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法事法要

併修とは?日程の決め方や併修を行う際の注意点とマナーを解説

更新日:2022.11.17 公開日:2022.04.10

回忌

記事のポイントを先取り!

        
  • 併修とは2人以上の法要を同時に行うこと
  •  
  • 併修は一般的に七回忌から行えるようになる
  •  
  • 併修の際に包む金額の相場は通常の1.5倍が目安
  •  
  • 併修には、施主側と参列者側の双方にメリットがある

併修とは2つ以上の法要を同時に行なうことですがご存知でしょうか。
併修を行う際の日程の決め方や、注意点を知っておきましょう。

そこでここでは、併修について解説していきます。
この機会に併修のお布施、香典、お返し、服装等のマナーについて覚えておきましょう。

併修を行うメリットについても触れているので、ぜひ最後までご覧ください。

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  1. 併修とは
  2. 併修の日程の決め方
  3. 併修を行う際の注意点
  4. 併修のお布施マナー
  5. 併修の香典マナー
  6. 併修の際のお返しマナー
  7. 併修の服装マナー
  8. 併修を行うメリット
  9. 併修のまとめ
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併修とは

併修とは、同じ年に法要が2つ以上重なった場合に、同時に法要を行う方法で、「合斎(がっさい)(ごうさい)」とも呼ばれています。
特に、親族同士が同じ寺院で法要を行っている場合に多く利用されている方法です。

併修が行われるのは「年忌法要」が重なった場合になります。
年忌法要とは、故人様の死後、数年間隔で行われる追善供養の法要のことをいいます。
この年忌法要は、2年目以降は、三回忌、七回忌、十三回忌と弔い上げ法要まで続きます。
年忌法要は毎年行われるものではなく、その間隔も一定ではありません。

併修を行う際には、年忌法要の時期が一緒になるかどうかも、事前に確認しておきましょう。

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併修の日程の決め方

併修の日程の決め方は、2通りの方法があります。

その年の早いほうの命日に合わせる

ひとつめの方法として、同じ年に複数の方が亡くなられた場合に、早く亡くなられた方の命日に合わせる方法です。

たとえば、同じ年の5月に父親、10月に母親が亡くなった場合には、先に亡くなった父親の命日に合わせて併修を行います。

後に亡くなった方の命日に合わせる

ふたつ目の方法は、後に亡くなられた方の命日に合わせる方法です。
たとえば、祖父が十三回忌、祖母が三回忌の場合に、後に亡くなった祖母の命日に合わせて併修を行います。

年忌法要は、数字が小さいほど亡くなられてからの年数が浅いということになりますので、この方法で併修の日程を決める場合には間違えないように注意しましょう。

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併修を行う際の注意点

併修を行う際は、いくつかの注意点があります。
失礼にならないよう、最低限のマナーとして覚えておきましょう。

併修ができるのは一般的には七回忌から

併修を行っても良いとされるのは、七回忌からという考え方が一般的です。
一周忌と三回忌は、故人様が亡くなってからの年数があまり経っていないため、個別で法要を行い、故人様をおひとりおひとりを偲ぶべきと考えられています。
ただし、近年では、金銭面や身体面などの事情から、一周忌から併修を行うご遺族も増えてきています。

また、何回忌から併修を行ってよいかは、地域や寺院の考え方によっても異なります。
併修を行いたい場合は、まずご遺族で相談をし、早い段階で併修を考えている場合は、法要を執り行う寺院に相談すると良いでしょう。

親族への案内状について

親族へ案内をする際は、必ず併修である旨を記します。
併修の場合は、香典の金額が一般の法要とは異なります。
参列者の準備のためにも必ず併修であることは伝えなければなりません。

案内状には、亡くなってからの年数が浅い故人様の戒名(かいみょう)と回忌名を先に記し、年数の古い故人様の戒名(かいみょう)と回忌名を後に記します。

たとえば、祖母の七回忌法要と、祖父の十三回忌法要を行う場合には、「祖母の戒名、七回忌」「祖父の戒名、十三回忌」と記します。

同じ年に行われる法要のみ併修できる

併修は基本的に、同じ年に行われる法要のみで行うことができます。
たとえば、2020年に2人の年忌法要を行う予定がある場合には、2020年に併修を行うことができます。

しかし、2020年と2019年、あるいは、2020年と2021年に行う年忌法要は、併修にすることは基本的にはマナー違反になりますので、注意しましょう。

寺院に確認をする

併修には様々なメリットがありますが、通常の法要とは異なるマナーも多くあります。
故人様おひとりずつの年忌法要にするか、併修で行うか、よく検討する必要があります。

ご遺族で相談をし、併修の案が出た場合にはまず、年忌法要を行う寺院に相談することをおすすめします。

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併修のお布施マナー

併修を行う際のマナーは、通常の法要時と異なるのでしょうか。
ここでは、お布施、御車代、御食事料のマナーについて説明していきます。

お布施の相場

併修を行う際のお布施の相場は、通常の1.5倍が目安とされています。
三周忌以降の布施の相場は、1万円~5万円になりますので、併修で行う場合には、1万円~7万円ほどが相場になります。

2人分の法要を一緒に行うからといって、お布施の金額が2倍になるわけではないことを覚えておくと良いでしょう。

御車代

法要の際は、御布施とは別に交通費として「御車代」を包むのがマナーです。
御車代の相場は5000円ほどですが、僧侶に遠方から来ていただいた場合は、相場に捉われずその分の交通費を御車代として渡す必要があります。

反対に、僧侶を車で送迎した場合、御車代は必要ありません。

御食事料

御布施とは別に包むお金として「御食事料」があります。

相場は5000円〜1万円ですが、僧侶が法要後の会食に出席されたり、お弁当を用意した場合は、御食事料の必要はありません。

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併修の香典マナー

香典の金額も御布施と同様に、併修だからといって通常の2倍の金額を包む必要はなく、通常の相場の1.5倍が目安とされています。

一般的な法要の香典の相場は、両親が5万円、兄弟姉妹が3万円、その他親族が1万円ほどです。
そのため、併修の場合の相場は、両親が7万円、兄弟姉妹が5万円、その他親族が1万円ほどになります。

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併修の際のお返しマナー

併修の際のお返しの予算は、香典と同様に通常の1.5倍ほどの金額の品物が目安になります。
熨斗(のし)に関しては、通常の法要と同様になります。

仏式の法要の場合には、施主から送るお礼の粗品という意味の「粗供養」をお付けします。
仏式以外の法要や、宗教が分からずに迷ってしまう場合には「志(こころざし)」の文字をお付けします。

志には、「感謝の気持ちを込めて」という意味があるため、香典返しの熨斗に適していますが、弔辞の際の熨斗でしか使用できないため注意が必要です。
また、粗供養や志と一緒に、施主との続柄や回忌名を入れる場合もあります。
その場合には、最初に亡くなった故人様が一番右に来るような順番で記します。

たとえば、施主の父親の七回忌と、母親の十三回忌を併修でした場合、
「亡母 十三回忌
 亡父 七回忌
    志  施主フルネーム」
となります。

ただし、ご夫婦の年忌法要を併修で行う場合に、あえて男性の方を最初に書いている場合もあります。

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併修の服装マナー

併修の際の服装は、平服でも問題ありません。
通常の法要でも、一回忌や三回忌の法要では喪服を着用するのがマナーですが、七回忌以降の法要では平服を着用するのが一般的です。

併修は七回忌以降で行なうことが多いため、併修の際も平服で問題ないということになります。
ただし、この際の平服とは普段着のことではないため、ジーンズなどを着用しないよう注意しましょう。

喪服は、格式の高い順から「正喪服」「準喪服」「略喪服」の3種類に分かれています。
平服とは、この中の略喪服のことをいい、普段着という意味ではありません。

併修を平服で行う場合には、男性は礼服ではないスーツに黒や濃紺などの寒色系のネクタイと靴下を着用します。
女性は喪服ではないスーツやワンピースにジャケットやカーディガンを合わせ、肌色または黒色のストッキングを着用します。

一般的に、併修の際の服装は施主が決めます。
ご遺族や、法要を行う寺院と相談して決めると良いでしょう。

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併修を行うメリット

併修には、施主側、参列者側、それぞれにメリットがあります
ここでは、それぞれの視点でのメリットについて説明していきます。

施主側

併修を行う際の施主側の最大のメリットは、準備の負担が軽減されるということです。
法要の準備は、法要を行う場所の予約、僧侶の予定の確認、招待状の送付、法要後の会食の手配、香典返しの準備など、準備だけでも行うべきことが数多くあります。

また、併修であれば、僧侶への個別の挨拶や、ご遺族の前で行う挨拶など、当日の施主の役割が減るため、施主の精神面や身体面での負担軽減に繋がります。

御布施や香典返しは通常の相場の1.5倍の金額が目安のため、2回に分けて法要を行うよりも金額を抑えることが可能です。
併修を行うことで金銭面での負担軽減にも繋がります。

列者側

参列者側には、金銭面や身体面での負担が軽減するといったメリットがあります。
前述したように、香典は通常の法要の1.5倍の金額を目安に包むのが一般的で、故人様の人数分の香典を包むわけではありません。

また、法要を行う会場が遠方であれば、その分、交通費や宿泊費などもかかってしまいますが、併修であれば1回分で済みます。
また、併修であれば、法要の時間も1回分で済みますし、遠方から参列していただく場合には往復の時間が短縮されます。

参列する方が、ご高齢や持病を持たれていたりする場合には特に、法要に何度も足を運ぶのは大きな負担になります。

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併修のまとめ

ここまで併修について解説してきました。
まとめると以下の通りになります。

  • 併修とは2人以上の法要を同時に行うことで、合斎ともいわれる
  • 併修を行えるのは一般的に七回忌からとされている
  • 併修のお布施や御香典、香典返しの相場は通常の1.5倍が目安とされている
  • 併修には、金銭面、身体面、精神面で、施主と参列者双方にメリットがある

これらの情報が少しでも皆様のお役に立てば幸いです。

最後までご覧いただき、ありがとうございました。

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監修者

評価員(はかまだ)

袴田 勝則(はかまだ かつのり)

厚生労働省認定 葬祭ディレクター技能審査制度 一級 葬祭ディレクター

経歴

業界経歴25年以上。当初、大学新卒での業界就職が珍しい中、葬儀の現場で数々のお葬式を担当し、身寄りのない方の弔いから皇族関係、歴代首相などの要人、数千人規模の社葬までを経験。さらに、大手霊園墓地の管理事務所にも従事し、お墓に納骨を行うご遺族を現場でサポートするなど、ご遺族に寄り添う心とお墓に関する知識をあわせ持つ。

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