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墓石は産業廃棄物として処分される?不要になった墓石のその後を解説
更新日:2021.09.20 公開日:2021.09.20

近年では墓じまいをする人が急増しています。
墓じまいをした後、墓石はどのように処分されるのでしょうか。
また、不要になった墓石はその後どうなるのでしょうか。
そこで、この記事では
- 不要になった墓石はどうするのか
- 不要になった墓石のその後
- 墓石の買取制度は存在するのか
以上の内容で解説していきます。
この記事を通して、墓石の処分方法についてしっかりと学び、墓石を正しい形で処分できるようにしましょう。
後半では、墓じまいの流れや費用について解説しています。
ぜひ最後までご覧ください。

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墓石は産業廃棄物?

墓じまいをした後は墓石をどう処分するのかが問題となってきます。
ここでは墓石の処分の仕方について大まかに解説していきます。
不要になった墓石はどうする?
墓じまいをして不要になってしまった墓石は地中に埋まっている墓石も含めてしっかり掘り起こして粉砕し、処分します。
また、このような作業を個人で行うことは難しいため、産業物処理業者などの専門の業者に依頼をすることになります。
墓石は産業廃棄物
墓じまいで魂抜きをした墓石は産業廃棄物という扱いになります。
今までは故人のために建てられていた「墓石」も墓じまいを行うと「産業廃棄物」になるため、墓石を取り壊す業者が墓石を適切に処分する必要が出てきます。
また、処分が一通り終わると、廃棄物管理票(=マニフェスト)というものが発行されます。
これは、墓石を処分したという証明になるので、必ず大切に持っておくようにしましょう。
不要になった墓石のその後
先ほども説明した通り、不要になった墓石は粉砕して処分します。
その後、粉砕された墓石は道路工事などの材料として使用されることが多いです。
また、リサイクルして再利用する場合もあり、墓石を少しだけ再加工することで灯篭などに再利用されています。
墓石の買取制度はある?
結論から言いますと、墓石の買取制度というのは存在しません。
墓石は意外と繊細なものであるため、一度使用すると掘り起こした際に劣化などが原因で簡単にひびが入ってしまったり、割れてしまったりすることがあるからです。
よって、一度使用した墓石は売り物にできないことを理解しておきましょう。
急増する墓石の不法投棄問題

近年では回収した墓石を不法投棄する問題が急増し、それが社会問題になりつつあります。
原因として墓石の処分費用が高額であることが挙げられます。
故人や親戚のためにも悪質な業者に騙されないようにしましょう。
墓じまいの増加が原因
墓石の不法投棄が急増した理由としては「墓じまいをする人の増加」が原因の1つとして挙げられます。
子供や孫に迷惑をかけたくない、お墓参りが大変などといった理由から墓じまいをする人がかなり増加しています。
不正をしない業者を選ぶためには?
悪質な業者を見分けるための以下の2つの点をそれぞれ解説してください
悪質な業者に依頼してトラブルを起こさないようにするためにも、業者選びはとても大切になってきます。
ここでは、悪質な業者を見分けるためのポイントを2点ほど解説します。
産業廃棄物の収集運搬業の許可をもらっているかどうか
産業廃棄物の収集運搬業の許可は都道府県や廃棄物の種類ごとにそれぞれ取得する必要があります。
例えば、東京で活動することが許された許可証を持っていても神奈川県などで活動することはできません。
また、廃棄物の種類においても同様で、許可がおりていない種類の廃棄物を収集することは無許可で収集していることに値します。
ですので、業者に相談する段階でこの土地で墓石を収集することのできる許可証を持っているのかを確認してみましょう。
もし、許可証を持っていない状態で活動をしていた場合、悪質な業者である可能性が高くなってきます。
廃棄物管理票を発行してくれるかどうか
廃棄物管理票(=マニフェスト)を発行してくれるかどうかも見分けるポイントの1つです。
廃棄物管理票は墓石を正しく処分したという証明書になるため、これが発行されないと悪質な業者である可能性が極めて高くなります。
ちなみに、「廃棄物管理票を発行してくれるか」ということを発行する直前で確認しても手遅れになるケースが多いため、相談や見積もりの段階で確認しておきましょう。
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墓じまいにかかる費用はどのくらい?

墓石の処分をする前に、お墓から魂抜きをするため墓じまいを行いますが、墓じまいにかかる費用や相場はどのくらいなのでしょうか。
ここでは墓じまいの流れを解説するとともに、墓じまいにかかる費用の相場をご紹介します。
墓じまいにかかる費用
墓じまいにかかる費用の相場は約50万~100万円が一般的です。
墓じまいは魂抜きや墓石の撤去作業だけをしてもらうわけではなく、お骨の管理や行政的な手続きなど、墓じまい全体を通してやらなければならないことが多いです。
また、費用の中にはお寺にお世話になったお礼としての離檀料やお布施の費用も含まれてきます。
墓じまいの流れ
ここでは墓じまいの大まかな流れについて解説していきます。
墓じまいを行う前に流れを確認し、スムーズに墓じまいができるようにしておきましょう。
1.相談する
まず、墓じまいに取り掛かる前に必ずお墓の管理者や僧侶に墓じまいの相談をするようにしましょう。
相談なしに墓じまいをしてしまうとトラブルの原因となり、最悪訴えられてしまう場合もあります。
2.遺骨の移動先を決める
相談が終われば、次は遺骨の移動先を決めていきます。
遺骨の移動先が早い段階で決まっていると、行政の手続きなどもスムーズに行うことができます。
3.書類の手続き
墓じまいをする際は法的な書類の手続きが必要になります。
市役所で手続きを行い、改葬許可証を遺骨移動先の管理者に提出しましょう。
4.閉眼供養
お墓の魂を抜いていただくため、住職などに閉眼供養をしてもらいましょう。
閉眼供養をしたうえで、お墓の撤去作業に取り掛かっていきます。
5.撤去作業
お墓の撤去作業を行い、お墓があった敷地を更地にしていきます。
その後、お墓があった敷地を管理者へ返還します。
墓石と産業廃棄物のまとめ

ここまで「墓じまいをした後の墓石の処分方法」や「悪質な業者を見分けるポイント」を中心に書いてきました。
この記事のポイントをおさらいすると以下の通りです。
- 墓石を自分で処分をすることは難しいため、専門業者に依頼して処分してもらう
- 不要になった墓石はアスファルトの原料になったり、再加工して別のものに生まれ変わる
- 墓石の買取制度は存在しない
これらの情報が少しでも皆様のお役に立てれば幸いです。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。

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監修者

山口 隆司(やまぐち たかし)
一般社団法人 日本石材産業協会認定 二級 お墓ディレクター
経歴
業界経歴20年以上。大手葬儀社で葬儀の現場担当者に接し、お葬式を終えた方々のお困りごとに数多く寄り添いサポートを行う。終活のこと全般に知見を持ち、位牌や仏壇をはじめ、霊園・納骨堂の提案や、お墓に納骨されるご遺族を現場でサポートするなど活躍の場が広い。
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