お墓
お墓に関する名称を覚えよう!各部の名前や役割をわかりやすく紹介
更新日:2022.11.18 公開日:2021.06.27
お墓の部位や装飾品、それぞれの名称はご存知でしょうか?
部位ひとつひとつには役割があり、意味があります。
しかし、具体的に何がどういう役割を持っているのかわからない方も多いのではないでしょうか。
そこでこの記事では、お墓のそれぞれの部分の名称について詳しく説明していきます。
この機会にお墓の部位の役割を覚えておきましょう。
お墓周りの装飾品の名称や役割についても触れているので、ぜひ最後までご覧ください。
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お墓の部位の名称
お墓はさまざまな部位を組み合わせてつくられています。
各部の名称と役割をまとめてみました。
竿石(さおいし)
魂が入っているといわれるお墓の中心部にあたり、「軸石」「仏石」という名称でも呼ばれています。
正面に「○○家之墓」と彫ったり、宗派の文言を入れたりします。
裏面にはお墓を建立した年月日や建立者名を入れます。
側面には戒名や没年月日を入れるのが一般的です。
上蓮華(うえれんげ)
上蓮華は竿石をのせるための蓮華をモチーフとした彫刻です。
竿石と上台の間を挟み込む飾り石ですが、価格は高めになります。
下蓮華(したれんげ)
上蓮華と対になる、蓮華を模した彫刻です。
上台の天面を加工してつくります。
スリン
スリンは関西地方では座布団とも呼ばれています。
蓮華台を簡略化した部位で、竿石と上台の間に挟み込みます。
上台(じょうだい)
竿石のすぐ下に位置する台の名称です。
上台は下蓮華のように天面をいろんなデザインに加工できます。
中台(ちゅうだい)
上台の下に位置する部位で、地域によっては「下台」と呼ばれます。
芝台(しばだい)
竿石・上台・中台と合わせて4つの構成のお墓の場合、「四つ石」とも呼ばれる部位です。
上台と中台だけで、芝台は使用しないお墓もあります。
カロート
カロートは、お墓の中にある遺骨を納める場所の名称です。
死者を葬る館や棺を意味する「唐櫃(からうど)」という言葉が語源とされています。
種類としては地下カロートや地上カロートなどさまざまです。
お墓を飾る装飾品の名称
お墓周りにある装飾品にもそれぞれ名称が付いています。
詳しく見ていきましょう。
花立(はなたて)
持参した供花を生けるスペースです。
水鉢の両脇に備え付けられています。
水鉢(みずばち)
水鉢は個人や先祖に水をお供えする石材です。
お墓の中央部分にあたる部位で目立ちやすいので、家紋を掘る場合もあります。
香炉(こうろ)
お線香を使用するときに立てる部位です。
置き型やくりぬき型、さらには扉つきなどさまざまな種類があります。
卒塔婆立(そとばたて)
卒塔婆とは、故人の供養のために立てる細長い板のことです。
1m~2mの長さで戒名や命日などが記されています。
墓誌(ぼし)
「戒名板」や「霊標」とも呼ばれる、戒名を記す板状の石です。
お墓の近くに建てられていて、戒名のほかに故人の本名や命日、年齢などが入ります。
灯籠(とうろう)
墓前灯籠は、故人が神仏のもとに迷わず行けるよう道しるべの役割と、邪気を払う目的があるとされています。
名刺受(めいしうけ)
お墓参りに来た方が名刺を投函していき、それを保管できるポストのような役割の石です。
お墓の入り口付近に設置されていることが多く、「御名刺受け」などと記されています。
名刺を回収したら、遺族がお礼状を送るのが一般的です。
表札(ひょうさつ)
外柵についていることが多く、デザインもさまざまなものがあります。
霊園によっては番地まで記されている場合もあるようです。
つくばい
お墓にお参りする前に、手を清める水鉢です。
置き石にくぼみをつくって水が溜まる仕組みになっています。
物置石(ものおきいし)
お墓参りの際に手荷物を置ける小さな低い台のことです。
自然石をそのまま使ったものや、加工が施されている石があります。
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その他お墓周りの部位の名称
お墓周りにある部位の名称と役割を説明していきます。
拝石(はいせき・おがみいし)
拝石とは参道からお墓へ行く間に置かれた石のことです。
雨水が入らないようにする役割もあります。
羽目(はめ)
お墓の周りの境界線を囲む石のことで、「外柵」や「玉垣」という名称でも呼ばれます。
お墓を一段高くして羽目で囲むことで水の流入も防げます。
根石(ねいし)
「巻石」や「腰石」とも呼ばれている羽目の土台の石です。
踏石(ふみいし)
拝石と同様の意味を持っています。
玉砂利(たまじゃり)
お墓の周りに敷き詰める石の名称です。
玉砂利を置くことで雑草が生えにくくなり、水はけも良くなります。
黒玉砂利は高級感があり、白玉砂利は陽を反射して明るいイメージになります。
黒・白・赤の混じった五色玉砂利や、落ち着いた灰色ベースの大磯玉砂利など種類も豊富です。
門柱(もんちゅう)
「親柱」とも呼ばれている装飾品で、お墓の入り口の左右に設置されています。
竿石・上台・中台で表しているもの
「竿石・上台・中台」は「天・人・地」を表しています。
また竿石・上台・中台には意味があります。
意味に関しては次の通りです。
- 竿石は寿命や子孫繁栄
- 上台は事業や金融などの動産・家業の盛衰
- 中台は「家や財産」などの不動産
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お墓の名称についてまとめ
ここまでお墓の部位や装飾品についての情報や、それぞれの名称と役割についてなどを中心にお伝えしてきました。
この記事のポイントをおさらいすると以下の通りです。
- お墓の中心部の構造は、魂を入れる「竿石」と、それを支える「上台」「中台」「芝台」から成り立っている。
- 「竿石・上台・中台」は「天・人・地」を表し、それぞれ「人や寿命・動産・不動産」を意味している。
- お墓周りの装飾品は、故人の冥福を祈るためのアイテムであり、カロート(納骨堂)を守る役目も兼ねている。
これらの情報が少しでも皆様のお役に立てば幸いです。
最後までご覧いただきありがとうございました。
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監修者
唐沢 淳(からさわ じゅん)
経歴
業界経歴10年以上。大手プロバイダーで終活事業に携わる。葬儀の現場でお葬式を担当し、身寄りのない方の弔いから大人数の葬儀までを経験。お葬式を終えた方々のお困りごとにも数多く寄り添いサポートを行う。終活のこと全般に知見を持ち、ユーザー目線でのサービス構築を目指す。
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