お墓
墓石に刻む故人の年齢は享年?行年?数え年と満年齢の違いなども解説
更新日:2021.09.20
墓石に刻む故人の年齢には享年や行年などいくつかの表記方法があります。
墓石にはどの表記方法が1番正しいのでしょうか。
そこで、この記事では
- 享年・行年の違い
- 数え年・満年齢の違い
- どの表記方法が正しいのか
以上の内容で解説していきます。
この記事で正しい表記方法を理解し、今後墓石を建てるときに困らないようにしましょう。
後半では「墓石には年齢以外に何を刻むのか」についても解説しているので、ぜひ最後までご覧ください。
4つの質問で見つかる!
ぴったりお墓診断
Q.お墓は代々ついで行きたいですか?
都道府県一覧からお墓を探す
こちらでご希望のエリアからお墓を検索できます。
こちらでご希望のエリアからお墓を検索できます。
年に関する似た言葉
年に関する言葉で「聞いたことはあるが詳しい意味は知らない」という方もいるかと思います。
ここでは、意味が似ていて混同してしまう言葉の違いについて説明します。
行年・享年の違い
行年と享年という単語自体も類義語として扱われるようになってきており、大きく見ると明確な違いはありません。
また、どちらで彫るべきであるといった決まりもありません。
行年は「この世で生まれて行を積んだ年数」を指し、享年は「天から享けた年数」を指します。
1つ違う点として享年は「享年100」と表すのに対して、行年は「行年100歳」と歳をつけて表します。
数え年と満年齢の違い
数え年は生まれた段階で1歳とし、正月が来るたびに歳が増えていきます。
一方で、満年齢は生まれた段階では0歳とし、誕生日が来るたびに歳が増えていきます。
現在では、年齢を表すのに満年齢を使用するのが一般的であり、多くの人が家族や友人の歳の蓄積を誕生日でお祝いしています。
お墓にどちらを刻むべきかに関して、昔から数え年が仏式では一般的でしたが、最近では満年齢も浸透してきているため、どちらでも問題はありません。
享年=数え年、行年=満年齢という考え方が絶対ではないということも押さえておきましょう。
墓石に刻む故人の年齢の表記方法は?
年齢の表記方法にどちらが正しいのかという明確な基準やルールはありません。
ひと昔前までは享年は寺院で用いられることが多い表記であり、行年は寺院以外のその他で用いられることが多い表記でした。
しかし、近年ではその基準が薄れてきており、先祖代々の墓石や親戚の墓石を参考に決める人が多くなってきています。
どちらか迷ったときは自宅の位牌を確認
過去帳やお位牌を参考にして作るのが一般的です。
また、地域やお寺によって書き方や表記に違いがあるため、お寺に沿って作る人も多くいます。
自宅に何もなく、どちらの表記でも大丈夫な場合はお寺にお任せするのがおすすめです。
「享年」や「行年」を入れず年齢のみ彫ることも多い
冒頭でも説明した通り、表記方法に関しての明確な基準やルールは存在しません。
ですので、故人の名前を初めて刻む場合には「享年」や「行年」の表記を入れず年齢のみを彫るケースも多いです。
みんなが選んだお墓の電話相談
みんなが選んだお墓ではお墓選びのご相談に対応しております。 お客様のご希望予算と地域に応じた霊園をご提示することも可能ですので遠慮なくお申し付け下さい。24時間365日無料相談
電話をかける
後悔しないお墓選びのためにプロのお墓ディレクター
を無料でご紹介いたします。
没年とは?
没年には「亡くなったときの年齢」と「亡くなった年月日」の2つの意味があります。
前者では「没年○○才」のように年齢を表し、後者では故人が亡くなった日=「命日」として用いられます。
「歳」と「才」の違い
「歳」は年月や季節を表すのに対して、「才」は生まれ持っての能力や技術を表します。
もともと「才」という漢字に年の意味はないですが、年齢を表すときに「歳」の代用漢字として使用されています。
墓石には彫りやすく欠けにくいという理由から「才」が使用されることが多いです。
みんなが選んだお墓の電話相談
みんなが選んだお墓ではお墓選びのご相談に対応しております。 お客様のご希望予算と地域に応じた霊園をご提示することも可能ですので遠慮なくお申し付け下さい。24時間365日無料相談
電話をかける
後悔しないお墓選びのためにプロのお墓ディレクター
を無料でご紹介いたします。
墓石には年齢以外に何を刻む?
ここまでは墓石に刻む年齢の表記方法について解説してきました。
以下では「年齢以外にどのような文字を刻むのか」について解説していきます。
何をどこに刻む?
墓石に刻むべき文字として絶対に刻まなければいけないものはありません。
しかし、文字によって墓石のどこに刻むのかという違いはあるため確認する必要があります。
また文字には宗派によって違いや決まりがあるため、刻む前はお寺の住職と相談して決めましょう。
墓石の正面
墓石の正面には家名やお題目を刻むのが一般的です。
家名は「〇〇家之墓」「〇〇家」などで表記し、お題目は「南無阿弥陀仏」「南無妙法蓮華経」などで表記します。
また、洋型墓石では故人が好んでいた名言や詩などを刻む人が多くいます。
墓石の側面
右側面には戒名や命日、行年など故人に関しての情報を表記します。
左側面には墓石の建立者、建立日など墓石に関しての情報を表記するのが一般的となっています。
お墓の敷地に余裕がある場合は、故人に関しての情報を墓誌に刻みます。
墓石の定番の文字
具体的にどのような文字を入るのかということに関してですが、墓石の種類が和型か洋型かで違いがあります。
和型の場合
和型墓石の家名は「〇〇家之墓」として刻むことが多く、宗派など関係なく広く使用されています。
しかし、「南無阿弥陀仏」などのお題目に関しては宗派などによって違いや決まりがあります。
具体的な例としては以下の通りです。
- 浄土真宗
「南無阿弥陀佛」「倶会一処」 - 天台宗・浄土宗
「南無阿弥陀佛」 - 真言宗
「南無大師遍照金剛」
他にもさまざまな宗派によってお題目に違いがあるため、お題目を刻む際にはお寺と相談してから刻むようにしましょう。
洋型の場合
先ほども説明した通り、洋型には故人が好きだった名言や詩などを刻むことが多いです。
故人のシンボルマークとして1文字を刻んだり、より意味を込めた言葉にするため2文字以上刻む場合などがあります。
1文字の場合には「和」「心」などの漢字を刻むことが多く、2文字以上であると、「一期一会」などの熟語を刻むことが多いです。
墓石に刻む故人の年齢のまとめ
ここまでは墓石に刻む年齢の表記方法やそれぞれの違いについての情報を中心に書いてきました。
この記事のポイントをおさらいすると以下の通りです
- 享年は「天から享けた年数」を指し、行年は「この世で生まれて行を積んだ年数」を指す
- 数え年と満年齢は生まれた段階の年と増えるタイミングが違う
- 表記方法に明確な基準やルールはない
これらの情報が少しでも皆様のお役に立てれば幸いです。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。
4つの質問で見つかる!
ぴったりお墓診断
Q.お墓は代々ついで行きたいですか?
都道府県一覧からお墓を探す
こちらでご希望のエリアからお墓を検索できます。
こちらでご希望のエリアからお墓を検索できます。
監修者
山口 隆司(やまぐち たかし)
一般社団法人 日本石材産業協会認定 二級 お墓ディレクター
経歴
業界経歴20年以上。大手葬儀社で葬儀の現場担当者に接し、お葬式を終えた方々のお困りごとに数多く寄り添いサポートを行う。終活のこと全般に知見を持ち、位牌や仏壇をはじめ、霊園・納骨堂の提案や、お墓に納骨されるご遺族を現場でサポートするなど活躍の場が広い。
お墓の関連記事
お墓
更新日:2022.12.13
墓石の文字は何がいい?文字の書体・文字を彫刻する場所も解説
お墓
更新日:2023.11.21
塔婆は毎年立てなければいけない?立てるタイミングと立て方を紹介
お墓
更新日:2022.05.17
墓石の裏には誰の名前を彫る?お墓の名前入れについて徹底解説
お墓
更新日:2022.11.18
【お墓の建立祝いについて】お祝いの手順・金額相場・マナーを紹介
お墓
更新日:2022.11.20
お墓に使う「しきび」とは?「さかき」との違い、用途を解説!
お墓
更新日:2024.02.03
お墓に戒名や名前は彫らないといけないの?戒名を彫る費用や時期は?