法事法要
お彼岸ののし袋の書き方は?お金の相場はどのくらい?
更新日:2022.05.17 公開日:2022.01.23

記事のポイントを先取り!
- お彼岸は3月と9月に7日間ずつ行われる
- ・お参りの表書きは「御仏前」「御布施」「御花料」
- お寺への謝礼は「御布施」「御車代」
お彼岸に先祖の供養を行うことは、日本では昔からの風習の一つとして根付いています。
その際、お供えとして現金を持参することがありますが、どのように包めば良いか分からないもいるでしょう。
そこで、この記事ではお彼岸ののし袋について詳しく説明していきます。
この機会に、お彼岸ののし袋の書き方や金額の相場などを知っておきましょう。
お彼岸におすすめのお供え物についても紹介しているので、ぜひ最後までご覧ください。
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- お彼岸とは
- お彼岸の期間
- お彼岸にはなにをするの?
- お彼岸ののし袋(不祝儀袋)
- お彼岸ののし袋(不祝儀袋)の表書き
- お彼岸に包む金額の相場
- のし袋(不祝儀袋)のお金の入れ方
- お彼岸に渡すおすすめのお供え物
- お彼岸のお供えに向かないお供え物
- お彼岸ののし袋についてのまとめ
お彼岸とは
まずは、お彼岸の言葉の意味や由来についてご紹介します。
お彼岸について深く理解すれば、実際に先祖の供養に参加するときにも役立つことでしょう。
お彼岸の意味
お彼岸は、年に2回行われる仏教行事で、春分の日と秋分の日を中日として7日間ずつ行われます。
この行事は先祖の供養を行うと同時に、「六波羅蜜」という仏教の教えを実践する期間だとされます。
お彼岸がこの時期に行われるのは、昼と夜の長さがほぼ同じになるからです。
昼夜の長さが同じになるというのは、中国では万物のバランスが取れている状態だとされていました。
そのため、日本でもこの時期には供養やお墓参りなどを行う風習が根付いていったのです。
また、お彼岸の時期は太陽が西に真っ直ぐ沈むため、遥か西にある極楽浄土へ通じやすいとされています。
こうしたことが関係して、お彼岸は先祖への供養を行い、自分たちも仏教の教えを実践する時期となっていきました。
お彼岸の由来
お彼岸という言葉の由来は、「波羅蜜多」だとされています。
波羅蜜多とは、悟りの境地に到達するため行う修行のことを指す言葉です。
波羅蜜多は一般に「六波羅蜜」と呼ばれます。
「六波羅蜜多」は、六種類の修行を行って徳を積むことで、悟りへ辿り着けるとされる教えのことです。
仏教では私たちが生きているこの世界を「此岸(しがん)」と呼び、欲や煩悩にまみれた世界だとされています。
そして、仏が住む世界のことをこれと対比して「彼岸(ひがん)」と呼びます。
また、彼岸へと辿り着くことで煩悩の世界(此岸)から離脱できるといいます。
そのため、極楽浄土との距離が近づき、通じやすくなるとされるお彼岸の時期は供養や修行に最適な時期だとされているのです。
日本独自のお彼岸
お彼岸というのは、中国やインドでは行われていない行事で、日本独自のものとなっています。
これには春分の日・秋分の日近辺にお墓参り・先祖の供養を行ってきた風習が深く関係しています。
この日本の風習が仏教の教えと結びついたことによって、日本独自の行事が誕生したと考えられています。
お彼岸の期間
次はお彼岸が行われる時期を、春と秋それぞれご紹介します。
春のお彼岸
春のお彼岸は、毎年3月に行われる行事です。
3月の春分の日を中日として、前後3日間を含んだ1週間の間行われます。
例年通りの場合は、3月の20日か21日が春分の日になります。
21日が春分の日の場合は、その3日前となる18日が初日となる「彼岸入り」となります。
また、最終日の「彼岸明け」は24日です。
秋のお彼岸
秋のお彼岸は、毎年9月に行われます。
9月の春分の日を中日として、前後3日間を含んだ1週間の間行われる行事です。
例年通りの場合は、9月の22日か23日が秋分の日になります。
22日が秋分の日の場合は、その3日前となる19日が初日となる「彼岸入り」です。
また、最終日の「彼岸明け」は25日となります。
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お彼岸にはなにをするの?
ここでは、お彼岸で具体的にどういった行事を行うことになるかをご紹介します。
お彼岸は、先祖の供養を行うだけではありません。
日本の仏教で大切にされる行事であるため、この機会にその内容についても理解を深めておきましょう。
お墓参り
お彼岸の中日付近では、先祖のお墓参りに出向くのが一般的です。
お墓を洗い、周りを綺麗にし、線香や供花を飾り、先祖の冥福を祈りましょう。
お墓参りというのはどの時期に行くという決まりはありませんが、お彼岸の時期はお墓参りに最適なタイミングです。
仏具・仏壇の手入れ
家の仏壇や仏具などを手入れするのも、お彼岸の大切な行事の一つです。
仏壇を綺麗にした後は、お供えをします。
御供物の定番はぼたもちやおはぎですが、これに限らず故人が好きだったものを供えるのが良いでしょう。
故人が好きだったものを供えることで、感謝の気持ちを伝え、冥福を祈ります。
「六波羅蜜(ろくはらみつ)」の実践
上記の二つだけでなく、前述した「六波羅蜜」を実践する期間でもあることを忘れてはいけません。
六波羅蜜に含まれる六つの修行とは、以下になります。
- 布施(ふせ):見返りを求めずに他者に施すこと
- 持戒(じかい):戒律を守り、慎んで生きること
- 忍辱(にんにく):辛いことがあったり辱めを受けたりしても、耐え忍ぶこと
- 精進(しょうじん):休まず努力を続けること
- 禅定(ぜんじょう):心を冷静に保ち、自分自身を見つめること
- 智慧(ちえ):真実を見抜く力を得るために学ぶこと
上記が六波羅蜜という修行の中身となります。
仏門に入っていない方であっても、こうした六波羅蜜の実践はよりよく生きることにも繋がります。
お彼岸の時期には六波羅蜜を実践し、自分のことを見つめ直す時期にしてみてはいかがでしょうか。
お彼岸ののし袋(不祝儀袋)
お彼岸ののし袋についてご紹介します。
お彼岸ののし袋の正しい形式を知ることで、マナーに則った渡し方ができるように勉強しておきましょう。
現金は不祝儀袋に入れてお渡しする
お供え物の代わりにお金を渡す場合には、掛け紙(不祝儀袋)に入れるのが一般的です。
不祝儀袋には、のしがついていません。
のしは、元々は伸ばしたあわびを乾燥させたもので、お祝いの席で使用されました。
お彼岸はおめでたい席ではないため、のしのない掛け紙を使用するのです。
これは、弔事における基本的なマナーであるため、覚えておきましょう。
水引は「結び切り」
のし袋に付ける水引は香典などと同様に、「結び切り」のものを選びます。
結び切りには「二度と繰り返さないように」という意味が込められているため、弔事の際によく使われます。
関東は双銀か白黒・関西は黄白
のし袋の水引の色は、地域によって使われる色が異なるため注意しましょう。
一般的に関東では双銀か白黒を選び、関西では黄白を選びます。
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お彼岸ののし袋(不祝儀袋)の表書き
次はお彼岸ののし袋の表書きについてご紹介します。
お参りに持参する場合
お参りに持参する場合、のし袋の表書きには「御仏前」「御供物料」「御花料」と書きます。
「御供物料」はお供え物の代わり、「御花料」はお花の代わりとなるお金であることを表します。
お寺への謝礼の場合
お寺の僧侶が読経したことへの謝礼として用意する場合、のし袋の表書きには「御布施」「御車代」と書きます。
「御布施」は僧侶への謝礼のことで、「御車代」はお寺からお越しいただいた場合に支払う交通費のことです。
僧侶にお越しいただいた場合には、「御布施」に加えて「御車代」も用意します。
名前は水引から下にフルネームで書く
のし袋を渡す場合には、水引の下にフルネームで名前を書きます。
誰が贈り主であるかを表すために必要不可欠であるため、忘れずに書きましょう。
お彼岸に包む金額の相場
ここでは、親戚の方などにお供えを送る時とお寺に謝礼として御布施を渡すときに包む金額の相場について説明します。
お参り・お供えするとき
お彼岸で包む金額は、現金のみ渡す場合には「3,000〜5,000円」が相場となっています。
また、現金と併せて品物も一緒に渡す場合、現金を3,000円程度に抑えます。
その代わりとして品物に「1,000〜2,000円」程度使って、全部で5,000円程度になるようにしましょう。
相場よりも高額になってしまうと、相手方が気を遣ってしまう可能性があります。
相場より高額になり過ぎないように注意しましょう。
お寺への御布施
お彼岸での法要の御布施は、自宅で僧侶をお招きして行う場合だと3万円~5万円程で、それに加えて御車代として5000円~1万円お渡しします。
お寺の法要に参加する場合には3000円~1万円程です。
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のし袋(不祝儀袋)のお金の入れ方
のし袋にお金を入れる際のマナーをご紹介します。
弔事ならではのマナーであるため、間違えないように注意しましょう。
お札の方向を揃える
のし袋に入れるお金は、お札が複数枚になる場合、向きを揃えるのがマナーだとされています。
これは後述する、お金の入れ方にも関係してくるため必ず守りましょう。
お札の顔が裏の下側に来るように入れる
のし袋に入れるお金は、お札の肖像画の面を裏側にしましょう。
また、その際、肖像画の顔は下になるように向きを調整します。
これは、のし袋を開けた時にお札が表側となるようにという配慮によるものです。
そのため、お札が複数枚ある場合は、全て表側になるようにお札の向きを揃えておく必要があります。
新札は入れない
弔事でお金を渡すときには、のし袋に新札を入れないのがマナーだとされています。
これは「新札をあらかじめ用意していた=死を事前に予期していた」という風に考えられるためです。
もし手元に新札しかない場合には一度半分に折って、折り目を付けてから入れましょう。
また、あまりにも古すぎてボロボロのお札を入れてしまうと、逆に失礼になってしまいます。
のし袋に入れるお金は、使われ具合が普通位のものを選んで入れるのが良いでしょう。
お彼岸に渡すおすすめのお供え物

ここからはお供え物についてご紹介します。
お彼岸で持参するお供え物について、どういったものが最適か悩んでいる方も多いことでしょう。
ぜひ以下の内容を参考にしてください。
お菓子・茶菓子
お供え物として代表的なのが、お菓子や茶菓子です。
これらのものからお供え物を選ぶ際には、賞味期限の長さに気をつけましょう。
特に生菓子などは賞味期限が短く、保存が効かないものが多いため避けるのが無難です。
また、要冷蔵のものも、冷蔵庫でスペースを取ってしまうため、相手方の迷惑になる可能性があります。
お菓子・茶菓子を選ぶ際には常温で保存でき、日持ちするものを選びましょう。
洋菓子であればクッキーやパウンドケーキ、和菓子であれば水羊羹、お煎餅などが最適です。
果物
果物もお供え物の代表的なものの一つです。
果物も、お菓子と同様に日持ちが悪いものは向かないため避けましょう。
また、果物の個数にも注意が必要です。
弔事では、偶数は縁が切れるとして嫌われるため、奇数個用意しましょう。
りんごやメロンなどは常温でも日持ちするためおすすめです。
線香・ろうそく
線香・ろうそくもお供え物として喜ばれます。
お彼岸の間、仏壇には線香やろうそくを灯す機会が多く、必ず必要となるものです。
線香やろうそくを送る場合には、自分では買わないような高価なものをお供え物に選ぶとさらに喜ばれるでしょう。
故人が好きだったもの
上記のもの以外にも、故人が特別好きだったものがあれば、それをお供え物に選ぶというのも手です。
故人の冥福を一番に考えてお供え物を選べば、結果的に遺族も故人も皆が喜んでくれることでしょう。
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お彼岸のお供えに向かないお供え物
ここからはお供え物には適していないものをご紹介します。
以下のものは、縁起が悪かったり、遺族の方の迷惑になってしまったりする可能性があるため避けましょう。
日持ちのしないもの
前述したように、日持ちがしないものをお供え物に選ぶとすぐに痛んだり腐ったりしてしまいます。
そうすると、すぐにお供えができなくなってしまいます。
日持ちしないものはお供え物には適していないため避けましょう。
肉や魚などの生もの
仏教では生き物の命を奪ってはならないという教えがあります。
そのため、肉や魚などの生ものをお供え物として贈ることは避けましょう。
トゲ・毒・香りの強い花
お花は、仏前にお供えされることが多いものの一つです。
しかし、トゲや毒がある花や香りの強い花は、お供えに選ばない方が良いでしょう。
トゲのある花は触ると怪我してしまう可能性がありますし、毒は死を連想させるため弔事には向きません。
また、香りの強い花はお線香の香りを邪魔するため向かないとされています。
お花をお供えする際は、これらに該当する花以外のものを選びましょう。
お彼岸ののし袋についてのまとめ

ここまで、お彼岸の意味やのし袋の選び方などの情報を中心にお伝えしてきました。
この記事のポイントをおさらいすると以下の通りです。
- お彼岸は、春分の日と秋分の日周辺で行われる仏教行事のこと
- お参りの表書きには「御仏前」「御供物料」「御花料」と書く
- お寺への謝礼の表書きには「御布施」「御車代」と書く
- お彼岸で渡すのし袋には新札を入れない
これらの情報が少しでも皆様のお役に立てば幸いです。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。
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監修者

山口 隆司(やまぐち たかし)
一般社団法人 日本石材産業協会認定 二級 お墓ディレクター
経歴
業界経歴20年以上。大手葬儀社で葬儀の現場担当者に接し、お葬式を終えた方々のお困りごとに数多く寄り添いサポートを行う。終活のこと全般に知見を持ち、位牌や仏壇をはじめ、霊園・納骨堂の提案や、お墓に納骨されるご遺族を現場でサポートするなど活躍の場が広い。