終活
終活にはエンディングノートも必要なの?書き方や選び方も紹介
更新日:2024.01.24 公開日:2022.07.11
昨今注目を集めている終活ですが、エンディングノートについてご存じでしょうか。
よりよい終活のためにエンディングノートの目的や活用方法を知っておきましょう。
そこでこの記事では、終活のエンディングノートについて詳しく説明していきます。
この機会にエンディングノートの選び方を覚えておきましょう。
後半にはエンディングノートの作成に迷った場合についても触れているので、ぜひ最後までご覧ください。
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- 終活とは
- エンディングノートとは
- エンディングノートの書き方
- エンディングノートの選び方
- エンディングノートは自作しても大丈夫
- アプリを使ったエンディングノート作成
- エンディングノート作成における注意点
- エンディングノートの利用率
- 終活のエンディングノートまとめ
終活とは
終活とは自分の人生の終わりについて向き合い、さまざまな取り組みを行う一連の活動のことです。
終活にはさまざまなメリットがあり、近年では多方面で話題となり多くの方が実践しています。
主なメリットのひとつは自分の人生を見つめ直し、今後の人生をより充実したものにできることです。
それと同様に多くの方に支持される理由として、自分の死後に各種手続きや遺産相続する家族の負担を軽減できる利点が挙げられます。
終活の取り組みには実に多くの項目がありますが、その中でもエンディングノートは終活を始めるにあたってのポイントとなってきます。
エンディングノートとは
終活におけるエンディングノートは、多くの取り組みを効率よく着実に進めるために必要となるノートです。
まずはエンディングノートの目的について確認し、同様に終活で遺族へ書き残す遺言書との違いについて解説します。
エンディングノートの目的
エンディングノートの目的は幅広く、厳密に定められたものはありません。
主な目的は、自分の意思や家族などの関係者への希望を明確にすることです。
死ぬまでにどのように生きたいのか、死んだ後にはどのような希望があるのかといった内容を記し、自分で確認したり家族と共有したりするために使われます。
また所有財産や私物の所在、個人情報を家族のために明記して、死後の手続きに手間取らせないこともできます。
自分の人生を振り返り、残りの人生で思い残すことのないよう計画を立てるのにも役立ちます。
エンディングノートと遺言書の違い
エンディングノートと遺言書の違いは、法的な効力を有しているかどうかです。
遺言書は自分の死後、発見されることによって遺産を誰にどのような割合で相続するかが法に基づいて執行されます。
そのためには必要要件とされる内容を正しく記すことが、遺言書において重要なポイントです。
その一方で、エンディングノートには法的な効力がありません。
エンディングノートの内容は、あくまで本人の意思や希望として扱われるため、必ず実行されるものではありません。
ただし、遺言書は主に自分の死んだ後の遺産について書き記すのに対し、エンディングノートは非常に自由度が高いです。
たとえば死んだ後の葬式やお墓についての希望、また死ぬ前の介護や希望する病院についても自由に書くことができます。
エンディングノートの書き方
エンディングノートの概要について確認したところで、エンディングノートに書く具体的な内容についてご紹介します。
終活に直結する内容も多く含まれるので、ぜひ参考にしてください。
個人情報
さまざまな個人情報をエンディングノートに記しておきましょう。
自分にもしものことがあった場合、家族や親族がご自身のさまざまな手続きを行うことになります。
家族や親族とはいえ、個人的な情報を管理している方は少ないでしょう。
住所や血液型などはわかったとしても、たとえば本籍地や生年月日などまで正確には覚えていないことも多いはずです。
年金証書や所有銀行口座、保有資産も複数となれば明らかにするのに多くの時間と手間がかかります。
財産目録
財産目録とは、自分がどのような財産をどの程度保有しているかを目録として見やすくした一覧表のことです。
遺産を持っている方の中には、複数の財産を所有している方も少なくないでしょう。
財産目録があれば、死後の手続きがシンプルになり残された家族の負担が軽くなります。
また遺言書と紐づけて作成すると、多くの遺産を希望通りスムーズに相続することも可能です。
相続について
相続では家族や親族間でのトラブルが発生しやすくなります。
自分が亡くなったことによって、生前深く関わった家族や親族が争いを起こすのは誰にとってもいいことではないでしょう。
自らの財産を明らかにし、誰にどのような割合で相続するかを記しておきましょう。
家族や友人について
エンディングノートのメリットは自由に自分の思いを書くことができるところです。
そのため自分の家族に対しての思いを好きなように残せます。
家族へのメッセージや友人へ伝えたいことなどを好きな時に書き留めておくことができます。
ペットについて
ペットを飼われている方であれば、自分にもしものことがあった場合を考えてペットについても記録しておくべきでしょう。
誰かペットの世話を任せたい方がいる場合には、なるべく早めに話をしておくのがおすすめです。
誰に面倒を見てほしいのか、そのための約束や条件なども記録し、ペットの性格や持病、好みなども書いておくとよいでしょう。
医療や介護について
希望する医療や介護方法について調べて、家族などへの希望としてエンディングノートに書いておくようにしましょう。
特に入院や介護施設への入所となると、そこが多くの時間を過ごすことになる生活の基盤となります。
自分が望む条件や希望しない医療などは明確に意思表示しておく必要があります。
葬儀やお墓について
近年では葬儀やお墓の種類もさまざまです。
どのような葬儀がいいのか、誰を呼んでほしいのかを明らかにしておくとよいでしょう。
お墓に関してもさまざまなスタイルの埋葬方法の中から、自分が望む方法を調べて書いておきましょう。
遺言について
遺言書を作成している場合は、その所在についてエンディングノートに正確に書いておく必要があります。
せっかく正しく作成した遺言書も発見されなければ意味がありません。
また、エンディングノートには法的効力はありませんので、遺言についての希望は法的効力はなく、あくまで希望です。
エンディングノートの選び方
いざ終活を始めると決めた方は、その計画を立てるためにもまずエンディングノートを購入するケースが多いようです。
そこでエンディングノートの購入場所や選び方について解説します。
購入できる場所
購入できる場所はネット通販はもちろんのこと、全国の書店や雑貨屋などでも手に入れることが可能です。
また一部市役所などの機関では、販売ではなく配布されているエンディングノートをもらうことも可能です。
選ぶ基準
エンディングノートを選ぶ基準はさまざまですが、終活の内容は多岐にわたり膨大な量になりがちですのでページ数が多いものがよいでしょう。
その他にもエンディングノートを選ぶ基準として下記の項目が挙げられます。
- 葬儀、お墓、医療、介護などの項目が詳しく分かれているもの
- 個人情報、銀行口座やクレジットカード、保険内容の項目が用意されているもの
- 紙質が書きやすい素材のもの
- 書く内容について解説やアドバイスなどが添付されているもの
- 写真画像や動画のCDRなどのメディアを収納できるもの
- 後からページを増やせるファイル式やバインダー式のもの
エンディングノートは自作しても大丈夫
エンディングノートはネット通販や書店、市役所などでも手に入ることから、入手について頭を悩ませることはあまりないでしょう。
また近年ではエンディングノートの種類も多様化し、じっくり探せば自分に見合ったものが見つかります。
しかしその一方で、まずは形式的なエンディングノートではなく一般的な大学ノートでもよいのでは、と思う方もいらっしゃるかもしれません。
そう考えるのも当然で、エンディングノートの内容は自由なので大学ノートで事足りてしまうといえます。
ただし、終活について詳しい方でない場合、一体何をどのように書けばよいのか迷ってしまうことも想定できます。
そのため、大学ノートではなく専用のエンディングノートを用意されることをおすすめします。
アプリを使ったエンディングノート作成
エンディングノートという括りの中には、実際のノートではなくアプリやクラウドのサービスもあります。
アプリなどを扱い慣れている方にとっては、使い勝手がマッチすれば非常に便利で安全でしょう。
しかし、紙媒体よりは種類が少ないことや、数年後にサービスが終了してしまうなどのリスクもあるため、あまりおすすめとはいえません。
エンディングノート作成における注意点
終活で役に立つエンディングノートですが、作成時に注意しておくべき点がいくつかありますのでご紹介します。
エンディングノートを家族に伝えておく
エンディングノートの存在は、必ず家族に伝えておくべきでしょう。
さまざまな希望や情報、家族へのメッセージなど、見てもらうことで意味がある内容も多いです。
特に亡くなった後は家族も忙しくなり、エンディングノートが見つからない可能性もあります。
さまざまな手続きの負担を減らすために作成したノートが必ず発見されるよう、エンディングノートのことは家族に必ず伝えましょう。
定期的に更新をする
自分の思いや周囲の状況は年々変化していくものです。
一度エンディングノートに記入した内容は、定期的に確認して必要に応じて更新するのがおすすめです。
たとえば年に一度、誕生日や年末年始など日付や目安を決めて、確認・更新を行うことを習慣にしておくとよいでしょう。
重要な情報は記載しない
重要な情報、たとえば銀行の暗証番号など悪意ある誰かに見られると危険な内容は書くべきではありません。
もし書き残す場合は、遺言書に記載してください。
エンディングノートに法的な効力はない
すでに前述していることですが、エンディングノートには法的効力はありません。
重要な内容をエンディングノートに書くことは大切ですが、どうしても守ってほしい重要なことは必ず遺言書に記載するようにしてください。
エンディングノートの利用率
エンディングノートは終活と密接な関係にあるため、多くの方がエンディングノートを利用しているのではないか、そう思う方も多いでしょう。
そこで本記事の最後にエンディングノートの利用率や実際の利用者の現状について解説します。
ご自身の終活やエンディングノートの活用にぜひ役立ててください。
エンディングノートの現状
終活を行うにあたって、エンディングノートはさまざまなメリットがあることがお分かりいただけたでしょう。
しかし、あるアンケートでは意外な結果が出ており、およそ9割の方が必要性を感じているにもかかわらず、実際に書いている方は1割でした。
また、人によってはエンディングノートを購入したものの、記入する内容や手順がわからない方も多いようです。
そのため、実際にはエンディングノートをただ所有しているだけで済ませている方も多いようです。
エンディングノートの作成に迷ったら
もしご自身がエンディングノートの作成に迷われているようであれば、専門家にアドバイスを求めるのがおすすめです。
終活セミナーや終活アドバイザーなどを頼り、エンディングノートや終活について助言をもらいながら進めていきましょう。
終活のエンディングノートまとめ
ここまで終活の情報や、エンディングノートの書き方などを中心にお伝えしてきました。
この記事のポイントをおさらいすると以下の通りです。
- 終活とは家族や自分の残りの人生のために行うさまざまな取り組みのこと
- エンディングノートとは自分の希望や家族への情報共有に用いるノートのこと
- エンディングノートを持っていてもうまく活用できない場合は専門家を頼る
これらの情報が少しでも皆様のお役に立てば幸いです。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。
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監修者
唐沢 淳(からさわ じゅん)
経歴
業界経歴10年以上。大手プロバイダーで終活事業に携わる。葬儀の現場でお葬式を担当し、身寄りのない方の弔いから大人数の葬儀までを経験。お葬式を終えた方々のお困りごとにも数多く寄り添いサポートを行う。終活のこと全般に知見を持ち、ユーザー目線でのサービス構築を目指す。