法事法要
戒名はいつ付ける?付けるタイミングや戒名料についても紹介
更新日:2022.05.17 公開日:2022.04.17

記事のポイントを先取り!
- ・戒名とは仏門に入った証となる名前
- ・戒名料の相場は30万〜50万円
- ・戒名を自分でつけることも可能
死後、故人に名付けられる戒名についてはご存知でしょうか。
戒名は知っていても、いつ付けるのかわからない方は多いと思います。
そこでこの記事では、戒名がいつ付けられるのか詳しく説明していきます。
この機会に、戒名を付けるタイミングやその費用についても覚えておきましょう。
戒名がないと成仏できないのかについても触れているので、ぜひ最後までご覧ください。
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戒名とは
葬儀に立ち会ったことがある方は、戒名という言葉を聞いたことがあると思います。
故人はなぜ、生前の名前ではなく戒名で呼ばれているのでしょうか。
故人に戒名が付けられる理由、そもそも戒名にはどのような意味があるのかについて説明します。
戒名の意味
本来、戒名はお釈迦様の弟子あるいは出家した弟子に与えられる名前のことをいいます。
現在では一般的に戒名は、仏式で葬儀する場合に僧侶が故人に付けられる名前と思われる方が多いことでしょう。
直接仏門に入るような人でなければ、そのような考え方でも大きな問題とはなりません。
戒名の目的
本来の意味とは少し違った付けられ方をしている戒名ですが、なぜ故人に付けるようになったのか気になる方もいると思います。
その理由としては、仏教における考え方が関わっているようです。
仏教では、故人を極楽浄土へ導くには俗名ではなく戒名を用いるほうが良いとされています。
葬儀で戒名を使用することにより迷わずに極楽浄土へ行けると考えられているようです。
仏門に入り生前に戒名をいただいている方は滅多にいません。
ましてや宗教観の薄くなった現代ではなおのことで、一般の人を生前の戒名で導くことはできないでしょう。
そのため、僧侶が故人に戒名を与え、極楽浄土へと導く手助けをしています。
戒名はいついただく?
安心して極楽浄土へ行くための戒名ですが、いついただけるものなのかを知っておきたいものかと思います。
本来の戒名であれば、仏門に入るために出家して修行や仏教の教えを学んだ末にいただくものです。
しかし現代社会に生きる人は、そのような人生を送ることはありません。
現実的に戒名をいついただけるのかについて、詳しく説明します。
生前に付ける
死後に名付けてもらう印象の強い戒名ですが、出家して仏門に入る以外にも生前に名付けてもらうことが可能です。
生前にもっとも授かりやすいのは、菩提寺(ぼだいじ)で僧侶に名付けてもらう場合があります。
生前に菩提寺などで僧侶に相談しながら、自分で納得できる戒名を授けてもらえます。
一般的なものとは少し異なるかもしれませんが、仏門に入り戒名をいただく授戒会や、浄土真宗の仏門に入る際の帰敬式などでも授かれます。
生前戒名をいただいた際は、家族にその旨を伝えておくことをおすすめします。
家族が生前に授与された戒名があることを知らないと家族が改めて戒名を僧侶に依頼することにもなりかねません。
生前戒名を授かる場所や葬儀の場所によるかもしれませんが、場合によっては戒名が二つになってしまうこともあるのです。
戒名が二つになると死後の葬儀で自分の名前がわからず、冥土で迷子になってしまうかもしれません。
亡くなってから付ける
一般的な方であれば、戒名は死後に僧侶から名付けてもらうことが多いでしょう。
戒名を必要とする場面は、葬儀やその後の読経と位牌、お墓や卒塔婆などが挙げられます。
もっとも早く使われるのは葬儀ということもあり、多くの場合ではお通夜の間に授かると思って良いでしょう。
生前に戒名がなかったとしても、必要な場面までには授かることができるのが一般的なため、故人が迷わないかの心配はいりません。
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戒名の費用

戒名には、戒名料とされる明確な金額はありません。
葬儀や法要における読経などと同様に、戒名を授かった際のお布施という形で戒名料を渡します。
お布施ということもあり、お寺との関係や地域によっても金額の目安は異なるものです。
あくまで一般的な範囲で、お布施の金額相場や渡し方などについて説明します。
戒名料の相場
戒名料として渡すことになるお布施の相場は、30万〜50万円とされることが多いようです。
この場合男性であれば「信士」、女性であれば「信女」の位を授かり、日本人の多くがこの戒名となります。
戒名には位があり、その位によっても値段は変わるとされています。
「居士」や「大姉」になると50万〜80万円、院号や院殿号を授かるためには100万円以上するとされています。
戒名料の渡し方
戒名料とはいえ、渡し方は他のお布施と変わりありません。
事前に奉書紙(ほうしょがみ)や封筒に包んでおき、表書きは戒名料として袱紗に包んでおきます。
実際に渡すときには、袱紗から出して直接手渡しとならないよう、切手盆や袱紗の上に乗せて僧侶に差し出しましょう。
当然、渡す際に感謝の言葉を付け加えることを忘れないようにしてください。
戒名料はいつ渡す?
戒名料をいつ渡せばいいか悩む方もいると思います。
戒名料を渡すタイミングは、渡し方同様にお布施を渡す時で問題ありません。
もっとも良いとされるのは、全ての読経を終えた後に僧侶の手が空いているタイミングです。
お礼の言葉とともに切手盆などに乗せて渡すと良いでしょう。
この際、お布施と戒名料は別の封筒などに入れて渡してください。
葬儀が始まる前にタイミングがあるようなら、そのタイミングで渡しても問題はありません。
ただし、僧侶の荷物となってしまうこともあるので、可能であれば読経後に渡すほうが無難です。
戒名は後からでも付けられる
一般的にはお通夜で戒名を授かるものとお伝えしました。
しかし、さまざまな理由で戒名を後から付けたいという方もいると思います。
戒名は後から付けても問題ないとされていますので、後から付けたいと考えている方は葬儀者や僧侶に相談しておきましょう。
なぜ後から付けるのか、また後から付ける場合はいつまでに付けるべきかについて説明します。
後からでも良い理由
仏教では葬儀で戒名を使うのが迷わず極楽浄土へ行ける方法としましたが、後からでは故人が迷ってしまうのではと思ってしまいます。
しかし、故人を極楽浄土へ導くのは葬儀だけに限らず、その後、追善供養を何度も行うものです。
葬儀で戒名がなかったとしても、その後、導けば問題ないという考えもあるのでしょう。
菩提寺も決まっておらず、やむを得ない理由で自分の望む宗派以外で葬儀した場合などは、戒名を断ることも考える必要があります。
葬儀の時点で戒名を付けなかった場合は、俗名での葬儀をお願いしておきましょう。
戒名はいつまでに付ける?
戒名が後からでも良いとはいえ、いつまでに付ければいいのかは気になるでしょう。
葬儀の時点では戒名がなくとも問題ありませんが、納骨を終えるまでには戒名を付けておく必要があります。
納骨するということはお墓を建てることとなり、お墓や追善供養となる卒塔婆に記す名前は基本的に戒名です。
お墓を後から建て直すなどとなってしまえば必要な費用も高くなりますし、そもそも何度もお墓を建て直すものでもありません。
基本的に供養で用いられる名前も戒名ですので、戒名は納骨するまでに付けておくようにしましょう。
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戒名がないと成仏できない?

戒名がどのようなものか、またどのような場面で使われるかについてはお伝えしてきました。
しかし一部の方は、戒名の必要性に疑問を抱く方もいるようです。
特に、仏教に対して思い入れがない方やそもそも無宗教な方などは、戒名料のこともあり戒名にいい印象を持たない方もいると思います。
戒名がなくても良いのか、またない場合のデメリットなどについて説明します。
戒名は無くても問題はない
前述もした通り、故人が迷わず極楽浄土へいくには戒名が必要です。
しかし、これはあくまで仏教における考え方になります。
つまり、仏教以外で故人を弔う場合や、無宗教の場合には戒名というものは必要ありません。
仏教を重んじて、今後の法要なども仏教に則って行うということがなければ、戒名を付けなくても問題ありません。
戒名がない場合のデメリット
仏教でなければ戒名は必要ありませんが、逆に仏教の場合は戒名が必要であるということです。
仏教における法要やお寺を利用する際には、戒名がなくてはいけません。
お寺や納骨堂に納骨しようと思えば戒名が必要になりますし、仏教の法要で読経を依頼する時にも戒名は必要になります。
菩提寺があったとしても、戒名のない故人を弔う事はできないのです。
戒名がないということは、その故人と仏教との関係を断ち切らなければいけないことを忘れてはいけません。
戒名は自分で付けることもできる
戒名を自分で考えたい方も一定数いるようです。
戒名のルールとして、僧侶に名付けてもらわなければいけないといった決まりはありません。
ルールがないので自分で戒名を付けること自体は問題ないのです。
ただし、菩提寺などの決まったお寺で納骨することを考えている場合はおすすめしません。
お寺に納骨する際は、そのお寺の僧侶が戒名を名付けることが一般的であり、そうでない場合は納骨を許可しないことも多々あります。
もし自分で戒名を考える場合は、宗教を問わない霊園などに納骨するつもりで考えましょう。
生前戒名に関してはある程度相談できる場合もあるため、菩提寺などがあれば相談してみることもおすすめします。
戒名のいつまとめ
ここまで戒名についての情報や、戒名をいつ付けるのかについて中心にお伝えしてきました。
この記事のポイントをおさらいすると以下の通りです。
戒名は多くの場合お通夜でいただく
戒名料の費用相場は30万〜50万円
納骨までであれば、後から戒名を付けることも可能
仏教にこだわらなければ戒名がなくとも良い
これらの情報が少しでも皆様のお役に立てば幸いです。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。
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監修者

山口 隆司(やまぐち たかし)
一般社団法人 日本石材産業協会認定 二級 お墓ディレクター
経歴
業界経歴20年以上。大手葬儀社で葬儀の現場担当者に接し、お葬式を終えた方々のお困りごとに数多く寄り添いサポートを行う。終活のこと全般に知見を持ち、位牌や仏壇をはじめ、霊園・納骨堂の提案や、お墓に納骨されるご遺族を現場でサポートするなど活躍の場が広い。
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