終活
年賀状じまいのタイミング・やり方・書き方・注意点・テンプレを紹介
更新日:2022.05.17 公開日:2022.04.26
年賀状じまいとは、最後の年賀状のことをいいます。
年賀状じまいを出すタイミングや書き方は失礼のないようにしましょう。
そこでこの記事では、年賀状じまいについて解説します。
この機会に、年賀状じまいの基本について覚えておきましょう。
後半では、年賀状じまいを喪中はがきに記載する場合についても触れているので、ぜひ最後までご覧ください。
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年賀状じまいとは
年賀状じまいとは、年賀状の辞退を伝える最後の年賀状のことで「終活年賀状」とも呼ばれています。
ここでは、年賀状じまいの基本を知っていただくために、年賀状じまいのメリットとデメリットについて説明していきます。
年賀状じまいのメリット
最後の年賀状と聞くとネガティブなイメージが湧く方も多いかもしれませんが、年賀状じまいには多くのメリットがあります。
年賀状にかかる手間と費用がなくなる
年賀状を送り合うのは楽しいものですが、年賀状の作成には手間と費用がかかります。
年末の忙しい時期に行う年賀状作成がなくなると、その時間を他のことに使用できますし、
はがき代や印刷代が節約にもなります。
連絡先の整理ができる
年賀状だけで繋がっている場合、年賀状じまいを行うことで関係がリセットされます。
寂しいことのように感じるかもしれませんが、年賀状じまいを行っても交友関係が続く方とは、関係がより親密になる場合もあります。
交友関係が親密になる場合がある
年賀状じまいを行うことで、連絡を取り続けたい方が明確になります。
連絡を取り続けたい方が見つかる場合もありますし、相手が連絡を取り続けたいと思ってくれる方もいるかもしれません。
また、年賀状じまいの連絡を行ったことによって、電話やメールなどのSNSで連絡を取るようになり、交友関係が復活する場合もあります。
SNSは年賀状と比較して、より手軽に連絡が取れます。
そのため、相手とのコミュニケーションがスムーズになり、親密な関係を築くことができるかもしれません。
年賀状じまいのデメリット
一方で、年賀状じまいにはデメリットもあります。
年賀状じまいを検討されている方は、デメリットについてもよく理解しておきましょう。
絶縁宣言と勘違いされる場合がある
年賀状じまいは、世間であまり認知されていません。
そのため、相手が年賀状じまいを知らない際、絶縁宣言されたと勘違いされる可能性があります。
今後年賀状が送りにくくなる。
年賀状じまいを行ってしまうと、再度年賀状でのやり取りを行いたくなった場合に、送りにくくなってしまいます。
年賀状じまい後に、年賀状を送っても問題ありませんが、あまり良い印象にはなりません。
年賀状だけだった交友関係が途切れてしまう
先述通り、年賀状じまいを行うことで、年賀状のみの交友関係をリセットできます。
しかし反対に、年賀状のみの交友関係が途切れてしまうことにもなります。
年賀状のみのやり取りであっても、それが励みになっている場合もあるでしょう。
本当に年賀状じまいを行っても良いのか、よく検討してください。
年賀状じまいをするタイミング
年賀状じまいを行う年齢に決まりはなく、タイミングは人それぞれです。
「終活年賀状」といわれていることからも分かるように、年賀状じまいは終活の一環として始める方が多く、60~80代で始める方が多くみられます。
しかし、近年ではSNSの普及などから、若い世代の年賀状じまいも多くなってきており、
両親の介護や子供の自立などを理由に、40~50代でも年賀状じまいを行うケースが増えてきています。
年賀状じまいのやり方
年賀状じまいを行う方法はいくつかあります。
相手との関係性によって、年賀状じまいの方法を検討してみてください。
年賀状で今年が最後だと伝える
今年の年賀状を送る際に、来年からは年賀状を辞退する旨を書くことで伝える方法です。
今年の年賀状で伝えることで、年賀状でやりとりを行っている方全員に、確実に伝えることができるので、おすすめです。
会ったときに直接伝える
普段から良く会う方であれば、お会いしたときに直接伝える方法もあります。
年賀状じまいのデメリットでお伝えしたように、年賀状じまいは「絶縁宣言」と捉えられてしまう場合があります。
顔が見えない状況で伝える場合は特に配慮が必要ですが、直接であれば相手の反応を見ながら伝えることができるため、誤解を生じにくくなります。
ただし、年賀状じまいと同時に、相手からの年賀状も辞退する場合は、相手が年賀状を準備する前に伝えるのがマナーです。
寒中見舞いなどで伝える
新年の挨拶を行う年賀状で、年賀状じまいをすることに抵抗がある方は、寒中見舞いで伝える方法がおすすめです。
また、寒中見舞いは一般的に、1月8日~2月3日ごろまでに送るものです。
年賀状を送っていなかった方から年賀状が届いた場合には、寒中見舞いを利用して、年賀状じまいを行った旨を伝えると良いでしょう。
メールやLINE・SNSで連絡する
近年では老若男女問わず、メールやLINE、SNSを活用している方が多いため、それらを利用し年賀状じまいをすることを伝える方法もあります。
ただし、年賀状じまいの挨拶を、メールやLINE、SNSでされることに抵抗のある方もいます。
また、年賀状を送ってくれた方にメールやLINE、SNSで返信するのは失礼に当たります。
誰にでも利用できる良い方法ではないことを覚えておきましょう。
失敗しない年賀状じまいの書き方
年賀状じまいを行う際に最も注意すべき点は相手の気持ちに配慮することです。
ここでは、年賀状じまいの文章を作成する際に気を付けるべきことを説明していきます。
お祝いの挨拶は丁寧にする
年賀状じまいを行う場合、「時候の挨拶」「年賀状じまいを行う理由」「代替案の提案」という文面で書いていきます。
始めから年賀状じまいについて書いてしまうと、それが主な目的と捉えられてしまいます。
特に年賀状で伝える場合、新年の挨拶よりも先に年賀状じまいのことが書かれているのでは、受け取る相手が気分を害してしまいます。
お祝いの挨拶は丁寧に、一番始めに書きましょう。
年賀状じまいをする理由を丁寧に説明する
ライフスタイルの変化や、年齢に伴うものなど、年賀状じまいを行うに至った理由はさまざまあると思います。
今後の関係に日々が入らないよう、年賀状じまいをする理由は、正直に丁寧に説明する必要があります。
ただし、両親の介護などが理由の場合、正直にそのことを伝えると、「年賀状を送る暇もないのか」と不快に思う方もいるでしょう。
理由に嘘をつく必要はありませんが、「高齢の両親との時間を大切にしたいため」などとオブラートに包んだ表現を心がけましょう。
年賀状じまいの注意点
年賀状じまいを行う際には以下の点に注意し、年賀状を行ったあとも相手との関係を続けていけるようにしましょう。
今後の連絡手段の提案をする
年賀状じまいを行う際には、メールやLINE、SNSのアカウントなど今後の連絡手段について提案するのが基本的なマナーです。
ただし、年賀状のみの交流であったため、年賀状じまい後は関係を断ちたい場合には、連絡先を書かなくても良いでしょう。
年代によって伝え方を変える
大切な要件もLINEやSNSでやり取りを行う若い世代であれば、年賀状じまいの連絡もLINEやSNSで問題ないでしょう。
しかし、LINEやSNSでのやり取りが主流ではない高齢の方に、LINEやSNSで年賀状じまいという大切な報告をすることは失礼と捉えられる可能性があります。
年代によって、年賀状じまいの伝え方を検討しましょう。
年賀ハガキを利用する
年賀状じまいは、「最後の年賀状」です。
つまり、年賀状じまいを行う旨を伝える以外は通常の年賀状と同様になりますので、官製はがきなどではなく、年賀はがきを利用するようにしましょう。
ただし、年賀はがきが用意できない場合には、表面に赤字で「年賀」と書くことで、年賀はがきと同様の扱いになります。
年賀状じまいは絶縁宣言ではない
年賀状じまいを受け取ると、受け取った相手は絶縁宣言のように感じてしまう場合がありますが、年賀状じまいは絶縁宣言ではありません。
年賀状じまいを書く際は、相手にネガティブに受け取られないように気を付けて書きましょう。
前述してきた「丁寧な文章を心がける」「年賀状以外の代替案を提案する」といった点に注意しながら作成してください。
年賀状じまいのテンプレート
年賀状じまいは、送る相手や年代によって文章が異なります。
ここでは、年賀状じまいを送る世代、相手に分けてテンプレートを掲載していくので、文章を作成する際の参考にしてください。
20〜30代のテンプレ
20~30代で終活を始めるのは早いですが、SNSなどを理由に年賀状じまいをされる方も多い世代です。
知人・友人
あけましておめでとうございます。
昨年はお世話になりました。
今年もよろしくお願いします。
さて、勝手ではありますが、今年を最後に皆様への年賀状を控えさせていただくことになりました。
今後は、LINEやSNSを通して、関係を深めていきたいと考えています。
IDは以下の通りです。
今後も変わらぬお付き合いを、よろしくお願いします。
仕事関係
あけましておめでとうございます。
旧年中は大変お世話になりました。
今年もよろしくお願いいたします。
さて、誠に勝手ではございますが、今年をもちまして皆様との年賀状でのやり取りを辞退させていただく運びとなりました。
社の方針として、昨今問題になっている環境問題への対策として、ペーパーレス化を進めるべく、年賀状でのやり取りを控えさせていただくこととなりました。
今後はメールにてやり取りしていただけると幸いです。
何卒、ご了承のほどよろしくお願いいたします。
40〜50代のテンプレ
40~50代は、今まで築き上げてきた交友関係がまだまだ続く世代ですので、より丁寧な表現を心がけましょう。
知人・友人
あけましておめでとうございます。
本年も昨年同様、ご指導のほどよろしくお願いいたします。
さて、私事ではございますが、高齢の両親との時間を増やしていきたいと思い、本年をもちまして、皆様との年賀状のやり取りを控えさせていただくこととしました。
誠に勝手ではございますが、ご了承のほどよろしくお願いいたします。
今後はメールや電話にてやり取りしていただけると幸いです。
仕事関係
あけましておめでとうございます。
昨年は大変お世話になりました。
本年も昨年に引き続き、変わらずお引き立て頂きますよう、よろしくお願いいたします。
誠に恐縮ですが、ペーパーレス化を勧める社の方針により、今年をもちまして皆様との年賀状でのやり取りを遠慮させていただくこととなりました。
今後は、メールでのやり取りをしていただきたいと存じます。
何卒ご了承のほど、よろしくお願いいたします。
60代以降のテンプレ
60歳以降は、終活をはじめたり、仕事に区切りがついて、多くの方が年賀状じまいを行う世代になってきます。
知人・友人
あけましておめでとうございます。
御無沙汰しておりますが、お変わりなくお過ごしでしょうか。
私たち夫婦は昨年定年を迎え、終活を始めることとしました。
つきましては、終活の一環として本年をもちまして、皆様との年賀状でのやり取りを控えさせていただくことといたしました。
来年からはメールや電話にて、新年のあいさつを申し上げます。
今後とも、変わらぬお付き合いをよろしくお願いいたします。
仕事関係
あけましておめでとうございます。
旧年中はご厚情をいただき、ありがとうございました。
さた、私事で大変恐縮ではございますが、本年をもって定年退職をする運びとなりましたので、皆様との年賀状でのやり取りも本年で失礼させて頂くことにいたしました。
皆様のご多幸を心より祈って降ります。
年賀状じまいを喪中はがきに記載する場合
年賀状じまいを行う予定だった年に、不幸が重なってしまった場合、喪中はがきで年賀状じまいを行っても良いものなのか、延期した方がよいのか悩みますよね。
そこでここでは、喪中はがきで年賀状じまいを行うことについて説明していきますので、ぜひ参考にしてください。
喪中はがきに年賀状じまいの記載はあり
結論から述べますと、喪中はがきで年賀状じまいを行うことに問題はありません。
ただし、身内に不幸があったことを伝える喪中はがきで年賀状じまいを行うことを、不快に思う方がいることも事実です。
そのため、年賀状じまいを延期できる場合には、寒中見舞いまたは翌年に年賀状じまいを行うのも、一つの方法です。
しかし、年賀状じまいを行うに至った理由には、年齢やライフスタイルの変化だけではなく、御病気などといったやむを得ない事情もあるでしょう。
また、故人の友人へ喪中はがきと一緒に、故人が亡くなられたため今後は連絡が取れないという旨を伝えたい場合もあると思います。
その場合には、あくまで喪中はがきの主要である「新年の挨拶の欠礼」がメインになるよう、最後に年賀状じまいを行う旨を書くと良いでしょう。
また、喪中はがきは新年の挨拶の欠礼を伝えるハガキですので、11月中旬から12月初旬までに届くように出す必要があります。
12月中旬ごろに不幸があった場合には、喪中はがきでは間に合いませんので、新年の挨拶ができなかったことに対するお詫びとして寒中見舞いを出します。
寒中見舞いの場合にも、新年の挨拶が行えなかったことに対するお詫びをメインに、最後に年賀状じまいを行う旨を書きましょう。
文例
喪中のため新年の挨拶は控えさせていただきます。
本年○月○日に、祖父(故人様の名前)が永眠いたしました。
本年中に賜りましたご厚情に感謝いたします。
来年も変わらぬご指導のほど、よろしくお願いいたします。
なお、私事にて大変恐縮ではございますが、本年をもちまして皆様との年賀状でのやり取りを控えさせていただくこととなりました。
ご了承のほどよろしくお願いいたします。
年賀状じまいのまとめ
ここまで年賀状じまいについて解説してきました。
まとめると以下の通りです。
- 年賀状じまいとは最後に出す年賀状のこと
- 交友関係が途切れてしまうなどのデメリットがある
- 年賀状じまいの方法は年齢や関係性によって臨機応変に行う
- 喪中はがきでの年賀状じまいも問題なし
これらの情報が少しでも皆様のお役に立てば幸いです。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。
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監修者
田中 大敬(たなか ひろたか)
厚生労働省認定 葬祭ディレクター技能審査制度 一級 葬祭ディレクター
経歴
業界経歴15年以上。葬儀の現場で数々のお葬式を担当し、身寄りのない方の弔いから著名人や大規模な葬儀までを経験。お葬式を終えた方々のお困りごとに数多く寄り添いサポートを行う。終活のこと全般に知見を持ち、特に士業や介護施設関係の領域に明るい。
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