お墓
菩提寺がない場合の不都合とは?ない場合の納骨や戒名のやり方を紹介
更新日:2022.11.17 公開日:2022.07.06

記事のポイントを先取り!
- 菩提寺とは先祖代々のお墓や位牌を納めている寺院のこと
- 入檀料は10万~30万円程度が相場である
- 菩提寺が遠方にある場合には別の寺院に依頼する方法がある
先祖代々お世話になっている菩提寺がある家庭は多いかと思いますが、菩提寺がないケースの不都合についてはご存知でしょうか。
さまざまな宗教のあり方があるので、菩提寺がない際の対応について知ることは大切です。
そこでこの記事では、菩提寺がない場合の対応方法について詳しく説明していきます。
この機会に菩提寺がない場合の納骨や戒名のやり方を知っておきましょう。
菩提寺を持つにはどうすれば良いのかについても触れているので、ぜひ最後までご覧ください。

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菩提寺とは
菩提寺(ぼだいじ)とは、先祖代々のお墓がある寺院のことで、別名「菩提所」とも呼ばれています。
菩提寺では故人やご先祖様の法要などの仏事を、手厚くサポートしていただけます。
その代わりに檀家には、菩提寺が運営できるように支える役割があります。
そのため、檀家と菩提寺はお互いに支え合う関係であるといえます。
菩提寺と檀那寺の違い
菩提寺と檀那寺とは、どちらも先祖代々のお墓があって法要を依頼するお寺ということもあるので、共通点が多いものです。
しかし厳密に言いますと、この2つには違いがあります。
菩提寺とは、先祖代々のお墓や位牌を納めている寺院のことで、そのご寺院の宗旨に帰依していることが前提になります。
一方で檀那寺とは、寺院の檀家となってお布施などをお渡しして経済面を支えている寺院のことです。
必ずしもお墓を必要とはしておらず、檀家として寺院を経済的にサポートすることに重きを置いています。
そのため、先祖代々のお墓があり、位牌を納めており、檀家としても日頃からお布施をお渡ししてサポートをしている場合は、菩提寺でもあり檀那寺でもあることになります。
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菩提寺がないとどうなる?

次は本題に入り、菩提寺がない場合どうなるのかについて説明していきます。
葬儀や法要などは、一般的には菩提寺に依頼して、葬儀や法要を執り行います。
しかし菩提寺がない場合は、身内が亡くなり葬儀をするときや、その後の法要を執り行うときには、その度に寺院を探す必要があります。
また菩提寺は葬儀や法要、お墓などについて細かなところまで、相談にのってくれることも多いです。
そのため身内が亡くなり悲しみに暮れたり、混乱していたりする状況では非常に心強い存在になるでしょう。
菩提寺がない場合は、そのような不安や心配を自分たちで解決していくことになります。
もちろん菩提寺がなくとも葬儀や法要を行うことは可能です。
自分で探すことが難しい場合は、葬儀社に相談し、葬儀で読経してくれる僧侶を紹介してもらえることがあります。
また有料の僧侶派遣サービスなどもありますので、そのようなサービスを利用するのもよいでしょう。
いずれにしても、菩提寺がない場合は何らかの方法で、葬儀や法要をおこなうための寺院や僧侶を探すことになります。
菩提寺がないと納骨ができない?
菩提寺がないとどこにも納骨できないのではないかと心配される方もいるかもしれませんが、そのようなことはありません。
菩提寺がない場合には、納骨の際に宗教や宗派を問わずに納骨できる霊園を選択するとよいです。
無宗教でも利用できる納骨堂や永代供養墓を利用することも1つの方法です。
これらの供養方法であれば、お墓の継承者がいない場合や家族に負担をかけたくないケースであっても心配不要になります。
最近ではお墓や立派な仏壇などは持つ必要がない手元供養の人気も上がっています。
手元供養であれば故人のことを身近に感じながら生活することができます。
大切なのは故人を想う気持ちになるので、たとえ菩提寺がなくても問題ありません。
また、故人が思い入れのある場所に散骨をする方もいます。
このように菩提寺がなくてもさまざまな形で故人を供養することができるので、自分に合ったものを見つけてみると良いでしょう。
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菩提寺がないと戒名は付けられない?

次に菩提寺がない場合に戒名はどうすれば良いのか以下で説明していきます。
戒名とは、死後に菩提寺からつけてもらう「仏教徒になった証」としての名前です。
菩提寺がない場合に戒名をつけたいときの対応や無宗教の場合の考え方について、詳しく紹介していきますので参考にしてください。
戒名授与サービスを利用すれば付けられる
菩提寺がなく寺院で戒名をいただくことが難しい場合には、戒名授与サービスを利用することをおすすめします。
戒名授与サービスであれば寺院に依頼する一般的な戒名料よりも費用を抑えることができる傾向にあります。
一般的な戒名である信士や信女であれば、2万円程度が相場になります。
理由としては、寺院で戒名を付けていただくことを依頼した場合には、戒名料は明確に決められているわけではなく、お布施として感謝の気持ちを包むことになります。
そのため、相場とされている金額を納めることが多く、高額になるケースにあります。
無宗教なら戒名は不要
無宗教であれば戒名は付けないといった選択肢があります。
戒名とはそもそも仏教において仏弟子になった証としていただく名前のことです。
そのため、仏教を信仰していないケースでは、戒名は不要であるといえます。
無宗教葬儀というものもあるので、無宗教であっても葬儀自体は問題なく執り行うことができますのでご安心ください。
別名「自由葬」とも呼ばれており、形式にとらわれず、自由なスタイルで行える葬儀になります。
菩提寺を持つにはどうすれば良い?
次に無宗教であった場合に、菩提寺を持ちたいときにはどのようにすれば良いのか紹介していきます。
特定のお寺の檀家になる
菩提寺がほしいと思ったら、特定のお寺に入檀して檀家になる必要があります。
入団の際には、寺院によって必要な手続きがさまざまになります。
書類上の手続きとして、「檀家契約書」や「墓地契約書」のような書類が必要となる寺院があります。
このような書類を交わさずに、口頭のみで檀家関係を結ぶ寺院もあり、入檀料の支払いについても請求するかしないかは寺院によって異なるようです。
入檀料は10万~30万円程度が相場となります。
この金額に墓地使用料が含まれる寺院と含まれない寺院があるので、事前に確認しておく必要があります。
檀家になるデメリット
檀家になった際のデメリットとして1番大きいものは金銭面の負担になります。
檀家になることで法要などの仏事を行っていただいたお礼としてお布施などをお渡しすることがマナーになります。
この他にも檀家になるときに入檀料が発生したり、寺院の修理や建て替えの際には、寄付を求められたりすることも多いです。
金銭面の他にも、檀家として行事の参加や準備、手伝いなどを依頼されることもあるようです。
故人の供養を手厚く行っていただけることはありがたいことですが、仏事の形式は決まっているため、自由なスタイルで葬儀や法要を行うことができないこともあります。
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菩提寺はあるけど遠方の場合は?
次に菩提寺はあるが、遠方な場合の対応について紹介していきます。
以下でいくつかの方法を紹介しますので、自分に合った対応方法を選んでみてください。
別の寺院にお願いをする
菩提寺が遠方にある場合には、近くにある同じ宗派の寺院に相談することが1つの方法になります。
しかし、他の寺院に依頼したことで菩提寺との関係性が悪化したり、トラブルにつながったりするケースもあるので、必ず事前に菩提寺に相談することをおすすめします。
菩提寺の理解が得られ、近くにある寺院を紹介していただくとスムーズになります。
菩提寺の僧侶に出張してもらう
菩提寺の僧侶に来ていただくことが可能なのであれば、現地まで出張していただくケースもあります。
ただし、出張を依頼した場合にはお車代や御膳料が必要になります。
遠方であれば、それだけ交通費も高くなるので、多めにお布施を包む形になりますので覚えておきましょう。
菩提寺を変える
菩提寺を変えることも1つの方法になります。
その際にはまず、寺院の住職に離檀の理由を伝えましょう。
お寺にはお墓を移転させる際に証明書に記載してもらう必要があるので、菩提寺の了承を得ることは必須になります。
きちんとした理由があれば寺院側も納得するはずなので、まずは相談することが必要です。
話し合いの結果、離檀することが決定したら墓じまいの業者を手配します。
その後、閉眼供養をして離檀料をお渡しし、お墓を移す流れになります。
また、お墓の移転には市区町村役場が発行する改葬許可証が必要となりますので、事前に手続きをする必要があります。
菩提寺がないまとめ

ここまで菩提寺がないケースの対応などを中心にお伝えしてきました。
この記事のポイントをおさらいすると以下の通りです。
- 檀那寺とは檀家となってお布施などをお渡しし、経済面を支えている寺院のこと
- 菩提寺がなくても葬儀や法要、納骨をおこなうことは可能
- 戒名授与サービスであれば寺院に依頼するよりも費用を抑えることができる
- 檀家になるデメリットとして1番大きいものは金銭面の負担である
これらの情報が少しでも皆さまのお役に立てば幸いです。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。

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監修者

山口 隆司(やまぐち たかし)
一般社団法人 日本石材産業協会認定 二級 お墓ディレクター
経歴
業界経歴20年以上。大手葬儀社で葬儀の現場担当者に接し、お葬式を終えた方々のお困りごとに数多く寄り添いサポートを行う。終活のこと全般に知見を持ち、位牌や仏壇をはじめ、霊園・納骨堂の提案や、お墓に納骨されるご遺族を現場でサポートするなど活躍の場が広い。
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