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法事法要

木魚(もくぎょ)とは?特徴や木魚を叩く意味・使い方を紹介

更新日:2022.11.17

仏壇

数珠をもって合掌する喪服の男女

記事のポイントを先取り!

  • 木魚は読経する際に打ち鳴らす
  • 木魚は座布団に乗せてバチで叩く
  • 鉦吾も木魚や木鉦の仲間

僧侶が読経をする時、木魚を打ち鳴らす光景を見かけます。

木魚を叩くことにどんな意味があるのか知っている人は少ないでしょう。

そこでこの記事では、木魚について詳しく説明していきます。

この機会に、木魚の特徴や叩く意味などについて覚えておきましょう。

仏具の1つである鉦吾(しょうご)についても触れているので、ぜひ最後までご覧ください。

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  1. 木魚とは
  2. 木魚の使い方
  3. 木魚を叩く意味
  4. 木魚の作り方
  5. 木魚の価格
  6. 木魚と木鉦(もくしょう)の違い
  7. 仏具の一つである鉦吾(しょうご)とは?
  8. 木魚のまとめ
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木魚とは

木魚とはどんな歴史があり、目的や特徴にはどのようなものがあるでしょうか。

木魚の歴史

木魚の歴史は、もともとは黄檗宗の本山である「黄檗山萬福寺」で使われていた「魚板」が元になっています。

昼夜を問わず目を開けたままでいる魚のように、寝る間を惜しんで修行すべしということから魚をかたどっています。

木魚は室町時代からあったようですが、最初に本格的に使用したのは、黄檗宗を開いた隠元です。

時代が経つにつれ、他の宗派でも使用されるようになり、明治時代になって現在の形として確立しました。

木魚の目的

木魚は、複数人で読経する際に打ち鳴らしてリズムを取ることにより、集中力を増す目的があります。

木魚の音には心をしずめる効果があるようです。

木魚の特徴

木魚は、一つの木の中をくり抜いて作られます。

木の内部がくり抜かれており、口の部分が細くなっているため、ポクポクという木魚の特徴的な音が生じるのです。

楠などが木魚の材料となります。
小さいものは直径5cm程度で、大きいものは1m以上あります。

色やサイズは特定されていません。
木魚の色には特にきまりはありませんが、楠でできたものは白っぽく、桑でできたものは黒っぽくなるようです。

木を張り合わせて作る方法もありますが、強度に難があったり、音にムラがあったりします。

したがって、1本の木をくり抜いて作る方が性能がよくなるのです。

叩くと小さい木魚は「ぽくぽく」と鳴り、大型のものは「ドッドッ」と鳴り、木魚が大きくなるほど重厚な音となります。

仏壇店に行くと、木魚を敷く台と「バイ」と呼ばれるバチが1式セットとなって売られています。

木魚の職人

現在手作りのものは、愛知県の一宮市とその周辺のみで制作されており、中国製品や機械による製品が多くなってきました。

高齢化による後継者不足のため、国内の木魚職人は年々少なくなっているのです。

木魚の制作の流れは、最初に「木取り」を行い「整形」を経て「中彫り」し「乾燥」させ「彫刻」と「研磨」、そして最後に「音付け」となります。

制作の流れにおいて乾燥する部分だけでも1~3年かかり、15年かかることもあるようです。

職人の手で制作した木魚は美しい音色で、魚以外にも龍、鯱(しゃち)、ヘビの彫刻もほどこされた見事なものとなっています。

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木魚の使い方

叩いている時に木魚が動かないように木魚を座布団の上に乗せて支えます。

専用のバチで叩くと、座布団が木魚と接している部分の大きさによって音の響きや広がりや音程が変わってくるのです。

木魚は、浄土宗、天台宗、真言宗、禅宗、臨済宗、曹洞宗で使用されます。

しかし、寺院や地方によっては例外もあるようです。

木魚は「バイ」と呼ばれる専用のバチをつかって叩きます。

浄土宗では木魚は他の宗派のような頭打ちではなく、バックビートと呼ばれる裏打ちがされるのが特徴です。

また日蓮宗では、木魚のように読経に合わせて叩く木柾(もくしょう)という仏具を使用します。

まれに四角のものもありますが、円形のものが多く「カンカン」というリズミカルで甲高い音を出します。

浄土真宗では、ご本尊である「阿弥陀如来」が「南無阿弥陀仏」と唱えることで、万人が救われるとされているため、木魚を使用しません。

修行の象徴である木魚は不要であると考えられているからです。

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木魚を叩く意味

木魚を叩くのはどういった意味があるのか、説明していきます。

読経中の眠気覚ましのため

読経中に眠くなるのを防ぐためという説が有力です。

魚は夜になっても目を開けたままで、眠ることがないように見えます。

木魚の原型が魚である理由は、眠ることのない魚のように、常に修行に励むべしという戒めの意味が含まれているのです。

単調なリズムの読経をしていると、修行僧はついつい眠くなってしまいます。

そのため、木魚を鳴らしながら読経をあげることで、眠気が襲って来ないようにするという訳です。

リズムをとるため

読経の際に木魚を叩いてリズムを取っているという説もあります。

楽器を演奏するときに使われるメトロノームのような役割があり、読経のテンポを取りやすくなるという訳です。

煩悩を吐き出すため

昔の平らな魚の形をした木魚には、口の所に「煩悩の珠」が彫られていて、木魚を叩く度に口から煩悩が噴き出してくると言う説もあります。

木魚を叩くことで精神を統一して煩悩が生じないようにするという訳です。

確かに木魚の音を聞くと、精神が落ち着き、おごそかな気持ちになってきますね。

特に重要な法要の間は、木魚の音で読経に集中することができるという訳です。

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木魚の作り方

木魚はどのようにして作られるのでしょうか。

木取り

まず、丸太を木魚の大きさに合わせて切り出し、原型を作ります。

あらかじめ2~3年寝かせた楠や桑の木が使用されることが多いです。

丸太の芯の部分はひびが入りやすいので使われず、外側の部分を加工して作成します。

整形・中彫り・乾燥

基本的な形ができたら、形を整えていきます。
ノミとカンナを使って、手作業により細かい部分まで整形するのです。

外側を削ったら、専用のノミを使って木魚の内部をくり抜きます。
中をくり抜いた入り口の部分は響孔という名称です。

彫刻・研磨

乾燥させた木魚に「並彫」「龍彫」「鯱彫」「蛇彫」などのデザインの彫刻をします。

龍彫や鯱彫の場合、高度な技術が必要なため高価になります。

並彫」のものがお手頃な価格のようです。

彫刻が終わったら、木魚を紙やすりで磨いて最後の仕上げとします。

さらに、ワックスを塗ってつやを出し、木魚は完成です。

音取り(音付け)

最後は、音の確認を行います。

木魚の大きさや素材にしたがって、音も変わってきます。

手作業によってそれぞれの木魚の最高の音を引き出すのです。

一般的にイメージされる木魚の音は「ポクポク」という柔らかい音色です。

しかし、大きさや素材によってずっしりした低音や軽やかな高音になるものもあります。

このように木魚は手作業により、かなりの時間をかけて制作されるのです。

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木魚の価格

木魚の価格は、使われている木材やサイズによって異なります。

家庭用に使われる15cm程度のものだと1万円程度です。

数百万円もする高価なものもあります。

仏壇店の他、インターネットでも売られています。

同じ木魚でも、売られている場所によって価格が異なるので、じっくり選ぶようにしましょう。

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木魚と木鉦(もくしょう)の違い

木魚と似た仏具に木鉦(もくしょう)がありますが、どこが違うのでしょうか。

宗派

「木鉦」は日蓮宗で使用されます。

鉦(しょう)には、このような木製のものもあります。

材料には桜、欅(けやき)、花梨(かりん)がよく使われます。

明治時代の初めに名古屋方面で使用されていた木鉦は、明治時代の後期には日蓮宗総本山のある山梨県身延方面でも使われるようになりました。

形状

木鉦は円盤のような形状で、専用の座布団に伏せて置き、撞木(しゅもく)という木のばちで叩いて音を鳴らします。

小さな鉦の底の部分に3本脚の「伏鉦(ふせがね)」を六角形の畳台(たたみだい)の上に設置します。

音の特徴

鉦は青銅や真鍮といった金属製のものです。

木魚の「ポクポク」という音ではなく、「カンカン」とテンポよく甲高い音が出るのが特徴です。

木魚や鉦と同じように読経の際に木のばちを使って叩きます。

日蓮宗では木鉦と木魚の両方を使用することもあるようです。

御祈祷には木鉦が使われ、法事といった静かなお経には木魚が使われます。

このように、法要の趣旨によって音色の違う木魚と木鉦を使い分けているのです。

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仏具の一つである鉦吾(しょうご)とは?

仏具の1つに「鉦吾(しょうご)」と呼ばれるものがあります。

鉦吾とはどのような特徴があり、使用する宗派はどうなっているのでしょうか。

宗派

鉦吾は、読経を行う際にリズムを取るために使用される金属製の仏具です。

天台宗、真言宗、浄土宗が鉦吾を使用します。

なお、金属製ではなく「木鉦 (もくしょう)」と呼ばれる木製のものを使用する宗派もあります。

こちらは、欅や桜、花梨などを材料として作られます。

法華宗、日蓮宗で木鉦は使用されます。

ちなみに、木魚を主に使用する宗派は、天台宗、真言宗、浄土宗、禅宗などとなっています。

特徴

鉦吾(しょうご)は、木魚のように読経をする時に使用する仏具ですが、その特徴について解説します。

鉦吾は、金属でできた伏せたお皿のような形をしています。

そのため「伏鉦(ふせがね)」と呼ばれることもあります。

さらに「鉦鈷・鉦鼓(しょうこ)」、「敲鉦・叩鉦(たたきがね)」という場合もあります。

あるいは「鉦(かね)」や「宗味鉦吾・宗味鉦鼓(そうみしょうこ)」と称することもあります。

六角畳台の上に置いて、読経や念仏を唱える時に支木(しもく)で上からたたいて鳴らします。

念仏に合わせてメトロノームのように拍子をとるために使用されるのです。

木製の仏具のような牧歌的な音ではなく、金属特有の「カンカン」と言う乾いた甲高い音がするのが特徴です。

また、中には耳のある宗味鉦吾というものもあります。

これは、吊り鉦吾という古くからある仏具の形状を引き継ぐものです。

こちらは、民俗芸能や祭囃子などの際によく使われています。

鉦吾は、六角畳台(たたみ)という専用の台の上に置かれます。

そして「支木(しもく)」あるいは、「撞木(しゅもく)」と呼ばれる棒で叩きます。

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木魚のまとめ

キーボードの上に載っている「ま」「と」「め」と書かれた積み木

ここまで木魚の特徴についての情報や、叩くことの意味などを中心にお伝えしてきました。

この記事のポイントをおさらいすると以下の通りです。

  • 木魚は、複数人で読経する際に打ち鳴らしてリズムを取るのが目的
  • 木魚は置くための座布団に乗せて専用のバチで叩いて使う
  • 木魚が使われる理由の1つとして、読経中の眠気覚ましのためという説がある
  • 鉦吾も木魚や木鉦の仲間で、特定の宗派で使われる仏具の1つ

これらの情報が少しでも皆様のお役に立てば幸いです。

最後までご覧いただき、ありがとうございました。

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監修者

評価員(やまぐち)

山口 隆司(やまぐち たかし)

一般社団法人 日本石材産業協会認定 二級 お墓ディレクター

経歴

業界経歴20年以上。大手葬儀社で葬儀の現場担当者に接し、お葬式を終えた方々のお困りごとに数多く寄り添いサポートを行う。終活のこと全般に知見を持ち、位牌や仏壇をはじめ、霊園・納骨堂の提案や、お墓に納骨されるご遺族を現場でサポートするなど活躍の場が広い。

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