終活
遺影を飾る順番に決まりはあるの?飾る場所はどこがいいかも解説
更新日:2022.05.17 公開日:2022.06.04

記事のポイントを先取り!
- 遺影は葬儀から四十九日までは後飾りの祭壇に飾る
- 遺影を自宅に置く際は、方角を気にせずに置いても問題ない
- 葬儀で忙しい遺族のために、生前遺影写真を準備するとよい
ご家庭で複数の遺影を並べる際の順番についてご存じでしょうか。
増えていく遺影を正しく並べる方法を知っておくことが大切です。
そこでこの記事では遺影を飾る順番について、解説します。
この機会に遺影を飾る注意点を覚えておきましょう。
後半には生前のうちに遺影写真を取ることについても触れているので、ぜひ最後までご覧ください。
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- 遺影とは?
- 遺影を飾る順番に決まりはあるの?
- 遺影を飾る場所はどこがいい?
- 遺影を飾る方角は?
- 遺影を飾る時に注意する事
- 遺影はいつまで飾る?
- 遺影のおすすめの飾り方
- 他の人はこちらも質問
- 遺影写真は生前に準備しておいた方がいい?
- 遺影の順番についてのまとめ
遺影とは?
遺影(いえい)とは亡くなってしまった方を偲ぶために用いられる写真や肖像画のことで、現代では写真であることがほとんどです。
遺影は日清戦争や日露戦争の後、戦争で亡くなった方の供養にと肖像画が描かれ飾られたことが起源といわれています。
遺影は主にお通夜や葬儀で用いられることが多く、斎場の祭壇に飾られます。
葬儀後は年忌法要で使われたり自宅の仏間や仏壇と一緒に飾られたりすることが多く見られます。
そのことから遺影は故人の最期の一枚として、関係者の印象に残る写真とされています。
多くの葬儀は仏式で執り行われますが、遺影には宗教的な側面はありません。
遺影は額縁の中に胸から上の上半身だけが写ります。
遺影用に写真撮影する方もいらっしゃいますが、保管されているスナップ写真やデータの背景を加工して用いることが可能です。
遺影を飾る順番に決まりはあるの?
遺影は意図的に処分していかない限り、基本的には代々子孫に継承されていくものです。
人は生まれて増えていくため、その数だけ遺影の数も増加します。
そうなると遺影を置く際に、どのような順番で並べるべきなのでしょうか。
遺影が複数ある場合は、基本的に亡くなられた順番に仏壇から見て右から並べます。
つまり新たに亡くなられた方の遺影は、順番として仏壇から見て一番左に飾られていくことになります。

遺影を飾る場所はどこがいい?
遺影の順番がわかったところで次に考えるのは、自宅のどこに遺影を飾るかということではないでしょうか。
遺影を飾る場所は、四十九日法要の前後で異なります。
四十九日前
葬儀から四十九日法要までの間は後飾りの上に置きます。
後飾りとは遺影や骨壷、花などを飾る祭壇のことで、四十九日法要までの間設置されます。
四十九日後
四十九日を終えると後飾りは片付けられるため、遺影の置き場所を変える必要があります。
自宅の仏間や床の間、仏壇があればその近くに前述した順番通りに飾りましょう。
仏間がないお宅や、初めて遺影を飾る場合は、順番を気にせずにリビングや寝室に置くことが多いようです。
遺影を飾る方角は?
神事や仏事といった古くから伝わる伝統的な物事には、習わしやしきたりがあります。
前述した通り遺影を並べる順番が存在しているため、遺影を飾る方角が気になる方もいらっしゃるかもしれません。
しかし実は遺影を飾る方角には、これといった明確な決まりごとはありません。
そのため各ご家庭の事情に見合った向きで、方角を気にせずに遺影を飾ることは問題ありません。
ただし一般的に言われているのは、南向きもしくは東向きが好ましいという説もありますので、気になる方は参考にされるとよいでしょう。
遺影を飾る時に注意する事

遺影の順番や飾る場所がわかったところで、注意すべき点とその理由について解説します。
仏壇の中に置かない
遺影は小さくして持ち運びやすいサイズにできますが、仏壇の中に置くことは避けてください。
仏壇そのものは、小さいお寺とされていて、ご本尊が安置されている場所です。
大事な遺影ですが、仏壇の中に遺影をおいてはご本尊が隠れてしまうため注意してください。
仏壇の上や中央に置かない
上記と同じ理由ですが、遺影を仏壇の上や中央に置くこともやめておきましょう。
人によってはご本尊を見下すような失礼なこと、と考える方もいらっしゃるようです。
しっかり固定する
遺影は基本的に額縁に納められていますが、しっかり固定しておかないと地震などの揺れで落下し破損する可能性があります。
また落下した際に人にぶつかれば怪我の恐れもあるため、設置場所に固定するのが理想です。
遺影はいつまで飾る?
遺影を飾る期間がいつまでなのかと疑問に思う方もいらっしゃるかと思います。
特に四十九日を過ぎると後飾りを片付けますので、気になるところかもしれません。
しかし遺影を飾る期間に制限はないため、いつまでも飾っておいて問題ありません。
遺影のおすすめの飾り方
自宅に遺影を飾る際に、部屋の雰囲気と遺影が必ずしもマッチするわけではありません。
特に現代の住宅に伝統的な遺影は似合わないのが普通かもしれません。
その際には、工夫して遺影を飾る方法がいくつかありますのでご紹介します。
小さい写真にして飾る
遺影を小さくコンパクトにすると、置ける場所の選択肢が広がり違和感なく飾れます。
デジタルフォトフレームにする
デジタルフォトフレームを利用すると、洋風の部屋でも自然なインテリアと同じように馴染みます。
おしゃれな額縁にする
額縁のデザインや素材、カラーをおしゃれにしてお部屋に見合う遺影にしてしまうのもおすすめの方法です。
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遺影の順番や、遺影に関する質問で多く見られる疑問点を、下記にまとめましたので参考にしてください。
遺影写真どうするか?
葬儀用の遺影写真は大きいため、その後どうするか疑問に思う方が多いようです。
近年では写真を小さくして、自宅の仏壇の近くに置くケースが、一般的な対処法として選ばれています。
遺影、どこに?
四十九日までは後飾りに置き、その後は仏壇の近くもしくはリビングや寝室に置くとよいでしょう。
遺影はいつまで?
遺影は四十九日までは後飾りに置き、その後はいつまでも飾っておけます。
遺影、いつから?
遺影は日中戦争や日露戦争の時代から故人に敬意を示す対象として用いられています。
遺影写真は生前に準備しておいた方がいい?
自分や家族の遺影は通常、亡くなってから生前撮り溜めた写真の中から選ぶものと思われている方も多いでしょう。
しかしさまざまな理由から、生きているうちに遺影用の写真を、撮影しておくことが推奨されていることをご存じでしょうか。
「生きているうちから葬儀や仏壇に飾る遺影の写真を撮るなんて、なんだか縁起でもない」とお考えになるのも仕方ないかと思います。
しかし遺影の写真は事情によって処分されない限り、代々子孫に引き継がれ長い年月家族の目にとまるものです。
また、自分の葬儀には生前お世話になった多くの関係者が来られ、遺影の写真を見てさまざまな出来事を思い出すことでしょう。
そう考えると遺影の写真を適当に選ぶことは、あまりおすすめできないことをご理解いただけるかもしれません。
そこで本記事の最後に遺影写真を生前に準備しておく利点やおすすめの方法についてご紹介します。
葬儀の際に慌てない
人の死は突然訪れることが多くほとんどの場合、遺族が葬儀社のリードのもとでさまざまな段取りを進めることになります。
とりわけ葬儀で飾る遺影となると、臨終から2日ほどで用意しなければなりません。
遺影写真を選ぶ遺族は、忙しい中でも多くの写真の中から一枚の写真を選ぶことになります。
もし生前に遺影写真を撮影して用意が済んでいれば、葬儀の際に慌てず余計な負担もかからずに済むことでしょう。
自分が納得する写真が用意できる
生前に遺影用の写真を撮るということは、自分で写真の仕上がりを確かめられるということです。
つまり葬儀で多くの方の目に映り、長い年月一族に保管される遺影の写りを納得いくまで撮り直すことも可能です。
プロのカメラマンに依頼するのもおすすめ
遺影は自分の最期の一枚です。
写真撮影は誰もが簡単にできますが、自分の生きた証としてプロのカメラマンに撮影を依頼することも検討してみてはいかがでしょうか。
遺影の順番についてのまとめ

ここまで遺影の情報や、飾る順番について解説してきました。
まとめると以下の通りです。
- 遺影は四十九日以降、後飾りから仏壇周りやリビングなどに飾る
- 遺影を飾る順番は亡くなられた順番で並べる
- 生前に遺影を準備しておくとさまざまなメリットがある
これらの情報が少しでも皆様のお役に立てば幸いです。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。
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監修者

袴田 勝則(はかまだ かつのり)
厚生労働省認定 葬祭ディレクター技能審査制度 一級 葬祭ディレクター
経歴
業界経歴25年以上。当初、大学新卒での業界就職が珍しい中、葬儀の現場で数々のお葬式を担当し、身寄りのない方の弔いから皇族関係、歴代首相などの要人、数千人規模の社葬までを経験。さらに、大手霊園墓地の管理事務所にも従事し、お墓に納骨を行うご遺族を現場でサポートするなど、ご遺族に寄り添う心とお墓に関する知識をあわせ持つ。
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