法事法要
位牌がいらない場合は作らなくてもいい?古い位牌の処分方法も解説
更新日:2022.05.18 公開日:2021.12.24

記事のポイントを先取り!
- 位牌には故人の魂が宿ると考えられている
- 無宗教の場合は位牌を作っても作らなくてもどちらでもよい
- 浄土真宗では亡くなった時点で成仏したと考えるため位牌はいらない
仏壇をよく見ると、位牌が安置されていることがわかると思います。
位牌にはどのような意味があり、そもそも必要なのか疑問に思う人もいるかと思います。
そこでこの記事では、位牌の必要性などについてご説明します。
大切な方が亡くなった際に位牌を適切に取り扱えるようにするためにも参考にしてください。
また、古い位牌の処分方法についても触れているので、ぜひ最後までご覧ください。
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位牌とは

位牌とは葬儀の際に祭壇に置かれている木の札のことです。
葬儀後は仏壇や寺院にて安置されています。
具体的に言いますと、四十九日法要までの仮の位牌のことを白木位牌(しらきいはい)と言い、四十九日法要以降お祀りする位牌を本位牌と言います。
白木位牌とは別名、仮位牌とも呼ばれていて、その名の通り故人の仮の位牌になります。
この理由としては、故人は亡くなられてから四十九日法要までは現世でさまよっていると考えられ、四十九日法要を迎えたら故人は成仏されると考えられているためです。
そのため、仏教では四十九日法要を過ぎたら故人は仏様の弟子である証として本位牌に変更することが一般的になりました。
この位牌には故人の魂が宿ると考えられているため、大切に扱わなければいけません。
仮位牌は四十九日法要を終えると寺院や仏具店でお焚き上げされるのが一般的です。
位牌に書かれていること
位牌には亡くなられた年月日や戒名、生前の氏名や亡くなられた年齢が記載されています。
ここで言う戒名とは、故人が亡くなられた際に仏様の弟子として僧侶からいただく名前のことです。
戒名は宗派によって使われる文字やルールが異なります。
生前の社会貢献度やお寺への貢献度によって選ばれる文字も異なります。
生前の名前を位牌に刻む場合には位牌の裏面に記載します。
亡くなられた年齢や年月日については漢数字で記載されることが一般的です。
お腹にいた赤ちゃんが亡くなってしまった場合には、お腹に命が授かったときから数えるため、数え年にて記載します。
位牌は故人の魂の依代
仏教では位牌は故人の魂が宿るとされています。
そのため、仏壇に安置されることが一般的です。
仏壇は故人にとっては仮の住まいのようなものであり、位牌は故人の魂が宿るものであるため、故人があの世から帰ってきた際の居場所となります。
位牌に魂を入れる儀式を「開眼法要(かいげんほうよう)」と言い、宗教によっては別名「開眼供養」や「お性根入れ」と呼ばれます。
開眼法要では四十九日法要の際に僧侶による読経にて、仮位牌から本位牌に魂を入れ替えてもらいます。
このように位牌は故人の魂の依代となるものであるため、非常に大切なものになります。
スポンサーリンク位牌がいらないなら作らなくてもいいのか

位牌が大切なものであることは理解できたと思いますが、次は位牌の必要性について説明していきます。
そもそも位牌がいらないのであれば作る必要はないのではないかと疑問に思った人もいるかと思います。
位牌が必要であるかどうかはケースバイケースになるため、ぜひ参考にしてください。
基本的には仏教徒に位牌は必要
基本的には仏教では位牌が必要であると考えられています。
その理由は仏教では位牌に命が宿ると考えられているため、位牌がないと故人の魂が入る居場所がなくなってしまうと考えられているためです。
また、日常的に仏壇に手を合わせてお祈りしますが、位牌があることでお祈りする際に対象が見えやすくなり、心を込めやすいともされています。
また、これにより供養に繋がると考えられています。
無宗教葬の場合は作らなくてもいい
それでは無宗教の場合はどうなのでしょうか。
信じている宗教がないということは、宗教上の決まりごとがないということになりますので、位牌を作らなければいけないといった考え方自体ありません。
そのため、無宗教の場合では位牌は作らなくてもいいとされています。
極端に言えば位牌はいらないといった考え方の人もいます。
かといって作ってはいけないといった決まりもないため、希望すれば位牌を作ることも可能です。
その場合は戒名がない形になりますので本名を位牌に記載する形になります。
無宗教ではあるが、手を合わせる対象がほしいといった人にはおすすめです。
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位牌がいらない人とは

それでは位牌がいらないケースとはどのような場合なのでしょうか。
以下で具体的に紹介していきます。
浄土真宗
浄土真宗では亡くなった人は全て亡くなった時点で成仏し、仏様に生まれ変わると考えられています。
故人はすでに供養されていると考えられるため、そもそも供養するために位牌のように供養の対象を作る必要がないのです。
このように位牌は浄土真宗ではいらないとされていますが、その代わりとなるものがあり、仏壇に安置することになります。
次の章から詳しく紹介していきます。
過去帳とは
過去帳とは法名や亡くなられた年月日、生前の氏名、年齢を複数まとめて記載し、ご先祖様の命日や情報をすぐに確認できるようにする帳面になります。
法名軸とは
法名軸とは亡くなられた故人の法名を記載し、仏壇の内側にかけて位牌の代わりに安置するものであり、これは浄土真宗特有の仏具になります。
無宗教者
位牌がいらないケースとしては無宗教者も挙げられます。
無宗教者の場合は位牌を作らないといけないといった決まりもありません。
そのため、位牌を作りたい場合には位牌を作ることも可能です。
古い位牌の処分方法

最後に位牌の処分方法について紹介していきます。
本位牌は故人が亡くなられてから長い間、世代を超えて仏壇に安置するものであり、古くなって汚れや劣化が目立ってきてしまうこともあるかと思います。
そのような際の対応について詳しく紹介していきますので、ぜひ参考にしてください。
お焚き上げをおこなう
古い位牌を処分する際には菩提寺(ぼだいじ)に持って行き、お焚き上げを依頼します。
近くのお寺に依頼すればお焚き上げしてもらえる場合もありますのでまずは相談してみてください。
お焚き上げの前には必ず位牌から魂を抜く儀式である「閉眼供養(へいげんくよう)」を寺院の僧侶にお願いしましょう。
新しい位牌にする場合は開眼供養
閉眼供養にて位牌の魂を抜いたら次は「開眼供養」にて新しい位牌に魂を入れる儀式をします。
流れとしては元の位牌の閉眼供養後にお焚き上げをし、開眼供養をすれば新しい位牌を使用できるようになります。
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まとめ

ここまで、位牌の必要性についての情報や、位牌がいらない場合について中心にお伝えしました。
この記事のポイントをおさらいすると以下の通りです。
- 仏教では、位牌には故人の魂の依代とされるため位牌は必要である
- 浄土真宗では位牌はいらないが、その代わりに過去帳や法名軸を用いる
- 古い位牌を処分する際には閉眼供養してからお焚き上げを行う
これらの情報が少しでも皆さまのお役に立てれば幸いです。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。
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監修者

田中 大敬(たなか ひろたか)
厚生労働省認定 葬祭ディレクター技能審査制度 一級 葬祭ディレクター
経歴
業界経歴15年以上。葬儀の現場で数々のお葬式を担当し、身寄りのない方の弔いから著名人や大規模な葬儀までを経験。お葬式を終えた方々のお困りごとに数多く寄り添いサポートを行う。終活のこと全般に知見を持ち、特に士業や介護施設関係の領域に明るい。
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