法事法要
お彼岸にやってはいけないことは?お墓参りのマナーやお彼岸でやることを解説
更新日:2022.09.11 公開日:2022.03.06

記事のポイントを先取り!
- お彼岸にお祝い事をする際は、周りへの配慮が必要
- お彼岸に見舞いをすることは避けた方が良い
- お墓参りの際のお供え物は持ち帰るのがマナー
お彼岸には、お墓参りやお供え物をする方も多いのではないでしょうか。
しかし、お彼岸にやってはいけないことやマナーを知っている方は少ないかと思います。
そこでこの記事では、お彼岸にやってはいけないことについて詳しく説明していきます。
お彼岸の期間を大切に過ごすためにも、きちんと覚えておきましょう。
お彼岸のお供え物についても触れているので、ぜひ最後までご覧ください。
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- お彼岸とは
- お彼岸にやってはいけないことはない
- お彼岸に避けた方が無難な行事
- お彼岸に仏事と神事は一緒にしてはいけない?
- お彼岸のお墓参りでやってはいけないこと
- お彼岸にお供えしてはいけないものはある?
- お彼岸でやること
- お彼岸やってはいけないことのまとめ
お彼岸とは
お彼岸とは、春は春分の日、秋は秋分の日を中日とし、その前後3日間をあわせた7日間を指します。
お彼岸には、ご先祖様に感謝の意味を込めて、お墓参りをして先祖供養を行い、それにあわせて日頃の自分の行いを見直したり、反省したりするというのが古くからの習わしです。
お彼岸の意味
「彼岸」とは、私たちが生きている「此岸(この世)」に対して、三途の川の「あちら側」、つまり仏様の世界、死後の世界という意味です。
仏教の教えには、煩悩に苦しめられるこの世(此岸)から、善行を積んで、悟りを開いて煩悩から解き放たれ、永遠に平穏に過ごせる仏様の世界(彼岸)へ至るとされています。
なぜこの日にお彼岸が行われるかというと、昼(生)と夜(死)の時間の長さが逆転するこの日であることから、あの世とこの世が最も近づく日とされているためです。
お彼岸の時期
2022年の秋の彼岸は、9月20日(火)~9月26日(月)までの7日間です。
お彼岸期間の真ん中の日(秋分の日)を「中日(ちゅうにち)」とし、、彼岸の初日を「彼岸入り(ひがんいり)」、最終日を「彼岸明け(ひがんあけ)」と呼びます。
ちなみに2023年は、2023年9月23日(土)が「秋分の日」となりますので、2023年9月20日(水)~2023年9月26日(火)の7日間が秋のお彼岸期間となります。
こちらの記事でお彼岸について解説しているので、ぜひご覧ください。
お彼岸にやってはいけないことはない
結論から言いますと、お彼岸だからやってはいけないことはありません。
お彼岸は、仏教の教えで、「六波羅蜜(ろくはらみつ)」と呼ばれる6つの修行があり、修行を通して命の大切さを見つめ直す期間であるとされています。
喪中や忌中は神道の考え上やってはいけないことがありますが、お彼岸は仏教上の考え方で生まれたものなので特にやってはいけことがありません。
ちなみに六波羅蜜は、煩悩や苦しみに満ちたこちらの世界(此岸)にいながら、悟りの境地(彼岸)を目指すための修行です。
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お彼岸に避けた方が無難な行事

結婚式・結納
お彼岸は「喪」の期間ではありませんので、縁起が悪い時期ではありません。
そのため、仏教的に考えても結婚式や結納に関しては、行っても問題ないとされています。
ただし、お彼岸にはお墓参りや法要などがあります。
家庭によっては、お供え物や精進料理の用意などで慌ただしい時期であると言えるため、配慮が必要です。
また、お彼岸はご先祖様や故人の供養を目的としています。
そこから、この時期のお祝い事は、「ご先祖様や故人をないがしろにしている」と考える方も中にはいます。
どうしてもこの時期にお彼岸を行いたい場合は、家族や親戚への説明をしっかりと行うなどの配慮を忘れないようにしてください。
招待状を送付する際も注意が必要です。
到着する時期がお彼岸の時期にならないように、気を付けておきましょう。
引っ越し
引っ越しをお彼岸の期間中にしてはいけない、といった決まりはありません。
しかし、お彼岸の本来の目的は、ご先祖様や故人の供養になります。
引っ越しの忙しさのあまり、お墓参りに行く時間が取れず後回しになってしまうこともあるかと思います。
年配者の中には、あまり良く思わない方もいるかもしれません。
お彼岸に落ち着いてご先祖様や故人の供養をするために、引っ越しは避けた方が無難でしょう。
お見舞い
お彼岸の時期に、入院している方のお見舞いへ行くことは避けるべきと考えられています。
この期間にお見舞いすることは、「故人として扱われている」「間もなく亡くなるだろうと考えている」などと誤解されてしまう可能性があるためです。
相手を思いやる気持ちが誤解されてしまうこともありますので、控えるようにしましょう。
お彼岸の期間のお見舞いは、失礼な行為であるということを覚えておいてください。
車の納車
車の納車は日取りを選ぶことができます。
そのため、大安吉日などの縁起の良い日を納車日に決める方が多いでしょう。
仏教には、そもそも「忌日」という考え方はなく、お彼岸は「喪」の期間でもありません。
そのため、新車の納車のように「新しく何かを始めること」を避けなければいけない、といった考えもありません。
お彼岸に仏事と神事は一緒にしてはいけない?
仏事とは、例えばお葬式や法事、お墓参りなどを指し、仏教に基づく行事です。
一方、神事とは、例えばお宮参りや七五三、結婚式、上棟式など、神道に基づいて神主さんが取り仕切る行事で主に
お祝い事にかかわる行事が多いことがわかります。
神道では死は穢れとされていることから、仏事を一緒にしてはいけないとされています。
しかし、お彼岸は「喪」に服している時期でもありませんので、必ずしも神事を行ってはいけないわけではありません。
ただし、お彼岸は本来「お墓参りなどを行い、先祖に感謝し、故人をしのぶ」期間であることを考えると、他の行事を入れて慌ただしくすることは、できれば避ける方がよいでしょう。
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お彼岸のお墓参りでやってはいけないこと
お彼岸にやってはいけないお墓参りのマナーや、注意点について紹介していきます。
故人やご先祖様のためにも、マナーを守ったお墓参りをしましょう。
ろうそくの火を息で吹き消す
ろうそくや線香の火を息で吹き消すことは、仏教において禁忌とされています。
仏教では、ろうそくなどの明かりやお香は清浄なものであると考えられています。
一方、人間の口は悪いものを生み出す原因であり、不浄なものだとされています。
そのため、口から出た息は穢れたものであると考えられているのです。
また、息で吹き消すと灰が散らばったり、唾が飛ぶこともあります。
ろうそくや線香を消す際は、手であおいで消すか、縦に振って消すようにしましょう。
墓石にお酒やジュースをかける
テレビドラマなどの影響で、お酒が好きだった故人の墓石にお酒をかける、といったシーンを目にすることがあります。
しかし、墓石にお酒をかけることはタブーな行為の一つです。
お酒やジュースを墓石にかけると墓石のシミや変色、カビの原因となってしまいます。
また、お酒やジュースには糖分が含まれているため、虫が寄ってくる原因にもなります。
どうしてもお酒をかける場合は、かけたあとに水でよく洗い流すようにしてください。
また、お酒やジュースをお供えする際は、缶のままお供えしないようにしましょう。
缶のままだと、金属がさびて墓石に付着し、錆がとれなくなってしまうことがあります。
そのため、湯飲みやおちょこ、コップなどに注いでお供えすることをおすすめします。
毒やトゲのある花を供える
お墓参りの際には、生花をお供えする方が多いと思います。
一般的に、生花をお供えする場合、トゲや毒のある花、花粉が多い花などはふさわしくないとされています。
トゲのある花は、お供えする時に怪我をするリスクがあります。
また、掃除をする際も手間がかかるでしょう。
花粉が多い花は花粉が墓石に落ちてしまい、墓石が変色してしまう可能性があります。
花粉が多い花をお供えする場合は、花粉を落とすなどのひと手間を加えるようにしてください。
お供え物をお墓に残して帰る
お供え物をお墓に残して帰ると、野生の動物がお墓を荒らす原因になります。
また、飲み物を放置しておくと、こぼれたお酒やジュースで墓石にシミが付いたり、虫や動物が寄ってくる可能性もあります。
そのため、お供え物はお墓に残して帰らないよう注意してください。
仏具の花立から虫が沸いたり、腐食した茎が墓石に付いたりしてしまうことがあります。
こちらの記事でお彼岸のお墓参りについて解説しているので、ぜひご覧ください。
お彼岸にお供えしてはいけないものはある?
お彼岸ですることとしてお供え物がありましたが、改めてお供え物をするとなると何をお供えすればいいのかわからなくなりますよね。
以下で定番のものからNGの御供物まで詳しくご紹介します。
避けた方が良いお供え物
お供え物として好ましくないものを紹介します。
基本的には五辛(ごしん)と呼ばれる食べ物、そして肉や魚は避けた方がよいでしょう。
五辛とは、下記の5つの食べ物のことをいいます。
- ニラ
- ニンニク
- ネギ
- ラッキョウ
- ハジカミ(ショウガ、サンショウ)
五辛を避けるべき理由は、古くから仏教では匂いや辛みの強い野菜は食べることが禁止されていたためです。
肉や魚は「殺生」をイメージさせるものですので、お供え物にはふさわしくありません。
また生ものであることから、日持ちがしないため、お供え物としては不向きになります。
定番のお供え物
お供え物の基本は、「五供(ごく・ごくう)」になります。
五供とは、定番の「香」「花」「灯燭」に、「浄水」と「飲食(おんじき)」を加えた5種類になります。
詳しくは、下記のとおりです。
- 香=お線香
- 花=献花
- 灯燭=ローソク
- 浄水=場を清めるための水
- 飲食=菓子や果物、ジュース、酒
また、お彼岸の定番のお供え物と言えば、餅米を餡で包んだぼたもちとおはぎです。
ぼたもちとおはぎは呼び方は異なりますが、基本的には同じ和菓子になります。
春のお彼岸では、春に咲く牡丹にちなんで「ぼたもち」、秋のお彼岸では、秋に咲く萩にちなんで「おはぎ」と呼ばれるようになりました。
また、お供えを違う世帯の方に送る場合はのしに包むことも忘れずに行いましょう。
こちらの記事でお彼岸のお供えについて解説しているので、ぜひご覧ください。
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お彼岸でやること
お墓参りをする
お彼岸には、ご先祖様の供養としてお墓参りをします。
墓地についたら、まずは先祖や故人に挨拶をし、墓石やお墓周りの掃除をします。
ゴミや雑草を取り除き、墓石もきれいに洗い流します。
苔が生えたり汚れている部分はたわしやブラシを使ってやさしく丁寧にこすりとりましょう。
花立や香立なども洗い、全てきれいになったら、お供えをします。
花立にお水を注ぎ、新しいお花を飾ります。
菓子などのお供えものも準備をしたら、お線香に火をつけ線香立てに立てた後、合掌礼拝を行います。
お参り後は、お供え物を置いておくと動物などに荒らされることもありますので、基本的には持ち帰るようにしましょう。
仏壇を掃除する
お彼岸では、お墓参りとともに仏壇の掃除をしましょう。
お彼岸になると親戚や遠くに住む家族がお参りに来ることもあります。
そんなときに、仏壇がホコリをかぶった状態などではお参りする側が気持ちよくお参りすることができません。
仏壇と仏具はいつもより丁寧に掃除し、なるべくきれいな状態にしておきましょう。
お供えものを供える
お彼岸のお供え物として有名なのは、春彼岸の「ぼたもち」、秋彼岸の「おはぎ」です。
ぼたもちとお彼岸は同じものを指しますが呼び方が異なります。
それぞれ春の花である牡丹(ぼたん)と秋の花である萩(はぎ)に由来しています。
一般的にぼた餅はこし餡で、おはぎはつぶ餡で作られることが多いです。
それ以外の定番の品としては、ようかややゼリーなどのお菓子や飲み物などがあります。
基本的にはお彼岸のお供え物には日持ちのするものが適しています。
彼岸会を行う
寺院や霊園によっては、お彼岸の時期に彼岸法要(彼岸会)が行われます。
彼岸会とは、ご先祖様供養のために行われる合同法要で、お寺の檀家やお墓を持つ方が参加するのが一般的です。
彼岸会に参加する場合はお布施を用意します。
お布施の相場は、3000円~1万円円程度とされていますが、寺院や霊園によっては金額が決められているところもあるため、事前確認をするほうがよいでしょう。
こちらの記事で合同法要について解説しているので、ぜひご覧ください。
お彼岸やってはいけないことのまとめ

ここまで、お彼岸にやってはいけないことや注意点についてお伝えしてきました。
この記事のポイントをおさらいすると以下の通りです。
- お彼岸にやってはいけないことはない
- お彼岸で結婚式、引っ越し、お見舞いなどは避けた方が無難
- 春のお彼岸ではぼたもち、秋のお彼岸ではおはぎをお供えする
- お彼岸のお墓参りでろうそくの火を息で消してはいけない
これらの情報が少しでも皆様のお役に立てば幸いです。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。
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監修者

田中 大敬(たなか ひろたか)
厚生労働省認定 葬祭ディレクター技能審査制度 一級 葬祭ディレクター
経歴
業界経歴15年以上。葬儀の現場で数々のお葬式を担当し、身寄りのない方の弔いから著名人や大規模な葬儀までを経験。お葬式を終えた方々のお困りごとに数多く寄り添いサポートを行う。終活のこと全般に知見を持ち、特に士業や介護施設関係の領域に明るい。