法事法要
仏具磨きはどうすれば良い?金属製仏具と木製仏具の磨き方を紹介
更新日:2022.05.11 公開日:2022.01.30

記事のポイントを先取り!
- 仏具は金属製と木製で磨き方が異なるので、注意する必要がある
- 金属製仏具は洗ったあと、金属用研磨剤で磨く
- 木製仏具はホコリを払い落したのち、柔らかい雑巾などでやさしく拭く
仏壇には数多くの仏具が収められていますが、長年使用すると黒ずんでしまいます。
仏具はご先祖さまのためにも、キレイな状態を保っておきたいものです。
そこでこの記事では、仏具の磨き方について詳しく説明していきます。
この機会に、仏具の正しい磨き方を知っておきましょう。
仏壇の掃除方法についても触れているので、ぜひ最後までご覧ください。
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仏具は磨いた方が良いの?

購入したばかりの真鍮製仏具はピカピカに輝いていますが、酸化によって徐々に変色してしまいます。
仏具としての機能に問題はありませんが、ご本尊さまやご先祖さまを祀る仏壇の仏具が汚れているのは見た目もよくありません。
仏具をおろして磨くことを「おみがき」と呼び、仏教では大切な行事となっています。
きちんとお手入れすれば長く使えるものですので、定期的に心を込めて磨きましょう。
スポンサーリンク金属製仏具の磨き方

金属製仏具のほとんどは真鍮製の鋳物ですので、表面の黒ずみなども磨けばきれいになります。
ただし、表面の仕上げ方によっては磨けないものもありますので、注意が必要です。
磨き方
仏具の表面にホコリなどの汚れが付着している場合は、酢を入れたお湯につけて汚れを落とします。
燭台にロウが残っているときは、つまようじなどで取り除いておきましょう。
また、サビが出ている場合は、市販のサビ取り剤を入れた水に数十秒ほど浸けてから、きれいな水でしっかりすすぎます。
サビ取り剤が残っていると仏具を傷めてしまいますので、きれいにすすいでからしっかり拭き上げて乾燥させましょう。
次に、ホームセンターなどで市販されている金属用研磨剤を付けて、ボロ布などでしっかり磨き上げます。
市販の金属用研磨剤を使用するのが不安な方は、仏具店で仏具専用クリーナーを購入するのがおすすめです。
金属用研磨剤には油分が含まれていますので、磨き終わったらキレイな布などでしっかり拭き取ります。
おりんなど表面が滑らかなものは、磨き上げることで本来の輝きを取り戻せます。
しかし、細い溝や精緻な模様が彫り込まれた仏具は、磨き残しが起こりがちです。
こういったケースでは、重曹とクエン酸を少量入れたお湯に浸けると、彫りこまれた部分まできれいになります。
クエン酸が残っていると腐食してしまうため、しっかりとすすいでから拭き上げておきましょう。
磨く際の注意点
真鍮(しんちゅう)など金属製の仏具は磨き仕上げ以外にも、表面にメッキやコーティング加工が施されたものもあります。
しかし、一般の方が見分けることは困難ですので、磨く前に仏具店などで確認したほうが無難です。
材質によっては磨けない
同じ金属製の仏具であっても、表面に金メッキや色付けを施されたものは、コーティングが剝がれてしまうため磨けません。
柔らかい布で乾拭きするか、汚れがひどい場合も水気をよく絞った布で汚れを拭き取ったあと、再度しっかり乾拭きすることをおすすめします。
軍手を使うこと
実際に磨いてみると分かるのですが、キレイに見える仏具でもロウソクや線香の煤などで思いのほか汚れています。
1年以上磨いていない場合は、布が真っ黒になるほどです。
仏具をおろして磨く場合は、畳やフローリングを汚さないようにシートや新聞紙などを敷いてから作業したほうがよいでしょう。
また、当然手も汚れますし、薬剤などを素手で扱うと手荒れを起こす可能性もありますので、軍手や手袋などの使用をおすすめします。
使用する薬剤によっては、締め切った場所で使用すると気分が悪くなる場合もあります。
窓を開け放つなど換気にも気を配って、磨き作業を進めましょう。
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木製仏具の磨き方

仏具の中には、仏器膳や高坏・見台など漆塗りされた木製の仏具もあります。
位牌など金粉を使用したものについては、扱いに細心の注意を払う必要があります。
磨き方
表面に塗りを施された木製仏具は、傷をつけないように注意しながら、毛ばたきなどでホコリを落とします。
漆は水分に弱いので濡れた布などで拭くのは避けて、漆塗り専用のガーゼや綿布など乾いたやわらかい布で拭きましょう。
位牌の磨き方
細かい装飾が施されている部分は、筆の毛先をほぐしてホコリを取るときれいになります。
また、金粉部分に手で触れてしまうと、指紋が付いて取れなくなることもあります。
位牌などを掃除するときは、金粉の部分に触れないよう注意しましょう。
仏具磨きはいつすれば良い?

仏具磨きに決まった時期はありませんが、年末の大掃除やお盆前・春と秋のお彼岸前などに行う方が多いようです。
仏壇は湿気を嫌いますので、梅雨の時期や雨の日を避けて天気の良い日に手入れを行います。
仏教の各宗派では、それぞれに大切な仏事や行事がありますので、その時期に合わせて行うのもおすすめです。
日蓮宗では10月13日の日蓮上人入滅の日に合わせてお会式をするほか、真言宗では春の彼岸法要が弘法大師の入定の日と重なります。
また、浄土真宗では、秋から年明け1月16日の親鸞聖人の入滅の日にかけて報恩講が行われます。
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業者に依頼もできる

費用は掛かってしまいますが、自分で手入れするのが不安な方は業者を利用するという選択肢もあります。
仏具の素材や仕上げが判断できない場合や、仏具の汚れがひどい場合は仏具店や仏壇専門のクリーニング業者に手入れを依頼したほうが無難です。
業者に依頼すれば、コーティングされた仏具でもきれいになります。
普段の手入れはどうすれば良い?

仏具は普段からこまめに手入れをしておけば、磨く際も楽になります。
毎日手入れするのはなかなか難しいので、一週間に1回ほどホコリを落として拭き上げましょう。
金属製・木製に関わらず、表面のホコリを落とすだけでもキレイな状態を保てます。
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仏壇の磨き方

仏壇はご本尊さまやご先祖さまの位牌を安置し供養するための場所なので、いきなり掃除を始めてはいけません。
参考までに基本的な掃除の手順を以下に紹介します。
合掌
仏壇を自分で掃除する場合は、ご本尊さまや位牌、仏具を一旦おろす必要があります。
まずは、線香を立てて手を合わせ、仏壇の掃除を行う旨をお伝えしてから始めましょう。
換気をする
家の掃除と同様、ホコリがたつこともありますので、窓を開けておくことをおすすめします。
写真を撮ってから仏具を出す
ご本尊さまや位牌・仏具を全て取り出しますので、きちんと、もとの状態に戻せるよう事前に写真を撮っておくとよいでしょう。
一旦すべて取り出しておくことで掃除がしやすくなりますし、隠れた傷などを見つけやすいという利点もあります。
吊り灯籠などの外しにくいものは無理に外さずに、そのままにしておきましょう。
内側を掃除する
毛ばたきなどを使って、仏壇の上から下の順にホコリを落としたら、化学ぞうきんなどで内側を拭き上げます。
金仏壇の場合は濡れ雑巾を使わず、金箔・金粉で装飾された部分や金の蒔絵に触れないように気をつけましょう。
万が一皮脂や指紋がついた場合、専門業者への修繕依頼が必要になるケースもあります。
外側を掃除する
内側の拭き上げが終わったら、外側も化学ぞうきんなどでやさしく拭き上げます。
汚れがひどい部分は仏壇専用クリームなどを使用して掃除しますが、傷がつく可能性があるので強くこするのは避けましょう。
また、研磨剤を使ったり水拭きしたりすると、カビや変色の原因になることもありますので控えてください。
仏具を戻す
仏壇本体の掃除が終わったら、事前に掃除や磨きを済ませた仏具をもとの場所に戻します。
配置が分からなくなっても、事前に撮った写真を確認しながら戻せば問題ありません。
合掌
すべてをもとの状態に戻したら、再び線香を立てて合掌し、掃除が終了したことを報告します。
スポンサーリンク仏具の磨きまとめ

ここまで金属製仏具の磨き方や、素材ごとの清掃方法などを中心にお伝えしてきました。
この記事のポイントをおさらいすると以下の通りです。
- 真鍮製など金属仏具はホコリを落とし金属用研磨剤などを使って磨く
- 金属製仏具であっても金メッキや色付けが施されたものの磨きは厳禁
- 日常的な掃除はホコリを払ってかるく拭き上げるだけで十分
- 自分で掃除するのが不安な方は業者に依頼することも可能
これらの情報が少しでも皆様のお役に立てば幸いです。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。
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監修者

山口 隆司(やまぐち たかし)
一般社団法人 日本石材産業協会認定 二級 お墓ディレクター
経歴
業界経歴20年以上。大手葬儀社で葬儀の現場担当者に接し、お葬式を終えた方々のお困りごとに数多く寄り添いサポートを行う。終活のこと全般に知見を持ち、位牌や仏壇をはじめ、霊園・納骨堂の提案や、お墓に納骨されるご遺族を現場でサポートするなど活躍の場が広い。
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