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仏壇にはどんな木材を使う?人気の木材の特徴を説明
更新日:2022.01.26 公開日:2021.12.22

記事のポイントを先取り!
- 銘木とは、材質と観賞価値が優れている木材
- 国産の銘木は寿命が長く、海外産の銘木は見た目が好まれるものが多い
- 使用する木材やデザインを検討することで、価格を抑えることができる
仏壇には、伝統的な唐木仏壇や金仏壇、最近ではモダン仏壇など様々な種類があります。
どれも魅力があり選ぶのが難しいですよね。
どのような木材を使った仏壇が良いのでしょうか?
そこでこの記事では、仏壇に使われている木材について詳しく説明していきます。
木材次第で、高級感ある見た目になったり、長持ちしたり、価格を抑えることができたりと、多種多様な仏壇を作り出すことができます。
木材それぞれの特徴もご紹介していきますので、ぜひ最後までご覧ください。
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仏壇の主な木材
木の種類は様々で、選ばれた木の中の一部を木材として切り出します。
唐木仏壇は黒檀や紫檀などの「唐木」が使用されていますが、高価なため、見える部分だけに使用し、内部は違う木材を使うことがほとんどです。
金仏壇は表面に漆が塗られ、金箔や蒔絵などが彩られるため、表からは材質が分かりません。
主に欅や檜(ヒノキ)、杉などの日本の銘木が使われます。
モダン仏壇は洋風な仏壇で、デザインに合わせて木材を選びます。
ウォールナットやタモ、ホワイトオークなど、高級家具に使われることが多く、リビングや木の家に調和しやすい木材です。
仏壇に人気の銘木
銘木とは、材質や観賞価値に優れている木材として認められたものを呼びます。
銘木はそれぞれが異なる色合いや木目、香りなどの特有の趣を持ちます。
材質も様々で、耐圧性、耐水性、鞭性、硬さなど、材木によって特徴が異なります。
唐木
主に東南アジア産の広葉樹です。
日本には唐から入ってきたことから唐木と呼ばれています。
代表的な唐木仏壇は、黒檀や紫檀などを活かした仏壇となっています。
黒檀
「木のダイヤモンド」とも呼ばれ、仏壇の材料として最高級の木材です。
光沢感があり、黒~赤褐色の木肌が木目を美しく表現しています。
とても硬く耐久性に優れ、乾燥性も良く、湿度や虫に侵されにくいのが特徴です。
黒檀の中でも最高級の「本黒檀」というものも存在します。
インドやインドネシア、スリランカなどの南アジアが原産地です。
紫檀(したん)
黒檀と同等クラスで最高級品といわれています。
高級家具用として人気の木材で、赤褐色~ダークブラウンの木肌が作る木目は高級感を漂わせます。
こちらも耐久性に優れ、腐食しにくいのが特徴です。
紫檀の中でも最高級の「本紫檀」というものも存在します。
ミャンマー、カンボジア、ラオス、タイ、ベトナムなどの東南アジアが原産地です。
鉄刀木(たがやさん)
茶色、赤褐色、ダークブラウンが表現する斑模様の入った木目が特徴的です。
硬くて重い木材で、床や柱、高級家具などにも使われています。
タイ、インド、ミャンマー、インドネシアなどの東南アジアが原産地です。
海外産の銘木は他にも
海外産の銘木は、家具に多く使われています。
そのため洋室やリビングなどに合うモダン仏壇の木材としても選ばれています。
ウォールナット
正式には「ブラックウォールナット」といいます。
茶色から黒に近いダークブラウンの木肌に木目がある、世界三大銘木の一つです。
高級感と重厚感があり、適度に油分を含んでいるため経年変化も楽しめます。
北米が主な原産地です。
チーク
世界三大銘木の一つです。
硬く耐久性があり、緻密で虫にも強いのが特徴です。
適度に樹液を含んでいるため、ダークブラウンから金褐色へと経年変化を楽しめます。
また、樹液が油分として働くことで耐水効果もあります。
インドネシア、タイ、ミャンマーなどの東南アジアが原産地です。
メープル
日本では「カエデ」と総称されています。
優しい色合いで、木目も波状で穏やかなため、シンプルで清潔感のある印象を与えます。
耐久性、鞭性があり曲がりに強いのも特徴で、家具や楽器、装飾品にも使われます。
日本や中国などの東アジア産のイタヤカエデと、北米産のハードメープルが代表的です。
シャム柿
正式には「ゼリコテ」か「ジリコテ」と呼びます。
色合いは茶褐色~黒褐色で、木目は交差していてハッキリしており、重厚感があります。
メキシコ、グアテマラなどの中南米が原産地です。
クルミ
色合いは灰色~褐色で、木目は穏やかで、柔らかく温かみを感じます。
緻密で硬く、加工性と繁栄性にも優れているため、生活の様々なところで使われてきました。
原産地はヨーロッパ南西部から日本や中国など東部アジアです。
日本の銘木
日本の銘木は耐久性に優れ、数百年を経て今も健在している歴史的建造物は、国産の木材が多く使われています。
日本の銘木は入手できる量が限られており、貴重な木材ばかりです。
欅(けやき)
日本の高級木材の代表格です。
色合いは木によって様々で、赤、橙色、黄色、さらには白っぽい木材があります。
また、様々な木目を持つため、木材次第で製品の仕上がりが変わります。
経年変化を楽しむことができ、色合いの変化や木目がハッキリとしたものになります。
旧江戸城の田安門には欅が使われており、1636年に建てられてから今もその姿を残しています。
檜(ひのき)
日本の針葉樹の中で材質が最も優れているとされ、「木の王様」と呼ばれています。
色合いは淡紅色~淡黄白色と優しい色合いを持ちます。
耐久性、耐水性が高く、丈夫な材質です。
日本最古の木造建築である法隆寺にも使われ、約1300年間、変わらぬ姿を残しています。
長期的に頑強さを保つため、建造物解体時に一部を再利用することもあるほどです。
また、檜特有の香りを放つ成分を持ち、リラックス効果があります。
桑(くわ)
心材は黄褐色、辺材は黄白色と色合いがハッキリと分かれています。
伊豆七島の御蔵島、三宅島の桑は最高級の木材とされています。
耐久性が高く曲げにも強いため、仏壇や家具だけでなく食器、木魚などにも使用されています。
杉
色合いは淡紅色~赤褐色で、木目は真っ直ぐでハッキリしています。
日本の銘木の中でも入手しやすい木で、リーズナブルでコストパフォーマンスに優れる点も特徴です。
軽くて柔らかいため加工がしやすく、家具にも使われています。
経年変化を楽しむことができる木材で、木目が濃くなり重厚感が出てきます。
また、檜ほどではありませんが杉も香りを放ち、リラックス効果があります。
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仏壇の芯材として人気の木材
朴、ジョンコン、セピターなどの他、天然合板やMDFなどの人工的な木材が使われています。
人工的な木材は比較的安価ですが、水や衝撃に弱く、耐久性が低いというデメリットもあります。
天然合板とは木材を薄く削ったものを接着剤で奇数枚貼り合わせた合板です。
檜や欅などの様々な木材を組み合わせることで、加工しやすく、割れや反りに強くなります。
見た目に深みはありませんが、比較的安価なため、多くの仏壇に使われています。
MDFとは木を繊維状に細かくしたものを、熱圧で成型加工したものです。
繊維状の木が均一に混ざり合っており、反りに強く加工しやすい特徴があります。
木目が無いため、表面には木目模様をプリントした塩ビシートを貼り付けることもあります。
仏壇の価格を抑える方法
仏壇の価格は「どの材料をどれくらい使用したか」「完成するまでにどれだけの技術・手間を要したか」で変わってきます。
これらに着目して、ここでは価格を抑えるポイントを紹介します。
外国産の木材を買う
国産の木材より、外国産の木材の方が比較的安価に手に入ります。
なぜなら、国産の木材となる原木は日本の森林に少なく、外国産と比べて貴重なためです。
日本国内で消費される木材の7割以上は外国産です。
外国産は大きな木材が多いため、商品を製造する際に加工しやすいのも特徴です。
流通量も多いため、サイズや形のバリエーションが豊富で安価です。
比較的安価な木材を選ぶ
銘木は高級感と寿命の長さを兼ね備えています。
しかし、価格を抑えるのであれば、銘木以外の木材が使用された仏壇を選ぶことも有効です。
また、国産の木材の中でも杉はコストパフォーマンスが高い木材の1つです。
どのような木材を使うかで、コストを抑えることができるでしょう。
総無垢の仏壇は避ける
無垢材はその木が持つ材質や色合い、艶、香りがそのまま出てくることが魅力です。
しかし、唐木などの銘木は高価で、かつ無垢材を加工するには高度な技術が必要となり、さらに費用がかかってしまいます。
できるだけ無垢材の割合を減らし、仏壇の芯材となる部分にMDFなどの人工的な木材を使用することで、価格を抑えることができます。
外部に無垢材を貼り合わせることで、見た目には総無垢の仏壇と変わりがないように見えます。
ただし、人工的な木材は無垢材と比べて耐久性が下がりますので注意しましょう。
シンプルなデザインを選ぶ
金箔や蒔絵など、装飾が華やかなデザインは技術や時間を要するため高額になります。
仏具も多くなればなるほど高くなります。
また、曲線の多いデザインは、加工が必要なため価格が高くなります。
一方、直線的なデザインは、チープな印象を与えることもあるため注意しましょう。
予算を抑えたいならできるだけシンプルなデザインにすることも1つの手です。
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仏壇の木材まとめ

ここまで仏壇に使われている木材を中心に、仏壇の選び方についてもお伝えしてきました。
この記事のポイントをおさらいすると以下の通りです。
- 銘木とは、材質と観賞価値が優れている木材
- 国産の銘木は寿命が長く、海外産の銘木は見た目が好まれるものが多い
- 使用する木材やデザインを検討することで、価格を抑えることができる
これらの情報が少しでも皆さまのお役に立てれば幸いです。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。
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監修者

唐沢 淳(からさわ じゅん)
経歴
業界経歴10年以上。大手プロバイダーで終活事業に携わる。葬儀の現場でお葬式を担当し、身寄りのない方の弔いから大人数の葬儀までを経験。お葬式を終えた方々のお困りごとにも数多く寄り添いサポートを行う。終活のこと全般に知見を持ち、ユーザー目線でのサービス構築を目指す。
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