法事法要
新盆参りとは?服装・香典・挨拶のマナーをわかりやすく解説
更新日:2022.08.10 公開日:2022.06.24

記事のポイントを先取り!
- 新盆は四十九日後、はじめて故人が自宅に帰ってくる日
- 新盆参りに訪問する際は、衣装や挨拶のマナーに注意
- 新盆は通常のお盆よりも盛大に執り行う
新盆(にいぼん・あらぼん・しんぼん)参りに訪問する際のマナーはご存知でしょうか。
新盆参りはいつどのような服装で香典やお供えはどうするのか知っておきましょう。
そこでこの記事では、新盆参りの際のマナーについて解説します。
この機会に新盆参りでの挨拶や流れについて覚えておきましょう。
後半では新盆とお盆の違いにも触れていますので、ぜひ最後までご覧ください。
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- 新盆参りとは
- 初盆参りの御提灯代
- 初盆参りに訪問する際のマナー
- 避けた方が良いお供物
- 新盆参りに訪問する際の挨拶方法
- 初盆参りのお返し
- 新盆参りに訪問できない場合は?
- 新盆の流れ
- 新盆とお盆の違いは?
- 新盆参りのまとめ
新盆参りとは
新盆とは、故人の四十九日の法要が終わってからはじめて迎えるお盆のことです。
新盆参りは、死者が出て四十九日を終えた後のはじめてのお盆に、故人の宅などにお参りに訪問することや、お供えをすることを言います。
この日は故人がはじめて自宅に帰ってくる日となり、普段の盆よりも大勢の親戚や知人を集めて、盛大に執り行うことがほとんどです。
新盆の時期は8月13〜16日ですが、地域によっては旧暦の7月13〜16日に行なうこともあります。
また、呼び方も地域によって「初盆(はつぼん・ういぼん)」など、様々な言い方があります。
新盆には、白紋天(しろもんてん)と呼ばれる、はじめて自宅に帰ってくる故人が迷わないように、目印とするための、特別な提灯を飾ることもあります。
実際に、新盆参りに行く際には、これが飾られていれば、間違いなく故人の家だという目印にもなるでしょう。
新盆参りには、遺族はまだ悲しみに包まれていることも多いので、丁寧な挨拶を心がけ、派手な衣類の着用は控えて訪問するなど、遺族に対して配慮する必要があります。
また、新盆参りに訪問する人は、香典も持参します。
新盆参りは、まだ悲しみにくれている遺族がいることや、弔事であることをきちんと認識したうえで、執り行う必要があります。
初盆参りの御提灯代
初盆の御提灯代は相手との関係性によって相場が変わります。
- 子供 3万円
- 兄弟姉妹 1万円~3万円
- 親しい親戚 1万円
- 関係の薄い親戚 5000円から1万円
- 親しい知人 3000円から5000円
- 会社関係者 3000円から5000円
御提灯代は弔事用の袋に入れて渡します。
弔事用の袋が無かったら、無地の白い封筒で代用します。
二重になっている封筒は使えません。
御提灯代の袋には、「提灯代 」「御供物料」「初盆(新盆)提灯料」のどれかを書きます。
名前は3人以上連名で書くことはできません。
団体で渡す場合は団体名を書きます。
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初盆参りに訪問する際のマナー

新盆は、遺族がまだ故人の死を悲しんでいる期間にあたり、弔事の行事でもあります。
そのため、新盆参りに訪問する際には、遺族の気持ちをよく汲み取り、寄り添う気持ちが何よりも大切です。
ここでは、新盆参りの際に失礼にあたらないように、訪問する際のマナーについて解説していきます。
日付・時間帯
迎え盆の13日や送り盆の16日は、故人を迎えたり送ったりするための儀式や、お盆の準備や片付けなどで、遺族にとっては忙しい日になります。
13日はお寺やお墓などに故人の霊を迎えに行きます。
また、16日には、お墓などに故人の霊を送ります。
地域によっては、送り火や迎え火を焚いたり、川や海に笹の葉などで作った船を流すなどのことがあります。
また、地域の風習として、大規模に実施しているような場合もあります。
こうした場合、遺族としても、14日や15日に大勢の人が訪問することを想定している場合が多いため、14日や15日に訪問するのがよいでしょう。
基本的には、午前中に訪れて比較的長い時間をお話などして過ごすか、午後に訪れて挨拶などを交わし、比較的短時間で帰るか、ということになります。
お昼時などは、遺族が昼食をとっている場合があるので、そうした時間帯は避けるべきとされています。
ただ、近年では、遺族側でも会社勤めをしている場合もありますし、地域の盆行事が盛んで、人手を割いている場合もあります。
事前に施主の方などに連絡できる場合は、訪問時間帯を相談しておくとよいでしょう。
服装
新盆参りの際の服装は、弔事であり、遺族はまだ悲しみにくれていることもあるため、その感情に寄り添うことのできる服装でお参りする必要があります。
基本的には、喪服までを着用する必要はありませんが、略喪服に準用した平服を着用して訪問する必要があります。
ここでは、新盆参りの際に着用すべき服装のマナーについて解説していきます。
なお、厳格な服装での新盆参りが求められている場合は、喪服を着用するような場合がありますので、事前に施主に聞いておくとよいでしょう。
女性
女性の場合は、黒を基調とした服を心がけます。
落ち着いた色のブラウスや、黒や肌色のストッキングやパンプスを着用するようにします。
暑い時期であることを考慮しながらも、肌の露出もできる限り抑えるのが望ましいとされています。
靴は、地味な色のものであれば問題ありません。
男性
白いワイシャツか、落ち着いた色のワイシャツを着用し、地味な色のズボンを着用します。
場合によっては、無地のスーツに、地味な色や柄のネクタイを着用します。
靴は、地味な色のものであれば問題ありません。
子ども
学校に通っていて、制服がある場合には、その制服を着用するとよいでしょう。
制服がない場合には、落ち着いた色の服装にして、派手な柄などのあしらわれたものは着用しないようにします。
また、キャラクターのイラストなどがついているようなものも避けるべきとされています。
香典
新盆参りの際に用意すべき香典は、実際に葬儀や四十九日などのものと金額が異なる場合があります。
新盆参りでの香典の金額相場ですが、故人との間柄によって異なります。
故人が両親だった場合は、1万円~2万円。
故人が兄弟・姉妹だった場合は、1万円~2万円。
故人が祖父母か孫だった場合は、5000円~1万円。
故人が友人や知人だった場合は、3000円~1万円。
故人が近隣の住人であった場合は、2000円~3000円。
以上のような金額が相場となります。
香典袋の表書きの書き方は、表面の上部に書くことになりますが、宗派によって記入する言葉が異なります。
仏教の場合は、「御香典」、「御霊前」、「御香料」、「御弔料」、「御仏(佛)前」となります。
ただし、仏教の場合でも、浄土真宗の宗旨であった場合に限り、「御仏前」を使用することとなっています。
キリスト教の場合は、宗旨がカトリックの場合は、「御霊前」、「献花料」、「御花料」、「御白花料」、「御ミサ料」となります。
宗旨がプロテスタントの場合は、「弔慰料」となります。
神式の場合は、「御霊前」、「御神前」、「御饌料」、「御玉串料」、「御榊料」などとなります。
自分の名前は、表面の下部にフルネームで記入します。
夫婦の場合は、夫をフルネームで記入し、その左側に妻の名前だけを記入します。
会社などから連名で出す場合は、3人までなら、フルネームを、右から役職の高い人から順に記入します。
4人以上になる場合は、「〇〇一同」と記入するか、代表者1名のフルネームを記入してから、左側に「他一同」として記入します。
この時、別紙に全員分の氏名を記入した紙を封入して、受け取った側が、誰がお金を出してくれたのかが分かるようにしておきます。
お供え
お供え物は、お菓子やお線香などが一般的です。
特に新盆は暑い時期になりますので、お菓子をお供え物として持参する際には、暑さに関係なく長持ちするものを選ぶとよいでしょう。
果物やお花なども、暑い時期でも日持ちするものを選ぶとよいでしょう。
麺類や海苔なども、日持ちし、長期保存できるようなものなので、喜ばれる傾向にあります。
花は、白色のものを選び、バラなどのトゲがあるようなものは、殺生を連想させるため避けるべきとされています。
また、仏教では殺生を禁じているため、魚介類や肉類、生ものは避けるべきとされています。
お酒も、慶事用の贈り物という意味合いがありますので、新盆などの、まだ悲しみの気持ちがあるような場での供え物には不適とされます。
避けた方が良いお供物
初盆のお供物は、季節のものなどを贈りますが、中には避けたほうが良いお供物もあります。
仏教では殺生をしてはいけないので、魚介類や肉類などは、お供物に選んではいけません。
夏なので、傷んでしまう生ものもダメです。
生前に故人が愛用していた日用品や、好きだった食べ物などを贈りたくなりますが、そういったものも避けたほうが良いでしょう。
愛用していたものや、好きだった食べ物を見た遺族は、故人のことを思い出してしまうでしょう。
初盆は、まだ故人が亡くなってから1年も経っていません。
そんな時に故人を思い出させる品物を見ると、寂しさや悲しさまで思い出しかねないので、やめましょう。
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新盆参りに訪問する際の挨拶方法
新盆は、まだ遺族に悲しみの感情が残っている時期でもあります。
そして、新盆参りは弔事ともされる行事です。
遺族の感情をきちんと理解して、遺族の悲しみをいたわる挨拶をするのが基本となります。
訪問すると、受付のある場合は、まず受付に到着したことを伝え、労いの言葉をかけるなどの挨拶をします。
次に、施主に対して、労いの言葉を伝えていきます。
この時、故人との想い出について話すことも心がけます。
特に、自分しか知らないような故人の意外な一面を話すことができれば、喜ばれるでしょう。
最後に、新盆に招いてくれたことへの感謝の言葉を述べます。
たくさんの訪問者がいた場合、遺族側は忙しくしている可能性もあります。
事前に挨拶の内容を考えてきたとしても、相手の立場を考え、場合によっては短時間で挨拶を終えるようにするのもよいでしょう。
例文
新盆参りに訪れた際の挨拶について、例文を示します。
「こんにちは。
わたくし、〇〇様の会社の、□□と申します。
このたびは、〇〇様の新盆へお招きいただき、感謝しております。
お暑い中、新盆の準備など、まことにお疲れ様でございます。
〇〇様には、いつも△△商事との契約に関して、力を発揮していただいており、とても助けていただいておりました。
本日はどうぞよろしくお願いいたします」
初盆参りのお返し
初盆参りをされたら、お返しをすることになります。
お返しに良い品物
お返しに良い品物は、 洗剤・タオルなどのかさばらない日用品や、お菓子・調味料・お茶などの食品です。
初盆は、遠方からやってくる人もいます。
お返しは、小さめで軽く、常温で持ち運べるものにするとよいでしょう。
賞味期限も短くてはいけません。
なるべく賞味期限が長めで、貰って使い切れるようなものにしましょう。
夏らしいものとして乾麺の素麺やゼリー、海苔などの乾物がお返しとしてよく選ばれています。
お返しの時期
初盆のお返しは、お客様の帰り際に渡すことになります。
もし当日用意してなかった場合は、後日お盆が終わってから発送します。
遅くても8月中には品物が届くように手配しておきましょう。
7月13日から15日頃に初盆をする場合、初盆返礼品や手土産は、7月10日頃までに準備して渡します。
お盆中に用意できなかった場合は、7月末頃までに相手に発送します。
8月13日から15日頃に初盆をする場合、初盆返礼品や手土産は8月10日頃までに準備して渡します。
お盆中に用意できなかった場合は、8月末頃までに相手に発送します。
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新盆参りに訪問できない場合は?

新盆参りの時期に、どうしても都合が悪くお参りできない場合も多いことでしょう。
遠方の場合も、なかなか訪問できないのが現状です。
こうした場合には、お参りに直接伺いたいが、所用により訪問できないことを手紙にした上、お供え物とともに送るとよいでしょう。
手紙の内容は特に決まりがなく、かしこまった文章を書く必要はありません。
お参りすることができないので、お供え物を送る旨を書いたうえで、遺族を労う気持ちや、故人との想い出などに少し触れておくと、親切さがより伝わるでしょう。
手紙とお供え物は、盆が始まる前には、遺族の手元に届くように送るのがマナーとされています。
新盆の流れ

新盆の期間は、8月13日~16日(旧暦7月13日~16日)までとなっています。
この期間中には、迎え火を焚いたり、送り火を焚いたりするほか、故人をお墓やお寺に迎えに行ったり送りだしたりするといった盆行事が実施されます。
ここでは、新盆期間中に実施される盆行事について解説していきます。
もちろん、地域によって時期ややり方に違いがありますので、知らない地域に訪問する場合は、事前に問い合わせておきましょう。
13日
盆の入りとされる日で、死者が自宅に帰ってくる日とされています。
自宅で盆棚と呼ばれる、先祖への供え物などを置く棚を用意できたら、お墓にお参りし、きれいに掃除をします。
夕方に、素焼きの土鍋やお皿の上で、皮をむいた麻の茎を使ったおがらと呼ばれるものを焚き、迎え火として先祖を呼び寄せます。
新盆の場合は、白紋天(しろもんてん)と呼ばれる、はじめて自宅に帰ってくる故人が迷わないように、目印とするための、特別な提灯を飾ります。
14日・15日
遺族がお墓参りをします。
故人の自宅には、新盆参りとして、親戚や故人の友人など、親しかった人を呼びます。
この時、僧侶の読経など、法要を実施することもあり、法要後に会食をすることもあります。
盆棚のお供えや水は、毎日交換するようにします。
16日
できるだけ遅い時間である夜間に、迎え火と同様に、送り火を焚いて、死者の霊をあの世へと帰します。
地域によっては、精霊流しや灯籠流しといって、川や海に、笹船を浮かべたり、灯籠を流したりして、先祖を帰す場合があります。
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新盆とお盆の違いは?
お盆は先祖の霊を自宅に招くための、毎年8月13日から16日にやってくる期間です。
この日は、13日に墓参りをしたり迎え火を焚き、死者の霊を迎えます。
14日から15日は、自宅に精霊棚を設け、死者を弔い、16日に送り火や精霊流し、灯籠流しを経て、先祖をあの世へと帰します。
一方の新盆は、故人の四十九日が終わってから最初に迎えるお盆のことで、故人がはじめて自宅に帰ってくる日です。
基本的に実施する内容は、お盆と同様ですが、この日は故人がはじめて自宅に帰ってくる日となり、普段の盆よりも大勢の親戚や知人を集めて、盛大に執り行うことが多いようです。
新盆には、白紋天(しろもんてん)と呼ばれる、はじめて自宅に帰ってくる故人が迷わないように、目印とするための、特別な提灯を飾ることもあります。
このように、新盆は、はじめての死者が戻ってくるため、はじめて帰ってくる死者が迷わずにあの世とこの世を往復できるように、滞りなく執り行う必要があります。
また、新盆は、まだ遺族の悲しみが癒えていない期間でもありますので、新盆参りに訪れる人も、言葉遣いや、派手な衣服を着用しないなど、注意すべき点があります。
新盆は弔事の行事とされており、場をわきまえた行動が、遺族にも新盆参りに訪れた人にも求められます。
「新盆」は、主に東日本での言い方で、西日本では「初盆」と呼ばれることもあります。
このほか、地域によって多少呼び方に違いがあったり、場合によっては7月に実施される場合があるなど、違いもあります。
新盆参りに参加した場合、自分の地域とはやり方が違っていたとしても、故人の住んでいた地域の方法に合わせることが、遺族の心に寄り添うことにもつながります。
新盆参りのまとめ

ここまで新盆参りについて解説してきました。
この記事のポイントをおさらいすると以下の通りです。
- 新盆は四十九日後、はじめて故人が自宅に帰ってくる日
- 新盆参りでは、着用する服装や挨拶の内容に気を付ける
- 新盆参りは、8月14日から15日の間に訪問するのがよい
- 新盆は通常のお盆よりも盛大に執り行う
これらの情報が少しでも皆様のお役に立てば幸いです。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。
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監修者

唐沢 淳(からさわ じゅん)
経歴
業界経歴10年以上。大手プロバイダーで終活事業に携わる。葬儀の現場でお葬式を担当し、身寄りのない方の弔いから大人数の葬儀までを経験。お葬式を終えた方々のお困りごとにも数多く寄り添いサポートを行う。終活のこと全般に知見を持ち、ユーザー目線でのサービス構築を目指す。
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