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お墓

お墓の移動にかかる費用は?費用の相場と手続き方法を解説!

更新日:2022.11.15 公開日:2021.07.03

お墓 費用

電卓と疑問符

記事のポイントを先取り!

  • お墓の移動は改葬という
  • 改葬費用は約100万〜300万円
  • 費用は改葬先によって大きく異なる

お墓を移動させることを「改葬」と言います。
改葬はできるのか、行うとしたらいくらかかるのかなど、知らない方も多いかと思います。

今回は改葬の費用相場やお墓建立の手続きを丁寧に解説していきます。

最後には改葬先を選ぶポイントについても解説します。
ぜひ最後までご覧ください。

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  1. お墓の移動は可能なのか
  2. お墓移動にかかる費用の相場
  3. お墓建立までの手続きと手順
  4. 霊園や墓地を選ぶ際のポイント
  5. 改葬先で費用は大きく異なる
  6. お墓移動時の遺骨の取り扱い
  7. お墓の移動の代行を依頼することもできる?
  8. お墓移動の費用相場まとめ
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お墓の移動は可能なのか

改葬は必要な手続きを行い、必要な費用を請負業者に支払えば可能です。

改葬はあらかじめ「新しい行き先」を決めてから行います

費用に関しては以下の項目を特に考慮しなくてはなりません。

  • 古いお墓の処分費
  • 新しいお墓の永代使用料など
  • 遺骨の移動手続き(改葬)

また、改葬する際の費用は移動する距離はもちろんですが、移動時の作業にかかる作業員の人件費など、さまざまな要素が相場に影響します。

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お墓移動にかかる費用の相場

それでは、実際に改葬にかかる費用の相場を詳しく紹介します。

以下で解説する費用は、改葬先が一般墓の場合になります。

遺骨を取り出す費用

遺骨を取り出すのにも費用がかかります。
相場は4万円〜5万円程度です。

閉眼供養の費用

閉眼供養は、付き合いのある寺院の僧侶等に依頼して、読経等をお願いするものです。

この時、僧侶等に支払う「お布施」の相場は1万円〜5万円程度です。

墓石と区画処分の費用

墓石を処分する場合、撤去費用と古い墓石の処分または再利用に費用がかかります。

お墓を撤去し、新しいお墓と建てられる状態にするための費用は総額30万〜50万円程度です。

運搬費用

運搬費用は、今までの墓石を新しい墓地でも使用する場合、運搬費用が必要になります。
算定の基本は、新しい墓地までの距離と、運搬に関わる作業員等の人件費となります。

相場はおよそ10万円程度です。

離檀料

お墓の移動を契機に、付き合いのある寺院との関係を終えることがあり、その際に寺院から「離壇料」を請求されることがあります。

離壇料には、法律的な根拠は一切ありませんが、相場は5万円〜20万円程度です。

相場が不明瞭な分、お互いの話し合いの中で納得できる金額を見い出し、それを支払うのが現実的な対応です。

墓石代

もし、新しいお墓で新しい墓石を建立する場合、墓石代が必要になります。
これに工事費用である施工代を加えると、相場は100万円〜250万円程度になります。

霊園によっては石材店指定があるため、事前の確認が必須です。

開眼供養

開眼供養は、付き合いのある寺院の僧侶等に依頼して、新しいお墓に納骨する際の供養や読経等をお願いするものです。

この時、僧侶等に支払う「お布施」の相場は3万円〜5万円程度です。

なお、寺院墓地を新たに使用する場合は、その霊園を管理している寺院の僧侶が開眼供養を行ってくれます。

永代使用料

永代使用料は、霊園や地域によって少しずつ相場が異なります。
全国的な永代使用料の相場は70万円程度と言われ、東京都の相場は85万円程度と言われています。

また、霊園の規模やサービスによっては、同じ面積の区画でも永代使用料が異なる場合があります。

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お墓建立までの手続きと手順

「STEP1」「STEP2」「STEP3」と書かれた積み木

それでは、実際にお墓を移動して、新しいお墓を建てるまでの手順を確認しましょう。 

こちらも改葬先は一般墓を想定しています。

親族に相談する

まずは親族に相談して改葬すること自体の理解・許可を得ることが最優先となります。

お墓の移動の際に起こるトラブルとしては、親族関係のトラブルが多いです。
「親族の理解が得られない」「誰が費用を負担するのか」などのお墓に対する価値観の違いによって起きるトラブルがあります。

これらのトラブルを回避するためにも、親族への相談は欠かせません。

移転元の管理者に相談 

移転元の管理者に相談をしましょう。
特に確認したい項目は、使っていた区画の現状復旧の範囲石材店の指定の有無霊園側に支払う費用です。 

移転元が寺院墓地の場合は離檀の手続きがありますので、早めの相談が必要になります。
離檀の際は寺院側とのトラブルも起きやすいので、これまでの感謝の気持ちを欠かさないようにしましょう。

移転先を決める

次に、新しい墓地(移転先)の契約を勧めます。

契約に至るまでに、抽選を行う霊園もあります。 

受け入れ証明書の発行

新しい墓地の管理者から、受け入れ証明書を発行してもらいましょう。

これは、改葬許可申請にあたって、自治体が移動先を確認するための添付書類として必要になります。 

埋葬証明書または収蔵証明書の発行

移転元の管理者に「埋葬証明書」または「収蔵証明書」を発行してもらいます。

これは、後述する「改葬許可申請書」の添付書類として必要となります。

改葬許可申請書をもらう

改葬許可申請書は、移転元のある自治体に提出します。

自治体の担当課に連絡して書類を送ってもらうか、自治体のホームページから様式をダウンロードするなどの方法で入手しましょう。

改葬許可証の発行

改葬許可証は、移転元のある自治体に「改葬許可申請」を行い、認められると発行されます。

申請時には、古いお墓に関する証明(埋葬証明書)と新しいお墓に関する証明(受け入れ証明書)の2種類と、移動する遺骨の故人情報を追加して提出します。 

閉眼供養を行う

お墓は故人の魂が宿っているとされていて、魂が宿ったまま遺骨を取り出したり、墓石を移動させることはできません。

これらの行為を行うには、故人の魂をお墓から抜く「閉眼供養」を行わなければなりません。

閉眼供養は僧侶の読経等を行いますので、僧侶への事前予約が必要になります。

遺骨を取り出す

遺骨を取り出すのは、閉眼供養の際に同時に行うことが多いです。

遺骨の取り出しはご自身でも行うことができますが、墓石を動かす大変な作業になりますので、石材店に依頼するのが無難です

なお、一時的に遺骨を取り出した時は、自宅など適切な管理ができる場所で、紛失に留意しながら管理します。 

納骨する

納骨は、新しい墓地で寺院の住職等が同席して行う場合が多く、この際に「開眼供養」を一緒に行います。
開眼供養を行うことで、新しいお墓に故人の魂が宿ります。

実際に遺骨を納骨スペースに収めて、すべての行事が終わります。

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霊園や墓地を選ぶ際のポイント

移転先を選ぶ際にぜひ参考にして欲しいポイントをまとめたので、ご活用ください。

 アクセスのしやすさ

お墓参りで訪れる場所なので、アクセスのしやすさは重要なポイントになります。

公共の交通機関を利用してアクセスできるかなどを事前に確認しておきましょう。

設備の充実度

駐車場とトイレだけしかないところもあれば、売店や自動販売機を備えた管理事務所がある場合もあり、それぞれに設備の充実度は異なります。

また、バリアフリー対応の霊園であれば、ご自身の体が不自由になってからでも比較的お墓参りがしやすくなるのでおすすめです。

周辺環境

お墓である以上、静かに故人をしのんで手を合わせたいと考える方が大半だと思います。
その際、お墓の周辺環境は極めて重要なポイントになります。

まず、自身がどのような供養を望み、どのような環境を望むのかをしっかりイメージして霊園を選ぶことが重要です。

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改葬先で費用は大きく異なる

上記で解説した改葬にかかる費用は、改葬先が一般墓の場合を想定しています。

改葬先が一般墓だと墓石代だけで100万円近くかかっていて、この墓石代が改葬費用のほとんどを占めていると言っても過言ではないでしょう。

よって、墓石がないお墓を改葬先にすれば、費用を大きく抑えることができます。
ここでは改葬費用を抑えるために、改葬先の検討をご紹介します。

永代供養

永代供養とは、墓地の管理者にお墓の管理や供養をしてもらうこと言います。
永代供養は大きく分けて、「個別に供養してもらうもの」と「他の方と一緒に供養してもらうもの」の2つのケースがあります。

個別に行うものは一般墓のようなお墓で永代供養してもらうことになりますので、費用はそれほど抑えることはできません。

しかし、他の方と一緒に供養してもらう合祀タイプの永代供養は費用を大幅に抑えることができます。
合祀タイプの費用の相場は、約10万円〜30万円です。

費用を抑えられる永代供養ですが、1つだけ注意点があります。
合祀墓は他の方の遺骨と一緒に納骨されるので、後で遺骨を取り出すことができなくなります

個別で行う永代供養のも契約期間が過ぎれば、合祀墓に遺骨が移されますので、後の改葬ができなくなります。

樹木葬

樹木葬は樹木を墓標としているので、墓石を必要としません。

樹木葬に費用は永代供養と同様に供養するタイプや、樹木葬の種類によって少しずつ異なります。

全体的に見たときの樹木葬の費用相場は80万円程度です。
ちなみに、合祀タイプかつ里山型の樹木葬が最も費用を抑えることができます。

さらに詳しく知りたい方は、「樹木葬の費用相場はどのくらい?内訳もあわせて解説」をご覧ください。

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お墓移動時の遺骨の取り扱い

お墓を移動させるためには、遺骨も移動させなければなりません。
その際、遺骨の取り扱いにも気を配りたいものです。

遺骨が骨壷に入れられた状態で納骨されていれば、骨壷のまま移動させます。
骨壷から遺骨が取り出された状態で納骨されていれば、一度遺骨を骨壷に収めて移動させます

月日が経過している遺骨は大変脆くなっていますので、取り扱いには注意が必要です。

遺骨を移動させる際はなるべく電車やバスといった公共交通機関は利用せず、車で運ぶようにしましょう。

車で運ぶ際は運転手以外の方が骨壷を抱えるようにして運びます
骨壷を持つ方がいない場合は、骨壷をシートベルトなどでしっかり固定するようにして運びます。

どうしても公共交通機関を利用しなければならないときは、骨壷を風呂敷などで包んで、他の乗客への配慮を欠かさないようにしましょう。

遺骨を移動させた後は、なるべく早く新しいお墓に納骨します。
もし、すぐに新しいお墓に納骨できない場合は自宅で保存するか、改葬先で一時的に預かっていただくことも可能です。

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お墓の移動の代行を依頼することもできる?

改葬は代行を依頼することもできます。

改葬の全体を依頼するのか、部分的に依頼するのかによって代行の金額は異なります。
全体的な相場は30万円程度です。

改葬の手続きには思ったよりも時間がかかってしまいます。
時間を作ることが困難な方や、1人で行うには不安という方にはおすすめなサービスです。

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お墓移動の費用相場まとめ

キーボードの上に載っている「ま」「と」「め」と書かれた積み木

ここまで改葬にかかる費用についての情報や、手続きを中心に解説しました。

  • 改葬の費用相場は大体100万円〜300万円
  • 移動先を選ぶ際のポイントは「アクセスのしやすさ」「設備の充実度」「周辺環境」 
  • 費用は改葬先によって大きく異なる

これらの情報が少しでも皆様のお役に立てば幸いです。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。

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監修者

評価員(やまぐち)

山口 隆司(やまぐち たかし)

一般社団法人 日本石材産業協会認定 二級 お墓ディレクター

経歴

業界経歴20年以上。大手葬儀社で葬儀の現場担当者に接し、お葬式を終えた方々のお困りごとに数多く寄り添いサポートを行う。終活のこと全般に知見を持ち、位牌や仏壇をはじめ、霊園・納骨堂の提案や、お墓に納骨されるご遺族を現場でサポートするなど活躍の場が広い。

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