お墓
墓石の名前は連名でもいい?建立者名・両家墓のケースについて解説
更新日:2021.09.21 公開日:2021.09.21

お墓に行くと、墓石に名前が連名で彫られているものを見かけることがあります。
また、墓石に複数の家の名前が彫られているものを目にすることもあります。
墓石に連名や両家名で掘っても問題ないのでしょうか。
この記事では墓石に彫る名前について下記のポイントを中心に解説します。
- 墓石には何を掘るのか
- 墓石に複数の建立者を連名で彫ってもいいのか
- 一般的に墓石の建立者名は誰にするのがよいのか
ぜひ最後までおご覧ください。

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墓石には何を彫る?

墓石には彫る文字等はどのようなものがあるのでしょうか。
和型墓石の場合は「〇〇家」といった家の名前がよく刻まれています。
また、信仰する宗派の題目などを刻むこともあります。
家紋が刻まれているものもよく見られます。
洋型墓石では家名のほか、好きな言葉などを刻むことがあります。
その他、一般的に棹石の横や裏に戒名、亡くなった日、享年、俗名が刻まれます。
大勢の人の名前を刻む場合は、墓誌という石碑に刻むことが多いです。
棹石の左横や裏側、上台の左横などに、建立者名や建立された日も刻みます。
必ずしもお墓の建立者の名前は刻まなければならないということはありません。
しかし、一般的に建立者の名前と建立年月は彫られるものです。
建立者や建立年月を記録しておくとリフォーム等のタイミングの目安になります。
墓石に複数の建立者を連名で彫ってもいい?

お墓を建てる費用を遺族で負担した場合は、建立者名を遺族の連名で刻むことも可能です。
かつては長男の名前にすることが多かったのですが、現在は男女平等の考えから夫婦連名とすることもできます。
金銭面だけでなく一緒にお墓のことを考えてくれた家族や親族の名前を刻むものもあります。
子供が女性なら、結婚して家を出て行ってしまうこともあるでしょう。
そういった嫁いだ人であっても建立者になってお墓に名前を残すこともできます。
故人が自分の子供にお墓を継いでもらいたい場合、息子の名前や場合によっては娘の名前を建立者として刻むこともあります。
そのほか、父と子、母と子、両親と子などの組み合わせの連名とすることもあります。
しかし、現在でも地方によっては建立者を1名にすべきで、連名はよくないという考えが残っている所もあります。
お墓を建てる地域のしきたりなどについても事前に調べておきましょう。
一般的に墓石の建立者名は誰?
一般的に墓石に建立者として刻まれるのは、故人の配偶者と子供の連名が多いです。
生前に墓を建てた場合は、夫婦連名とするケースもあります。
費用を負担した家族全員の連名が刻まれることも見かけられるようになりました。
また、故人の遺産で建てたからという理由で建立者として故人の名前を刻むこともあります。
ちなみに、お墓に刻む建立者と墓地の名義人とは必ずしも同じ人物である必要はありません。
建立者を連名で彫る時の注意点
男性のみの兄弟が連名で建立者として彫刻されているケースがあるとします。
兄弟全員で親のためにお金を出し合ったお墓ですが、通常は長男が引き継ぐことになります。
そのため、長男の家族がお墓に入ることになるでしょう。
しかし、次男や三男の名前が刻まれていると、それらの家族も入ることができると誤解されるケースがあります。
墓を設けた際、誰が入るのかについては明確に定められていなかったためです。
兄弟同士は同じ墓に入ることに抵抗はないかもしれませんが、他の家族が入ってくることには抵抗を覚える場合があります。
このような誤解を防ぐため、墓を設ける際、誰が入るのかについて決めておくことをお勧めします。
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両家墓なら墓石に連名で彫るのが一般的?

両家墓とはどんなお墓でしょうか。
また、墓石に連名で彫るのは一般的なことなのでしょうか。
両家墓とは
両家墓とは、1つのお墓に名字の異なる親族を一緒に埋葬するお墓のことです。
それぞれの実家のお墓に夫婦が一緒に入るような形になります。
寺院墓地と公営霊園、民営霊園とで両家墓の様相は変わってきます。
寺院墓地の場合、その寺院の檀家であることが前提なので両家の宗派の確認が必要です。
どちらか一方の宗派が寺院のものと違う場合は改宗をしなければなりません。
そういった場合は、前もって寺院の住職に相談しておきましょう。
公営・民営霊園の場合はほとんど宗旨や宗派は問われないので、両家の宗教が違っていても特に問題はないでしょう。
両家の家名を連名で彫ることも多い
一番多い両家墓の形態は、一つの墓石に両家の名字を縦に並べて刻みます。
仏名や宗派の題目を刻み、台石に両家の家名を刻むケースもあります。
洋型墓の場合は家名ではなく、好きな言葉を刻みます。
墓石正面に「〇〇家」などとすでに刻まれていることもよくありますが、石を連名に刻まれたものと交換することも可能です。
また、墓石に家名は刻まず、「先祖代々之墓」として故人の戒名を墓石の横に彫るといった手段もあります。
墓石の建立者の名前が朱色なのはなぜ?

墓石の建立者の名前に朱色をいれるのはなぜでしょうか。
朱色は生きている証
仏教の教えで五色(ごしき)とは、お釈迦様の体や教えの象徴となる色のことです。
インドの地・水・火・風・空といった五大思想や、中国の木・火・土・金・水といった五行思想がその由来とされています。
五色とは「白・黒(紫)・赤・青(緑)・黄」の5色です。
そのため、墓石に文字色を入れる場合もこの5つの色が基本となっています。
五色のうち、赤は仏教においては仏様の血液の色とされています。
また、すべての人を慈悲の心をもって救済に努める精進の意味があります。
墓石に刻まれる赤い文字は、もともとは生前に受けた戒名につけられる色でした。
これは、昔仏門に入った者が生前に戒名を受けていたことの名残です。
すなわち、墓石に赤字で書かれている人は生きていることの証というわけです。
生前戒名の場合は朱色を抜く
通常、建立者名は赤色で刻まれるものです。
赤は生きているという意味になり、建立者が生きていることを表しています。
生前に戒名を受け赤字でその戒名を生前墓に刻んだ場合は、亡くなったら赤字を抜くのが一般的です。
赤字は生きていることの証とされているため、亡くなったら赤を抜くほうが誤解を防ぐことができます。
しかし、必ず抜かなければいけないというものではありません。
それは掘られた名前が俗名の場合です。
墓石に赤色で名前を刻むのは、生前戒名をお寺から受けたことの印という意味もありました。
従って、俗名の方は戒名と違って赤字を抜く必要はなく、赤字のままでも特に問題はないとされています。
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連名の墓石のまとめ

この記事では墓石に彫る名前について詳しく解説してきました。
- 墓石には家名や題目・経文、家紋、好きな言葉、建立者名や建立年月日などを刻む
- 墓石に複数の建立者を連名で彫ってもかまわない
- 一般的に墓石の建立者名は故人の配偶者か子のどちらか、または両者の連名が多い
この記事が少しでも皆さんのお役にたてるならば幸いです。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。

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監修者

山口 隆司(やまぐち たかし)
一般社団法人 日本石材産業協会認定 二級 お墓ディレクター
経歴
業界経歴20年以上。大手葬儀社で葬儀の現場担当者に接し、お葬式を終えた方々のお困りごとに数多く寄り添いサポートを行う。終活のこと全般に知見を持ち、位牌や仏壇をはじめ、霊園・納骨堂の提案や、お墓に納骨されるご遺族を現場でサポートするなど活躍の場が広い。
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