法事法要
位牌の置き方とは?正しい置き方と移動させるときの注意点を解説
更新日:2022.02.19
仏壇で位牌を目にしたことがある方は多いと思いますが、正しい置き方や扱い方まで詳しく知っている方は少ないのではないでしょうか。
本記事では、位牌の意味や正しい置き方を中心にお伝えします。
位牌を正しく扱うことで故人や先祖の供養に繋がりますので、ご参考いただけますと幸いです。
位牌を移動する際の注意点についても触れているのでぜひ、最後までご覧ください。
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位牌とは
位牌とは故人の魂が宿るとされている木の札です。
四十九日を迎えるまでの位牌を仮位牌と言い、四十九日を過ぎたら本位牌が必要になります。
仮位牌から本位牌にするときには、仮位牌を寺院にてお焚き上げし開眼供養(かいげんくよう)をして本位牌に故人の魂を移動させます。
本位牌は仏壇に安置することになり、世代を超えて受け継がれることになるため、大切に扱わなければいけません。
また位牌があることで供養の対象が明確になるため、自然と心を込めて手を合わせることに繋がります。
位牌の正しい置き方
位牌の意味合いが理解できたところで、次は位牌の正しい置き方について紹介していきます。
位牌の置き方には配慮すべき点がいくつかあります。
正しい置き方を理解することが供養にも繋がるため、ぜひ参考にしてください。
基本は本尊の下の段に置く
基本的に位牌はご本尊の1つ下の段に置きます。
仏壇の中心はあくまでもご本尊で、仏壇の中心には仏像や掛け軸を祀ります。
また、仏壇の上段は、仏壇の中では上座となる場所です。
仏壇の大きさやデザインによってはご本尊の下に安置することができないケースもあるかと思います。
そのような場合にはご本尊と同じ段に置いて構いませんが、位牌が1つだけのケースでは上座である向かって右側に置くことがマナーです。
位牌が一つの場合
位牌が1つの場合は、基本的なルールどおりに仏壇の中央にご本尊を安置し、その1つ下の段に位牌を配置するようにしましょう。
位牌が複数ある場合
位牌が複数ある場合の置き方にも注意点があります。
仏壇に位牌を初めて置く際には、個人の位牌だけでなく、先祖代々の位牌である「〇〇家先祖代々之霊位」も一緒に安置することがマナーです。
その際には、故人の位牌が先祖代々の位牌よりも大きくならないように注意が必要です。
「先祖代々の位牌:故人の位牌=10:7」程度の大きさの割合にすることが一般的です。
配置の順番については、最上位となる先祖代々の位牌は仏壇の向かって右奥に安置します。
次いでその左、一段下がって右、次いでその左といった順番で安置します。
亡くなった順番ではなく、世代の古い順番に配置するようにしましょう。
夫婦の位牌が連名ではなくそれぞれあるケースでは、夫の位牌を向かって右に置き、妻の位牌はその左側に置くことがマナーです。
位牌を置くときの注意点
位牌を置く際の注意点として、ご本尊の下の段に位牌を置く際には、ご本尊の目線よりも下になるようにしましょう。
またご本尊と同じ段に置く際には、ご本尊より高さが低くなるようにする必要があります。
ご本尊や左右の掛け軸のお顔が隠れてしまうのは失礼に当たるので、隠れないように注意が必要です。
仏壇のスペース上、どうしてもご本尊のお顔が隠れてしまうようなケースでは、1つ下げて位牌を安置するか、順番を工夫する必要があります。
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位牌を移動する場合の注意点
仏壇を別の部屋に移動したり、引っ越しの際に位牌を移動させるときにも注意すべきことがいくつかあります。
位牌は故人の魂が宿る場所であるため、言わば故人そのものです。
そのため注意点を理解して扱うことが、故人を大切にすることにも繋がります。
部屋を移動する場合は仏壇ごと移動する
部屋を移動する際には仏壇ごと移動させることが基本です。
仏壇は故人の魂があの世からこの世に帰ってきた際の仮の住まいのようなものです。
そのため位牌だけを出して移動させることは避け、必ず仏壇と一緒に移動するようにしましょう。
魂が宿ったまま外に出さない
引っ越しの際には位牌も自宅の外に出さなければいけません。
基本的に、位牌は故人の魂が入っている状態で外へ出すことはタブーであるとされています。
魂入れと魂抜き
引っ越しなど位牌を自宅の外に出さなければいけないときには、魂入れや魂抜きの儀式をすることがマナーとされています。
魂入れとは故人の魂を位牌に宿らせることで、魂抜きは位牌から故人の魂を抜くことです。
スポンサーリンク複数ある位牌を一つにまとめて置く方法
家庭によっては先祖代々の位牌を仏壇に安置している家もあるかと思います。
仏壇のスペースは限られており、たくさんの位牌があると置き場所にも困ってしまいます。
そのため、ここからは複数の位牌をひとまとめにする置き方について紹介していきます。
回出位牌
回出位牌は「くりだしいはい」と読み、位牌の種類の1つです。
回出位牌は台座付きで一般の位牌よりも少し大きめの位牌であり、箱の中に10枚程度の札板が入っています。
札板には故人それぞれの戒名や亡くなられた年月日、俗名、享年などを入れて、1つにまとめて保管できます。
箱の中には命日が近い順で故人の札を前から並べていきます。
そして1番前にあった故人の命日が過ぎたら1番後ろに入れて繰り出していきます。
このように取り扱うことから回出供養と呼ばれるようになりました。
夫婦位牌
夫婦位牌とは「めおといはい」と読み、2つある夫婦の位牌を1つにした位牌のことです。
夫婦位牌を選択する理由としては、夫婦仲が良かった場合や故人の希望、夫婦が別々に亡くなった際に2つの位牌に差がでないように配慮するためなどが挙げられます。
これらのような理由から、故人の子どもが夫婦位牌を作ることを希望する場合が多くあります。
夫と妻の名入れは宗派や寺院によっても異なるため、依頼しようとしている寺院に確認することをおすすめします。
夫婦位牌の文字入れでは、まず表面に故人の戒名を連名で記載します。
位牌の裏面には亡くなられた年月日や年齢、俗名などを記載します。
夫婦位牌では、夫婦の情報を並べて記載できるように横幅の広い木札である「巾広位牌」を使用します。
他の位牌よりも記載する文字数や行数が多くなるため、4寸以上のサイズの位牌を用意することをおすすめします。
先祖位牌
先祖のそれぞれの位牌を1つにまとめると「〇〇家先祖代々之霊位」と表面の位牌に記載されます。
個人の位牌であれば裏面に故人の生前の氏名を記載することもありますが、先祖代々の位牌においては裏面には何も記載しないことが一般的です。
その他にも記載する文字は宗派によって異なります。
一般的に先祖位牌にまとめても問題ないとされる時期は、三十三回忌や五十回忌法要の後です。
この時期に「弔い上げ(とむらいあげ)」と言って、故人の法要を最後にして終えることが多いためです。
これに加えて故人の没年齢や亡くなった年月日などを記載した過去帳があるとより丁寧になります。
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位牌の置き方についてのまとめ
ここまで、位牌の置き方や扱い方についての情報を中心にお伝えしました。
この記事のポイントをおさらいすると以下の通りです。
- 仏壇の中心にはご本尊を祀りその1段下に位牌を置くのが正しい位牌の置き方である
- 位牌を外に出さなければいけない際には魂入れや魂抜きをすることがマナーである
- 位牌をまとめる方法は回出位牌や夫婦位牌、先祖位牌がある
これらの情報が少しでも皆さまのお役に立てれば幸いです。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。
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監修者
袴田 勝則(はかまだ かつのり)
厚生労働省認定 葬祭ディレクター技能審査制度 一級 葬祭ディレクター
経歴
業界経歴25年以上。当初、大学新卒での業界就職が珍しい中、葬儀の現場で数々のお葬式を担当し、身寄りのない方の弔いから皇族関係、歴代首相などの要人、数千人規模の社葬までを経験。さらに、大手霊園墓地の管理事務所にも従事し、お墓に納骨を行うご遺族を現場でサポートするなど、ご遺族に寄り添う心とお墓に関する知識をあわせ持つ。
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