法事法要
戒名の位とは?4つの号や宗派別の位と特徴を紹介!選ぶ基準も解説
更新日:2022.04.23 公開日:2022.04.06

記事のポイントを先取り!
- ・戒名は、仏様の証として授けられる名前
- ・戒名の位は、生前の生き方や年齢、性別などによって決まる
- ・位によってお布施の金額も異なる
- ・現在は戒名をつけない選択をする方もいる
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戒名の位について
戒名(かいみょう)とは死後に授かる名前のことですが、その位についてご存知でしょうか。
戒名には位があることや、宗教ごとの特徴について知っておきましょう。
そこでこの記事では、戒名の位について詳しく説明していきます。
この機会に、戒名の位の種類について覚えておきましょう。
戒名は必要なのかについても触れているので、ぜひ最後までご覧ください。
戒名とは
戒名とは、仏様の弟子になった証に授けてもらう名前で、故人が無事に極楽浄土へ行けるようにという意味が込められています。
仏様の弟子になるには厳しい戒律を守らなければならないとされています。
そこから戒名には、戒律を守り、修行をして、仏様の教えを学んだ人が授けてもらえる名前という意味があります。
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戒名の4つの号の位とは
戒名には、4つの号の位があります。
ここでは、それぞれの号とその位について詳しく説明していきます。
院号・院殿号
戒名の中でも一番高い位なのが、院殿号、院号になります。
院殿号はもともと、天皇や位の高い貴族、武士のみに授けられた位号です。
それが、足利尊氏(あしかがたかうじ)以降、武家や大名にも使用されるようになりました。
院号は、嵯峨天皇の御所を嵯峨寺院と名付けたことが始まりとされており、寺院を建てるほどの功績がある人物へ授けられる位号になっています。
もともとは、院殿号よりも院号の方が位が高いとされていましたが、院殿号の方が文字数が多く華やかな印象であるため、現在では院殿号の方が高い位とされています。
道号
道号とは、戒名とのバランスを考えて、字(あざな)のほかに授けられる名前のことをいい、別名のような意味があります。
仏教を極めた僧侶など、悟りを開いた方に授けられる名前ですが、浄土真宗や水子、幼児、未成年者には授けられません。
院殿号や院号と比較すると自由に名前を付けることができるため、生前のペンネームを授けてもらう方もいます。
戒名
戒名は、仏様の証として授けられる死後の名前のことをいいます。
道号に続く2文字のことを指していて、1文字は現世から、もう1文字は仏様からいただくのが基本です。
位号
位号とは、名前の後につける様のような意味を持ちます。
位号は、信仰心の強さや社会への貢献度が高い人物ほど位も高くなります。
男性の場合は、位の高い順に居士(こじ)信士(しんじ)、女性の場合は、位の高い順に大姉(だいし)信女(しんにょ)が付けられます。
年齢・性別による戒名の位号

戒名の位号は、年齢や性別によっても位付けがされています。
18歳以上の場合
18歳以上の場合には、信仰心の強さによって戒名が異なります。
生前、信仰心が強く寺院に貢献してきた18歳以上の男性には居士、女性には大姉の戒名が授けられます。
反対に、一般的な男性には信士、女性には信女が授けられます。
17歳未満の場合
3~15歳くらいまでの場合、男の子には童子(どうじ)、女の子には童子(どうにょ)が授けられます。
それ以降の17歳に近い場合は、宗派によって大童子、大童女と授ける場合もあります。
就学前の場合
1~3歳の子供では、男の子の場合は孩子(がいし)、女の子の場合は孩女(がいにょ)を授けられます。
赤ちゃんの場合
1歳までの赤ちゃんの場合、男の子には嬰児(えいじ)、女の子には嬰女(えいにょ)が授けられます。
死産の場合
流産や死産といった、産まれてくることができなかった赤ちゃんには水子(すいし)の戒名が授けられます。
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戒名の宗派別の特徴と位
戒名には、宗派によっても特徴と位があります。
ここでは、各宗派の特徴と位を詳しく説明していきます。
真言宗
真言宗では、大日如来の弟子であることを表すために、大日如来を意味するアの梵字(ぼんじ)が戒名の始めに付けられます。
また、子供の場合には、子供を守ってくれる存在である力の梵字が戒名の始めに付けられます。
戒名の構成としては、「梵字」「院号」「道号」「戒名」「位号」の順になります。
位においては高い順から、男性の場合「院居士」「居士」「信士」、女性の場合「院大姉」「大姉」「信女」となります。
浄土宗
浄土宗の戒名は、教えを受けた証である誉が授けられます。
戒名の構成としては、「院号」「道号」「誉号」「戒名」「位号」の順になります。
菩提寺(ぼだいじ)によっては、院号のすぐ下に誉号がつく場合もあります。
位においては真言宗と同様、高い順から、男性の場合「院居士」「居士」「信士」、女性の場合「院大姉」「大姉」「信女」となります。
浄土真宗
浄土真宗は、戒名ではなく法名が授けられ、ほかの宗派のような位号はありません。
浄土真宗の教えは他力本願というもので、南無阿弥陀仏を唱えれば誰でも極楽浄土に行けるというものです。
そのため、修行の経歴や寺院への貢献を表す位号は必要ないとされています。
法名の構成は、「院号」「釈(釋)号」「法名」の順になっています。
位は高い順から、男性の場合「院」「釋」、女性の場合「院釋尼」「釋尼」になります。
日蓮宗
日蓮宗の場合は、戒名ではなく法号(日号)を授かり、この法号にはいくつかの特徴があります。
まず、道号には、男性の場合は法、女性の場合は妙が使用されます。
次に、法号には日の字が入り、日蓮宗の場合は、院号よりも日号の方が重要視されています。
法号の構成は「院号」「道号」「法(日)号」「位号」になります。
位においては高い順から、男性の場合「院居士」「院日信士」「院信士」「信士」、女性の場合「院大姉」「院日信女」「院信女」「信女」になります。
天台宗
天台宗は、戒律を重要視し、戒律を守ることを大切にしています。
そのため、天台宗を信仰している方すべてに戒名を授ける特徴があります。
戒名の構成は真言宗と同様、「梵字」「院号」「道号」「戒名」「位号」の順になります。
位においても真言宗と同様、高い順から男性の場合「院居士」「居士」「信士」、女性の場合「院大姉」「大姉」「信女」となります。
曹洞宗・臨済宗
曹洞宗や臨済宗の場合、戒名の始めに新帰元という文字が付けられ、これには現世での勤めを終えてあの世に帰るという意味があります。
また、曹洞宗の場合ほとんどが、道号と戒名の4文字でお経など参考にした対句や熟語にしています。
戒名の構成は真言宗と同様、「梵字」「院号」「道号」「戒名」「位号」の順になります。
位においても真言宗と同様で高い順から、男性の場合「院居士」「居士」「信士」、女性の場合「院大姉」「大姉」「信女」となります。
戒名の位を選ぶ基準
一般的な戒名の位を選ぶ基準は、生前の寺院への貢献度や信仰心などが基準で選ばれます。
ほかにも以下のような基準で選ばれています。
・新しいお墓に入る場合には、好きなものを選ぶことが可能
・ご先祖様と同じお墓の場合は、ご先祖様よりも高い位の戒名を授かってはいけない
・夫婦で同じお墓に入る場合には、夫婦で同じ位の戒名にする
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戒名の位を決める人
戒名の位は前述したように、原則的には生前の寺院への貢献度などから住職が決めるものとされています。
夫婦で同じお墓に入る場合には同じ位が良いとしている場合など、身内に合わせる場合もありますが、位はあくまで生前の寺院への貢献度などによって決めていただくものです。
なかでも、院の付く号は本堂を建てるほどの大きな貢献をした人物に授けられる位になります。
そのため、お布施の金額も高額になりますし、お寺を守り続ける責任感も問われるため、寺院から高額の寄付を要求されることもあります。
また、身内にすでに院号がいるからといって、必ずしも院号を授からなければならないわけではありません。
戒名の位別のお布施の目安
戒名を授かる際のお布施は、戒名の位によって異なります。
ここでは、位ごとのお布施の目安について紹介していきます。
位によって金額が変わる理由
戒名とはそもそも、寺院から檀家(だんか)へのお礼であったとされています。
檀家とは、特定の寺院に所属し、専属で葬祭供養を執り行ってもらう代わりに、お布施などで経済的にその寺院を支援する家のことをいいます。
戒名の背景には檀家の考え方があるため、寺院への寄与額の大きい家や、生前の寺院との結びつきの強い家の方が位の高い戒名を授けてもらっていました。
そのため、現在でも戒名の位によって包むお布施の金額が変わるといわれています。
院居士・院大姉
院居士・院大姉を授かる場合のお布施の相場は、80万~100万円になります。
院信士・院信女
院信士・院信女を授かる場合のお布施の相場は、50万~100万円になります。
居士・大姉が、仏教を高く信仰している人に授けられる位号なのに対して、信士・信女は、仏教を信仰している人物に授けられる位号になります。
そのため、院居士・院大姉よりもお布施の相場は安価になります。
居士・大姉
居士・大姉を授かる場合のお布施の相場は、40万~80万円になります。
居士・大姉は、仏教への信仰が高い人に授けられる位号で、もともとは貴族などの上級階級のみに授けられていたものといわれています。
そのため、居士・大姉の相場は「院」の付く位号と比較すると安価にはなりますが、信士・信女よりは高価になります。
信士・信女
信士・信女を授かる場合のお布施の相場は、10万~50万円になります。
信士・信女は仏教を信仰している人に授けられる位号で、位号の中でも標準的な位です。
そのため、お布施の相場も比較的安価になります。
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戒名はつけなくてもいい?

結論から述べると、戒名はつけなくても問題ありません。
しかし、戒名をつけない場合のデメリットはいくつかあるため、デメリットまで理解した上で決断することをおすすめします。
そこで、ここでは戒名をつけない選択をする理由や、戒名をつけない場合のデメリットについて説明していきます。
戒名をつけない選択肢について
戒名をつけないという選択をする理由にはいくつかあると思いますが、最も多い意見として戒名料が高額という意見があります。
戒名を授かるための費用には安くても数十万円かかるのが実情です。
そのため、遺されたご家族の負担を考えて戒名をつけないと決める方が多いです。
ほかにも、散骨や永代供養を行う場合には戒名を必要としないため、必要性を感じないことから、戒名をつけない選択をする場合もあるようです。
戒名をつけないデメリット
ただし、戒名をつけない場合にはいくつかのデメリットがあるため、覚えておきましょう。
まず前述したように、死後、散骨や永代供養を行う場合であれば戒名をつけなくても問題ありませんが、お墓に入る場合には問題になることがあります。
寺院や霊園によっては、戒名がない場合にはお墓に入れないことがあります。
とくに、菩提寺が決まっていて、ご先祖様と同じお墓に入ることが決まっている場合などは、必ず事前に確認しておく必要があります。
さらに、仏式葬儀を行う場合には戒名がつけられていなければ葬儀を執り行うことは不可能になります。
無宗教やキリスト教式、神葬祭であれば問題ありませんが、仏式葬儀を行う可能性がある場合には戒名をつけてもらうことが必須になります。
このように、戒名をつけない選択を考えている場合には、死後のことまで事前に確認しておく必要があります。
ちなみに、位牌においては、位や霊位の文字を入れることで戒名と同様の意味を持つので、戒名はなくても問題ありません。
戒名の位について

ここまで戒名の位についての情報を中心にお伝えしてきました。
この記事のポイントをおさらいをすると以下の通りです。
・戒名とは仏様の証として授けられる名前
・戒名には4つの号と位がある
・位は生前の寺院への貢献度や年齢などによって決まる
・位によってお布施の金額も変わる
これらの情報が少しでも皆様のお役に立てば幸いです。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。
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監修者

山口 隆司(やまぐち たかし)
一般社団法人 日本石材産業協会認定 二級 お墓ディレクター
経歴
業界経歴20年以上。大手葬儀社で葬儀の現場担当者に接し、お葬式を終えた方々のお困りごとに数多く寄り添いサポートを行う。終活のこと全般に知見を持ち、位牌や仏壇をはじめ、霊園・納骨堂の提案や、お墓に納骨されるご遺族を現場でサポートするなど活躍の場が広い。
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