法事法要
法事の準備はなにが必要?案内状の書き方や例文についても解説
更新日:2022.11.21 公開日:2021.10.27
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法事の準備について
故人の法事を近いうちに行う予定がある方もいらっしゃいます。
中には法事を施主として準備しなければならないという方もいらっしゃるでしょう。
今回は法事で必要な準備について、以下の各ポイントでご紹介します。
- 法事に向けて必要な準備
- 遺族が当日法事に向けてするべき準備
- 参列者が法事に向けて準備するべきこと
ぜひ最後までご覧ください。
スポンサーリンク法事とは
法事は亡くなった方の冥福を祈ったり、偲んだりするために行われる仏事です。
四十九日や一周忌など、故人が亡くなった後の節目で催されます。
故人を祈る儀式である「法要」と、故人の思い出を語らいながら「会食」を行うのが一般的です。
また法要が終わった後で、お墓参りを行うケースもよく見られます。
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法事に必要な準備
法事を行う際、当日に向けて何らかの準備が必要です。
特に施主は法事で中心的な役割になる分、するべきことが色々とあって困惑するでしょう。
ただ事前にするべきことを整理できていれば、法事の準備にも落ち着いて取り組めます。
以下で解説します。
命日の2、3か月前に準備すること
法事の準備は、2、3ヶ月前から始めるのがおすすめです。
主なやることは日程や参列者、会場を決めることです。
日程の調整
最初に行うべきことが、日程の調整です。
法事の日程を決める際は、命日より前が良いとされています。
同時になるべく多くの人に来てもらえるように、命日に近い土日祝日とするのがおすすめです。
誰を招待するか決める
招待する人も決めておきます。
三回忌まではご遺族やご親族以外にも、故人と親しかった知人や友人まで誘うケースが多いです。
ただ三回忌より後になると、ご遺族やご親族のみが参列するケースが増えてきます。
声をかけてよいか迷う場合は、招待した方が無難です。
招待しなかった場合、後から誘われなかったことを理由にトラブルになることもあります。
会場の手配
会場の決定や手配も重要です。
すでに菩提寺がある場合は、お寺の本堂で行うことになります。
お寺の本堂が難しい場合は、斎場や墓地・霊園の法要室、自宅で行うケースも多いです。
会場を手配する際は、当日参列する予定の人数を念頭におきながら決めていきます。
なお菩提寺で行う場合は、合わせて僧侶への手配までしても良いでしょう。
命日の1か月前に準備すること
命日の1ヶ月前になると、するべきことも増えてきます。
主に以下の5つを軸に準備していくと良いでしょう。
案内状の作成
1ヶ月前には法事の日程や会場も決まっているため、参列者向けの案内状を発送します。
案内状には法事の日時や場所、お墓参り・会食の有無を記すのが一般的です。
また服装について特に書くべき項目はある場合は、一緒に記します。
発送する際は、返送期限を買書いた返信用はがきも同封すると良いです。
返信はがきの内容によって、最終的な人数を把握できます。
供花、供物の手配
次に祭壇にお供えするお花やお供え物を手配します。
お花はトゲのあるものや香りの強いものなど、タブーとされているものを選ばないようにしましょう。
またお寺で行う場合、お供え以外に本堂を飾るお花が必要になることもあります。
一方供物は、なるべく保存の効くお菓子や果物を選ぶのがポイントです。
故人が生前に好んでいたものを選んでも良いでしょう。
特にお菓子は後で持ち帰っても良いように、個別包装のものを選びます。
引き出物の準備
当日に参列者へお渡しする引き出物の準備も必要です。
引き出物の品はお茶やお菓子、日用品など、使ったらなくなる「消えもの」を選びます。
使ってなくなることで、「不幸が消えるように」と願う意味があるためです。
なお場合によって大人数分を用意する必要もあるでしょう。
案内状の返信が来てから用意しても問題ありません。
食事の準備
法事の際に会食まで行う場合は、僧侶や参列者をおもてなしするための料理も必要です。
会場は料理店やレストランがよく使われます。
菩提寺がある場合はお寺の一室を利用できる場合もあるため、僧侶に相談しても良いでしょう。
手配する際は会食に参加する人数や日時、法事に伴う会食であることを伝えます。
特に法事に伴う旨は、きちんと伝えていないとエビなどおめでたい意味のある食材を使った料理が出てくるため、注意が必要です。
宿泊先や車の手配
遠方から参列する方もいる場合、宿泊先や車の手配も欠かせません。
特に会場が最寄り駅から離れている場合は、バスやタクシーを案内すると良いでしょう。
自家用車やマイクロバスを用意するのもおすすめです。
宿泊が必要な場合は、アクセスの良い宿泊施設を予約します。
施主のご自宅に泊まっていただくのも選択肢の1つです。
命日の直前に準備すること
故人の命日が近くになったら、僧侶にお渡しするお布施を準備します。
場合によっては、御車代や御膳料も必要です。
お布施の準備
お布施は読経していただく僧侶にお渡しするお金で、相場は地域や菩提寺によって異なります。
相場については、ご近所の方や菩提寺に問い合わせて確認しておくと良いでしょう。
御車代の準備
法事の会場が自宅や斎場などの場合は僧侶にわざわざ来ていただくため、交通費代わりに御車代も準備します。
御車代の相場は5,000~1万円で、封筒などもお布施とは別に用意するのが作法です。
御膳代の準備
加えて僧侶が会食に参加できない場合は、御膳料も用意します。
料理の代わりにお金を渡す形で、相場は5,000~1万円です。
御膳料も御車代と同じく、お布施とは別に包みます。
遺族の当日に必要な準備
法事の当日も遺族が準備するべきことはいくつかあるため、合わせて知っておくと良いでしょう。
以下のような点で準備を進めていきます。
僧侶への挨拶
まず読経していただく僧侶への挨拶です。
法事が始まる前か法要の終了後に挨拶します。
挨拶に合わせてお布施をお渡しすることも一般的です。
なお挨拶の際は、引き受けていただいたことへのお礼をすると良いでしょう。
参加者への対応
また参加者対応も欠かせません。
受付などで挨拶を交わすとともに、香典を受け取ったり引き出物をお渡ししたりします。
合わせて会場内での座席誘導も必要です。
送迎バス、ルートの管理
ほかにも送迎バスを利用する際は、ルートにまつわる確認や管理も行います。
あらかじめ菩提寺や墓地・霊園から会食の会場までの経路を把握しておきます。
複数の車両に分乗して移動する場合も、各車の運転手やルートも把握します。
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参列者の法事の準備
参列者として法事に出席する場合も、持ち物を準備します。
香典や数珠などが欠かせません。
香典
香典は故人へのお供えやご遺族への経済的な援助の意味で持参します。
受付か施主へお渡しをするのが一般的です。
なお香典の袋は、黒白か黄白で結び切りか淡路結びの水引が付いているものを使います。
お札も旧札を使うのがマナーです。
法事で持参する香典の相場は、1万円程度とされています。
ただし会食まで参加する場合は、さらに5,000~1万円程度上乗せしておくと良いでしょう。
供物
供物は不幸がなくなることを願う意味で、消えものを持参するのが一般的です。
具体的には食べ物であれば故人が好んだ果物やお菓子、飲み物であればお酒やお茶などが良いでしょう。
品物の代わりにお金を持参する方法もあります。
親しい個人であれば5,000~1万円、あまり関係が深くない場合は3,000~5,000円が相場です。
数珠
仏式で法事を行う場合は、数珠も欠かせません。
大きく分けて珠が108個ある「正式数珠」と、珠の数が少なめの「略式数珠」があります。
正式数珠は宗派によって特徴も異なるため、相手方の宗派に合うものを持参するべきです。
一方略式数珠は宗派に関係なく利用できます。
法事における案内状の書き方
法事の準備をする際、案内状の発送も必要です。
案内状は以下のような内容で作成します。
案内状に書くべき項目
案内状を書く際は、いくつか欠かせないポイントがあります。
以下のような項目があると良いでしょう。
- 挨拶文
- 故人の名前
- 施主の名前
- 法事の日時
- 法事を行う会場
- 法事の内容
- 出欠確認欄
なお実際に執筆する際は、縦書きで書きます。
加えて句読点を入れない、重ね言葉などの忌み言葉を使わないことがマナーです。
案内状の文例
案内状の文例も合わせて記しておきます。
「拝啓 初秋の候 皆様におかれましてはご清祥のこととお喜び申し上げます
さて 来る9月12日は○○(戒名)の七回忌に当たります
つきましては亡き○○(生前の名前)がご親交を賜りました皆様方とともに 左記のごとく七回忌法要を営みたく存じます
ご多忙のところ誠に恐縮ではございますが ぜひともご臨席を賜りたくお願い申し上げます
法要後は供養のしるしに粗餐をご用意しております
お手数ですが 8月22日までに同封の葉書にてご返信いただければ幸いです 敬具」
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自宅で法事を行う際に準備すること
法事を自宅で行いたいという方もいらっしゃると思います。
自宅で行う場合、まず僧侶に来ていただく必要があるため、お寺に相談する必要があります。
合わせて日程調整や参列者への告知、会食の準備なども欠かせません。
セッティングの際は、自宅の中で法要の会場になる場所や控えの間を確保します。
事前の掃除や家具の移動が必要になるケースもあるでしょう。
もし仏壇がない場合は、祭壇の準備も行います。
法事の準備のまとめ
ここまで法事における準備の情報や、法事に参列する際の準備を中心に書いてきました。
この記事のポイントをおさらいすると、以下の通りです。
- 法事の準備は日程調整や参列者の決定、会場の手配などがある
- 当日は、僧侶への挨拶や参加者対応、バスやルートの確認などの準備が必要
- 参列者は香典や供物、数珠を準備して法事に臨む
これらの情報が少しでも皆様のお役に立てば幸いです。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。
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監修者
田中 大敬(たなか ひろたか)
厚生労働省認定 葬祭ディレクター技能審査制度 一級 葬祭ディレクター
経歴
業界経歴15年以上。葬儀の現場で数々のお葬式を担当し、身寄りのない方の弔いから著名人や大規模な葬儀までを経験。お葬式を終えた方々のお困りごとに数多く寄り添いサポートを行う。終活のこと全般に知見を持ち、特に士業や介護施設関係の領域に明るい。
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