お墓
塔婆のサイズとは?各サイズ・意味・目的を紹介
更新日:2022.11.17 公開日:2022.02.25
故人やご先祖様の供養のために立てる塔婆ですが、塔婆のサイズについてはご存知でしょうか。
塔婆の意義や塔婆を立てる目的、タイミングを知ることは故人の供養にも繋がります。
そこでこの記事では、塔婆のサイズや意義、目的について詳しく説明していきます。
この機会に塔婆の意義を理解し、塔婆に関するマナーを覚えておきましょう。
塔婆立てについても触れているので、ぜひ最後までご覧ください。
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塔婆とは
塔婆とは、どういったものなのかについて紹介していきます。
塔婆の意義を理解し、目的を知ることで塔婆の必要性がわかると思います。
塔婆の起源
塔婆とは、先祖供養のためにお墓の後ろや脇に立てる木の板のことを指します。
塔婆は別名、「卒塔婆(そとば)」と呼ばれることもあります。
塔婆の由来については、古代インドの言葉のサンスクリット語で「塔」と言う意味の「ストゥーバ」が語源とされています。
これが「ソトウバ」から「トウバ」と言い伝えられたものになります。
ストゥーバとはお釈迦様の遺骨を納めた塔のことで、これが五重塔の起源であるとされています。
五重塔をもとにしてその後、建てられた五輪塔が塔婆の起源とされています。
卒塔婆は五輪塔が簡略化されたものになります。
塔婆の意味・目的
塔婆は細長い白木の板で、長さは150cm程度が一般的ですが、中には200cmを超えるような大きなものもあります。
塔婆をお墓に立てることで故人やご先祖様を供養することを、「塔婆供養」といいます。
塔婆供養は、仏教において追善供養の1つになります。
追善供養とは、故人がより良い方向へ旅立てるよう、遺族や親族が故人の冥福を祈り、お墓や仏壇に手を合わせて善行を積む法要です。
つまり、故人が成仏できるように後押しするという意味合いになります。
塔婆のサイズ
塔婆には様々な種類があります。
種類ごとの塔婆のサイズについて紹介していきます。
板塔婆
板塔婆とは、よく見るお墓の後ろに立っている卒塔婆と同様の意味合いで使われることが一般的です。
サイズとしては、厚さは1cm程度の板で、長さが約2〜6尺、つまり60cm〜180cm程度のものを立てます。
角塔婆
角塔婆とは角柱型の塔婆で、墓石が完成するまでの間、お墓の代わり(=墓標)として立てることもあります。
五輪塔を代用したのが角塔婆なので、角塔婆の形は先端が少し尖っていることが特徴です。
また、角塔婆はお寺のお堂が完成したタイミングで落慶法要として立てられることもあるようです。
サイズとしては、長さは120cm〜210cm程度で、太さが10cm程度のものが一般的です。
経木塔婆(水塔婆)
経木塔婆の特徴としては、板塔婆に比べると、薄くて小さいことになります。
そのサイズは、長さが九寸〜一尺二寸、つまり約27cm〜約36cmで、厚さは1mm程度です。
川に流したり、水に浮かべて供養することから、経木という薄い木材で作られており、水塔婆と呼ばれることもあります。
一般的にはお彼岸やお盆の法要、施餓鬼法要などの寺院での法要行事で用いられることが多く、水子供養に用いられることもあります。
七本塔婆
七本塔婆とは、初七日から七七日忌である四十九日法要までの七日ごとの法要で、供養に用いられる合計7本の塔婆のことです。
1本ずつ7本立てるタイプや扇状に1つについているタイプのものもあります。
立て方は地域によって違いがあり、1本ずつ建てたり、すでに7本建てて7日ごとに裏返したり、抜いてお焚き上げするなどさまざまです。
七本塔婆のサイズは、長さが30〜40cm程度の板塔婆になります。
梢付き塔婆
梢付き塔婆(うれつきとうば)は別名、杉塔婆や生木塔婆とも呼ばれています。
特徴としては、三十三回忌や五十回忌などの弔い上げのときに、枝葉がついたままの生木を立てることです。
一般的に生木には杉や松、柳などが用いられます。
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塔婆に書かれている内容
寺院や宗派によって記載される内容は変わってきますが、一般的に塔婆に書かれている内容は以下のとおりです。
- 戒名や俗名
- 命日(没年月日)
- 宗派の題目や経文
- 空風火水地や関連する菩薩や仏様などを示す梵字(ぼんじ)
- 塔婆の建立を依頼した人の氏名
- 法要の名称
- 法要実施年月日や塔婆建立年月日
塔婆を立てる時期
塔婆を立てる時期としては供養の節目となる法要のタイミングで立てられることが多いようです。
その他にもお彼岸やお盆など先祖供養の行事のときや涅槃会(ねはんえ)や灌仏会(かんぶつえ)などのお釈迦様にゆかりのあるタイミングで行われることがあります。
この他にも施餓鬼会(せがきえ)などの宗派や寺院の行事のときに塔婆を立てるケースもあります。
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塔婆料について
塔婆料の目安
塔婆を立てる場合には、塔婆に梵字や経文などを書いていただいたお礼として、塔婆料を寺院にお納めすることがマナーになります。
塔婆料は、寺院ごとに料金が定められているようです。
不安な場合はあらかじめ寺院に確認しておくことをおすすめします。
塔婆料の相場は、2000円〜1万円程度ですが、3000〜5000円程度に設定されている寺院も多いようです。
お布施と塔婆料
お布施と塔婆料の違いについてですが、塔婆料は塔婆を立てること自体に対してのものになります。
一方で、お布施は読経や法話の部分に対する謝礼金の意味合いが大きく、言わば気持ちを示す金額を自由に渡すイメージになります。
お布施の本来の意味合いは、もともと仏の道を進むにあたって悟りを開くために、自ら実践する修行の1つとして興ったものであるとされています。
お布施と塔婆料はそれぞれ別で用意することがマナーになりますので覚えておきましょう。
塔婆料を渡すときのマナー
塔婆料を渡す時に気をつけるべきマナーを解説していきます。
塔婆料の封筒
塔婆料の包み方については、正式には半紙でお金を覆い、和紙でつくられた白く厚みのある奉書紙(ほうしょし)に包むことがマナーとされています。
しかし、近年では「御塔婆料」と印刷された市販のものを使用することもあります。
また、無地の白封筒を使用しても問題ありません。
塔婆料の表書き
表書きの表面上部中央には、「卒塔婆料」「卒塔婆代」「塔婆料」「御塔婆料」などと書くのが一般的です。
下段に願主の氏名を記載します。
複数の塔婆をまとめて依頼するケースでは、本数分の塔婆代を1つの封筒にまとめて入れても構いません。
複数の塔婆分をまとめて包むケースでは、「〇〇家塔婆建立者」と記載します。
金額や塔婆の本数は封筒に直接記載せずに、中に願主それぞれの名前が分かるようにメモ用紙に書いて中に入れると安心です。
メモ用紙には縦書きで、右から施主・親族・親戚の順に名前を記載し、左端に塔婆料の合計金額を書きます。
施主が支払いを取りまとめて僧侶に渡すので、施主以外の人は施主にお金を渡すといいでしょう。
中包みの表面には、「金〇〇円」と記載し、裏面には住所や氏名を書きましょう。
塔婆料は、法要時に僧侶へ渡すお布施とは別の封筒を用意することがマナーになります。
封筒は、水引がついていない白いものを使うことが一般的です。
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塔婆は誰が何本用意するのか
塔婆は、遺族や親族によって立てられるケースがほとんどです。
立てる本数に決まりはなく、施主のみが1本立てる場合や親族で複数立てることもあります。
中には塔婆を立てることを希望する人が多いにも関わらず、お墓が狭いため複数本立てることが難しいケースもあります。
このような場合には全員分の塔婆料をまとめて、1本材質の良いものを立てることもできます。
施主以外が塔婆を立てる時は、施主と相談することをおすすめします。
塔婆の処分方法・時期
塔婆は基本的にはお墓の敷地内に安置するものになりますので、雨や風、紫外線や寒さなどで徐々に劣化していきます。
劣化してくると変色したりして見た目的にも良くなく、腐敗してくることで倒れる危険もあります。
塔婆を処分するタイミングはこうした劣化が進んだ際に、新しいものを立てるタイミングで古いものを処分することが多いです。
法要が終了した翌日に塔婆を処分する方はまれで、次回の法要を行う直前に処分することがほとんどです。
処分方法としては、一般ごみとして処分しても構いませんが、ごみとして処分することに抵抗のある方も多いです。
このような場合には、寺院でのお焚き上げをおすすめします。
お焚き上げではきちんと供養してもらえますので、遺族の方も安心できます。
通常、塔婆供養には僧侶にも来ていただくので、その時に依頼するといいでしょう。
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塔婆立てとは
昔は、塔婆は土に刺し立てることが多かったのですが、現代ではお墓が土の上に建っていることは稀です。
お墓に立てかけているだけでは、風で飛ばされたりして安定しません。
そこで、塔婆立てという道具が必要となっています。
一般的にはお墓とセットにして作りますが、後から塔婆立てを作ることもあります。
デザインや塔婆立ての高さや広さにも、多くの種類があります。
塔婆立てを選ぶ基準は、お墓の広さ、立てる塔婆の数も考えられますが、ここでは、塔婆立ての材質、種類について特徴を説明します。
ステンレス製
ステンレス製の塔婆立ての特徴としては、メンテナスフリーが挙げられます。
錆びることもなく、汚れも付きにくく、美しい状態が長く続きます。
後からつけることも容易です。
デメリットとしては、他の素材に比べ価格がやや高いことが挙げられます。
また、お墓とは景観が一致しないことも挙げられます
アルミ製
アルミ製の塔婆立ての特徴としては、他の種類に比べて費用が安く軽いということが挙げられます。
後からつけることもできます。
デメリットとしては、力学的に弱いということが挙げられます。体重や強い力が加わった際に変形することがあります。
また、お墓と景観が一致しないことが挙げられます。
木製
木製の塔婆立ての特徴としては、他の種類に比べて費用が最も安く済むことや自分で製作することが挙げられます。
後からつけることもできます。
デメリットとしては、風雨に弱く、耐久性が劣ることや、風等で飛ばされないように固定する必要があります。
石製
石製の塔婆立ての特徴としては、お墓に色や形状がなじみ、景観が一致することが挙げられます。
台風などの強風にも最も安全だと考えられます。
デメリットとしては、他の種類に比べて素材の材質が良く、加工も難しいため費用が最も高額になります。
後からつけることもできますが、専門業者に依頼することになります。
塔婆のサイズまとめ
ここまで、塔婆のサイズや塔婆に書かれている内容、塔婆を立てる時期などを中心にお伝えしてきました。
この記事のポイントをおさらいすると以下の通りです。
- 塔婆は細長い白木の板のことで、サイズは150cm程度のものが一般的である
- 板塔婆サイズは厚さは約1cmで、長さは60cm〜180cm程度になる
- 塔婆は法要の時に立てられることが多い
これらの情報が少しでも皆さまのお役に立てば幸いです。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。
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監修者
田中 大敬(たなか ひろたか)
厚生労働省認定 葬祭ディレクター技能審査制度 一級 葬祭ディレクター
経歴
業界経歴15年以上。葬儀の現場で数々のお葬式を担当し、身寄りのない方の弔いから著名人や大規模な葬儀までを経験。お葬式を終えた方々のお困りごとに数多く寄り添いサポートを行う。終活のこと全般に知見を持ち、特に士業や介護施設関係の領域に明るい。
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