法事法要
位牌の魂抜きはどうやるの?位牌の処分方法や宗派・宗教の違いも紹介
更新日:2022.02.03 公開日:2021.12.31

記事のポイントを先取り!
- 位牌の処分の前には、故人の魂を抜く「魂抜き」が必要
- 魂抜きにかかる費用の相場は、5000〜5万円程度
- 位牌の処分は、お寺での永代供養かお焚き上げで焼却
位牌には魂が宿るとされていますが、処分の時に行う儀式についてご存知でしょうか。
位牌の魂を抜く儀式は、どこに依頼すればいいか知っておきましょう。
そこでこの記事では位牌の魂抜きについて、詳しく説明していきます。
この機会に魂抜きが終わった後に行う、2通りの処分方法も覚えておきましょう。
位牌以外に魂抜きが必要な物についても触れているので、ぜひ最後までご覧ください。
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魂抜きとは

魂抜きとは、仏教の供養のひとつで、事情により位牌や仏壇、お墓を手放す際に行う儀式のことです。
またお墓から遺骨を出す場合にも行います。
魂抜きの目的
魂抜きの目的は、位牌などを処分するためです。
位牌などは元々「ただの物」で、所有する際に、故人の魂を込める供養が行われます。
そして魂の宿った位牌は、供養する対象として扱われていきます。
しかし、さまざまな事情により位牌などを手放さなくてはならないこともあります。
その場合、位牌などから魂を抜いて「ただの物」に戻す必要があるのです。
位牌の魂抜きをするタイミング
位牌の魂抜きをするタイミングは、仏壇を処分するときや本体の劣化で新しいものと作り替える時などです。
また、代々引き継がれて増えてしまった位牌を、ひとつにまとめる際にも古い位牌の魂抜きをします。
スポンサーリンク位牌の魂抜きのやり方

まず位牌の魂抜きは、個人ができるものではありません。
魂抜きをどこに依頼すればいいのか、費用相場や参列時の服装についても気になるところです。
初めての方でもわかるように、魂抜きのやり方を以下に解説します。
ぜひ参考にしてください。
魂抜きの依頼先
魂抜きは、さまざまな依頼先があります。
ご自身の事情に合わせて依頼先へ相談し、検討されるのがよいでしょう。
魂抜きの依頼先は、以下の通りです。
- お世話になっているお寺
- 仏壇や仏具を取り扱っている専門店
- 供養を請け負っている業者
- 遺品整理業者
魂抜きの費用
魂抜きの費用は、5000〜5万円程度といわれてます。
費用は依頼先によって異なりますが、お寺に依頼する場合は、お布施としてお渡しします。
お布施を包む封筒は、シンプルな白無地の封筒でかまいません。
表書きに「御布施」と書かれた封筒を買うか、濃墨で書きます。
封筒に入れるお札は、新札を包んでください。
お布施袋を、そのまま手渡しするのはマナーに反します。
袱紗の上に乗せるか、切手盆というお盆に乗せて差し出し、僧侶に受け取ってもらうのが正しい渡し方です。
参列時の服装
魂抜き当日に正装する必要はなく、平服の着用で問題ありません。
ただし、過度に露出が多い服や、派手な服装は控えてください。
カジュアルな服装や華美なアクセサリーは避けた方が無難です。
魂抜き供養も法要の1つであり、礼服が望ましいとされていますが、礼服で参加される方は少ないのが現状です。
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魂抜きをした位牌の処分方法

位牌の魂抜きが終わったら、実物を処分しなければなりません。
処分する方法は大きく分けて2通りで、処分依頼先により費用も若干異なります。
位牌の形を残すか残さないかによって2通りの選択肢があります。
それぞれご紹介しますので、処分検討時の参考にしてください。
お焚き上げ
お焚き上げとは、位牌を焼却して形を残さずに処分する方法です。
お焚き上げの炎は、浄火と呼ばれる神聖な火で、天に還す儀式でもあります。
たとえ魂が抜かれているとしても、故人への敬意をはらい、安心して処分できる方法です。
永代供養
永代供養とは、位牌を焼却せず形を残して処分する方法です。
処分といっても、お寺に預けることになるため、位牌の供養と管理は継続されます。
しかし、永代供養は無期限に管理されるというわけではなく、期間は限定されています。
永代供養を依頼するお寺に、期間について事前に確認しておくとよいでしょう。
処分費用
実際に位牌を処分することになると、やはり気になるのは費用ではないでしょうか。
いくつかの処分依頼先ごとに、位牌の処分費用をまとめましたので参考にしてください。
位牌の処分費用は以下の通りです。
- 寺院:1万〜3万円程度
- 仏壇・仏具店:数千〜1万円程度
- 葬儀社:数千〜1万円程度
- 遺品整理業者:5000〜2万円程度
位牌以外に魂抜きが必要なもの

仏教に関わる物の中で、位牌以外に魂抜きが必要なものがあります。
魂が宿るものを、誤って魂抜きをせずに処分してしまっては大変です。
魂抜きが必要なものを以下にまとめましたので、必要に応じて参考にしてください。
位牌以外に魂抜きが必要なものは、以下の通りです。
- 遺影
- 仏壇
- 仏像
- 掛け軸
- 人形
- お墓
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宗派・宗教による魂抜きの違い

魂抜きを行う位牌や仏壇は、仏教で使われるものです。
そこで気になるのが仏教以外の宗教、例えば神道やキリスト教で魂抜きは行うかどうか、ということです。
実は、宗教が異なると魂抜きについての考え方も異なります。
また、ひとくちに仏教といってもその宗派は多く、それぞれ違った教えがあります。
そこで、宗派や宗教による魂抜きの違いについて解説します。
浄土真宗以外の宗派
浄土真宗以外の仏教宗派では、おおむね魂抜きについては同じ考えです。
位牌や仏壇には、故人の魂が宿るため、事情による処分の際は魂抜きが必要です。
浄土真宗
浄土真宗は、他と異なり魂抜きというものがありません。
それは、浄土真宗の教えの中に「魂を入れる・抜く」という概念が存在しないからです。
神道
神道には、「魂入れ」という言葉自体はありません。
しかし、位牌と同じように故人が祀られる霊璽(れいじ)というものがあります。
また仏教と同じく、故人の魂を霊璽に移す「みたまうつし」という、魂入れと同じ儀式があります。
手放したい霊璽の魂抜きは行わず、神社に依頼してお祓いの後に、お焚き上げをすることになります。
キリスト教
キリスト教にも、仏教と同じくさまざまな道具があります。
しかし、物自体に故人の魂が宿るという考えはありません。
そのため、魂抜きのような儀式が行われることはありません。
位牌の魂抜きまとめ

ここまで位牌の魂抜きの情報や、魂抜きのやり方などを中心にお伝えしてきました。
この記事のポイントをおさらいすると以下の通りです。
- 魂抜きは、故人の魂が宿った位牌などを処分する際に行う儀式
- 魂抜きの依頼先は、お寺や仏具専門店、供養請負業者、遺品整理業者など
- 魂抜きの後は、お焚き上げか永代供養の2通りの処分方法がある
これらの情報が少しでも皆様のお役に立てば幸いです。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。
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監修者

袴田 勝則(はかまだ かつのり)
厚生労働省認定 葬祭ディレクター技能審査制度 一級 葬祭ディレクター
経歴
業界経歴25年以上。当初、大学新卒での業界就職が珍しい中、葬儀の現場で数々のお葬式を担当し、身寄りのない方の弔いから皇族関係、歴代首相などの要人、数千人規模の社葬までを経験。さらに、大手霊園墓地の管理事務所にも従事し、お墓に納骨を行うご遺族を現場でサポートするなど、ご遺族に寄り添う心とお墓に関する知識をあわせ持つ。
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