お墓
モダンデザインのお墓を建てるには?お墓の種類や価格についても解説
更新日:2022.05.26 公開日:2022.01.27

記事のポイントを先取り!
- デザイン型では、個性を活かした細かな希望に沿ったお墓を作ることが可能
- モダンなデザインのお墓は、和型の縦長の竿石と比べると安定性がある
- 価格を決める基準として、使用する石の量が多くなればその分高額になる
近年人気が出てきているモダンデザインのお墓についてはご存じでしょうか。
お墓の種類について知り、人気の理由を知ることは大切なことです。
そこでこの記事では、モダンデザインのお墓について詳しく解説していきます。
この機会に、モダンデザインのお墓を建てる時の注意点や流れについて知っておきましょう。
モダンなお墓に使われる石材の種類についても触れているので、ぜひ最後までご覧ください。

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- お墓の形の種類
- モダンなデザインのお墓が人気の理由
- モダンなお墓を建てるときの流れ
- モダンなデザインのお墓の相場
- モダンデザインのお墓を建てる時の注意点
- モダンなお墓に使われる石材の種類
- 宗教の違いと墓石の形
- モダンなお墓についてのまとめ
お墓の形の種類

まずはお墓の形の種類から説明していきます。
さまざまな種類を紹介していきますので、以下をご覧ください。
和型墓石
和型墓石は、日本で古くからある縦長型のスタンダードなお墓のことです。
主な種類には、和型三段墓や五輪塔型、大名墓の3種類があります。
和型三段墓は、角形の石を積み上げて作られている墓石のことで、文字が刻まれた竿石が一番上にあるのが特徴です。
竿石に刻む文字は「〇〇家之墓」や「先祖代々之墓」などで、目にしたことのある方も多いのではないでしょうか。
次に五輪塔型は「空・風・火・水・地」を概念としたお墓のことです。
方形・円形・三角形・半月形・宝珠型の異なる形の5つの石が、積み上げられていることが特徴です。
五輪塔型は古くから日本に根付いており、鎌倉時代から続く歴史のあるお墓の形です。
ただし、基本的に浄土真宗では使わない形になります。
3番目の和型墓石は大名墓です。
和型三段墓に、笠の形をした屋根が付いているタイプになります。
古くは、身分の高い大名のために作られたお墓になりますが、現在は希望すれば誰でも建てることができます。
このように和型墓石は、日本に古くからある歴史の深いお墓になります。
洋型墓石
洋型墓石は近年増えてきているコンパクトタイプの墓石になります。
見た目がモダンな印象で、お墓としての格調も高いので最近人気が出ています。
土台になるのは厚めの石で、その上に正方形に近い横長の竿石が据えられているような形が一般的です。
宗派の制限はなく、名前以外にもメッセージなど好きな文字を入れることができることが特徴です。
狭い区画でも建てやすく石材量が少ないため、リーズナブルであることがメリットと言えます。
洋型の代表的な種類としてはオルガン型やウォール型が挙げられます。
オルガン型は正面の竿石が斜めにカットされているタイプになります。
メジャーな洋型のお墓はオルガン型と言えるでしょう。
一方でウォール型とは、竿石が縦長になっているタイプになります。
すっきりとしたデザインが特徴的です。
この他にも、ストレート型やアメリカでよく見かけるプレート型などがあります。
洋型墓石では家名以外でも「愛」や「心」といった自分の好きな文字を彫ったりすることができます。
デザイン墓
和型や洋型といった形式にとらわれず、自由な発想で形状や素材にこだわって作るお墓がデザイン墓になります。
例えば、故人の好きだった車やスポーツにちなんだ形などのさまざまな形にできます。
墓石に花や趣味のモチーフの彫刻を施すのも、デザイン型の一種です。
遺族の方が満足いくまでさまざまな石種を組み合わせ、彫刻やデザイン、ことばを好きなように刻むことができることが特徴です。
このようにデザイン型では、個性を活かした細かな希望に沿ったお墓を作ることができます。
モダンなデザインのお墓が人気の理由

次に、モダンなデザインのお墓が人気の理由について紹介していきます。
さまざまなメリットがありますので、ぜひ参考にしてください。
安定感があり地震の時にも安心
モダンなデザインのお墓は、和型の縦長の竿石と比べると安定性があります。
この理由としては、洋型は横長の形をした竿石なため、高さがなく重心が低いことがあげられます。
安定感があるということは、非常に大きなメリットと言えます。
日本では地震が非常に多いですが、この際にも倒壊の心配が少なくなるのです。
デザイン性が高く故人の遺志を尊重しやすい
和型墓石は、ある程度は竿石に彫る文字も決まっています。
一方で洋型墓石の場合は遺骨を納骨する際に、墓石に彫る文字やデザインに故人や遺族の想いを反映しやすいです。
そのため、故人への想いを伝えるためにもデザイン墓を選ぶ遺族の方も多いです。
人それぞれ価値観が異なり多様な価値観がありますが、死生観も同様です。
多様な価値観や死生観に対応できるのが、モダンなお墓になります。
洋風墓地やガーデニング霊園が増えている
近年、洋風の芝生墓地や樹木に囲まれたガーデニング霊園が増えています。
このような霊園の場合には、現状として竿石が横長の形態の洋型墓石が基準とされているケースが多くなってきています。
芝生が一面に広がっているため、明るくて開放的な印象になります。
現代は無宗教の方も増えており供養の方法も多様化しているため、モダンなお墓は現代に合っているお墓と言えます。
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モダンなお墓を建てるときの流れ

次にモダンなお墓を建てる際の流れについて紹介していきます。
墓石のデザインの方向性を決める
家族や親戚とよく話し合い、デザインをどのようにするのか決めていきます。
このときに大切なこととしては、家族全員が納得のいくデザインにすることです。
石材店を見学したりパンフレットを確認する
デザイン墓石を制作できる石材店は限られているので、どこで取り扱っているのか調べ、実際に見学してイメージと合う石材店に依頼するといいでしょう。
石材店では墓地を計測し、花や線香を置くスペースなどの機能面も考えたアドバイスを受けることが可能です。
石材店でデザインや石材について打ち合わせする
墓石の彫刻デザインを決める際には密に打ち合わせをして、要望を細かく伝えることが大切です。
可能であれば、事前に3D画像などを作成してもらい、家族と一緒に完成形を確認できるようにすることがおすすめです。
費用の予算などを見積もってもらう
デザインが決まったら予算を見積もってもらい、他の石材店と比較したりするといいでしょう。
注文依頼する
デザインや予算に納得できたら注文していきます。
スポンサーリンクモダンなデザインのお墓の相場

モダンなお墓の特徴が理解できたところで、気になるのはモダンなお墓の費用だと思います。
モダンなデザインのお墓の相場について紹介しますので、参考にしてください。
墓石の価格の決まり方
モダンなデザインのお墓と聞くと、一般的なお墓よりも高額になると思われる方も多いかと思います。
しかし実際には、和型や洋型、デザイン墓石でも、価格はほとんど変わらないということが事実です。
お墓を建てる際は墓石の建立費の他にも、墓地の取得費用や永代使用料も必要になります。
費用の相場として、セミオーダーの場合には150万〜250万円程度になります。
また、完全オリジナルの場合の相場は250万円程度であると言われています。
デザイン墓石の平均費用の相場は165万円程度であり、和型の墓石は165万円程度、洋型墓石の場合も160万円程度であるといったデータが出ています。
これらのデータから見ると、デザイン墓石が大幅に高額になるとは言えないことがわかります。
石材の種類
墓石にはグレー系やブラック系、レッドピンク系、ブラウン系、ホワイト系などのさまざまな色合いのものがあります。
墓石は天然石であるため、産地や色、特性などの石種によってお墓の金額も大幅に変わってきます。
安ければ品質が悪い石で、逆に高ければ品質が良い石とも言い切れないのが、正直なところになります。
石材店とよく相談して予算に合ったものを選択するといいでしょう。
石材の量
価格を決める基準として、使用する石の量が多くなればその分高額になります。
お墓の敷地サイズや墓地のサイズ、墓石の大きさなど、さまざまな要因で石の使用量が変わります。
造形
単純なデザインの一般的なお墓と、細かなデザインが施されたお墓では価格が異なります。
例え石種や石のサイズが同様でも、造形の量が多ければ多いほど、高額になります。
彫刻費・加工費
デザインによっては、彫刻をしたり一般的なお墓に比べると加工が多いケースもあります。
このように彫刻や加工が多ければ多いほど、費用も高くなっていくことが一般的です。
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モダンデザインのお墓を建てる時の注意点

個性的なデザインのお墓を建てるときの注意点を以下に紹介します。
注意すべき点を理解した上で、自分に合ったデザインを考えていきましょう。
費用
1つ目の注意点として、費用の面が挙げられます。
具体的に言いますと、墓石の費用はどの種類の石をどれだけ使うかで決まってきます。
複雑なデザインの場合にはその分、加工費やデザイン料がかかり割高になる傾向があります。
難易度の高い加工技術であればさらに手間と時間がかかるため、高額になることが多いです。
またデザインにこだわる方は、石の種類や風合いにもこだわる傾向があります。
風合いの良い墓石は品質にも優れ希少性が高いため、石材費も高くなる傾向にあります。
霊園や墓地の規約を確認する
2つ目の注意点としては、霊園や墓地の規約についてです。
霊園や墓地によっては、墓石のデザインやサイズに規定が設けられているところもありますので、注意が必要です。
例えば寺院の場合、和型のデザインのみと制限されているケースが多いです。
中には、墓石に彫刻する文字やお墓の付随品についても細かく規制する墓地もあるようなので、あらかじめ確認することをおすすめします。
霊園のケースでは雰囲気を壊さないように、既存のデザインしか選択できないケースもあります。
またお墓の高さについても、景観を損ねずバランスがとれるようにと規制している霊園もあります。
家族でよく話し合う
3つ目の注意点として、デザインを決める時には家族でよく話し合うことが大切になります。
この理由としては、お墓はお墓参りの際に家族や親戚が集まる場でもあるためです。
そのため、みんなが納得のいくデザインにすることをおすすめします。
お墓は世代を超えて長年受け継がれるものになります。
デザインを選ぶ際にも後々の子孫のことを考慮し、家族で相談していくことが大切です。
デザインやことばには流行があったりするため、その時だけ良いといったデザインはおすすめできません。
お墓を建てるときには家族間でよく相談し、多くの人にも納得してもらえるデザインや言葉を選ぶようにしましょう。
モダンなお墓に使われる石材の種類

ここからは、モダンなお墓に使われる石材の種類について紹介していきます。
理由と共に種類ごとの特徴を説明していきますので、参考にしてください。
中国産の「G603」
「G603」は、「ジーロクマルサン」と読みます。
別名「ライトグレー御影石」や「パダンクリスタル御影石」、「パダンホワイト御影石」とも呼ばれています。
この墓石の特徴としては、使用している石材は黒雲母花崗岩(くろうんもかこうがん)で、美しいホワイト系の粗目のものになります。
日本でも20年以上前から多く輸入されており、ポピュラーな石材になります。
価格としては安価ですが、納骨室内部や建築内装材に適しており、彫刻にも良く使用されるコストパフォーマンスの高い石です。
ただし吸水率が高く、原石によってはサビや変色のリスクがあるため、美しさを保つためには屋外は不向きであるといった意見もあります。
インド産の「アーバングレー」
インド産のグレー系のお墓に使う石材の1つです。
アーバングレーを始めとするインド産の石種は、価格に対して硬さに優れているものや吸水率の低い品種が多く、人気が高いです。
手ごろな価格でありながらも品質に優れており、日本でも20年以上前からお墓に使用されてきました。
インド産の高品質な墓石の中で、グレー系色のお墓を希望される方にはおすすめです。
ガラスのような透明感ある石目が特徴で、墓石にも巻石にも使用されています。
ただし、非常に硬質な石材で耐久性が高い分、他の種類と比べると彫刻した文字が見えにくいといった難点もあります。
その一方で品質に優れ、経年劣化の心配が不要であることから人気の石種になります。
国産の石材と比較しても、硬さや吸水率の低さは魅力的であるため、良い石を使いたい場合にはおすすめです。
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宗教の違いと墓石の形

最後に宗教による墓石の形の違いについて紹介していきます。
宗教ごとに説明していきますので、参考にしてください。
仏教
仏教と言えば和型墓石をイメージする方が多いかと思います。
確かに昔は、仏教と言えば和型墓石が建てられることが一般的でした。
しかし現代においては、仏教だから必ず和型墓石でなければいけないといった決まりはありません。
そのため、例えば仏式の葬儀を選択した方であっても、洋型墓石を建てることも可能になります。
逆に言うと、キリスト式の葬儀を選んだ方でも、和型墓石を建てることができます。
ただし、菩提寺(ぼだいじ)や霊園の意向には合わせなくてはいけません。
霊園によってはお墓のデザインにある程度制限があるケースもあります。
また、浄土真宗では五輪塔型の墓石を建てないことが一般的であるため注意が必要です。
神道
神道のお墓の形は「角兜巾(かくときん)型」と呼ばれる形が一般的です。
これは神道特有の特徴的な墓石の形です。
見た目は一般的な和型墓石に見えますが、上部の仕上げ方をよく見ると4面が斜めに切られ、三角錐の形をしています。
神道の場合には仏教やキリスト教とは異なり、自動的にお墓の形が決まることになります。
キリスト教
キリスト教の墓石は特に制限はありませんが、洋型が好まれる傾向にあります。
キリスト教のシンボルである十字架を墓石のどこかに刻む場合が多く、信仰心が強ければ、シンボルとなる竿石自体を十字架の形にするケースもあります。
キリスト教においてはお墓の形の制限は特にありませんが、霊園の雰囲気に合わないデザインだと浮いてしまうため、注意が必要です。
そのため、お墓の形を決める際には霊園を見学して雰囲気を知ってから決めていくといいです。
スポンサーリンクモダンなお墓についてのまとめ

ここまでモダンなお墓の種類やデザインについての情報や、相場などを中心にお伝えしてきました。
この記事のポイントをおさらいすると以下の通りです。
- デザイン型のお墓は形式にとらわれず、自由な発想で形状や素材にこだわれる
- デザインを選ぶ際には家族とよく相談し、長年愛されるデザインにすることが大切
- モダンなお墓の注意点として、複雑なデザインの場合には割高になる傾向がある
- モダンな墓石の石材には、G603やアーバングレーなどが使われている
これらの情報が少しでも皆さまのお役に立てば幸いです。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。

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監修者

山口 隆司(やまぐち たかし)
一般社団法人 日本石材産業協会認定 二級 お墓ディレクター
経歴
業界経歴20年以上。大手葬儀社で葬儀の現場担当者に接し、お葬式を終えた方々のお困りごとに数多く寄り添いサポートを行う。終活のこと全般に知見を持ち、位牌や仏壇をはじめ、霊園・納骨堂の提案や、お墓に納骨されるご遺族を現場でサポートするなど活躍の場が広い。
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