法事法要
お斎とはお斎の料理やマナーと返礼品について紹介します
更新日:2022.02.19
お斎(おとき)は、法要等の後での会食を言いますが、適した料理やマナーについてご存知ですか。
お斎の後に渡す返礼品の渡す時期や種類はどうなっているのでしょうか
そこでこの記事では、お斎について詳しく説明していきます。
この機会にお斎のマナーや返礼品について覚えておきましょう。
お斎を執り行わない場合にも触れているので、ぜひ最後までご覧ください。
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お斎の由来と意味
お斎は、葬儀や法要の後に行なわれる会食のことです。
葬儀や法要の参列者や読経いただいた僧侶さまに、喪主や施主として感謝の意を示すためのものです。
また、会食の際には故人のことなどを語り合うことで、故人のことを偲ぶことも目的とされます。
仏教には、斎食(さいじき)という言葉があり、決まった時間などにとる食事のことを指しています。
お斎の斎という漢字は、この斎食が由来とされており、法要の後の食事という意味も含んでいます。
お斎に適した料理
仏事における食事は、以前は精進料理が主流でしたが、時代とともに内容やスタイルも変わってきており、お斎のスタイルも変化しています。
ここでは、お斎に適したメニューにはどんなものがあるのか、お斎として振る舞うべきではない食材や料理などを説明します。注意が必要です。
適したメニュー
仏教では、殺生を禁じていることから、忌中は肉・魚・エビや蟹などの甲殻類は食事には使わないなどの制限があります。
従来は、お斎も精進料理が一般的でした。
精進料理は、肉や魚など動物性の食材は口にせず野菜や穀物を食べることにより、食への欲を律するという意味を持つのです。
しかし、最近は、こうした風習にとらわれることなく、懐石料理なども振る舞われるようになっています。
懐石料理も、以前は、一汁三菜が基本で質素なものでしたが、現在の懐石料理は寿司や炊き合わせ、焼き物など品数も豊富です。
また、お斎に寿司や天ぷら・エビフライなどが入った仕出し弁当を使う場合も増えています。
避ける料理
仏教では殺生を禁じていることから、肉や魚など動物性の食材をメインにするのは控えます。
お斎のスタイルも時代に合わせて変わってきているとはいえ、弔事であることにかわりはないので、慶事で振る舞われるものは避けます。
具体的には、鯛や伊勢海老、昆布や赤飯などお祝いの膳に乗るもの、おせち料理などに使う紅白のものや松竹梅を飾ることも避けるのが無難です。
なお、地域ごとの風習が気になる場合は、地域のしきたりに詳しい方などに確認すると安心です。
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お斎の席順
お斎では、席順にもルールがあります。
一般的には、上座から、お坊さま、施主、親族以外の参列者、親族の順になります。
僧侶さまには上座の中で故人に最も近い場所に座ってもらいます。
僧侶さまの隣に座るのは施主です。
親族以外の参列者、親族の中では、故人との関係が近い方が上座に近くなるように席次を決めるのがルールです。
また、お斎の場をしきるのが施主ではなく親族代表の場合は、親族代表の方が挨拶などがやり易いように上座に配するようにします。
僧侶さまが出席されない場合や親族のみの場合には、会話がしやすいように上座下座といったことにこだわらずに着席することもあります。
お斎料に関するマナー
お斎料はお斎にかかる費用のことを指しますが、次の3つの場面により相場やマナーも異なります。
- お斎を振る舞う施主が会食の費用として支払う代金
- お坊さまがお斎に参加しない場合に渡す御膳料
- 法事の参列者がお斎に呼ばれた際にお包みするお金
ここでは、お斎料の相場やお斎料に関するマナーを説明します。
お斎料の相場
お斎の金額は、振る舞う料理やお斎の会場としてどこを使うかなどによって異なります。
また、地域によっても相場は異なりますが、一般的には3000円~1万円程度が多いようです。
なお、僧侶さまがお斎に参加しない場合にお渡しする御膳料は、5000~1万円程度とすることが多いようです。
お斎の会場も、施主の自宅、法要を行ったお寺、会場近隣の飲食店やホテルなどさまざまな場所が考えられ、どこで行うかで金額も変わってきます。
自宅以外の場合は、食事の料金と合わせて会場の費用も確認しておきましょう。
お斎料を渡すタイミング
御膳料のことをお斎料とも呼びますが、僧侶さまにはお斎料は、法要に関してお包みするお布施やお車代と一緒にお渡しするのが一般的です。
お斎料はもちろん、お布施を法要の際に渡しそびれるのは非常に失礼なこととなります。
そのため、僧侶さまと顔を合わせるタイミングがあれば、場面にこだわることなくお渡しするのがよいでしょう。
具体的には、葬儀や法要が始まる前に挨拶を交わすときや、法要が終了してお礼を述べるときなどのタイミングで渡すのがスムーズです。
お斎料の渡し方
お斎料やお布施などをむき出しお札のままで渡すのはマナーに違反する行為です。
お札は封筒に入れます。
僧侶さまにお渡しする際には、封筒を直接手渡しするのではなく、て袱紗や切手盆などに乗せて渡すのが丁寧です。
お斎料をお布施やお車代を一緒に渡す場合は、お布施を一番上にします。
また、渡すときには、感謝の言葉を述べ、どうぞお納めくださいと声をかけるとよいでしょう。
参列者のお斎料
お斎に呼ばれた場合は、基本的には、香典と別にお斎料を包む必要はありません。
どうしてもお斎の費用が気になるのであれば、香典に5000円程度を上乗せするのがスマートです。
上乗せする金額については、地域差などがありますので、親戚やほかの参列者に確認してみてもよいでしょう。
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お斎の際の服装
お斎は法要に引き続いて行なわれますので、服装は法要の服装が基本となります。
着替える時間があれば、きちんとした服装であれば平服に着替えることは問題ありません。
参列者がくつろいでゆっくり故人の思い出を話してもらうよう、上着を脱いだり平服に着替えることもあります。
お斎で渡す返礼品
お斎にご参加いただいた方には、お礼に返礼品を配ります。
ここでは、お斎で渡す返礼品に関するマナーについて説明します。
返礼品を渡すタイミング
法要の後にお斎を振る舞う場合は、お斎のお開きの時間になる前に、お斎の参加者の席に
返礼品を置いていきます。
お斎の参加者が多い場合は、事前に各席に返礼品を配っておいても問題ありません。
返礼品を席に配布する際は、最初にお坊さまの席から置いていくのがマナーです。
僧侶さまにお布施を法事の前に渡す場合は、返礼品も一緒に渡しても問題ありません。
返礼品
返礼品には、いわゆる消えものがよいでしょう。
これは、いつまでも悲しみが残らないようにという意味をもつからです。
食べてしまうとなくなるお菓子・お茶や海苔・などが代表的なものです。
和菓子・洋菓子のどちらでも問題なく、日持ちのするものを選びます。
故人の暮らした地域の銘菓や故人が好きだったものなどは故人を偲ぶ品となり、返礼品に好適です。
日常よく使う洗剤やタオルなどの実用品もよく選ばれます。
キッチン用品や入浴に関する品も、哀しみをきれいに洗い流すものとして好まれます。
遠方から来られている方やご高齢の方のことも考えて、持ち運びが楽なように軽量でコンパクトな品を選びましょう。
最近は、カタログギフトもよく利用されるようです。
返礼品の金額相場は、2000~5000円が一般的です。
返礼品として失礼にあたるもの
法事の返礼品なので、慶事に使われる品を避けるのがマナーです。
結納などによく使われる昆布や鰹節などは避けます。
特に、昆布は喜びにつながったり、子孫繁栄の意味があったりするので不適です。
また、お酒も重量物であること、祝い事につながることから避けることもあります。
お酒を返礼品としてよいかは、地域によって異なるので確認するとよいでしょう。
日持ちのしない生ものなど仏教で禁じている殺生を連想させるもの、持ち運びに不便な冷凍品、金額が明らかな金券も返礼品には不適なので避けるのが無難です。
夫婦で参列された場合
お斎の食事は参加人数分を用意しますが、返礼品は一家族に一つを基本とすることが一般的です。
このため、夫婦で参加の場合も一つ渡すことで問題ありません。
なお、ご夫婦で別々にお供えをいただいた場合には、返礼品は個別に渡すのがマナーです。
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お斎と精進落としの違い
精進落としは元来、忌中の精進を終えた四十九日の忌明けに、食べ物も通常のものに戻すための食事を意味していました。
しかし、現在では、火葬場で僧侶さまや参列者に振る舞う料理のことを精進落としと呼ぶ場合が多いようです。
これは、遺族や関係者の葬儀の負担を軽くするため、火葬場で初七日法要を終えることが一般的になってきたからです。
一方、お斎は法要の後に振る舞われる会食のことですので、精進落としの席もお斎に含まれます。
なお、お斎という言葉の使い方は地域差があり、精進落としや通夜振る舞いなどの言葉を使う地域と、お斎という総称で呼んでしまう地域があるなどさまざまです。
お斎を執り行わない場合
お斎は、施主が法要を無事に執り行えたことへの感謝を僧侶さまや参列者に表す席でもあるのですが、お斎は必ず行なうということではありません。
地域によっては、お斎を振る舞うのが慣習となっている場合もあるので、行なわない場合は地域の風習に詳しい方に確認するとよいでしょう。
お斎を省略する場合は、法要の案内に際してお斎の席を設けないことを明確に伝えましょう。
また、お斎の席を設けない代わりに、お斎に相当する金額の折詰弁当を参列者に持ち帰ってもらうこともあります。
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お斎を執り行わない場合の僧侶へのマナー
お斎は、法要の施主から僧侶さまや参列者に法要が無事に終わったことへの感謝の意を表す場でもあります。
そのため、お斎の席を設けない場合は、事前に僧侶さまにその旨をお知らせすることが必要です。
また、お斎を行なわない代わりに、御膳料を包みます。
僧侶さまがお斎の席に出席されない場合も同様です。
ここでは、御膳料に関するマナーについて説明します。
御膳料の相場
お斎の金額相場が地域によって異なるように、御膳料の相場もさまざまです。
お斎を3000〜1万円で行う場合は、御膳料は5000~1万円程度とすることが多いです。
どの程度包めばよいか不安な方は、事前にご親族やお寺さんに確認しておくとよいでしょう。
新札か旧札で悩むこともありますが、御膳料についてはどちらでもかまいません。
一般的には新札を渡される方が多いようです。
御膳料の封筒
御膳料を包む封筒は、白無地の封筒や黒白もしくは双銀の色の不祝儀袋を使いましょう。
封筒の書き方としては、表面の上段に御膳料、その下に施主の名前を記載します。
封筒の裏面の左下に、施主の住所とお包みした金額を漢数字で記載します。
二重封筒は不幸が重なることにつながるため、使用しない方が無難です。
御膳料を渡すタイミング
御膳料を渡すタイミングとしては、お坊さまが法要を終わり帰られる時が良いでしょう。
御膳料を手渡しする際は、封筒を直接手渡しするのではなく、袱紗や切手盆を使用して渡すのがマナーです。
また、お渡しする際には法要を営んでいただいたお礼の一言を添えるとより丁寧になります。
一例としては「本日は〇〇のために懇篤なご供養をありがとうございました。些少ではございますがお納めください」等が良いでしょう。
お斎のまとめ
ここまで、お斎の意味や食事の内容、マナーについてお伝えしてきました。
この記事のポイントをおさらいすると以下の通りです。
- お斎は法要の後に振る舞う会食のことを言う
- お斎はお坊様や参列者に感謝を表すために行う
- 精進料理が一般的であったが、最近は、懐石料理なども振る舞われる
- お斎を行わない場合は御膳料を渡すのがマナー
これらの情報が少しでも皆様のお役に立てば幸いです。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。
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監修者
田中 大敬(たなか ひろたか)
厚生労働省認定 葬祭ディレクター技能審査制度 一級 葬祭ディレクター
経歴
業界経歴15年以上。葬儀の現場で数々のお葬式を担当し、身寄りのない方の弔いから著名人や大規模な葬儀までを経験。お葬式を終えた方々のお困りごとに数多く寄り添いサポートを行う。終活のこと全般に知見を持ち、特に士業や介護施設関係の領域に明るい。
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