終活
遺影を飾る花は何が良い?おすすめの色・種類を解説
更新日:2022.05.17 公開日:2022.06.01

記事のポイントを先取り!
- 遺影には故人の好きな色の花で飾ると良い
- 花の品種は菊やゆり、カーネーションがおすすめ
- 毒やツル、トゲ、匂いのきつい花は避ける
- リボンや額縁で遺影を飾っても良い
お葬式では故人の写真を遺影として飾りますが、それを花で飾ることについてご存じでしょうか。
遺影に飾る花の選び方や、品種について知っておくことが大切です。
そこでこの記事では、遺影を飾る花について解説します。
この機会に遺影に飾るべきではない花を覚えておきましょう。
後半には花以外で遺影を飾る方法についても触れているので、ぜひ最後までご覧ください。
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遺影の装飾にルールはない
遺影(いえい)とは、亡くなってしまった方を偲ぶために用いられる写真や肖像画のことで、現代では写真であることがほとんどです。
遺影は主にお通夜や葬儀で用いられることが多く、葬儀後は自宅の仏間や仏壇と一緒に飾られることが多く見られます。
額縁の中の遺影には、胸から上の上半身だけが移ります。
遺影用に写真撮影をする方もいますが、保管されているスナップ写真やデータの背景を加工して用いることも可能です。
遺影は一般的に花などで装飾されますが、その装飾に特別なルールはありません。
故人の人柄や趣味趣向、ライフスタイルなどを考慮して装飾することが、故人への敬意の表れとなります。
故人が好むような、もしくは故人らしい花で装飾すると良いでしょう。
遺影に飾るおすすめの花の色

ひとくちに遺影に飾る花といっても、花の種類は無数に存在します。
その中から選ぶ基準のひとつに、花の色があります。
ここでは、遺影に飾る花を選ぶ上でおすすめとされる、花の色選定基準についてご紹介します。
故人が生前に好きだった色
人によって色の好みや、好き嫌いは異なります。
遺影を飾る花は、故人の生活の中で好んで使用していた色や、本人が公言していた好きな色を選んで装飾すると良いでしょう。
故人の好きな色で遺影を飾り、本人がきっと喜んでくれるだろう、という思いを込めることは大切なことです。
また、故人を象徴する色の花で囲まれた遺影を見た参列者は、よりいっそう故人の生前の姿や思い出を振り返ることができるでしょう。
遺影の服装・背景に合わせた色
遺影として撮影された、もしくは選んだ写真に合わせた花の色を選ぶのも良いでしょう。
遺影写真の故人の表情や服、ネクタイ、装飾品などと統一感のある色の花だと違和感なく遺影を飾れます。
祭壇の花の色と合わせた色
遺影が置かれる祭壇は、葬儀会場や斎場ごとに形状やデザインはさまざまです。
すでに設備として決まっている祭壇に遺影の花の色を合わせるのも、不自然にならずまとまった印象を与えられます。
額縁のデザインと合わせた色
遺影は額縁と1セットで飾られるため、額縁選びと同様に、それに合う色合いの花選びが重要です。
額縁と花の色がちぐはぐでは、不自然な見た目に映るため注意しましょう。
例えば、額縁が黒なら白い花、茶色の額縁なら薄いピンクなどが合います。
遺影に飾るおすすめの花の種類

遺影に飾る花の色がわかったところで、その品種に関してのおすすめをご紹介します。
菊・小菊
菊や小菊は葬儀やお墓参りのお供えなど、故人を供養する花の代表といえる品種です。
そのため遺影に飾る花としても、誰の目にも自然に見えることから定番の花とされています。
バラ
花に興味がない方でも知らない人はいないくらい有名なバラも、遺影に飾る花としておすすめです。
遺影のための花として花屋に発注すれば問題ありませんが、もしご自身でバラを用意する場合は必ずトゲを取るようにしてください。
ユリ・カサブランカ
大きな花を咲かせるユリやカサブランカは、遺影を華やかに飾ってくれます。
白色も写真に合わせやすく、遺影用の花としても推奨されています。
アンスリウム
アンスリウムは海外産の花で、その色と形状に特徴があります。
赤やピンク系の色合いに、ハート型の形状をしたアンスリウムは可愛げな印象があります。
故人のイメージに合うようであれば検討したい花の品種です。
カーネーション
母の日のギフトとして有名なカーネーションですが、遺影用としても使えます。
温かみのある印象になるので、故人のお人柄などに合わせて選ぶと良いでしょう。
プリザーブドフラワー
プリザーブドフラワーは生花ではなく、長期間保存可能な状態に加工された花です。
近年遺影に飾られる花の種類として注目されている他、葬儀後も継続して使用できるというメリットがあります。
葬儀では避けるべき花

遺影を使う葬儀ではたくさんの花が使われますが、その中には避けるべきとされる花があります。
主にトゲや毒、ツルがある花や匂いの強い花、花粉や花弁が落ちる花などです。
バラやアザミに代表されるトゲのある花は、仏教でNGとされる「殺生を連想させる」という理由で控えるべき花とされています。
ツルがある花はツルの絡みつく印象が良くないとされることや、枯れやすいということから避けられます。
彼岸花やトリカブトといった毒のある花には、悪影響が懸念されるでしょう。
また匂いが強い花は線香の香りを邪魔してしまい、花粉が飛びやすい花は周囲を汚すことから避けられます。
花弁が落ちる花は「首が落ちる」ということをイメージさせるといった理由によりタブーとされているようです。
花以外に遺影を飾る方法はある?
葬儀に一度でも参列されたことがある方は、大きな遺影の周囲をたくさんの花が飾っている風景を見た経験があるのではないでしょうか。
また有名人の告別式やドラマのワンシーンなどでも、遺影を飾る花の印象は強く目に映ることでしょう。
故人に花を手向ける文化は世界各地で見られ、歴史的にも古くから取り入れられている慣習でもあります。
大切な家族を亡くした遺族としては、大きなショックや悲しみの中であっても、できるだけ故人の最期を手厚くしたいという気持ちがあることでしょう。
そのような故人への気持ちを表現する方法は、遺影に飾る花以外にもいくつかの方法があることをご存知でしょうか。
故人の好みや趣味趣向、お人柄に沿った装飾ができれば、故人や関係者にとって良い葬儀になります。
そこで本記事の最後に、花以外に遺影を飾る方法についてご紹介します。
リボンをかける
実は、遺影にはリボンをかける文化があります。
リボンの色は通常黒一色ですが、年々その制約は緩和されつつあるため、故人にちなんだリボンを選びやすくなっています。
ちなみにリボンをかけるようになった起源は、戦争によって亡くなった戦友への逸話からきているようです。
亡くなった戦友へ自分の喪章を遺影にかけて故人を偲んだことから、リボンが飾られるようになったとされています。
デザイン性のある額縁を選ぶ
遺影の額縁にも規制はないため、故人好みのデザインやカラーのものを選ぶことも可能です。
額縁一つでも印象が変わるので、故人に合うものを選んでみてはいかがでしょうか。
遺影を飾る花まとめ

ここまで遺影に飾る花についてを中心に解説してきました。
まとめると以下の通りです。
- 遺影とは葬儀や自宅、仏壇に置く故人の写真や肖像画のこと
- 遺影を飾る花にルールはないため、好きな色合いや品種を選ぶことが可能
- 遺影に飾る花は菊やゆり、カーネーションやバラなどがおすすめ
- 毒やツル、トゲのある花や匂いがきつい花は遺影に適さない
- 花以外にもリボンや額縁で遺影を飾って故人好みに装飾できる
これらの情報が少しでも皆様のお役に立てば幸いです。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。
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監修者

田中 大敬(たなか ひろたか)
厚生労働省認定 葬祭ディレクター技能審査制度 一級 葬祭ディレクター
経歴
業界経歴15年以上。葬儀の現場で数々のお葬式を担当し、身寄りのない方の弔いから著名人や大規模な葬儀までを経験。お葬式を終えた方々のお困りごとに数多く寄り添いサポートを行う。終活のこと全般に知見を持ち、特に士業や介護施設関係の領域に明るい。
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