法事法要
仏壇に位牌が入らない場合の対処法!位牌をまとめる方法を紹介
更新日:2022.05.18 公開日:2022.01.06

記事のポイントを先取り!
- 仏壇に位牌が入らない時は先祖位牌や繰り出し位牌にまとめる
- 先祖位牌、繰り出し位牌の価格は2万~5万円
- 位牌交換のタイミングは三十三回忌、五十回忌
- 過去の位牌の処分は、お寺にお焚き上げを依頼する
仏壇は、ご本尊を祀るだけではなく位牌を安置して手を合わせ、先祖を供養する大切な場所です。
位牌が複数ある場合や位牌が大きくて仏壇に入らない場合、どうしたらいいのか悩む方も多いでしょう。
そこでこの記事では、仏壇に位牌が入らない場合の対応について詳しく説明していきます。
この機会に位牌の必要性や交換のタイミングについて知っておきましょう。
不要な位牌の処分方法についても触れているので、ぜひ最後までご覧ください。
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位牌について

位牌について、形状は知っていてもその役割や必要性までご存知の方は少ないようです。
まずは位牌とは何なのか知っておきましょう。
位牌とは
位牌とは、故人の戒名・法名、死亡年月日が書かれた木の札のことをいいます。
位牌は死者の依り代として考えられていて、名前を刻んだ故人の霊が帰る場所として供養の対象となります。
葬儀の際は白木の位牌を使用し、四十九日の忌明けまでには漆塗りの正式な位牌を用意します。
正式な位牌は本位牌と呼ばれ四十九日後には仏壇に納めるのが一般的ですが、仏壇がない場合はお寺の位牌檀に安置することも可能です。
位牌の種類
本位牌は板位牌と繰り出し位牌の2つに大きく分けられます。
板位牌とは一基の位牌に故人一人の戒名が刻まれている一人用の位牌です。
板位牌は、金箔や金粉などで装飾された塗り位牌と、黒檀(こくたん)や紫檀(したん)などの木材で作られた唐木位牌の2種類があります。
繰り出し位牌は回出位牌とも書かれ、札板が10枚程度入る箱が付いているため、複数の位牌をまとめられるという特徴があります。
位牌の必要性
仏壇はご本尊と位牌を置いて手を合わせるとても大切な場所です。
ご本尊は仏壇の中心となり、その隣に位牌を安置し先祖を供養するのが一般的です。
仏壇に向かって手を合わせることで先祖の霊が位牌に戻るという考えから、位牌には先祖の依り代という役割があります。
宗教によって違いはありますが、位牌がないと先祖の依り代がなく帰ることができないと考えられています。
スポンサーリンク位牌が仏壇に入らない場合の対処法

仏壇に位牌をおさめることは大切ですが、板位牌は一人用のため先祖代々の位牌を並べると仏壇に入らない場合があります。
ここでは、位牌が入らない場合の対応について説明します。
①先祖位牌にまとめる
仏壇に位牌が入らなくなった時に、位牌をまとめて一つにしておさめる方法があります。
位牌をまとめる方法に先祖位牌がありますが、どういうものなのか、作り方についても説明します。
先祖位牌とは
複数の先祖の位牌を一つにまとめることを先祖位牌と言います。
板位牌は故人の戒名など情報が刻まれますが、先祖位牌の場合は裏面には文字を入れず、表面に「○○家先祖代々之霊位」と刻まれます。
先祖位牌の作り方
位牌をまとめて先祖位牌を作るときは、新しい位牌を用意します。
基本的に先祖位牌のデザインや種類に決まりはありませんが、仏壇に入る大きさを選びましょう。
また、お寺によって位牌の形が決められていることもありますので、事前に確認しておきます。
先祖位牌は仏壇や仏具店へ行き、実際に見て決めるのがいいでしょう。
位牌の表面には「○○家先祖代々之霊位」と入れて、裏面には何も入れません。
文字の上に梵字や冠文字を入れることもありますし、希望によって家紋を入れることもできます。
宗派によって入れる文字に違いがありますので、購入する前に確認してください。
また、新しい先祖位牌を作った後は、古い位牌と一緒に菩提寺に持参し魂入れの儀式を行います。
新しく作った先祖位牌に魂を宿らせることで、礼拝の対象となります。
移し替えを終えた古い位牌は、お寺に納めお焚き上げをしてもらいます。
過去帳も用意する
先祖位牌にまとめると、故人の戒名や命日が記載されなくなります。
先祖一人一人の情報を残しておきたい場合には、過去帳に記載しておくのがおすすめです。
過去帳とは、先祖の戒名や没日を書き記し後世に残す仏具で、仏壇・仏具店で購入できます。
先祖の月命日には過去帳のページを開き手を合わせて供養しましょう。
②繰り出し位牌にまとめる
先祖位牌のほかにも位牌を一つにまとめる方法があり、繰り出し位牌といいます。
繰り出し位牌の作り方や注意点についてみていきましょう。
繰り出し位牌とは
先祖一人一人の札板をまとめて納められるのが繰り出し位牌です。
繰り出し位牌は、中にスペースがあり戒名が書かれている札板が納められるようになっています。
命日の順番に札板を並べ、命日が終わると後ろに回し、命日が近い先祖の札板が常に一番前に来るようにし供養します。
先祖位牌の場合は位牌に先祖の命日や戒名を残せませんが、繰り出し位牌の場合は残すことが可能で、過去帳を持つ必要もありません。
繰り出し位牌の作り方
繰り出し位牌は、仏具店やインターネットの通販で購入できますが、実際に現物を見て選ぶことをおすすめします。
屋根や扉がついているものとないものがあり、大きさやデザイン、装飾が違います。
中に入れる札には先祖の戒名などを墨で書き入れる必要があり、一般的にはお寺にお布施して依頼するか、仏壇・仏具店に依頼します。
繰り出し位牌を購入したら、魂入れの儀式を行います。
魂入れとは、お寺の僧侶に依頼して読経してもらい故人の魂を入れる儀式です。
この時古い位牌をお寺に納め、お焚き上げをして処分します。
位牌のサイズに注意すること
繰り出し位牌は、中に札板が入れられるようになっていますので、イメージよりも大きいものが多いです。
扉や屋根がついているものは大きいサイズが多く、仏壇に入らない可能性もありますので、事前に仏壇の高さと奥行きを測ってから、位牌を選びましょう。
また、仏壇に入れるご本尊より位牌のサイズが大きいのは良くないとされていますので、注意しましょう。
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位牌を交換する費用

ここでは、位牌を交換するのにどれくらいの費用がかかるのか説明していきます。
位牌の購入費用
位牌を交換するためには、新しい依り代となる先祖位牌または繰り出し位牌を用意します。
どちらも仏壇仏具店で2万〜5万円程度で購入できます。
位牌の素材や文字入れ、装飾、扉や屋根の有無によっても価格は変わります。
先祖位牌を作るときは、文字を入れるのに1週間~10日くらいの日数がかかりますので余裕をもって用意してください。
開眼供養と閉眼供養のお布施
位牌を入れ替えるときは魂の移し替えの儀式をします。
お寺の住職さんに依頼し、古い位牌には閉眼供養を、新しい位牌には開眼供養を行い、魂を移し替えます。
お寺へのお布施という形で費用がかかり、1万~5万円程度です。
お焚き上げのお布施
魂の移し替えの儀式後は、古い位牌を処分する必要があります。
お焚き上げは位牌や仏具などをまとめて供養し、お寺で焼却処分することです。
位牌などはゴミとして捨てるものではなく、お寺でお焚き上げしてもらうのが一般的です。
お寺によってはお焚き上げを行っていない場合もありますので、必ず事前に確認しましょう。
お焚き上げの費用は、お寺によって違いますが1万~10万円のお布施を渡します。
スポンサーリンク不要な位牌の処分方法

遺品整理などで仏壇を処分する場合、古くなった位牌を処分しなければいけません。
位牌は他の仏具と違って、簡単に新しくするわけにはいきませんので処分する前によく考え、処分する場合には正しい手順で行う必要があります。
位牌は、故人の霊の依り代の意味を持つので、処分する場合は閉眼供養を行います。
閉眼供養は、基本的に菩提寺の僧侶から読経してもらいます。
閉眼供養後の位牌は、ただの板となりますのでごみとして捨てることも可能ですが、やはり位牌なのでごみ袋に入れて自治体の回収に出すのは気が引けるでしょう。
以下は、位牌をゴミとして出す以外の処分方法です。
- お寺でお焚き上げ
- 仏壇・仏具店に処分をお願いする
- 供養業者、遺品整理業者に処分をお願いする
前の項目でも紹介しましたが、お焚き上げをすることでしっかりと供養し、焼却処分することができます。
最近ではお焚き上げをしていないお寺も多いので、その場合は位牌を購入した仏具店に引き取ってもらうことも可能です。
購入した仏具店が不明な場合は、業者に引き取りをお願いして処分してもらいます。
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浄土真宗なら位牌は必要ない

位牌に関する考え方は宗教や宗派によってそれぞれですが、浄土真宗の場合は一部の宗派を除いて位牌を必要としません。
浄土真宗の位牌の考え方、位牌の代わりになるものなどについて説明していきます。
なぜ浄土真宗では位牌を必要としない?
浄土真宗は、人が亡くなると魂はすぐにこの世を離れて極楽浄土へ行くという考え方で、霊という概念がありません。
位牌は故人の霊の依り代となる場所で、あの世で成仏できるように残されたものが手を合わせて祈るためのものです。
亡くなるとすぐに誰もが仏になるという浄土真宗の教えのもとでは、位牌が必要ではないと考えます。
位牌の代わりになる物は?
位牌は不要という考えですが、故人を偲んでお祈りをしたい方は位牌の代わりとして法名軸(ほうみょうじく)や過去帳を使用するようです。
法名軸とは故人の戒名と死亡年月日を記した掛軸のことで、仏壇・仏具店で購入することができます。
過去帳は故人の戒名、俗名、没年月日、享年などが記された仏具で、こちらも仏壇・仏具店で購入できます。
浄土真宗でも位牌は作れる
基本的には位牌を作らない浄土真宗ですが、仏壇に位牌を飾りたいという考えの方も多いようです。
浄土真宗であっても位牌を作ることは可能で、種類やデザインについても特に決まりはないので自由に選べます。
他の宗派の場合は位牌に魂の移し替えの儀式をしますが、浄土真宗では亡くなってすぐに成仏するという考え方から四十九日の法要後に白木位牌を受け取るだけになります。
その後本位牌を作って供養していきたい場合は、四十九日の法要時に魂の移し替えをしてもらえるようにお寺に相談しておきます。
スポンサーリンク位牌が仏壇に入らない場合のまとめ
ここまで、仏壇に位牌が入らない場合の対応や、位牌を一つにまとめる方法などを中心にお伝えしてきました。
この記事のポイントをおさらいすると以下の通りです。
- 位牌は故人の戒名などが書かれた木の札で、霊の依り代となるもの
- 仏壇に位牌が入らない場合は、先祖位牌、繰り出し位牌として一つにまとめる
- 位牌を交換するタイミングは弔い上げをした後
- 位牌を交換するまでの費用は2~10万円
- 不要な位牌はお寺、仏壇・仏具店、業者への依頼で処分できる
- 浄土真宗では位牌を必要としないが、代わりに法名軸や過去帳を使用する
これらの情報が少しでも皆様のお役に立てば幸いです。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。
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監修者

唐沢 淳(からさわ じゅん)
経歴
業界経歴10年以上。大手プロバイダーで終活事業に携わる。葬儀の現場でお葬式を担当し、身寄りのない方の弔いから大人数の葬儀までを経験。お葬式を終えた方々のお困りごとにも数多く寄り添いサポートを行う。終活のこと全般に知見を持ち、ユーザー目線でのサービス構築を目指す。
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