終活
若いうちに終活は早い?若い人の終活のメリット・デメリットを解説
更新日:2022.11.17 公開日:2022.04.09
「終活」と聞くと、60~70代から始めるイメージがないでしょうか?
近年は20代でも終活に興味のある方が増えています。
若いうちから始める終活のメリットはどういう点なのかを知っておきましょう。
この記事では、若い人の終活について解説していきます。
そもそも「終活」とは具体的に何をすればいいのか、概要や注意点もこの機会に覚えておきましょう。
記事の後半では、若い世代のエンディングノートの書き方についても触れていますので、ぜひ最後までご覧ください。
都道府県一覧から葬儀場を探す
こちらでご希望のエリアから葬儀場を検索できます。
こちらでご希望のエリアから葬儀場を検索できます。
若い人が終活でやるべきこと
一般的な「終活」とは、自分の最期に向けてお墓を準備したり、遺品整理を行うことがメインです。
一方、若い人の終活は自分の死後ではなく、「自分の将来について考える」ことがメインとなります。
若い人が終活ですることは以下の3点です。
人生設計を考える
終活とは死後のことを考えて準備する活動ですが、同時に「最期を迎える際、自分はどうなっていたいのか」を考える機会でもあります。
結婚してマイホームを建てたい、脱サラして海外へ移住する、など自分の未来の姿を大前提として終活を進めていきましょう。
自分が思い描く未来の姿になるために、貯蓄や転職についても考えなくてはなりません。
終活は死後について考えるネガティブなイメージと捉えられがちですが、若い人の終活はむしろ将来を考えるポジティブな活動といえるでしょう。
エンディングノートを書く
エンディングノートとは、自分が望むお葬式の形態や連絡してほしい知人などを書き留めておくノートです。
自分のプロフィールや医療の希望(延命措置)なども記入できます。
銀行口座やクレジットカードなどの財産情報を記しておくことで、遺された家族の負担も軽減できます。
また、大切な家族や友人へ感謝の気持ちを綴ったメッセージを残すのもおすすめです。
普段口に出せないことを書き綴ることで、日々の感謝も伝えやすくなるでしょう。
エンディングノートの書き方については、記事の後半で詳しくお伝えします。
デジタル機器の情報を残す
若い人の終活に欠かせない項目が、デジタル機器の情報を残しておくことです。
サブスクの契約等がある場合、口座凍結後に料金が滞納扱いになり、後で請求が来るという恐れがあります。
トラブル回避のためにも解約してほしい契約情報などは忘れずに残しておきましょう。
SNSや、サブスクのIDやパスワードを残しておく際は、流出しないように管理に注意しましょう。
終活を若いうちに始めるメリット
終活を若いうちから始めるメリットとは、どのような点なのでしょうか?
人生設計ができる
退職後の終活とは異なり、若い世代の終活は「最期を迎えるまでの将来設計」をする活動といえます。
過去を振り返るものではなく、あくまでも未来を見据えた視点となります。
万一に備えることができる
事故や病気などで人がいつ亡くなるのかは、誰にもわかりません。
若い人が亡くなる場合は両親や友人・知人の悲しみも、さらに深いものになるでしょう。
若いうちの終活は自分のためだけではなく、家族や友人などの遺された人のための活動にもなります。
終活を若いうちに始めるデメリット
若いうちから始める終活のデメリットは、以下のような点が挙げられます。
暗い気持ちになる
終活は自分の死後のことを考えて行う活動ですので、暗い気持ちになることもあるでしょう。
気持ちが繊細な方は、生き方を考えるよりも、辛さの方が先行してしまうかもしれません。
あまりにも暗い気持ちになるようであれば、一旦終活をお休みするのも良いでしょう。
もしくは、断捨離など着手しやすいものから始めてみるのもおすすめです。
知識がないと悪徳商材を売りつけられる
終活する方を狙った悪徳業者も多く存在するため注意しましょう。
電話で葬儀社や互助会を名乗る企業からの勧誘も、よくあるパターンのひとつです。
大手葬儀社よりも格安のプランを紹介し、契約した後に追加料金が発生してしまったなどのトラブルがあります。
遺品整理業者も、当日になって追加料金を請求するケースがあるようです。
良かれと思って生前購入したのに、結果的に家族に迷惑をかけるかもしれません。
契約等は1人でせずに、周りの人と相談しながら進めましょう。
葬儀社などは複数の企業から見積もりを取ることが大切です。
若い人が終活をする際の注意点
若い人が終活をする場合、どのような点に注意すればいいのかをお伝えします。
お金に関する計算は慎重に行う
年配の方が行う終活では、遺産の相続など資産の移転に重点が置かれます。
一方、若い人が行う終活は、これからの人生にどのくらいのお金が必要なのかという試算の意味合いが強くなります。
将来に向けての貯蓄や保険について考える良い機会となるでしょう。
しかし、将来が不安だからといって貯金額を高めに設定したり、高い保険に入って今の生活を圧迫しすぎないよう注意が必要です。
無理に断捨離しすぎない
終活を始める際、「まずは断捨離から着手する」という方が多いようです。
断捨離で不要なモノを処分することで、現在の生活も快適に過ごせるでしょう。
しかし、必要なモノも捨ててしまうと、生活がかえって不便になり、余計なお金もかかってしまいます。
モノを増やさないよう欲しいものを我慢して、ストレスを溜めてしまうのもあまりよくありません。
完璧を求めず、できる範囲で少しずつ進めていきましょう。
デジタル機器の情報は厳重に保管する
若い人は、ネットサービスやSNSの利用頻度が高く、デジタル機器に個人情報が多く保存されていることが多いため、終活をする際の重要なポイントです。
万一、亡くなってしまったときのために、ネットサービスやSNSのIDやパスワードのメモなどを残しておく事もあると思います。
しかし、そのメモの内容が流出してしまった場合、自身の個人情報だけでなく、友人や知人のデータも流出する恐れがあるので、デジタル機器の情報の管理は慎重に行いましょう。
若い人のエンディングノートの書き方
若い人が作成するエンディングノートにはどんなことを記しておけばいいのでしょうか?
エンディングノートには、主に以下の点について書き留めておくことをおすすめします。
- 財産について
- デジタル機器の情報
- 医療の希望
- 加入保険や会員(習い事など)の詳細
- 友人・知人の連絡先
- 光熱費の契約先(1人暮らしの場合)
現在、自分が契約しているものについては洩れなく情報を記載しておきましょう。
特に大切な財産関係・デジタル機器関係・医療の希望の書き方について解説します。
財産について
銀行口座やクレジットカード情報などはエンディングノートにまとめておきましょう。
その際、口座の暗証番号は安易にノートに書かないよう気を付けてください。
万が一、紛失したり第三者の手に渡ると悪用される恐れがあります。
デジタル機器の情報について
若い人は、インターネットのサービスやSNSを利用していることが多いので、IDやパスワードを記録しておくといいでしょう。
しかし、IDやパスワードのメモが流出すると、悪用されるリスクがあるので、メモの管理は厳重にしましょう。
また、アカウントを残しておくか、削除するかを明確にしておくといいでしょう。
医療や介護について
エンディングノートには延命措置や臓器提供などの医療に関する希望も記しておくことができます。
脳死の状態になって意思疎通ができなくなったり、事故によって介護生活になった場合に周囲へ自分の希望を伝えられます。
葬儀やお墓について
若い人の終活では、葬儀やお墓のことまで決めておく必要はないでしょう。
エンディングノートは後から自由に付け加えたり、修正することも可能です。
40代・50代になれば、お墓についての考え方も変わってくるかもしれません。
今できることから少しずつ始めていきましょう。
スポンサーリンク若い人の終活のまとめ
ここまで、20代の終活について解説してきました。
まとめると以下の通りとなります。
- 20代からの終活は早すぎるということはない
- 若いうちの終活は人生設計を考えることがメイン
- デジタル機器の情報取り扱いには注意する
これらの情報が少しでも皆様のお役に立てば幸いです。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。
スポンサーリンク都道府県一覧から葬儀場を探す
こちらでご希望のエリアから葬儀場を検索できます。
こちらでご希望のエリアから葬儀場を検索できます。
監修者
田中 大敬(たなか ひろたか)
厚生労働省認定 葬祭ディレクター技能審査制度 一級 葬祭ディレクター
経歴
業界経歴15年以上。葬儀の現場で数々のお葬式を担当し、身寄りのない方の弔いから著名人や大規模な葬儀までを経験。お葬式を終えた方々のお困りごとに数多く寄り添いサポートを行う。終活のこと全般に知見を持ち、特に士業や介護施設関係の領域に明るい。