法事法要
お盆に仏壇はどうしたら良い?飾り方やお供え物まで解説
更新日:2022.05.26 公開日:2021.11.14

記事のポイントを先取り!
- お盆の際には精霊棚を作る
- 仏壇には五供をお供えする
- お盆の際の仏壇の扉は開けておく
お盆の仏壇の飾りは何を飾ればいいのでしょうか?
どのようなお供え物を揃えるのか、飾り方ってわからないですよね。
そこでこの記事では、精霊棚や仏壇へのお供えものについて解説します。
お盆が近いのに何をしていいのか悩んでしまっている方もいると思います。
後半ではお供えの注意点についても触れているので、ぜひ最後までご覧ください。
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お盆とは

お盆とは、日本に昔から伝わるご先祖様や故人を供養するために行う行事です。
毎年8月13日から16日の4日間で行われる地域が多いようです。
地域によっても期間は異なり、東京では毎年7月13日から16日に行われます。
その他、8月下旬から9月初旬に行う地域もありますし、沖縄では1日短く7月13日から15日の3日間だけ行います。
お盆の時期が分かれているのは、明治5年に太陽暦(グレゴリオ暦)が導入されたためと言われています。
旧暦(太陰太陽暦)から、太陽暦が定着するまでに、地域によってお盆の時期が分かれてしまったようです。
お盆は「盂蘭盆会(うらぼんえ)」が正式名称で、仏教の「盂蘭盆経(うらぼんきょう)」がその起源と言われています。
そして、「盂蘭盆(うらぼん)」とは、サンスクリット語の「ウラバンナ(逆さ吊り)」からきている言葉です。
お釈迦様の弟子の一人、目連(もくれん)の言い伝えをご紹介しましょう。
ある日、地獄で亡くなった母が逆さ吊りの刑を受けていることを知った目連が、お釈迦様に母を助ける方法を尋ねました。
お釈迦様は、旧暦の7月15日に亡き母の供養を行えば助かると教えました。
その教えが伝わって、現代のお盆になったとされています。
お盆になったら、仏壇の前に精霊棚(しょうりょうだな)を設けてさまざまなお盆飾りを供えます。
お盆飾りとしては、キュウリの馬とナスの牛が有名です。
キュウリを馬に、ナスを牛に見立てて爪楊枝などを脚にして飾ります。
どちらもご先祖様がこの世とあの世を往来するのに使う乗り物です。
キュウリの馬は精霊馬(しょうりょううま)と言い、ご先祖様に早く帰ってきて欲しいという願いが込められています。
また、ナスの牛は精霊牛(しょうりょううし)と言い、ご先祖様にゆっくりあの世に帰って欲しいと願うものです。
お供えとして代表的なものは「水の子」と言って、キュウリやナスを細かく切って、洗った米をハスの葉などに盛りつけたものや、団子を積み重ねた「お迎え団子」などです。
故人の好物や季節の果物や野菜、そうめんなどを供えることもあります。
お盆の仏壇飾りには精霊棚

仏壇の近くに位牌やお盆飾り、お供えなどを飾るための「精霊棚」を用意し、盆提灯を周辺に飾ります。
「精霊棚」は「盆棚(ぼんだな)」とも言い、ここにご先祖様や故人の霊が帰ってくるのです。
精霊棚には、生花・線香・ローソクに加え、精進料理・果物・お菓子・団子・そうめんなどの食べ物がよく供えられています。
特に夏などは、日持ちするものがいいでしょう。
生の食品なら、お盆の期間中の3食分として食べられる量にするのが望ましいようです。
お盆の期間中は日本全国のどの家庭でもたいてい精霊棚を飾ります。
お盆の飾りつけは、遅くとも8月13日までに行い、片付ける日は8月16日の送り火が終わった後です。
お盆の月に入ってすぐに飾りつけをしても特に問題はありません。
しかし、お盆の意味を考えると、迎え火の前までには飾りつけは終わっておくべきでしょう。
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お盆では仏壇自体はどうしたら良い?
お盆では仏壇自体はどうすればいいのでしょうか。
お便は精霊棚を飾ることが中心なので、仏壇は特に何もしなくても問題はありません。
従って仏壇の扉を開けておいても、閉めておいても特に決まりはありません。
また、地域や宗派によっても仏壇の開閉の考えは異なっています。
一般的に、仏壇の中に祭壇を設ける場合は扉を開けたままにしにしている家庭が多いようです。
お盆の期間に外出することが多くなったり、精霊棚を設けたため仏壇の中がさびしくなったりする場合もあるでしょう。
そういった場合は、仏壇の扉は閉めておいた方がいいのかもしれません。
それぞれの家庭の都合に合わせて、柔軟に対処するようにしましょう。
お盆飾りの意味
精霊棚・盆棚には地域によって飾り方に特徴があります。
ここでは、一般的な精霊棚・盆棚に用意するものを紹介します。
盆提灯
盆提灯は故人の霊がお盆に家に帰って来るときに迷わないよう、目印に飾ります。
盆提灯は迎え火・送り火のときとても大事な飾りで、初盆を迎えた家へ、親戚や故人の知人が盆提灯を贈るという昔からの風習があります。
盆提灯は、精霊棚や仏壇の前に飾ります。
素麺
お盆にそうめんを飾る意味は、諸説ありますが定かではありません。
主に4つの意味があると言われいます。
- そうめんは細長い糸のような形なので、喜びを細く長くと縁起をかつぐ意味があります。
お盆のお供えのそうめんにも、同じように縁起をかつぐ意味があるそうです。 - ご先祖様があの世へ帰るときに、たくさんの料理やお土産を背負って帰らなくてはなりません。
荷物を括る紐の役割をするという意味があります。 - ご先祖様はあの世へ、送り火の煙にのって帰ります。
その時に、そうめんが精霊馬の手綱になるという意味があります。 - そうめんは夏の食べ物なので、お盆に食べれば力がつきます。
そうめんを食べることで、熱病除けや疫病の予防になると信じられてきました。
昆布
仏教の行事には昆布は欠かせないものです。
細く長い昆布は家が長く続いていきますように、と願いを込めて飾ります。
ほおずき
お盆といえばほおずき(鬼灯)です。
文字からわかるように、灯りとして飾られます。
ご先祖様が、家に帰ってくるときの目印の盆提灯に見立てて仏壇や精霊棚に飾られます。
ご先祖様は体を持っていないので、ほおずきの空洞のなかでお盆の間は過ごしていると言われています。
生花
生花はお線香や提灯と同じく、お盆のお供え物として欠かせないものです。
生花を供える理由としては、花の美しさで故人が喜びます。
また、生きている者に、命のあるものはいつかは亡くなるという無常を教える役割もあります。
盆花には旬の花のトルコキキョウやアスター、リンドウが多いです。
故人が好きだったお花をお供えするのもいいでしょう。
精霊馬
精霊馬とはお盆のお供えで、精霊棚に飾ります。
きゅうりや茄子に割り箸を刺して、馬や牛の人形を作ります。
きゅうりは足の速い馬に見立て、ご先祖様が迎え盆の時は早く来てほしい、茄子は足の遅い牛に見立て、送り盆の時はゆっくり帰って欲しいという意味があります。
昔は美味しい旬の夏野菜をお供えするという意味で、きゅうりと茄子がそのままお供えされていたようです。
精霊馬はお盆が過ぎたら、白い紙に包んで塩で清め捨てましょう。
精霊馬についてさらに詳しく知りたい方は、「お盆になすときゅうりをお供えする理由とは?飾り方や作り方も紹介」をご覧ください。
水の子
水の子は、茄子やきゅうりをさいの目に切り、洗ったお米を混ぜてはすの葉の上に盛りつけたものです。
お盆に帰ってくるご先祖様以外のすべての霊に、おもてなしが行きわたるようにという意味があります。
供養してもらえない霊や帰るところがない霊にも、水の子を食べてもらい供養するための飾りです。
みそはぎの花
みそはぎはお盆には欠かせない花です。
お盆に供えられるようになったのは、漢字で禊花と書くことが関係しています。
みそはぎの花は旧暦のお盆の頃に咲き始め、のどの渇きを抑える作用があります。
お盆に帰ってくるご先祖様はのどが渇き、みそはぎの露を好んで飲むと言われます。
そのためお盆の禊に使われるようになったようです。
みそはぎは精霊棚のご飯の横にお供えします。
百味五花
百味五果とは、精霊棚にお供えするごちそうのことです。
百味はいろいろな美味しいもの、五果は瓜・茄子・麺・饅・餅の5種類のことをさします。
美味しい旬の果物や野菜をお供えすることで、ご先祖様に喜んで欲しいという思いが込められています。
すべてを揃えてお供えするわけではなく、その時の旬のものを用意します。
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お盆の仏壇へのお供え物

お盆の仏壇へのお供えは、地域や風習によって選ぶお供え物やマナーが異なるので注意しましょう。
お盆には五供という仏壇のお供え物の基本があります。
五供とは、香・花・燈濁・浄水・飲食の5つのお供え物です。
お供え物は一般的に、この基本の中から選ばれます。
香
よい香りのお線香を毎朝あげることが供養になります。
お線香の煙が、この世とあの世を結んでいると言われています。
また、お線香の煙はご先祖様の食べ物とも言われています。
水やお仏飯などをお供えした後にお線香を上げましょう。
お線香を立てたら、おりんを一度鳴らして合掌します。
花
仏壇の両脇に対でお花をお供えします。
故人の好みのお花や季節のお花をお供えします。
棘のあるバラや香りの強いユリ、毒のあるお花は避けましょう。
燈燭(とうしょく))
ろうそくの明かりはお灯明と言われ、世の中を明るく照らします。
仏教ではお灯明に従えば、迷いがなくなると言われています。
ろうそくは、お水やお仏飯をお供えした後に灯します。
ろうそくの火を口で吹き消すことは避け、手であおいで消すようにしましょう。
浄水
お水はお供え物の中でとても大事なものです。
ご先祖様はのどが乾きやすいからです。
お供えのお水は仏壇に向かう度に取り替えましょう。
飲食(おんじき)
飲食は自分たちの食事をお供えします。
お仏飯は、炊き立てのご飯を仏飯器でお供えします。
炊いたご飯の香りを召し上がっていただくもので、お仏飯を飾り物としてお供えします。
お仏飯は、仏壇から下げたらいただくことがことが良いとされています。
お仏飯は、毎朝炊きたてのご飯をお供えしましょう。
お供えものの金額
お供え物の金額の相場ですが、一般的には3000~5000円が相場となります。
あまり高価なものは、返って気を遣わせてしまうので注意しましょう。
お供え物は8月13日から15日までに、持参するか届くようにします。
16日にはご先祖様はあの世に帰ってしまうからです。
持参する時には、風呂敷などで包んで持っていくようにしましょう。
お盆のお供え物の注意点
お盆のお供えをする時にもマナーがあります。
マナーに注意して、周りの方に迷惑をかけないようにしたいものです。
ここでは、お料理のお供えや、のしのつけかたのマナーを解説します。
お盆は精進料理をお供えする
お盆はご先祖様がこの世へ帰ってくる大切な日です。
お盆の期間は霊に感謝をするという意味で、精進料理を食べることが一般的です。
精進料理は、お坊さんが食べる質素な食事です。
精進料理は、野菜中心で動物などの食材は使ってはいけません。
お盆にお供えする精進料理の内容を説明します。
霊供膳という器を使い、季節の野菜や豆腐などの一汁三菜が一般的なものになります。
ご先祖様が飢えないように、ご飯は白飯を器に丸く大盛にします。
おかずは3種類作ります。
色は赤・白・緑・黄・黒の五色、味は甘い・辛い・酢・苦い・しょっぱいの五味を基本に作ります。
料理をお供えする時間は、朝昼の2食です。
また、料理が冷めたら下げるようにします。
暑い夏の時期は腐りやすいので気をつけましょう。
お供え物は必ず「のし紙」で包む
お供え物を購入したら弔事でもマナーとして、のし紙をつけてもらいましょう。
弔事ではのし紙ではなく、掛け紙と言います。
表書きには、上部に「御供」または「御供物」と、水引の下にフルネームで書きます。
のし紙に掛ける水引は、関東では黒白結び切り、関西では黄白結び切りが多いようです。
どちらを使うかわからない場合は、年長者や店員の方に確認しましょう。
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仏壇の扉はどうする?

仏壇の扉はいつ開けるのか、閉めるのか疑問ですね。
実際には、扉の開閉についてのルールはありません。
日常生活では朝には扉を開けて、夕方には閉めるのが一般的でしょう。
では、特別な日や法要の際の仏壇の扉はどうしておくべきなのでしょうか。
葬儀の際
家族に不幸があって、葬儀を執り行われる時は仏壇の扉を開けておいてかまいません。
しかし、閉めるべきだとされる宗派もありますので一概には言えません。
仏教では、人は亡くなった後には極楽浄土へ導かれるとされていて、仏壇の扉は開けておくべきという考えが一般的です。
四十九日を迎えるまでの間
四十九日を迎えるまでの間も、宗派によって異なります。
お葬式の間は扉を開けておく宗派でしたら開けておきましょう。
ただ、四十九日までは仏壇とは別に遺骨と位牌の祭壇を設けて供養します。
その祭壇に手を合わせる時に、仏壇に背を向けたり横切ったりします。
そのため仏様に失礼にあたるということから、仏壇の扉を閉める場合もあります。
お盆や法事の際
ご先祖様が帰ってくるお盆や、亡くなった方の冥福を祈る法事などの際は、仏壇の扉は開けておきます。
お供え物や合掌する機会が多くなるので開けっ放しにしておきましょう。
しかし、外出する時や掃除の時、食事の時、就寝の時に開けっ放しが気になるようでしたら閉めても構いません。
お正月
一年の始まりのお正月は、古くから歳神様をお迎えし一年の安寧を祈るという風習があります。
神様はご先祖様であると言われ、お正月にご先祖様をお迎えするために仏壇の扉は開けておきます。
ご先祖様をお迎えする前に、仏壇はきれいに掃除をしておきましょう。
お盆の仏壇まとめ

ここまで、お盆に仏壇の飾り方やお供え物は、どうしたらよいのかを解説してきました。
この記事のポイントをおさらいすると以下の通りです。
- お盆の時にお供え物や飾りつけをする棚のことを精霊棚と言う
- 精霊棚の飾りには、盆提灯・そうめん・昆布・ほおずきなどがある
- お盆には五供という仏壇のお供え物の基本があるので注意する
これらの情報が少しでも皆様のお役に立てば幸いです。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。
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