お墓
納骨堂を選ぶデメリットは?種類ごとの違いや選び方なども紹介
更新日:2024.01.24 公開日:2021.08.15

記事のポイントを先取り!
- 納骨堂のデメリットはお参り方法の制限や納骨スペースに限りがある
- 納骨堂のメリットは価格が安くて管理が簡単、お参りがしやすい
- 納骨堂の選び方は費用や、利用条件、納骨可能数等
お墓の継承者がいない、子供や孫に手間をかけたくないという理由で、納骨堂を選ぶ人が増えてきました。
お墓よりも価格が安く、管理しやすい納骨堂ですが、デメリットはないのでしょうか?
そこで、この記事では納骨堂にはどんなデメリットがあるのかを中心に解説していきます。
納骨堂を選択する前にデメリットも理解し、失敗しない納骨堂選びを行いましょう。
納骨堂の移転についても触れていますので、ぜひ最後までご覧ください。

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納骨堂とは

そもそも納骨堂とは、どういうものなのでしょうか。
納骨堂とは、個人、夫婦、家族などの単位で遺骨を収蔵するスペースがある建物のことを言います。
お墓の場合は室外にありますが、納骨堂はほとんどの場合室内にあり、いくつもの納骨スペースが並んでいます。
納骨堂を管理しているのは、寺院や霊園が多いですが、民間企業や自治体が運営しているものもあります。
納骨堂にはどんなデメリットがある?

納骨堂といっても、様々なタイプがありますのでメリットやデメリットも、納骨堂によって様々あります。
納骨堂を選ぶときには、デメリットについても確認することが大切です。
納骨堂にはどのようなデメリットがあるのか説明します。
お参り方法に制限がある
お墓と違って、納骨堂は室内にあり、他の方の遺骨も一部屋に沢山おさめられている場所です。
通常、お墓参りの時には、お線香、供花、お菓子などを供えてお参りします。
納骨堂の場合は、室内であるために火を使ったお線香が禁止されている場合も多いです。
また、お供え物が腐ってしまったり、お花が枯れてしまう場合もあります。
自分たちだけのスペースではないですので、他の人の迷惑になる物は禁止されています。
お参りというと、故人が好きだった食べ物や花をお供えしたい、お線香の香りをさせたいと思うものですよね。
納骨堂によっては参拝ができないこともあります。
納骨堂の場合は、いつも通りのお参りができないので、物足りなさを感じる可能性があります。
納骨堂の老朽化による不安
納骨堂の建物が古くなった場合に遺骨はどうなるのかという不安があります。
また、老朽化以外にも建て替え、修繕時にその費用を求められる場合があります。
地震などの災害にあった時に、納骨堂が使用できなくなる可能性もあります。
このようなときに費用は負担するのか、遺骨はどうなるのかなど契約の時に確認しておく必要があります。
預けるスペースに限界がある
納骨堂は種類によってスペースの広さが変わりますが、スペースに限界があります。
特に骨壺のまま遺骨をおさめると、おさめられる遺骨の数に制限があります。
個人、夫婦、家族の単位で預ける場合は、問題がありませんが先祖代々のお骨を預けることは難しいです。
最終的には、合祀される
納骨堂はお墓と違って、ずっと遺骨を預かってくれるわけではありません。
一定期間の期限が過ぎると、合祀(ごうし)されるのがほとんどです。
合祀とは、骨壺から遺骨を出し、他の人と一緒に埋葬されることをいいます。
合祀された場合、そのあとに骨を取り出したいと希望しても取り出せません。
合祀を希望しない人は、契約期間を延長できるのかを確認をしておきましょう。
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納骨堂のメリット

納骨堂のデメリットを紹介してきましたが、もちろんお墓にはないメリットもあります。
最近、納骨堂を選ぶ人が多くなったのは、今の社会にあったメリットも多いからです。
ここでは納骨堂のメリットについて説明します。
価格が安い
納骨堂のメリットのひとつが、墓石を建てるよりも価格が安い点です。
墓石を一基建てるためには、墓地費用と墓石費用をあわせた約200万~300万円がかかります。
納骨堂は、種類によって価格が違いますが、平均的な相場は50万~100万円程度です。
お墓を建てるよりも安く遺骨を納めることができます。
利便性が良い
高齢になると、お墓が遠くてなかなか行けないといった悩みが出てきます。
納骨堂は都心部に多く、駅から近い、公共交通機関のアクセスが良いなど、利便性が高い点がメリットです。
管理が簡単
お墓の場合は、草刈りや墓石の掃除など、ある程度の管理が必要です。
しかし、納骨堂では管理費がかからないところも多いため、コストを抑えることができます。
宗教を気にしなくて良い
納骨堂は、宗派や宗教に関係なく納骨ができるところがほとんどです。
特に寺院墓地では、特定の宗派でないと建てることができない場合が多いです。
しかし納骨堂は宗教を気にしなくても利用できます。
納骨堂の種類

納骨堂には様々な種類がありますので、気に入った納骨堂の種類を選べます。
各種類によってデザインも違いますし、メリット・デメリットもありますので確認しておきましょう。
納骨堂の種類と、タイプごとのメリット・デメリットについて説明します。
ロッカー式
ロッカー式は、個別のロッカーに骨壺を納め、鍵をかけて管理することができます。
ロッカー式のメリットは、納骨堂の中では比較的安い金額で利用できることです。
また、個別で安置するので、お参りの時に故人を身近に思うことができます。
ロッカーの中に故人のお気に入りのものやブリザードフラワーを入れることも可能です。
デメリットは、やはりコインロッカーをイメージしてしまうことです。
最近はデザインが多彩になってきたといっても、やはり寂しい印象を感じる方もいらっしゃいます。
仏壇式
仏壇式の納骨堂は、上下段に分かれ、上段に仏壇、下段は納骨スペースとして使われます。
家に仏壇を置けない方や、位牌堂もお願いしようと思っている方に最適です。
仏壇式のメリットは、広いスペースです。
納骨堂の中で最もスペースがありますので、先祖代々のお骨をおさめることができます。
また、仏壇を前に手を合わすことができ、落ち着いた気持ちで弔えます。
デメリットは、他の納骨堂のタイプに比べると価格が高く設定されています。
また、上段に仏様がいることで、どうしても仏教的な弔い方になり無宗教でお参りしたい方には向いていない可能性もあります。
自動搬送式(機械式)
自動搬送式の納骨堂は、最新の納骨堂といえるでしょう。
専用のカードをタッチして操作すると、裏に収められている骨壺が自動で搬送されます。
メリットは、広い参拝スペースがあり、家族全員でゆったりとお参りができます。
デメリットは、機械が故障したときや建物の修理中はお参りができない点です。
また、個人スペースが無いため、私物を置くことができないというデメリットもあります。
季節によっては混み合いますので、順番が回ってくるまで待ち時間があります。
最新の機械式なので、年間の管理費も高めの設定です。
位牌式
位牌をシンボルとしておき、お参りを行うタイプで遺骨は別においている場合が多いです。
位牌は小さいので、ロッカー式よりも価格が安く設定されている場合が多いです。
デメリットは、個別にお参りができない点です。
また、骨壺は一緒に置かれていないため、お参りの時に見ることができない場合があり、寂しく感じます。
合葬式
永代供養墓のなかに骨壷または粉砕した遺骨を他者の遺骨とともにおさめます。
個人のスペースが無いため、一つのシンボルを共有してお参りします。
メリットは、いままで紹介してきた種類の中で最も安価であることです。
デメリットとしては、遺骨を実際に見ることはできません。
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失敗しないための納骨堂の選び方

納骨堂にはいくつかの種類があって、メリット・デメリットがあることがわかりました。
どんな点に注意して納骨堂を選ぶのがいいのか、失敗しない納骨堂の選び方を紹介します。
納骨堂の利用条件
納骨堂の利用条件が自分たちの希望にあっているのか確認します。
お線香やろうそくなどの火が使えるのか、宗派が違っても利用できるのかなどの条件です。
納骨可能数
納骨堂はタイプによって納骨スペースが限られていますので、納骨可能数も決められています。
どれくらいの納骨が可能なのか、事前に確認しておきます。
特に最初に納骨する数だけではなく、今後も納骨する予定がある方は注意が必要です。
契約期間
納骨堂はほとんどの場合、契約期間があり永遠に管理してくれるわけではありません。
契約期間を過ぎると、合祀されて故人の骨を取り出すことは不可能となります。
契約期間はいつまでか、延長ができるのかを事前に確認してください。
アクセスのしやすさ
納骨堂をどこにするか選ぶときは、自宅からの距離、通いやすさも大切です。
高齢になった時でも通えるように、公共交通機関のアクセスの良さも確認しておきます。
駅から近い、バス停から近いなどアクセスしやすさで選びましょう。
費用
納骨堂の種類によっても費用が違うため、事前に相場を調べて高すぎない所を選びます。
安すぎる場合も注意が必要で、契約内容をよく確認して後から請求されることがないかをチェックしてください。
無理せず、予算内で契約できる納骨堂を選びましょう。
納骨堂の種類
納骨堂の種類は、前の項目で紹介しましたが色々なタイプの納骨堂があります。
どれを選んだとしても、それぞれメリット・デメリットがあります
参拝の形、スペースなど用途を確認したうえで自分たちにあった納骨堂を選びます。
納骨堂の移転はいつでもできるの?

納骨堂の移転は基本的にいつでも可能です。
現在使用している納骨堂から他の納骨堂やお墓に移転することも可能です。
ただ思っているよりも手間がかかるので、手続きについて説明します。
納骨堂から別の納骨堂へ移転するときは、まず移転先を決めることから始めます。
移転先の納骨堂またはお墓が決まったら受け入れ証明書をもらいます。
利用していた納骨堂より納骨証明書をもらい、受け入れ証明書とともに役所に提出します。
役所では、改葬許可申請を発行してもらい、移転ができるようになります。
遺骨を移動するときは開眼供養を行い、遺骨から魂を抜きます。
移転する納骨堂またはお墓に遺骨を預けて、移転が完了します。
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納骨堂のデメリットまとめ

ここまで納骨堂の情報や、納骨堂のデメリットについてなどを中心に書いてきました。
この記事のポイントをおさらいすると以下の通りです。
- 納骨堂のデメリットは、お参り方法の制限や最終的には合祀されること、納骨スペースに限りがある、建物の老朽化
- 納骨堂のメリットは、価格が安くて管理が簡単、お参りがしやすい、宗教不問であること
- 納骨堂の種類は大きく分けてロッカー式、仏壇式、自動搬送式、位牌式、合葬式の5種類あり、メリット・デメリットがある
- 納骨堂の選び方は費用や、利用条件、納骨可能数、契約期間、アクセスの良さ、種類などを見て選ぶ
これらの情報が少しでも皆様のお役に立てば幸いです。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。

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監修者

山口 隆司(やまぐち たかし)
一般社団法人 日本石材産業協会認定 二級 お墓ディレクター
経歴
業界経歴20年以上。大手葬儀社で葬儀の現場担当者に接し、お葬式を終えた方々のお困りごとに数多く寄り添いサポートを行う。終活のこと全般に知見を持ち、位牌や仏壇をはじめ、霊園・納骨堂の提案や、お墓に納骨されるご遺族を現場でサポートするなど活躍の場が広い。
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