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日蓮宗仏壇の選び方と仏具の飾り方とは?日蓮正宗との違いも解説

更新日:2022.05.10 公開日:2022.01.12

仏壇

線香が立てられた仏壇

記事のポイントを先取り!

  • 日蓮宗の仏壇は金仏壇以外なら何でも大丈夫
  • 日蓮宗では唐木仏壇やモダン仏壇を選ぶのが一般的
  • 日蓮宗の仏具やその飾り方は他宗派とあまり差がない
  • ご飯などの各お供え物はルールに則ってお供えする
  • 日蓮正宗には専用の仏壇がある

身近な方が亡くなり、葬儀を終えると、仏壇やお墓の準備が必要になります。
一般的に仏壇やお墓は、四十九日法要までに用意しなくてはなりません。
仏壇をどう選んだらいいかなど、わからない方も多いかと思います。
そこでこの記事では、特に日蓮宗の仏壇について説明していきます。

日蓮宗の方は、この機会に仏壇の選び方を覚えておきましょう。
日蓮宗と日蓮正宗の違いについても触れているので、ぜひ最後までご覧ください。

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  1. 日蓮宗の仏壇の選び方
  2. 日蓮宗の仏壇に必要な仏具
  3. 日蓮宗の仏具の飾り方
  4. 日蓮宗に適した仏壇仏具の選び方
  5. 日蓮宗の仏壇のお供え物
  6. 日蓮宗と日蓮正宗は違う
  7. 仏壇の日蓮宗のまとめ
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日蓮宗の仏壇の選び方

ここでは、日蓮宗の仏壇の選び方についてご説明していきます。
その前に、日蓮宗とはどのような宗派なのかについて少し説明します。
日蓮宗は、鎌倉時代に日蓮聖人(にちれんしょうにん)によって開かれました。
日蓮聖人が唱えた「南妙法蓮華経(なむみょうほうれんげきょう)」という念仏はご存じの方も多いでしょう。
それでは、日蓮宗の仏壇はどのようなデザインや、サイズが良いのかを以下にまとめました。

デザイン

日蓮宗の仏壇のデザインに決まり事はありませんが、「金仏壇」は避けるようにしましょう。
なぜかというと、金仏壇は主に浄土真宗で使われるものだからです。
金仏壇を他の宗派で使うことも問題ないとされていますが、日蓮宗ではあまり一般的ではありません。
日蓮宗でもっとも選ばれているのが、「唐木仏壇(からきぶつだん)」です。
唐木仏壇は美しい木目と、落ち着いた風合いが特徴で、江戸時代から長く親しまれています。
材料には、唐木三大銘木とされる黒檀(こくたん)・紫檀(したん)・鉄刀木(たがやさん)などの高級木材を用います。
それ以外にも、合成樹脂やプラスチックを使った、手に入りやすい値段のものもあります。
洋室になじみやすい、おしゃれな「モダン仏壇」を選んでもよいでしょう。

サイズ

日蓮宗の仏壇のサイズにも、特に決まりはありません。
仏壇を置く部屋に合わせて、丁度良い大きさのものを選びましょう。
仏壇を管理していく上で、やりやすいと思ったサイズのもので大丈夫です。

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日蓮宗の仏壇に必要な仏具

ここでは、日蓮宗の仏壇に必要な「仏具」についてご説明します。
仏具は、文字通り仏壇でお参りする際に使われる道具で、元々は僧侶が使用していました。
仏壇が一般家庭に普及するに従い、仏具も合わせてそろえられるようになったのです。
宗派によって揃えるものは違いますが、日蓮宗は以下に示したものを用意するようにしましょう。

御本尊

御本尊(ごほんぞん)とは、各宗派の信仰対象である仏の掛け軸や仏像のことを言います。
日蓮宗の御本尊は「曼荼羅(まんだら)」で、中央に南無妙法蓮華経と描かれています。
この御本尊の両脇に、「脇侍(わきじ)」を飾ることもあります。
御本尊・左側の脇侍・右側の脇侍の3つをセットで飾ることで、日蓮宗の教えに沿った丁寧な飾り方になります。
さらに、御本尊の前に日蓮聖人の仏像が置かれることもあるでしょう。
左側の脇侍は「七福神」として良く知られてる、「大黒天(だいこくてん)」です。
日蓮宗においては、法華経(ほけきょう)の守護神として祀られます。
ちなみに法華経とは、お釈迦様(おしゃかさま)の教えをまとめたお経の中でも日蓮宗がもっとも大切にしている教えのことです。
右側の脇侍は、「鬼子母神(きしもじん)」です。
鬼子母神も法華経の守護神として祀られます。
この御本尊と脇侍には、「仏像タイプ」と「掛け軸タイプ」があります。
掛け軸タイプの御本尊・左側の脇侍・右側の脇侍の3つのセットであれば、1万円前後ぐらいからあるように見積もっておくと良いでしょう。

位牌

位牌(いはい)は、故人の戒名(かいみょう)・没年月日・俗名・享年が刻まれた木の札です。
3万円ぐらいのものから、合成の漆を使った1万円ぐらいのものもあるので、予算に合わせて選びましょう。
唐木位牌は、黒檀や紫檀などの高級木材のもので2~5万円ほどです。

三具足

三具足(みつぐそく・さんぐそく)とは、花立・香炉・燭台の3つの仏具のことを言います。
花立は、生花を供えたり、常花(じょうか)という造花を飾ったりします。
香炉は、お線香やお香をたくものです。
燭台は、ロウソク立てのことです。
三具足は基本となる略式のセットで、多くのご家庭で使用されています。
価格は、手頃なものから高価なものまで様々です。
だいたい1~3万円と見ておきましょう。

五具足

五具足(ごぐそく)とは、花立1対(2つで一組)、燭台1対、香炉1つを合わせた仏具のことを言います。
最近では、仏壇店により花立・燭台・香炉・仏飯器(ぶっぱんき)・茶湯器(ちゃとうき)の5つをセットにして五具足と呼ぶ場合もあります。
前述の三具足よりも、より正式に仏壇を飾ることができます。
五具足の価格も、手頃なものから高価なものまで様々です。
だいたい3~5万円と見ておきましょう。

仏飯器

仏飯器(ぶっぱんき)は、ご飯をお供えする際に使われる仏具です。
形はお茶碗とは違い、丸みのある小さなお皿に高い脚が付いているのが特徴です。
安いものであれば、千円台ぐらいから見つけることができます。

角供花

角供花には、八角供花(はっかくくげ)六角供花(ろっかくくげ)があります。
供花とは、お菓子や果物などをお供えするための器のことを言います。
主に浄土真宗で用いられますが、全ての宗派でも使えます。
1対の値段の相場は、1万円前後と見ておきましょう。
ただし、日蓮宗の場合は一般的に高坏(たかつき)の方が選ばれています。
高坏もお菓子や果物をお供えする器で、丸みのある器に高い脚が特徴です。
安いものであれば、千円台ぐらいから見つけることができます。

おりん

おりんとは、お参りの際に棒でチーンという音を鳴らして使う仏具です。
おりんを鳴らすタイミングは、仏壇の前で供養する際やお供え物をする際です。
「お参りに来ました」「お供えするので召し上がってください」という気持ちを込め、チーンと音を鳴らしてから合掌します。
安い物は3千円ほど、高級なものは2万円前後と見積もっておきましょう。

マッチ消し

マッチ消しは、用意しておくと便利な仏具のひとつです。
普段はマッチではなく、ライターを使っているという場合でも、僧侶に来ていただきお経を読んでもらう際に火を使うケースがあるのです。
このような、いざという時の備えとしてマッチ消しがあると安心です。
マッチ消しは、100円ショップで取り扱っているものもあります。

線香立て

線香立ては文字通り、お線香を立てておくための器のことです。
安い物は、3千円ぐらいからあります。

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日蓮宗の仏具の飾り方

○と×のプラカードを持って悩む男性

ここでは、日蓮宗の仏具の飾り方についてご説明します。
その前に、まず仏壇をどの方角やどの向きに置けばよいか迷う方もいらっしゃるかもしれませんね。
日蓮宗には、仏壇を置く方角や向きなどの決まりは特にないのでご安心ください。
仏壇を置きたい場所に置いて大丈夫です。
それでは、仏具の飾り方について見ていきましょう。
他の宗派との違いについても触れているので、ご参考にしてみてください。

飾り方

ここでお伝えするのは、より正式に丁寧に自宅の仏壇を飾る方法です。
日蓮宗の御本尊は、前述でも少し触れたように「曼荼羅」です。
曼荼羅は掛け軸タイプになっていて、南無妙法蓮華経と描かれています。
この曼荼羅の掛け軸を、一番上の段(最上段)中央に飾ります。

その掛け軸の目の前に、日蓮聖人の仏像を置きます。
また、曼荼羅の掛け軸の両サイドに、脇侍の掛け軸を飾ります。
左側には「大黒天」、右側には「鬼子母神」を飾るようにしてください。
日蓮聖人の仏像と脇侍は、御本尊よりも小さいサイズにします。

次に位牌を置きますが、御本尊が隠れないように御本尊の1段下の段(2段目)に置くようにします。
位牌が一つなら右に、二つあるなら左右に分けて置いてください。
2段目の中央には、左側に水を入れた茶湯器を置き、右側に炊きたてのご飯が入った仏飯器を置きます。
茶湯器と仏飯器は、「仏器膳(ぶっきぜん)」にのせると、より正式なお供え方になります。
3段目の中央にお菓子や果物をのせた高杯(1対)を置き、両脇に花立を置きます。
花立には、生花や常花を供えましょう。

4段目の中央に前香炉を置き、その両隣に燈台を置きます。
香炉の左側に、線香立てとマッチ消しをのせます。
おりんは燭台の右側に置き、その奥には見台(けんだい)にのせた「過去帳」を置く場合もあります。
過去帳は、戒名・俗名・没年月日が記された家系図のようなものです。
その他の仏具があれば、経机(きょうづくえ)に置いたり、仏壇に備え付けの仏具版に置きましょう。

他宗派との違い

実は、仏壇への仏具の飾り方において、日蓮宗と他の宗派との違いはほとんどありません。
違いがある点は、御本尊が仏像ではなく曼荼羅であることです。

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日蓮宗に適した仏壇仏具の選び方

ここでは、日蓮宗に適した仏壇仏具の選び方についてご説明します。
以下に記した「仏壇」「御本尊」「仏具」の詳細をご覧ください。

仏壇

日蓮宗の仏壇は特に決まりがあるわけではないので、好みのタイプの仏壇を選びましょう。
前述でも少し触れましたが、仏壇には唐木仏壇やモダン仏壇などがあります。
ただし、浄土真宗で主に使われる金仏壇だけは避けた方が無難です。

御本尊

御本尊とは、各宗派の信仰対象である仏の掛け軸や仏像のことを言います。
日蓮宗の御本尊は曼荼羅で、中央に南無妙法蓮華経と描かれています。

仏具

日蓮宗の仏壇に飾る仏像や仏具を選ぶ際は、曼荼羅が隠れないようなものにするよう注意しましょう。

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日蓮宗の仏壇のお供え物

ここでは、日蓮宗の仏壇にお供えする方法を解説していきます。
「ご飯」「お水」「お花」「ロウソク」「お線香」のそれぞれのお供え方について以下にまとめました。

ご飯のお供え方

仏壇にご飯をお供えする理由は、毎日食べることに苦労していないことへの感謝を示す意味合いがあります。
一般的には、朝に炊きたてのご飯を仏飯器に盛り付け、仏壇の2段目の中央の右側寄りに置きます。
毎朝必ずしなくてはいけないわけではありません。
月命日・お盆・お彼岸・お正月などの節目に行うという方もいます。

お水のお供え方

仏壇にお水をお供えする理由は、毎日食べることに苦労していないことに感謝を示す意味合いと、故人は常に喉が渇きやすいと考えられているためです。
お水は茶湯器に注ぎ、仏壇の2段目中央の左側寄りに置きます。
右側には、先ほど触れた炊きたてのご飯が入った仏飯器が置かれています。

お花のお供え方

仏壇にお花をお供えする理由は、花の香りで邪気を払ってその場所を清らかにするという意味合いと、仏様に喜んでもらいたいとの気持ちが込められています。
お花は、生花や常花を花立に入れて飾ります。

ロウソクのお供え方

燭台にセットしたロウソクに明かりを灯す理由には、次のようなことがあります。
ロウソクの明かりは、仏様の智慧(ちえ)を意味し、あの世とこの世をつなぐ明かりと考えられているからです。
4段目の中央には前香炉があり、その両隣に燈台を置きます。

お線香(香炉)のお供え方

前香炉でお線香をたく理由は、次の二つのことがもととなっています。
お線香の香りは、「香食(こうじき)」と言い、香りは故人の食べ物と考えられています。
また、天に上るお線香の煙が、この世とあの世の架け橋になると考えられているためです。
先ほども触れましたが、前香炉は4段目の中央に置きましょう。
前香炉の中には香炉灰(白色の灰)を入れ、お線香を立てます。

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日蓮宗と日蓮正宗は違う

日蓮宗は、前述でも触れたように日蓮によって開かれた宗派です。
では、日蓮宗以外にも「日蓮」という名前が付く宗派がたくさんあることはご存じでしょうか。

その中でも日蓮正宗(にちれんしょうしゅう)がよく知られています。
日蓮宗も日蓮正宗も元は同じでしたが、分派により別れてしまい、違う宗派となりました。
名前は似ていても、御本尊や考え方、仏具の飾り方に違いがあります。
日蓮正宗では、日蓮聖人を日蓮大聖人と呼んでいます。

日蓮宗の総本山は山梨県にある久遠寺(くおんじ)であり、日蓮正宗の総本山は静岡県の大石寺(たいせきじ)です。
日蓮正宗は、日蓮大聖人の入滅(亡くなること)後、久遠寺を離れた日蓮大聖人の弟子である日興上人(にっこうしょうにん)によって創られました。
日蓮正宗には専用の仏壇があり、内部に「厨子(ずし)」という正面に扉がついた教典などを入れる仏具が入っています。この厨子の中に、御本尊を祀るのが正式であるとされています。

日蓮正宗には、仏像を認めていないことなど仏壇に関して様々なこだわりがあります。
日蓮宗の仏壇は、仏具店で好みの物を選ぶことができますが、日蓮正宗の仏壇は一般的な仏具店で購入することができません。
日蓮正宗の仏壇が欲しい場合は、お寺に相談してみましょう。
日蓮正宗は、創価学会との関わりが指摘されることがあります。
創価学会は1930年にできた新興宗教で、日蓮正宗に長い間属していました。
しかし、日蓮正宗と創価学会が教義に関することで対立し、1991年に日蓮正宗が創価学会を破門したという経緯があります。
日蓮宗と日蓮正宗の違いはかなり複雑で微妙な問題があり、日蓮宗側では日蓮正宗に対して否定的に見る方もいます。

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仏壇の日蓮宗のまとめ

ここまで日蓮宗の仏壇の選び方や、仏具について中心にお伝えしてきました。
この記事のポイントをおさらいすると以下の通りです。

  • 日蓮宗の仏壇は特に決まりがなく好みの仏壇を選べるが、金仏壇は避けた方が無難
  • 日蓮宗の仏壇で一般的に選ばれているのは、唐木仏壇やモダン仏壇
  • 仏具の飾り方は他宗派とあまり差はないが、御本尊が曼荼羅である点が違う
  • お供え物には「ご飯」「お水」「お花」「ロウソク」「お線香」がある
  • 日蓮正宗は日蓮宗の分派した宗派であり、専用の仏壇がある

これらの情報が少しでも皆様のお役に立てば幸いです。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。

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監修者

評価員(からさわ)

唐沢 淳(からさわ じゅん)

経歴

業界経歴10年以上。大手プロバイダーで終活事業に携わる。葬儀の現場でお葬式を担当し、身寄りのない方の弔いから大人数の葬儀までを経験。お葬式を終えた方々のお困りごとにも数多く寄り添いサポートを行う。終活のこと全般に知見を持ち、ユーザー目線でのサービス構築を目指す。

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