法事法要
お盆にお供えする水の子の作り方は?お供えする目的や片付け方も紹介
更新日:2022.05.17
お盆のお供え物のひとつである水の子をご存知ですか?
お盆を迎えるに当たって水の子を作る理由や、作り方を知っておきたいですよね。
水の子は毎日交換するべきなのかという疑問や、水の子以外にお供えするものについてもお答えします。
ぜひ最後までご覧ください。
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水の子とは
お盆にお供えする水の子とは、キュウリやナスをさいの目に切ったものと洗ったお米を混ぜたものです。
水を張った器に蓮の葉を浮かべ、その上に混ぜ合わせた野菜とお米を盛り付けます。
お盆に帰ってくるご先祖様は無縁仏や餓鬼を一緒に連れ帰ってくるといわれています。
水の子は無縁仏や餓鬼に対しても、平等に食べ物が行き届くようにという願いが込められています。
餓鬼はいつでもお腹を空かせていますが、食べ物が炎になったり口から炎が出てうまく食べられません。
さらに口が針の孔ほどしかないため、食べ物が口に入りづらいです。
そのため野菜を小さく切り、水に浮かべて食べやすいようにしているということです。
水の子を供えるのは、自分たちで収穫した野菜を供えることで感謝の意を表すという意味もあります。
水の子の作り方
水の子の基本的な作り方をご説明します。
材料
水の子を作るには以下の材料を用意します。
- 米(1/4カップ程)
- キュウリ(1/2本)
- ナス(1/2本)
- 蓮の葉(1枚)
野菜はトウモロコシやカボチャ、ニンジンなどでもいいようです。
蓮の葉の代わりに里芋の葉を使用する地域もあります。
作り方
- 米を研ぐ
1/4カップ程のお米を研いで洗っておきます。 - キュウリとナスをさいの目にカットする
野菜はカットした後、それぞれ別のお皿で水にさらし、混ぜる前に良く絞ることで変色を抑えられます。
ナスも熱湯にくぐらせたあとに冷水にさらすと変色しづらいようです。
熱湯を使用しなくても、何回か水を変えてアク抜きすればOKです。 - 洗ったお米とカットした野菜を混ぜて盛り付ける
水を張った器に蓮の葉を浮かべ、盛り付けます。
水を張らずにそのまま器に盛りつける地域もあるようです。
盛り付ける際に浸す水は、できれば閼伽水(あかみず)を使用しましょう。
閼伽水とは水の子のためにお浄めした水のことです。
器の中に蓮の葉を入れてキレイな水を注ぎ、ミソハギという花を5~6本入れて作る水です。
蓮の葉がない場合
蓮の葉が用意できない場合は、蓮の葉を形をかたどった樹脂製タイプのものが販売されているようです。
また、蓮の葉の形をした食器も販売しています。
本物の蓮の葉を調達するのが難しい場合は代用品を1枚用意しておくと便利でしょう。
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水の子を飾るタイミング
水の子を飾るタイミングとはいつなのでしょうか?
また、水の子はお盆期間中、毎日交換するものなのでしょうか?
飾るタイミング
水の子は他のお供え物と同様に8月13日から16日まで飾り付けます。
新の盆の地域は7月13日から16日となります。
お盆の期間について詳しく知りたい方は、「お盆っていつ?お盆にすべきこととそれぞれの注意点まで解説」をご覧ください。
お盆期間中は水の子を絶やさず置いておくようにしましょう。
水の子に入れる水を閼伽水(あかみず)にする場合もありますが、真言宗などでは飾り付けするときにミソハギでお浄めするようです。
ミソハギの穂先を閼伽水に浸し、水の子に振りかけます。
ミソハギは萩に似ており、また禊(みそぎ)に使われていた花でした。
そのため漢字で禊萩と表します。
神道の言葉で禊とは穢れ(けがれ)を浄めることです。
ミソハギで水の子を浄めることで、悪霊や煩悩を振り払う効果があるとされています。
水の子は毎日交換するべき
水の子は基本的に毎日交換した方が良いようです。
水を張ってお供えする地域では、野菜とお米は交換せずに水だけ換えるところもあるようです。
水の子の片付け方
水の子は、いつ、どうやって片づけるのでしょうか?
お盆が終わったら片づける
水の子はお盆期間が開ける17日から片付け始めます。
盆棚にお供えされている果物や盆飾りなどと一緒に片付けます。
水の子の処分方法
果物やお菓子などのお供え物は、仏様のお下がりとして家族で食べるのが良いとされています。
しかし、お盆期間中常にお供えしてあった水の子は食べるのが難しいでしょう。
昔の日本では水の子は川に流して処分していました。
お供えした食べ物を川の魚や川辺の鳥などの生き物に施すという考えからです。
また、ご先祖様は川の流れに乗って帰られるという説から、お供え物も一緒に流していたようです。
住宅事情も変わってきた現代では、川に流すのは不法投棄になる恐れもあります。
そのため、一般ごみとして処理する場合が多くなりました。
一般ごみとして処理するのであれば塩を振ってお清めした後、白い紙に包んで廃棄しましょう。
他にも自宅の庭に処分する方法もあります。
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水の子の他にお供えする物
お盆では水の子以外にもお供え物をします。
どんなものをお供えするのかを簡単にご紹介します。
盆棚の作り方
盆棚とは精霊棚(しょうりょうだな)とも呼ばれている、お供え物を置く祭壇のようなものです。
仏壇の前に2~3段の棚を作るのが一般的です。
盆棚の最上段には故人の位牌や霊前灯、2段目には霊供膳(れいぐぜん)や花瓶を配します。
盆棚の両脇には盆提灯を対で置きます。
1段目にはまこもを敷き、その上に蓮の葉を置きます。
まこもの上に精霊馬や精霊牛、水の子、果物などのお供え物を置きます。
水の子は盆棚に向かって左側にお供えすることが多いようです。
盆棚はお供え物を置くだけではありません。
お盆に帰ってこられるご先祖様の魂が盆棚に留まるとされています。
そのためお盆期間中は盆棚のお供え物が尽きないよう、気を付けましょう。
僧侶を迎えて棚経をあげてもらう場合は盆棚の前に席を作ります。
部屋にスペースがあまりない場合は、仏壇の前に経机や小机を並べて盆棚にしても問題ありません。
盆棚を作るスペースがない場合は、仏壇の上にお供え物を置いてもOKです。
お供えする物
以下は盆棚にお供えするものの一例です。
五供(ごく・ごくう)
五供とは「香・花・灯燭・水・飲食(おんじき)」です。
香はお線香、灯燭はロウソクや提灯を表しています。
花は奇数で用意するのが基本です。
飲食は故人の嗜好品だったものやお菓子などをお供えします。
お水も毎日きれいなものと取り替えましょう。
盆提灯
盆提灯は盆棚や仏壇脇に左右対称となるように置きますが、単体でもOKです。
提灯には吊り下げ式と床に置くタイプがあります。
宗派によって提灯の種類は変わりませんが、浄土真宗では提灯のお供えは不要です。
故人が亡くなって最初に迎えるお盆(新盆)の場合は白提灯をお供えします。
霊供膳
ご先祖様に、家族と同じものを食べてもらうために作る精進料理です。
小さな専用のお膳に一汁三菜をのせます。
特別な料理でなくても構いませんが、ニラやニンニクなどの香りの強い食材はNGです。
宗派によってお椀やお皿の並べ方が異なるため、注意が必要です。
さらに詳しく知りたい方は「お盆にはどんな料理をお供えすべき?精進料理の内容や注意点まで解説」をご覧ください。
精霊馬と精霊牛
お盆には野菜で動物をかたどった盆飾りをお供えします。
キュウリで作る精霊馬とナスで作る精霊牛がポピュラーです。
精霊馬はご先祖様に早く帰って来てほしいという願いから作られるものです。
精霊牛は、お盆最後の日に別れをゆっくりと惜しんで帰ってほしいという願いが込められています。
まこも
小さなゴザのような形状をしています。
お供え物を置く土台として使用します。
生花
ミソハギやリンドウなどがお盆の花としてよく供えられます。
ミソハギは水を浸してお供えものに振りかけると、悪霊や煩悩を払いのけるといわれています。
果物
果物は丸いものをお供えするのが良いとされています。
丸いもの=円=縁という意味を持つためです。
おすすめの果物はスイカやメロン、桃などです。
盆棚に常温でお供えするため、なるべく日持ちする果物を選びましょう。
笹竹
仏間に余裕がある場合は、盆棚周りの四隅に葉の付いた青竹を置きます。
上部にしめ縄を張ることで結界を作ると言われています。
ほおずき
提灯と同様、ご先祖様が帰ってくるための目印の役割を持ちます。
お盆ではご先祖様が帰ってくる目印となるよう、迎え火や送り火で火を焚く儀式もあります。
火を焚く代わりに赤いほおずきの実を置いて目印代わりにします。
お盆の水の子まとめ
ここまで、お盆のお供え物である水の子の情報を中心にお伝えしました。
この記事のポイントをおさらいすると以下の通りになります。
- お盆にご先祖様が連れてくる無縁仏や餓鬼にも食を施すため、水の子をお供えする
- 水の子は8月13日から16日のお盆期間中は毎日お供えする
- 一般ごみとして処理する方法がある
これらの情報が少しでも皆様のお役に立てれば幸いです。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。
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監修者
袴田 勝則(はかまだ かつのり)
厚生労働省認定 葬祭ディレクター技能審査制度 一級 葬祭ディレクター
経歴
業界経歴25年以上。当初、大学新卒での業界就職が珍しい中、葬儀の現場で数々のお葬式を担当し、身寄りのない方の弔いから皇族関係、歴代首相などの要人、数千人規模の社葬までを経験。さらに、大手霊園墓地の管理事務所にも従事し、お墓に納骨を行うご遺族を現場でサポートするなど、ご遺族に寄り添う心とお墓に関する知識をあわせ持つ。
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