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墓誌銘とは墓誌に刻まれる内容文のこと!どんな役割があるの?

更新日:2022.07.05

墓石

記事のポイントを先取り!

  • 墓誌銘とは墓誌に刻まれた故人や先祖についての情報のこと
  • 墓誌銘は元来故人の功績や来歴を後世に残すためのもの
  • 墓誌銘に戒名、俗名、没年月日、年齢を刻むのが一般的
  • 墓誌銘は必ずしも必要なものではない

墓誌銘とは墓誌に刻まれる内容文の事ですがどんな役割があるかご存知でしょうか。
墓誌銘に刻まれる内容を知っておきましょう。

そこでこの記事では、墓誌銘について解説します。

墓誌銘を刻む費用や墓誌銘が必要な場合についても覚えておきましょう。
後半では、古代中国の有名な墓誌銘にも触れていますので、ぜひ最後までご覧ください。

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  1. 墓誌銘とは
  2. 墓誌銘の役割
  3. 墓誌銘に刻まれる内容
  4. 墓誌に墓誌銘を刻む費用
  5. 墓誌はどんな時に必要?
  6. 他の人はこちらも質問
  7. 古代中国の有名な墓誌銘
  8. 墓誌銘についてのまとめ
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墓誌銘とは

お墓参りに行けばほぼ確実に目にする、板状の石碑のことを墓誌といい、石碑に刻まれた内容のことを墓誌銘と呼びます
墓誌は宗派や地域の風習の違いで、「墓標」「霊標」「戒名板」「法名碑」など様々な呼ばれ方をしています。

墓誌銘の設置は古代エジプトやローマのころから始まっており、死者個人の功績や経歴を後世に伝えるために作られたものでした。
日本では、お墓も一代限りのものがほとんどで、墓石には個人の戒名を刻むだけでした。

しかし、明治時代以降は家族を同じお墓に埋葬することが一般化されると、墓石に戒名などを刻むスペースが確保できなくなってきました。

そこで、本来は墓石に刻むべき戒名を墓誌に刻んでも良い、というお寺が増えていきました。

現在では墓石に「○○家乃墓」と家系の名字だけを刻むようになり、個人の情報は墓誌銘に刻まれるようになりました。

このような歴史から、墓誌は個人の功績や経歴を示すものというよりも、家系の歴史を伝えるものという意味合いが強くなっています。
ただ、墓誌銘に刻む内容は必ずしも決まっているわけではないため、従来の使われ方のように故人の功績や経歴を刻む場合もあるようです。

「墓誌」の意味

墓誌とは死者の功績などを墓石に書き記したものです。

従来の墓誌は、我々がイメージするようなお墓の横にある板状の石碑に刻まれたものでなく、墓石に直接刻まれていました。

また、死者の功績や経歴を石や金属板に刻み、お墓のそばに埋めたものも墓誌と呼ばれており、我々がイメージする墓誌はこちらに近いものとなるでしょう。

現在では、家系の来歴を刻んだ板状の石碑のことを墓誌と呼ぶのが一般的です。

「銘」の意味

銘の字義は「記す」「刻み込む」というもので、古来は金石や器物に刻み込まれた言葉のことを指していました。

そこから転じて、石碑などに刻まれた事物の功績や来歴を記したものも指すようになりました。
一般的には、石碑などに刻まれた文章のことを指す言葉です。

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墓誌銘の役割

従来の墓誌銘は、故人の業績や来歴を記し、後世に伝える役割を持っていました。
現代の墓誌銘は、そのお墓に誰が埋葬されているのかや、一族が辿ってきた歴史を後世に伝える意味が大きくなっています。

墓石に刻まれた言葉は「○○家乃墓」のように変える必要がないものにして、誰が埋葬されているかの具体的な記録は墓誌銘に刻みます。

墓誌銘が広まった現在でも墓石に直接埋葬された人の情報を刻む場合もありますが、墓石には戒名などを彫りこむスペースが限られます。
そのため、個人や家系の情報を多く刻み込めるように、墓誌銘を設けることが一般的となりました。

一つのお墓に無縁仏などを一緒に埋葬する合祀墓の場合でも、墓誌銘を使います。
お墓の中心に供養塔を建て、埋葬される故人の情報は墓誌銘に刻むことで、多くの個人を埋葬できるようになっています。

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墓誌銘に刻まれる内容

墓誌銘には、一般的にお墓に埋葬されている先祖の戒名、俗名(生前の名前)、没年月日、年齢などを亡くなった順番に刻みます

仏教の場合は戒名ですが、神道の場合は諡(おくりな)を、キリスト教の場合は洗礼名を刻みます。

無宗教の場合は戒名や諡は持たないため、生前の名前を中心に刻むことになります。
墓誌銘の右端には「墓誌」と刻みます。

この部分を天額と呼び、墓誌の字は宗派ごとの呼び名に合わせた文字を刻みます。

仏教や神道は右端から亡くなった順番に名前を記し、キリスト教では上から順番に記していきます。

墓誌銘の書体も明確な決まりはなく、楷書体や隷書体など墓誌の持ち主の好きな書体で刻めます。
墓誌銘の内容に決まりはないため、従来の墓誌銘のように故人の功績や来歴を刻む場合もあります。

また、辞世の句を刻む場合や、戦争で亡くなった方であれば戦歴を刻むこともあります。
変わったものだと、自分のニックネームやハートマークを刻む方もおり、墓誌銘は一般的に考えられるよりも自由度が高く個性を出せるものでもあります。

もし墓誌銘に刻む内容に迷ったときは、寺院や教会、墓誌を扱っている石材店などに相談すれば、墓誌銘に適した内容を教えてもらえるでしょう。

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墓誌に墓誌銘を刻む費用

墓誌に墓誌銘を刻む費用がかかります。

すでに建てられている墓誌に戒名などを彫刻する場合の相場は、一般的に3万円~5万円程度とされています。
墓誌銘で一般的に使用されている文字より大きいサイズや、常用漢字ではない特殊な文字を彫ってもらう場合は、追加料金がかかる場合もあります。

最近は墓誌がある現地に来てもらって墓誌銘を刻むことが多いですが、場合によっては工場に墓誌を持ち帰り墓誌銘を刻む場合もあるようです。
新しく墓誌を建てる場合は、墓誌の石材費用、文字の彫刻費、設置費用が必要になります。

墓誌本体は、墓誌が大きくなればなるほど、装飾が複雑になればなるほど、値段が高くなっていきます。

基本的には墓石と同じ石材を使うことが多いので、高価な墓石であるほど墓誌の値段も高くなります。

一般的なサイズの墓誌だと、石材の値段は海外製の安いもので10万円ほど、高価な日本製のものだと100万円近くするものもあります。
墓誌の設置工事費は、墓誌を設置する場所や環境によって上下します。

墓誌を搬入するのが難しい立地にあるお墓の場合は、簡単に搬入できるお墓よりも費用がかかります。

これらを総合すると、新しく墓誌を建てる場合、最も安価な石材を使用したとしても10万円~20万円程はかかると思っておいたほうが良いでしょう。

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墓誌はどんな時に必要?

仏教の宗派の多くでは、お墓や位牌を新しく用意するときなどに開眼供養(かいげんくよう)をします。

開眼供養とは、ただの物だった墓石や位牌などを、僧侶が読経を挙げることで崇拝の対象に昇華させる儀式です。

この開眼供養は、お墓や位牌を新調した時だけでなく、お墓に戒名を刻んだ時にも行います。

開眼供養をしたらお布施が必要です。
しかし、墓誌に戒名を刻む場合は開眼供養が必要ありません。
開眼供養の手間や出費を省きたい方は墓誌を使用することをおすすめします。

墓石に彫刻スペースがない時

上記で説明したように家族が全員同じお墓に埋葬するようになった頃は、戒名を墓石に直接刻んでいました。
墓石の側面に戒名などを刻んでいたのですが、時が流れるにつれ埋葬される家族も増えてくるので、墓石に刻むスペースが無くなってきてしまいました。

そこで、戒名などを刻む専用の場所として登場したのが墓誌になります。

墓石に刻める人数は、文字の大きさによっても変わりますが、一般的には片面に4人ずつの合計8人刻めます。
そのため、墓石に直接戒名を刻むつもりならば、墓誌は必要ありません。

墓誌は宗教的な意味で必要なものではなく、誰が埋葬されているか分かるようにという実利的な意味で使われています。
墓石に直接戒名を刻めばいいと考えるなら、墓石に戒名を刻むスペースが残っているうちは、墓誌が無くても問題ないでしょう。

また、墓誌に刻まれている内容はお寺や仏壇に置かれている過去帳と同じ内容です。
過去帳があるから墓誌に刻む必要はないと考えて、墓誌を使わない遺族もいらっしゃるようです。

文字を彫刻できない墓石の場合

一般的な和型や洋型のお墓には文字を彫刻するスペースがあるのが普通です。
しかし、お墓の形状や構造によっては文字を刻み込むのが難しいものもあります。

オリジナルデザインのものや形状が複雑なものなどは、文字を後から刻み込むことを前提としていない場合も多く、彫刻を施せないものもあります。

文字を彫刻できないお墓の場合は、墓誌を使用しましょう。

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他の人はこちらも質問

墓誌銘について調べている方は、他にも以下のような疑問を持つ方が多いようです。
ここでは、墓誌銘について調べている時によくぶつかる疑問について、説明していきます。

美人董氏墓誌銘の読み方は?

びじんとうしぼしめいと読みます。

美人董氏墓誌銘の意味は?

中国の隋の時代、美人という階級の女官を務め、19歳の若さで没した董氏に哀悼の意を表した墓誌銘のことです。

美人董氏墓誌銘は隋文帝の四男に当たる蜀王秀が美人董氏の死を悼み、自ら哀悼の文を作って埋葬したものです。

当時の中国の墓誌銘は、姓名、爵位、死亡年月日、功績を石に刻み、棺と一緒に埋葬するものでした。

これは三国時代の魏の曹操が碑を建てることを禁止したため、長い間墓碑を立てられませんでした。
そのため、墓誌銘を石に刻んで一緒に埋葬する方法が流行したそうです。

墓誌 いつ?

一般的にお寺などでは、四十九日までに墓誌に戒名を刻むと良いとアドバイスされることが多いようです。
ただ、これは必ず四十九日までに彫刻を済まさなければならないわけではなく、目安と考えて良いでしょう。

家族が亡くなった後の精神的にも余裕がない忙しい時期なので、石材店への依頼が遅れてしまう場合も多々あるようです。

また、地域によっては「一周忌まで」や「お盆まで」といったかなり余裕を持って依頼する場合や、四十九日を過ぎてから依頼する場合もあるようです。

可能であれば四十九日までに終わらせるのがベストですが、無理に期日を合わせる必要はありません。

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古代中国の有名な墓誌銘

ここまで墓誌について説明してきましたが、ここでは有名な古代中国の墓誌銘を紹介していきます。

古代中国の墓誌銘は、石に故人の姓名、爵位、没年月日、功績を刻み棺と一緒に埋葬するのが一般的でした。

ここでは、中国のお墓の遺跡から出土した墓誌銘の中から、とくに有名なものを解説します。

元楨墓誌銘

元棹墓誌銘は現在までに発見された北魏紀年の墓誌銘の中で、最も年代が古いものです。

詩文の形式は一定の形式に整っており、書も型にはまらず優れたものであるとして、北魏中期の墓誌銘の代表とされるものです。

元棹は世祖太武帝の孫で、景穆帝の子でしたが、非常に素行が悪い人物だったといいます。

終身刑を言い渡され爵位を剥奪されたり、謀反に加担していたりと多くの罪を犯していたため、墓誌銘は生まれの高貴さに比べ非常に簡素なものとなっていました。

しかし、このような人物の墓碑銘でありながら、元棹の墓誌銘はとても素晴らしいものでした。
北魏の墓誌銘は初期のものほど書が優れ、後期になるにつれてだらしなく締まりのない書体になるのが特徴です。

元棹墓誌銘は、隷書から楷書に字体が変遷する過渡期にある北魏中期の作品でありながら、代表的な逸品として以前から人々に広く愛されています

張黒女墓誌銘

張黒女墓誌銘は北魏の普神元年(531年)に掘られたとみられる張黒女について記した墓誌銘です。

書風は六朝時代の北朝独特の「六朝楷書」の書蹟として知られていますが、その中でも個性的な書蹟であると言われています。

この墓誌銘で特徴的なのが、張黒女の妻に関する記述があることです。
これは張黒女の死後に一度墓誌銘が彫られ、妻が死去した際にもう一度妻の記述を書き足したと考えられています。

鋭さの中にどこか柔らかさを持ち合わせる書風で、純朴ながらも品格を兼ね備える逸品となっています。
独特な書風も相まって、数多く出土している墓誌銘の中でも一定の知名度を誇っています。

美人董氏墓誌銘

美人董氏墓誌銘は、隋文帝の四男である蜀王秀が、美人という地位の女官であった董氏のために、自ら哀悼の文を作り埋葬したものです。

この墓碑銘は蘇孝慈墓誌銘と並んで、文字の美しさと刻の鮮明さから、隋時代を代表する墓誌銘として有名です。

19歳若さで亡くなった董氏は実際にも美人であり、「目上の人物には恭しく、親には従順で、その笑顔は千金に値した」と記されています。

この時代は墓誌銘を作り埋葬するのが流行していたようで、同時代の墓誌銘が多く出土されていますが、美人董氏墓碑銘その中でも特に優れた墓誌銘です。

墓誌銘の彫刻は限りなく肉筆に近いもので、文字の造形も優れています。

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墓誌銘についてのまとめ

ここまで墓誌銘について解説してきました。
まとめると以下の通りです。

  • 墓誌銘とは墓誌に刻まれた故人や先祖についての情報のこと
  • 墓誌銘は元来故人の功績や来歴を後世に残すためのもの
  • 墓誌銘に戒名、俗名、没年月日、年齢を刻むのが一般的
  • 墓誌銘は必ずしも必要なものではない

これらの情報が少しでも皆様のお役に立てば幸いです。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。

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監修者

評価員(たなか)

田中 大敬(たなか ひろたか)

厚生労働省認定 葬祭ディレクター技能審査制度 一級 葬祭ディレクター

経歴

業界経歴15年以上。葬儀の現場で数々のお葬式を担当し、身寄りのない方の弔いから著名人や大規模な葬儀までを経験。お葬式を終えた方々のお困りごとに数多く寄り添いサポートを行う。終活のこと全般に知見を持ち、特に士業や介護施設関係の領域に明るい。

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