お葬式
曹洞宗の枕経とは?準備や手配までの流れ、基本マナーを解説
更新日:2023.11.21 公開日:2022.01.18

記事のポイントを先取り!
- 曹洞宗の枕経は臨終諷経という
- 舎利礼文と遺経経が読まれる
- 近年は枕経が省略される事も多い
お通夜や葬儀の際に行われる読経は、ほとんどの方が耳にしたことがあるでしょう。
一方「枕経(まくらきょう・まくらぎょう)は何か?」と問われると、答えられる方は少ないのではないでしょうか。
枕経は、考え方や作法は宗派によって異なるため、すべてを理解することは困難です。
そこで、この記事では曹洞宗の枕経について解説します。
この記事を読むことで、曹洞宗の枕経に関しての知識が高まり、臨終の際にもスムーズに対応できます。
後半で、枕経の儀式を行わない場合についても触れているので、ぜひ最後までご覧ください。
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枕経とは
枕経とは、亡くなった後、最初に受ける読経のことを指します。
読経は家族や親族ではなく、僧侶によって枕元で行われることから、枕経と呼ばれます。
元来枕経は、仏者に入った人が極楽浄土へ向かうために行う儀式とされています。
そのため、故人の臨終の際には僧侶を招き、読経をあげていただきながら最期を看取ります。
しかし、実際には故人の最期を予測することは難しく、自宅や病院で亡くなることが多いため、臨終時に僧侶をお呼びすることはあまりありません。
そのため枕経は、亡くなった後に安置されている場で行われることが一般的です。
枕経は仏教の儀式のため、神式やキリスト式などの他宗教では行われません。
仏教の中でも宗派によって考え方が異なることから、枕のお勤めや臨終勤行(りんじゅうごんぎょう)、無常教(むじょうきょう)とさまざまな呼び方をします。
曹洞宗での枕経とは
枕経は宗派によって考え方や方法、呼び方が異なります。
例えば、浄土真宗の場合は臨終勤行(りんじゅうごんぎょう)、臨済宗の場合は枕経諷経(まくらきょうふぎん)などと呼ばれます。
各宗派の枕経の意味を理解することによって改たな気持ちで故人を弔い、供養できます。
ここでは曹洞宗の枕経について解説していきます。
枕経ではなく臨終諷経という
曹洞宗の場合は枕経とは言わず、臨終諷経(りんじゅうふぎん)といいます。
臨終諷経とは、その名の通り臨終時に行う読経を指し、舎利礼文(しゃりらいもん)や遺教経(ゆいきょうぎょう)が僧侶によって読まれます。
主に読まれる経
先述した通り、曹洞宗の臨終諷経では、舎利礼文や遺教経が読まれます。
ここでは主に読まれる2つの経について解説していきます。
舎利礼文
舎利礼文とは、釈迦如来の遺骨である舎利に感謝し、敬う気持ちを述べた文言です。
舎利例文は、釈迦の舎利に礼敬の意を込めて拝する内容であることから、曹洞宗ではお経として読まれています。
お通夜や葬儀時の読経でお気づきの方もいらっしゃるでしょうが、舎利礼文の中にある舎利三遍という言葉に習い、お経は3回読まれます。
遺教経
遺教経とは、釈迦が生涯を終える際の最後の説法を伝える経典です。
正式名称は仏垂般涅槃略説教誡経(ぶっすいはつねはんりゃくせっきょうけきょう)で、略して仏遺教経や遺教経といわれることもあります。
その呼び名の通り釈迦の遺言とされる遺教経は、中国だけでなく日本の全宗派に読まれるなど、非常に重要とされています。
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枕経のタイミングと当日までの流れ

訃報は予期せぬ出来事です。
残された遺族は、亡くなった後に気持ちの整理がつかないまま、できるだけ早く次の対応しなければなりません。
いざという時に枕経の知識がなければ、焦って対応することができず、故人を供養することができません。
ここでは、枕経のタイミングとその後の流れについて解説します。
枕経のタイミング
基本的に枕経は、亡くなった後すぐか通夜の前に行われますが、予測できるものではないため、タイミングに明確な決まりはありません。
枕経の流れ
枕経はどのような流れで行われるのでしょうか。
ここでは、枕経の流れを解説します。
ご遺体の安置場所を決める
病院や施設で枕経をおこなうことはマナー違反です。
そのため、亡くなった場所が病院や施設である場合は、自宅か他の安置場所を確保する必要があります。
自宅で安置場所を確保することが困難な場合は、葬儀社に連絡して場所を押さえます。
安置場所に悩んだ場合は、家族や親族に相談すると良いでしょう。
枕飾りの設置
安置場所に搬送された遺体は安置し、枕飾りを設置します。
遺体の安置や枕飾りの設置を含めた手順は以下の通りです。
- 遺体は北枕で布団に安置した後、顔に白い布をかぶせます
- 穢れを嫌う神様の目隠しをするため、神棚に白い紙を貼ります(神棚がある場合)
- 弔う対象は故人のため仏壇を閉めます
- 枕元に枕飾りとして小さな祭壇を設置し、ロウソク・香炉・線香などを準備します
枕飾りは葬儀社に依頼すると用意してくれますので、確認しましょう。
菩提寺への連絡
安置場所が決まった時点で菩提寺に連絡を入れます。
僧侶に予定が入っている可能性もあるので、できるだけ早く連絡すると良いでしょう。
菩提寺に連絡する場合は以下の点を踏まえて連絡します。
- 喪主が連絡する
- 故人の名前や死亡日時、享年、生年月日、喪主を務める人の名前、安置場所を伝える
- 枕経をしてほしい旨を伝え僧侶のスケジュールを確認する
- 時間帯をきめる
枕経の読経
菩提寺の僧侶が到着し、挨拶を済ませた後は故人のもとに案内します。
僧侶に枕経を読経してもらい、遺族は喪主から血縁関係の濃い順番に焼香あげます。
枕経の儀式の際に喪服や礼服を着用すると、事前に予測し準備していたとされ、失礼にあたりますので注意が必要です。
服装は普段着などでかまいませんが、あまり派手すぎないようにしましょう。
通夜・葬儀等の相談
枕経を終えた後は、通夜や葬儀に関することを僧侶と葬儀担当者に相談します。
相談する内容は以下の通りです。
- 通夜や葬儀、告別式の日時の確認
- 葬儀場・火葬場のスケジュール確認
- 僧侶のスケジュール確認
- 葬儀の参列者数の確認
- 故人の人柄や経歴などの伝達
- 戒名の相談
枕経の儀式をしなくても問題ないか?

枕経は本来、臨終の際に行われていた重要な儀式です。
現代において、儀式を執り行わないことに問題はないのでしょうか。
近年では省略されるケースもある
自宅で亡くなる方が多かった時代、枕経は僧侶を招いて自宅で行われることが一般的でした。
しかし現在では、病院や施設で最期を迎えられる方が増え、それにより遺体の安置に葬儀会場を利用することも増えました。
それに加え、近年では一般葬から家族葬などに葬儀の形が変化し簡略化されていることにより、枕経も省略され執り行われないケースが見られます。
省略されるケースとは?
枕経が省略されるケースは
- 病院や施設で最期を迎え、亡くなった後すぐに葬儀場に移送される場合
- 家族葬や1日葬、直葬など葬儀を簡略化する場合
などです。
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枕経のまとめ

ここまで曹洞宗の枕経について解説してきました。
この記事をおさらいすると以下の通りです。
- 枕経とは亡くなった後に枕元で最初に行われる読経
- 曹洞宗では枕経ではなく臨終諷経という
- 枕経は亡くなった後すぐか通夜の前に行われる
これらの情報が少しでも皆様のお役に立てれば幸いです。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。
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監修者

田中 大敬(たなか ひろたか)
厚生労働省認定 葬祭ディレクター技能審査制度 一級 葬祭ディレクター
経歴
業界経歴15年以上。葬儀の現場で数々のお葬式を担当し、身寄りのない方の弔いから著名人や大規模な葬儀までを経験。お葬式を終えた方々のお困りごとに数多く寄り添いサポートを行う。終活のこと全般に知見を持ち、特に士業や介護施設関係の領域に明るい。
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