分けて説明します。
お墓を完全に撤去する場合
台風や地震などで墓石が倒れてしまい、全体的に建て替えを行う必要がある場合は一度撤去する必要があります。
お墓を撤去する場合、墓石の撤去費用・新しい墓石代・墓石工事代・閉眼供養などのお布施が必要です。
- 墓石撤去費用:1㎡あたり10万円程度
- 墓石工事代:100万〜200万円
- 閉眼供養・開眼供養のお布施:1〜5万円
現在ある墓石の大きさ・新しく建立するお墓の大きさなどにもよりますが、お墓を建て替える場合の費用は約200万円程度と見積もってよいでしょう。
墓石の撤去費用
墓石を解体し、撤去する時の費用は1㎡あたり10万円程度です。
お墓の立地条件によって左右されます。
例えば、お墓が山の中にあったり、お墓の基礎が硬い場合は相場より高額になる場合があります。
新しい墓石代・墓石工事代
新しい墓石を建てる場合は、総額100万〜200万円程度かかります。
新しいお墓の大きさ・デザイン・外柵など付属品の有無によって大幅に異なります。
- 墓石代:50〜100万円
- 外柵代:20万〜100万円
- 墓誌:5万〜10万円
- 文字彫刻:3万〜5万円
- 砂利石:1万円(1㎡あたり)
墓石代および外柵代は、それぞれ石材費用と工事代を合わせた金額です。
外柵は、お墓の外枠部分、お墓の基礎、カロート(納骨室)を含みます。
閉眼供養・開眼供養のお布施
お墓を撤去する前には閉眼供養を、お墓を建てたときには開眼供養をするのが一般的です。
お布施の相場はそれぞれ1万〜5万円です。
お布施の金額は寺院によって異なりますので、寺院に直接お尋ねするのが早いでしょう。
お墓を部分的に修繕する場合
建て替えはせず、お墓の一部分だけ修繕する場合は費用は抑えられます。
墓石クリーニング
自力で綺麗に出来無いカビや花粉汚れを綺麗にして貰い、墓石の光沢を戻すだけの依頼をすることもできます。
お墓の大きさや広さなどによっても費用が異なります。
一般的な墓石のクリーニング費用は約5000円~2万円です。
業者によっても費用が異なるので、複数の業者から見積もりを依頼することをお勧めします。
文字の塗り替え
お墓に彫刻している文字が剥げてしまった時など、文字の塗り替えをします。
石材店に依頼すると、平均1万円~4万円で修正することができます。
文字を変更する場合
文字のデザインの変更などを行う場合は、新しく彫刻するため、文字の塗り替えよりも費用は高くなります。
平均費用は、約10万円~15万円になります。
こちらも石材店によって異なるので、複数の業者に見積もりを依頼すると良いでしょう。
植木の伐採
お墓の周りの植木を変える場合や、伸びすぎた植木を抜いてもらう場合、費用は約2万円でできます。
植木が伸びすぎているとみっともないお墓に見られますので、定期的な管理が必要です。
付属品の設置
地蔵や灯篭などの付属品を新しく設置する場合は、約5万円~20万円の費用がかかります。
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お墓を建て替えるメリット
ここでは、お墓を建て替えるメリットについてご紹介します。
自分の好きなデザインにすることができる
お墓は基本的に似たようなデザインとなっています。
しかし、和形はもちろん、洋型、オリジナル墓石など豊富なデザインがあります。
石材店によっては、1から完全オリジナルなデザインでお墓の建て替えができる所もあります。
オリジナルデザインに対応していない石材店もあるので、事前に確認が必要になります。
子ども達への負担が軽減する
あくまで、子供たちがお墓を継承する場合ですが、建て替えをしないで放置しておくと、子供たちが建て替えの費用を負担する可能性があります。
自分の代でお墓の建て替えをすることで、子供たちの負担を減らすことができます。
お墓を建て替える際の注意点
ここからは、お墓を建て替える際の注意点について紹介します。
建て替えを検討している方は、以下に紹介する注意点に気を付けて下さい。
石が破損してしまうリスク
クリーニングや墓石の取り外しの際に、石が破損してしまうリスクがあります。
万が一破損してしまった時の業者の対応などを、契約する前に確認しておく必要があります。
また、自分でデザインしたお墓や珍しい墓石の場合は慎重に確認して下さい。
お墓の管理者などへ声かけ
お墓を建てた方やお墓を管理している方には、建て替え前にしっかりと相談するようにしましょう。
報告無しでお墓の建て替えを行ってしまうと、お墓を管理しているお寺や霊園とトラブルになる可能性があります。
トラブルを避けるためにも、お墓の管理者にはしっかり建て替えをする旨を伝えて下さい。
親族に声をかけておく
お墓の建て替えをしている旨を親族に伝えていない場合、お墓の建て替え中でお参りができないといったトラブルの原因になります。
さらに、お墓を建て替えて新しくした場合、自分のお墓がどこにあるかわからなくなる可能性もあります。
親族には、建て替えの話や終わる時期、新しくしたお墓の場所やデザインなどを伝えておくようにしましょう。
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お墓を建て替えた人に贈る建碑祝い
ここからは、建碑祝いについて、相場やお返しの品などについて紹介していきます。
建碑祝いとは
建碑祝いとは、お墓を建て替えた人に贈るご祝儀のことです。
生前にお墓を建てることは「寿陵(じゅりょう)」と言い、縁起の良いこととされています。
お祝いになるので、ご祝儀袋の表書きは、「建碑御祝」「建陵御祝」とします。
水引は紅白の蝶結びにして、お金を包んで渡します。
建碑祝いの相場
建碑祝いの金額に決まりはありませんが、相場を紹介します。
お墓を建てたご家族の場合は、3万円~10万円、親戚の場合は2万円~3万円、友人などの場合は1万円程です。
お墓を新しく建てる場合に呼ばれることがありますので、上記相場金額は頭に入れておくと良いでしょう。
建碑式と納骨式を同時に行う場合
もしお墓の建碑式と同時に納骨式が行われる場合はどうすればよいのでしょうか。
納骨式は不祝儀ですので、お祝い金と同時に渡すのは避けましょう。
その場合は、
- どちらかの香典を別々のタイミングで先に渡す
- 納骨法要を優先し、不祝儀袋にまとめて渡す
まとめて渡す場合は、法事は優先されるので建立祝いでも不祝儀袋を使用します。
お墓の建て替えについてまとめ
ここまでお墓を建て替える方法や手順、費用、注意点などを中心にお伝えしてきました。
- 墓石のヒビ割れなどが見つかった場合、お墓の建て替えを検討
- 建て替えをすると、自分の好きなデザインにでき、子供の負担も減る
- 建て替えの費用は、どこを建て替えるのかによって費用が大幅に異なる
- お墓の管理者や親族にはトラブルを避けるため事前に相談する
これらの情報が少しでも皆さまのお役に立てば幸いです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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監修者
山口 隆司(やまぐち たかし)
一般社団法人 日本石材産業協会認定 二級 お墓ディレクター
経歴
業界経歴20年以上。大手葬儀社で葬儀の現場担当者に接し、お葬式を終えた方々のお困りごとに数多く寄り添いサポートを行う。終活のこと全般に知見を持ち、位牌や仏壇をはじめ、霊園・納骨堂の提案や、お墓に納骨されるご遺族を現場でサポートするなど活躍の場が広い。
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