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遺品を売るにはどうすれば良い?売れる遺品の種類も紹介
更新日:2024.11.19 公開日:2022.04.13

記事のポイントを先取り!
- ・遺品の価値が30万円以上になると課税対象になる
- ・親族トラブルに発展しないよう、遺品分割を先に実践する
- ・安心して仏具を処分する場合は、お焚き上げがおすすめ
遺品は譲る、処分するという選択以外にも、売るという選択ができます。
遺品を売る際は、正しい売り方や注意点を知っておくことが大切です。
そこでこの記事では遺品を売ることについて、解説します。
この機会に、遺品供養についても覚えておきましょう。
後半には、売れない遺品の処分方法にも触れているので、ぜひ最後までご覧ください。
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遺品を売る方法
亡くなった方の所持品は遺品として扱われ、遺族や親族などの関係者によって処分されたり相続対象として貰い受けたりします。
ひとくちに遺品といっても、その量が膨大であれば保管が難しいこともあります。
また、故人にとって価値がある遺品も、譲り受けた方の価値観にマッチしない品であるかもしれません。
そうなると検討したいのが遺品を所持して本来の使用用途として使うほかに、売るという選択肢です。
遺品を売る方法としては下記の2つがあります。
業者に依頼をする場合
ひとつの手として、遺品整理業者に依頼する方法があります。
遺品整理業者は文字通り亡くなった方の遺品を、遺族に代わり仕分けしたり処分したりする業者です。
遺品整理業者に遺品整理を依頼し、その流れで使わない遺品を売ることができます。
しかし多くの場合、一般的な買取よりも買取価格が安い相場で売ることになります。
自分で売却する場合
業者に依頼せず自分で遺品を売る方法もあります。
しかし、仕分けなどを自分でやることになるため、業者に依頼するのと異なり手間がかかります。
売るための方法としては、ネットオークションやリサイクルショップなどさまざまな選択肢があります。
そのため、手間がかかる分、自分が納得できる価格で遺品を売ることができるかもしれません。
売れる遺品は?

遺品を売るという判断をする際に、やみくもに不要なものを売ろうとしても価格がつかないことが多いです。
そうなると気になるのがどんな品物が売れるのか、ということだと思います。
一般的に遺品として売れる品目を紹介します。
貴金属・宝石
貴金属や宝石は遺品の中でも価格がつきやすく、比較的簡単に売ることができます。
アクセサリーとして所有している方も多いため、よく売られる品目の代表格です。
美術品・骨董品
観賞用として作られた美術品や骨董品の中には、金銭的価値があるものも存在します。
価値が評価され、状態が良ければ、数十万円以上の値段が提示されることもあります。
着物
昔から、着物は高価なものとして広く認識されています。
そのため、売り物として取り扱われることも多く、見積もりに出してみるのもいいかもしれません。
ブランド物
有名ブランド品は中古であっても値段がつく可能性が高いです。
ただし、偽物の可能性もあるので、査定が通るまでは期待しない方がいいかもしれません。
金歯
売れる遺品として意外なものは金歯です。
金は採掘量に限度があるため昔から金銭的価値があるものとして扱われています。
金歯以外にも金時計や金縁のメガネなども、グラム単位で値段がつきます。
コレクター品・趣味の品
コレクター品や趣味の品は、所有している本人や専門知識がある方以外には価値がわからないものです。
思わぬ価格が提示される可能性もあるため、オークションに出してみるといいかもしれません。
お酒
お酒の中でも未開封の年代物や限定商品には希少価値があります。
ワインやウイスキー、日本酒などには数万円になるものもありますが、賞味期限には注意しましょう。
家具・家電製品
高級な家具・家電も売ることができます。
家具・家電はサイズが大きいものが多いため、処分するために売ることも多いです。
使えるものであればリサイクルショップなどで買い取ってもらえるかもしれません。
車
車は高額な所有物ですが、すべての車に価値がつくというわけではありません。
メーカーや車種、走行距離などさまざまな査定基準が確立されています。
中には売ることができず廃車にするケースもあります。
電子機器
売れる電子機器としてはデジカメやパソコン、スマホなどがあります。
ただし、電子機器の売却時には、個人情報流出を避けるため必ずデータの消去や初期化が必要です。
確実な方法としては、データ消去までを取り扱う専門買取業者の利用がおすすめです。
贈答品
さまざまな機会で受け取ることになる贈答品の中で、未使用のタオルやお皿などは遺品でも売れる可能性があります。
高級ブランド品や希少価値があるものは、査定に出してみるとよいでしょう。
遺品を高く売るためには

せっかく遺品を売るのであれば、できるだけ高い値段で買い取ってもらいたいものです。
そのためには下記の4つのポイントを理解して実践する必要があります。
綺麗にする
遺品を高く売る基本は、綺麗にした状態で売りに出すことです。
多くの遺品は中古品で、長期間使われていたり放置されていることが多いです。
本体はもちろんのこと、付属品やパッケージなども綺麗にしましょう。
セットにする
特にブランド品においては、付属品とセットにすることが重要です。
袋や箱、限定ノベルティなどがセットになっているだけで売れやすくなるとともに、買取価格も高くなることが期待できます。
鑑定書を付ける
ブランド品には鑑定書がついているケースもあります。
鑑定書は商品の価値を示す証明書なので、転売時に売りやすくなるなどの効果があります。
また、修理記録の証明書もあれば鑑定書と同様に付けるとよいでしょう。
見積もりを比較する
遺品を高く売る際のコツとして、見積もりを複数から取り比較するということがあげられます。
買取業者によって査定金額はさまざまです。
特に高額売却が期待されるものは、手間はかかりますが複数の業者に見積もりをとって比較検討することが望ましいです。
遺品を売る際の注意点

遺品を売る際には注意すべき点がいくつかあります。
特に、親族とのトラブルには十分、注意しておく必要があります。
遺産分割を先にする
故人の遺産分割を行わないと、関係者同士で揉める原因になります。
誰がどの遺品をどのような割合で受け取るのかを、事前に相談しないと親族間でのトラブルに発展しかねません。
遺品を売る際にも、前もって遺品を売る旨を伝え、どのように分割するか決めておきましょう。
高額だと課税対象となる
国税局によると、ひとつの遺品に30万円以上の価値がある場合、受け取る方に税金がかかるようです。
そのため、遺品を売る際には税金についても考慮する必要があります。
売れない遺品の処分方法
譲り受けた遺品を売ろうとしても、すべてが売れるわけではありません。
中には値段がつかないだけでなく、そもそも引き取り自体が難しい物もあります。
その代表が位牌や仏壇といった仏具です。
しかし、遺品すべてを自宅に置けない場合など、さまざまな事情で遺品を処分したい方も多いはずです。
そこで本記事の最後に、売れない遺品の処分方法について解説します。
遺品供養をする
遺品を一般ゴミや粗大ゴミで処分することに気がひける方は、遺品供養を行うのがおすすめです。
遺品供養とはお寺や神社で行う儀式のひとつで、処分する遺品を供養して気持ちの負担を減らす方法です。
亡くなった方の遺品には何か特別な気持ちが宿っているような気がして、一般ゴミで捨てることに罪悪感を持つ方もいます。
その場合は、遺品供養を実践することで、故人への罪悪感が解消できるかもしれません。
仏具の処分方法
仏具には位牌や仏壇などの魂が祀られているものから、おりんや線香立てなどの道具としての仏具に分けられます。
位牌や仏壇を所有する際には魂入れという供養が行われるため、その物に故人の魂が祀られています。
そのため、魂入れが行われた仏具は社会的なルールに則った処分方法でも、そのまま捨てるべきではありません。
魂入れが行われた仏具は、魂抜きを行ってから処分しましょう。
魂抜きとは仏具に祀られている故人の魂を抜く儀式で、魂抜きが行われた仏具は単なる物に戻り処分ができます。
また、お寺や神社に依頼すれば、お焚き上げでの処分も可能です。
お焚き上げとは、お寺や神社が仏具などを供養する儀式のもとで行う焼却処分のことです。
遺品と同様に仏具類も捨てる際に気がひける物ですが、魂抜きやお焚き上げを行うことで罪悪感なく処分することができます。
遺品を売るまとめ

ここまで遺品の情報や、遺品の売却について解説してきました。
まとめると以下の通りです。
- 遺品は業者やリサイクルショップの利用など、さまざまな方法で売ることができる
- 売れる遺品の品目には、貴金属や骨董品などにくわえ金歯などにも価値がつく
- 譲り受けた遺品を手放したくても気がひける時は、遺品供養をお寺などに依頼する
これらの情報が少しでも皆様のお役に立てば幸いです。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。
参考:骨董品買取業者おすすめランキング15選|持ち込み買取で評判の良い業者も紹介
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監修者

袴田 勝則(はかまだ かつのり)
厚生労働省認定 葬祭ディレクター技能審査制度 一級 葬祭ディレクター
経歴
業界経歴25年以上。当初、大学新卒での業界就職が珍しい中、葬儀の現場で数々のお葬式を担当し、身寄りのない方の弔いから皇族関係、歴代首相などの要人、数千人規模の社葬までを経験。さらに、大手霊園墓地の管理事務所にも従事し、お墓に納骨を行うご遺族を現場でサポートするなど、ご遺族に寄り添う心とお墓に関する知識をあわせ持つ。