お葬式
葬儀で花輪を手配するには?費用や送る際の注意点も紹介
更新日:2022.11.17 公開日:2022.03.20
葬儀の際に目にする花輪ですが、どのように手配すれば良いかご存知でしょうか。
自分が花輪を用意することになった際にも慌てないように、花輪の手配の仕方を知っておきましょう。
そこでこの記事では、葬儀で花輪を手配する方法について詳しく説明していきます。
費用や送る際のマナーなどについても解説していくので、ぜひ最後までご覧ください。
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花輪とは
花輪とは葬儀や通夜において、葬儀会場の外や入口に飾られる、大きな輪っか状の花飾りのことです。
この花輪の由来は、古代ギリシア時代に原型があるとされています。
病気を退ける効果があるとされた月桂樹を、病人が住む家の玄関に飾っていました。
それがいつしか月桂樹だけでなく花も一緒に飾られるようになり、輪っか状の形に変化していきました。
これが世界各地に広がり、様々な場面で花輪が使われるようになったとされています。
花輪は基本的に、企業や友人数人などの団体で送るものです。
勤めている会社や、仕事上の付き合いがある会社などから送るのが一般的です。
ただし、個人で送ってはいけないわけではありません。
故人と親しい関係であったり、遠方などの理由で葬儀に参列できなかったりする場合に、個人で花輪を送る方もいるようです。
花輪の目的
葬儀において花輪は、故人の冥福を祈る気持ちを込めて送るものです。
また、花輪の由来から分かるように、魔よけとしての意味もあります。
葬儀に使われる花輪は、主に白と黒を基調としたものが選ばれます。
葬儀などの弔事以外では、開店祝いなどのお祝い事で使われ、白や赤のカラフルなものが選ばれています。
供花との違い
葬儀で使われる花飾りの一つに、供花(きょうか・くげ)があります。
供花も花輪と同様、故人へのお別れの気持ちや冥福を祈る気持ちを伝えるために送るものです。
花輪は主に葬儀会場の外に置かれますが、供花は祭壇の脇に供物などと一緒に置かれます。
また供花が生花である一方、花輪は造花が多い点にも違いがあります。
花輪を手配するには
ここでは、花輪を手配する方法について紹介していきます。
花輪だけでなく、供花も同じ方法で手配可能です。
供花を手配する際も参考にしてください。
どこで注文できる?
花輪を手配するには、花輪を出したい葬儀を執り行っている葬儀社に注文することが一番確実な方法です。
詳しくは後述しますが、葬儀によっては花輪の色を統一している場合もあります。
また、斎場によっては花輪を置けなかったり、宗教・宗派によっても選ぶ花が違ったりする場合があります。
葬儀を担当する葬儀社なら遺族の意向や地域性なども把握しているので、適切な花輪を選んでくれます。
また、どのような花輪を選べば良いか分からない場合でも、葬儀社ならその葬儀に適した花輪のアドバイスをもらえるでしょう。
花輪の注文はインターネットからも行えます。
自分で花が選べて手軽ですが、前述したように斎場や宗教などで飾れる花輪に条件がある場合が多く見られます。
インターネットで注文する場合にも、葬儀社にどのような花輪を送れば良いかを確認しておくと安心です。
花輪の費用
花輪の相場は、1万~2万円程度が一般的です。
ただ、故人の立場が高かったり、故人と親密な関係だったりした場合は、相場よりも高い金額の花輪を選ぶ場合もあります。
しかし、あまりに相場よりも高い金額の花輪を送ると、ご遺族の負担になってしまう可能性があります。
故人との関係をよく考えて、送る花輪を選びましょう。
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花輪を手配する際の注意点
故人を悼む気持ちを込めて送る花輪ですが、送ることでご遺族の迷惑になってしまっては意味がありません。
花輪を送る際にご遺族に迷惑がかからないように、マナーを知っておきましょう。
ここでは、どのような点に注意すれば良いかを説明していきます。
前日までに届くようにする
花輪は葬儀会場の外に飾るものなので、前日までに送るようにしましょう。
ただ、あまりに早く送りすぎることも失礼になってしまいます。
花輪はお菓子や花束などと違い、葬儀後に持ち帰ってもらえません。
飾ることだけを目的としているので、最も送るタイミングが難しいものといえるかもしれません。
また、花輪は葬儀会場の入口に設置されるので、会場に着いたときに最初に目につきます。
当然ですが遅れて届けても意味がないので、必ず間に合うように手配しましょう。
迷惑にならないか確認する
故人を悼むために花輪を送りたいと思っても、花輪を送ること自体が迷惑になってしまうこともあります。
具体的にどのような場合、迷惑になるのでしょうか。
家族葬などの小規模で行われる葬儀の場合、葬儀会場の広さに比べてあまりに大きい花輪を送ってしまうと、迷惑になりかねません。
また、他の花輪や供花とのバランスが悪すぎると、葬儀自体の雰囲気が崩れてしまうことがあります。
どの程度のスペースがあるかや、他の花輪の大きさなどはあらかじめ確認しておかなければなりません。
宗教や宗派によっても花輪を送らないほうが良い場合があります。
例えばキリスト教の葬儀では、生花だけを使う習慣があるので、主に造花で作られている花輪を送ることはNGとされます。
また、地域によっては花輪を飾る風習がなかったり、飾る花の種類が決まっていたりすることがあります。
花輪を送ったとしても、風習にない花で作られたものだと飾れません。
地域による風習などは、ご遺族も知らずに花輪の受け取りの許可を出している場合もあります。
いずれにしても花輪を送る際には、葬儀が行われる地域や飾る条件などについてよく調べてから送るようにしましょう。
葬儀に適した花輪を選ぶ
花輪には、お祝い事用と弔事用の二種類があります。
当然ですが、お祝い事用の花輪を送るのはNGです。
弔事用の花輪を選んで送るようにしてください。
また、あまりに高価な花輪を送ると、ご遺族が気を使ってしまい精神的な負担になってしまいます。
相手との関係により送る花輪の金額は変わりますが、基本的には相場である1万~2万円のものを選ぶと間違いがありません。
芳名名札の書き方
花輪に立てる芳名名札には、送り主の名前を記入します。
団体で一つの花輪を送ることが多いので、連名や一同などと記されることが一般的です。
そのため、花輪を送った一人一人の名前を記入した送り状も添えて送ります。
企業から送る場合
企業から花輪を送る場合は、「企業名及び代表者役職・代表者の氏名」を記入します。
また勤務先の部署から送る場合は、「企業名と部署名 一同」と記入します。
部署から連名で送る場合は、「企業名と部署名、各々の名前」を記入します。
親族から送る場合
親族から送る場合は、「○○家 子一同」「○○家 孫一同」のように記入します。
友人として送る場合
友人として送る場合は、「学校名 友人一同」「サークル名 友人一同」と記入します。
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枕花の手配の仕方
花輪のほかにも、通夜や葬儀などで使われる花の中に枕花(まくらばな)というものがあります。
ここでは、枕花とはどのようなものかや、手配の方法・費用などについて説明していきます。
枕花とは
枕花とは、訃報を受け取ってからすぐに送る、通夜までに届けられる花のことです。
自宅で安置されている故人の遺体の枕元に飾られ、故人と一緒に通夜の会場まで移動します。
近年は、遺体の安置に自宅以外の場所が選ばれることも多く、その場合は安置されている場所に枕花が届けられます。
枕花のサイズは枕元における程度の小さいもので、故人への哀悼の念と、遺族へ寄り添う気持ちが込められています。
小さいサイズの花を送るという性質から、花輪などの公の場で送るものとは意味合いが少し違ってきます。
私的なお付き合いがあった方や、大げさで格式ばった弔意の示し方が苦手な方が送ることが多いようです。
枕花は通夜の前から遺体の近くに供えられ、葬儀が終わるまで遺体のそばに飾られます。
もし何かの理由で枕花が通夜までに届かず、それ以降に届いてしまったときは、枕花としてではなくご霊前やお供えの花として扱われます。
枕花の色は、葉の緑を除いて白一色で用意することが一般的です。
しかし、差し色として淡い紫や青系統の花が使われることもあり、それがマナー違反になることはありません。
また、花の色は故人の好みや地域の風習などの理由でも異なります。
必ずしも上記の色を守らなければいけない、というわけではありません。
枕花を手配するには
枕花は、花屋や葬儀社で手配できます。
どのような種類の花を選べば良いか迷った場合は、花屋や葬儀社に枕花が欲しい旨を伝えれば、適切な花を選んでもらえます。
また、インターネットで注文することも可能で、12時までならば当日に配達してくれるお店もあります。
枕花の費用
枕花の相場は5000円~2万円です。
故人との関係性や置くスペースなどで選ぶ枕花の金額は変わります。
親密だった場合は、高価な枕花を選ぶこともあります。
手配する際の注意点
訃報を知ってから通夜までの間に送る枕花ですが、あまりに早いタイミングで送ると、故人が亡くなるのを見計らっていたような印象を与えてしまいます。
枕花が早く到着しすぎないように、手配のタイミングには注意してください。
また、特定の花屋からしか受け取らない、花の種類やアレンジメントの形が決まっている、などの決まりがある葬儀社や葬儀会場も存在します。
あらかじめ葬儀社や葬儀会場に確認してから手配すると安心です。
供花の手配の仕方
花輪や枕花と同じく、通夜や葬儀で飾られる花の一種が供花です。
ここでは供花の意味や、手配するときの費用、注意点などを説明します。
供花とは
供花は、故人を弔う気持ちを形にし、冥福を祈るために飾られる花です。
通夜や葬儀で使用され、祭壇の脇や会場に飾られます。
供花の上部には名札が立てられ、誰から送られたのか一目で分かるようになっています。
飾る順番には決まりがあるので、故人との関係をしっかり提示しましょう。
供花はお別れの花とも呼ばれ、一部の種類の花は、最後のお別れのときに棺に入れられることもあります。
遠方で参列できない場合や、香典が辞退されている場合などに供花を送ることが多いようです。
一般的に花の色は白のみが使われますが、故人の好きだった花が選ばれたり、地域の風習で色の付いた花が選ばれたりすることもあります。
供花を手配するには
供花の手配には、葬儀社や花屋、インターネットで注文する方法があります。
葬儀社で注文すると、送りたい葬儀の雰囲気や規模に合ったものを選んでくれるので一番確実です。
自分が選んだ供花を送りたい場合は、花屋かインターネットから注文しましょう。
供花の費用
供花の相場は7500円~1万5000円です。
カゴやアレンジメントは安価なものが多く、スタンドは高価なものが多く見られます。
手配する際の注意点
供花は、宗教ごとに使用できる花の種類が決まっています。
供花を出したい葬儀が、どの宗教の形式に則って行われるか確認してから送るようにしましょう。
また、ご遺族の意向で供花の受け取りを辞退していたり、特定の花屋からしか供花を受け取らない葬儀社もあったりします。
供花を送る前には葬儀を執り行う葬儀社に問い合わせて、あらかじめ確認しておきましょう。
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葬儀の花輪の手配まとめ
ここまで花輪を送る目的や手配の仕方、注意点などの情報を中心にお伝えしてきました。
この記事のポイントをおさらいすると以下の通りです。
- 花輪は弔意を示すために送るもので、葬儀会場の外や入口に飾られる
- 花輪は葬儀を執り行う葬儀社に注文するのが一番確実
- 花輪を送る際には地域性や斎場の規模、宗教・宗派などの確認が必要
- 花輪以外にも、枕花や供花などの使用される場面が違う飾り花もある
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監修者
田中 大敬(たなか ひろたか)
厚生労働省認定 葬祭ディレクター技能審査制度 一級 葬祭ディレクター
経歴
業界経歴15年以上。葬儀の現場で数々のお葬式を担当し、身寄りのない方の弔いから著名人や大規模な葬儀までを経験。お葬式を終えた方々のお困りごとに数多く寄り添いサポートを行う。終活のこと全般に知見を持ち、特に士業や介護施設関係の領域に明るい。
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