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檀家総代とはなにをする人?役割や仕事内容を解説!
更新日:2022.05.17 公開日:2022.01.28

記事のポイントを先取り!
- 檀家総代は檀家代表者として檀家をまとめる
- 檀家総代は、寺院の運営を広範にわたってサポートする役割がある
- 檀家制度は現代のさまざまな問題により衰退している
檀家のなかには、檀家総代という立場の方がいます。
檀家総代になると、具体的にどのような仕事が与えられるのでしょうか。
そこでこの記事では、檀家総代について詳しく説明していきます。
この機会に、檀家総代の役割や仕事内容を知っておきましょう。
檀家をやめる方法についても触れているので、ぜひ最後までご覧ください。

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檀家とは

檀家とは特定の寺院に所属して、お布施や寄付などの経済的支援をすることで、葬儀や法事を優先して行ってもらえる家を指します。
つまり、檀家は寺院に対して、お通夜や葬儀、告別式などの際の供養や年忌法要、お盆、お彼岸などすべての葬祭供養をその寺院に任せられます。
反対の言い方をすると、寺院は檀家に対して葬祭供養の独占的な権利を得るということになります。
檀家制度はいつから始まり、檀家になるには具体的に何をすればいいのでしょうか。
それぞれについて解説していきます。
檀家制度の始まり
檀家制度は、江戸幕府が当時布教活動していたキリスト教を排し、宗教統制するために始めた寺請制度が始まりです。
寺請制度では、寺請証文(てらうけしょうもん)や寺請状(てらうけじょう)、宗旨手形(しゅうしてがた)と呼ばれる証明書を寺院が檀家に対して発行しました。
発行された寺請証文は該当する寺院に所属する証明となります。
この制度により、人々は必ず寺院に帰依しなければならず、寺院は檀家の出生や死亡、移転、婚姻、奉公などの情報を管理するという現在の役所のような役割を担っていました。
檀家になるには
檀家になるには、契約金をお渡しして寺院と契約を結ぶ必要があります。
檀家になることを入檀、檀家になるための契約金を入檀料といいます。
実際に檀家になるときは、寺院や墓地を見学したあとに、契約書や墓地契約書を記入して入檀料をお渡しします。
入檀料は寺院によって異なりますが、相場は10万〜30万円程度です。
そのほかにも、志納金(しのうきん)と呼ばれる会費のようなものや管理費、修繕積立金、葬儀・法要の際のお布施がかかる場合があります。
檀家総代とは

檀家総代とは総名代の略称で、檀家をまとめるリーダー的な立場の人物、または家のことを指します。
宗派や寺院によって呼び方は異なり、檀家総代のほかに世話役や世話人、護持会役員(ごじかいやくいん)などと呼ばれます。
檀家総代は寺院に一人、あるいは数人いることもあり、選出方法は寺院によって異なり、特に決まりはありません。
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檀家総代の仕事と役割

檀家総代の仕事と役割には以下のようなことが考えられます。
- 住職との話し合いの場を設けること
- 檀家の方々の声をまとめ寺院の運営に伝ること
- 管理費の集金
- 寺院の案内の配布
- お彼岸やお盆など繁忙期の寺院行事の手伝い
リーダー的に統率をとる役割であったり、寺院のお手伝いがあったりと檀家総代の仕事は多岐にわたります。
スポンサーリンク檀家総代には誰がなる?

檀家総代の選び方は寺院によって独自の方法があり、定められた決まりはありません。
選び方をいくつか紹介しますので以下をご覧ください。
- 任命依頼
住職や前総代から直接任命、もしくは依頼する方法です。
- 寺院と檀家の先祖代々からの関係性
先祖代々、寺院と関係性が深い場合に選ばれることがあります。
- 順番
1年に1度、檀家の中で順番に担当して回す方法です。
- 地域ごとに選出
各地域で代表者を一人選び、複数の檀家総代を任命して地域ごとに管轄します。
- 立候補
寺院に貢献したい人物が自ら立候補する方法です。
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檀家総代と世話人の違い

近年では檀家総代の仕事内容があいまいになり、世話人と混同している方が多くいるのが事実です。
しかし、もともと檀家総代と世話人は区別して考えられていました。
基本的に檀家総代は、檀家のリーダーとして檀家の方々をまとめ、寺院を支持する役割を担います。
一方、世話人とは、その名の通り、寺院のためにお手伝いや世話をする人のことです。
檀信徒が集まる際の連絡や食事の用意、お経をあげるときの案内役など多くの仕事を担当します。
檀家総代になる時に注意すること

檀家総代は責任も伴う役職でもあります。
そのため、注意点を知っておかなければ、あとで後悔することになりかねません。
檀家総代になる際に注意することは以下の通りです。
- 寺院の本堂の建て替え
- 仏具の買い替え・修復
- 庫裏(くり)のリフォーム
- 墓地の敷地拡張
- 合祀墓や納骨堂の建立
- 寺院の息子が宗門校へ進学する場合や出家する場合
これらのことに共通して言えるのは、お金がかかることです。
お金がかかるということは寄付が必要になりますので、檀家総代の方は一般檀家から多額の寄付集めを行わなければいけないことになります。
もちろん、檀家総代だからといって、自身で多額のお金を寄付する必要はありません。
しかし、寄付金が集まらないことによって会議が長引いたり、住職と檀家の対立が生じたりする可能性もあるため、檀家総代は負担がかかる役割です。
また、法要や弔祭などの諸行事の際は代表者として挨拶するケースもあるので、人前に立つのが苦手な方は注意が必要です。
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檀家はやめられるの?

法要やお盆、お彼岸などの諸行事の際、僧侶に依頼せずに家族だけで行う方や、残された親族が少ない方の中には、檀家をやめたいと思う方もいらっしゃいます。
結論、先祖代々続いてきた檀家でもやめるのは可能です。
しかし離檀するにあたって、墓じまいやお墓の移転、離檀料などが必要となります。
ここでは、離檀にあたって必要なことを解説していきます。
遺骨の移し先や供養方法について考える
菩提寺にお墓がある檀家の方は、離断する際に墓じまいをするのが一般的です。
ただし、一般の方が利用できる寺院墓地の場合は墓じまいをせず、そのまま利用し続けられます。
移動が必要な場合は遺骨の供養方法を家族と相談して決めましょう。
墓じまいには、お墓を撤去や他の墓地に移転する改葬、墓地の返還が必要です。
また、墓地が自治体の改葬許可証や改葬先の受入証明書も必要になるため、事前に確認して準備しておきましょう。
お寺に離檀の意を伝える
遺骨の移し先が決まったら、寺院に離檀することを伝えます。
先祖代々お世話になった寺院であれば、離断することに詫言(わびごと)を感じてしまい、伝えづらい方もいらっしゃることでしょう。
寺院からしても檀家が減るということは、お布施や寄付金の減少に繋がりますので、気を悪くさせないように離断の意を伝える必要があります。
その場合、「家庭の事情で墓じまいをして手元供養することになりました」などの説明をすると寺院側も納得しやすいことでしょう。
また、居住地が遠い方は手紙で離檀をお伝えしてもかまいません。
手紙の場合も同様、寺院側が納得しやすい伝え方を意識して記載すると良いでしょう。
離檀料を払う
檀家に入るときに檀家料がかかったように、離檀する際は離檀料がかかります。
離断料は寺院に対してのお世話になったお礼としてお渡しするもので、寺院によって金額は異なりますが、一般的な相場は5万〜20万円程度です。
現代においての檀家制度
昔の時代から続いてきた檀家制度は、それぞれの土地に眠る故人やご先祖様を供養してくれる菩提寺と檀家との関係性を築いた制度であることは間違いありません。
しかし、現代においては菩提寺と檀家の関係性は昔ほど深くなく、それにより寺院の衰退が目立つようになりました。
寺院や檀家制度の衰退の原因は以下のようなことが考えられます。
- 核家族化・少子化
核家族とは、夫婦のみ・夫婦と未婚の子供・父親あるいは母親とその未婚の子供の世帯をいいます。
昔の時代は、結婚した子供とその親が共に暮らす生活を目にする機会が往々にしてありましたが、現在では、特に都会において核家族化が進んでいます。
さらに、結婚する年齢も低下して少子化もすすんでいることから、残された子供たちに経済的負担を与えたくないという配慮で、離檀や改葬する方が増加しています。
- 地域の過疎化
都心から離れた地域に住んでいる子供の場合、進学や就職のタイミングで地元を離れることが多くあります。
その結果、学校卒業後にそのまま他地域で就職したり、就職後に転職したりする方も多く、地元に戻ることもなく、地域の過疎化が進んでいます。
居住地が離れると、檀家であるメリットを受けられないため、結果として離断する方がいらっしゃいます。
- 信仰心の薄れ
時代の流れや生活スタイルの変化により、宗教を重んじる方が減少しています。
具体的には畳や仏間などの和室がなくなり、フローリングがメインの洋室が一般的になっていることや一般葬から家族葬などに葬儀形式が変化したのが典型的な例です。
これらの理由により、檀家制度が衰退するだけでなく寺院を廃止することも見られるようになっているのが現状です。
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檀家総代についてのまとめ

ここまで、檀家総代についての情報を中心にお伝えしてきました。
この記事のポイントをおさらいすると以下の通りです。
- 檀家とは寺院と葬祭供養の独占契約を結んでいる家のこと
- 檀家総代とは檀家の代表者のこと
- 檀家総代の仕事には、管理費の集金や繁忙期の寺院行事の手伝いなどがある
- 寺院に寄付金がいるタイミングの檀家総代就任には注意
これらの情報が少しでも皆様のお役に立てば幸いです。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。

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監修者

山口 隆司(やまぐち たかし)
一般社団法人 日本石材産業協会認定 二級 お墓ディレクター
経歴
業界経歴20年以上。大手葬儀社で葬儀の現場担当者に接し、お葬式を終えた方々のお困りごとに数多く寄り添いサポートを行う。終活のこと全般に知見を持ち、位牌や仏壇をはじめ、霊園・納骨堂の提案や、お墓に納骨されるご遺族を現場でサポートするなど活躍の場が広い。
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