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戒名なしで納骨はできる?戒名のいらないお墓の種類を徹底解説!
更新日:2022.05.18 公開日:2021.11.13

記事のポイントを先取り!
- 戒名とは仏門に入った証に授かる
- 戒名の相場は一般的に30~50万円
- 寺院墓地では戒名が必要
亡くなった方には、戒名が授与されることはご存知でしょうか。一般的には家族が亡くなった場合、葬儀の後の納骨式に合わせて戒名を授かります。
そこで、「戒名って必ず必要なの?」「本当に戒名なしで納骨はできないの?」このような疑問が浮かぶ方も多いのではないでしょうか。
そこで、この記事では戒名にかかる相場や戒名がない場合の注意点を中心に解説していきます。理解しやすい簡単な内容となっておりますので、ぜひ最後までご覧ください。

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戒名とは
戒名とは仏弟子となった証として与えられる名前です。
元々は出家した者だけに与えられていた戒名は、出家していない人でも極楽浄土に行けるように、故人に対して付けられています。
しかし本来、戒名とは仏門に入ったことを意味するため、亡くなってからもらうものではなく、生前に与えられるものです。
戒名は基本的には菩提寺の住職から授かることが特徴とされ、他の住職から戒名を授かった場合は菩提寺から拒否される可能性もあります。
故人が授かった戒名は位牌や墓石に刻まれ、葬儀や年忌法要の際にはお経の中で読み上げられたりもします。
戒名の相場

ここでは一般的な戒名の相場を解説します。とはいえ、そもそも戒名にかかる正規料金のようなものは存在しません。
通常、戒名にかかる金額はお布施に含まれる場合、あるいはお礼としてお布施とは別に用意する場合と、それぞれ寺院により異なります。
戒名の相場は一般的には30万円〜50万円程度です。また、戒名にはランクがあり、ランクが上がるにつれて金額も上がります。戒名のランク別の費用は以下の通りです。
信士・信女 | 10万円〜50万円 |
居士・大姉 | 50万円〜80万円 |
院号 | 100万円〜 |
あくまでもこの相場は、目安となります。お布施は本来感謝の気持ちを表すものであり、高い金額を包んだからと言って高い位の戒名をつけてもらえるわけではありません。
また、先祖よりランクの高い戒名にしたり夫婦で異なるランクの戒名を付けたりすることはマナー違反です。
お布施は無理に高い金額を設定せず、わからない場合は家族や親族の方に相談すると良いでしょう。
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なぜ戒名がいらない人が増えてきているのか
なぜ戒名がいらない人が増えてきているのか、主な理由は2点考えられます。
経済的な負担
1つは戒名にかかる費用が高額であるからです。先述したように戒名をつけるのにかかる費用は少なく見積もっても10万円、高い位では100万円かかります。
終活の中で自分の死後、家族の経済負担を考えて戒名をいらないと決める方も中にはいます。
信仰心の薄れ
2つ目の理由は信仰心の薄れです。
現代社会において仏教を始めとする宗教に関して、属してはいるが信仰心の薄い方、あるいは無宗教者が増えています。理由としては、一般葬から家族葬へシフトしている家庭の増加が考えられます。
それに加え、最近では仏教式の葬式をあげなくても利用できる施設が多くあります。これらのように無宗教化や信仰心の薄れも相まって戒名を必要としない人が増えてきています。
戒名なしの場合の注意点
一般的には戒名をつけることが風習となっているため、戒名がない場合にはトラブルになることがあります。
ここでは戒名がない場合に考えられるトラブルと注意点について解説します。
親族からの苦情
戒名をつけるか否かに関しては、故人の意思や遺言によって遺族に依頼されている場合があるため、個人で判断することはできません。
また戒名はつけることが一般的とされていますので、つけない場合において周囲の人間の理解を得られないことも多いでしょう。
その上で戒名をつけないとお考えの方は、あらかじめ遺族や親族に相談し同意を得た上で決定します。
また、長い付き合いのある寺院や菩提寺がある場合は、後々問題にならないよう事前にしっかり確認を取りましょう。
菩提寺に断られる
菩提寺がある場合、戒名をつけないことによって、菩提寺にて葬儀を行うことを断られる可能性があります。
また菩提寺ではない別の式場で葬儀を行う場合も、葬儀へ出席を断られる可能性があります。
読経をしてもらえない
読経は故人の冥福を祈り、極楽浄土へ行けるよう供養するための仏教の大切な儀礼です。
従って、戒名がない場合は仏門に入っていないとされ、読経を断られる可能性があります。
お寺のお墓や納骨堂に納骨できない
お寺のお墓や納骨堂は、戒名がなければ納骨できない可能性があります。
また、納骨をするお寺と戒名を付けるお寺は同じところにするようにしましょう。
別のお寺で戒名を付けてしまうと、納骨を断られたり戒名を付けなおす必要が生じたりする場合があります。
いずれにせよ、お寺のお墓や納骨堂への納骨を検討している場合は、お寺に事前に相談するのが無難です。
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戒名なしで納骨する方法

社会情勢も踏まえると、今後は戒名なしで納骨することが増えていくと予想されます。
ここでは今現在の戒名なしでも納骨できる方法をいくつか解説します。
宗教不問の霊園にお墓を建てる
戒名なしで新しくお墓を建てる場合、宗旨宗派不問と記載のある霊園や墓地を利用しましょう。
基本的には公営霊園は宗教不問です。運営団体によって条件は異なりますので、民間霊園や民間墓地をお考えの方は、申込み条件の確認を忘れずおこないましょう。
永代供養の寺院・納骨堂に納骨する
戒名は墓石か位牌に刻まれます。永代供養においては墓石も位牌も必要ではありません。
したがって、永代供養の寺院・納骨堂において、戒名は必要ないのが実情です。戒名がなければ故人を供養することができないわけではありません。
大切なのは故人を思う気持ちです。それさえあれば、場所や形を問わず私達はどこでも故人を供養することができるのです。
また、永代供養でどうしても戒名をつけたい場合は、生前に付けるのがおすすめです。生前に決めることで、自分好みの戒名を選べることやリーズナブルな金額で戒名をつけることが可能です。
散骨する
お墓・戒名を不要とする人の選択肢として散骨があります。
散骨する場所は、山野や海などが一般的です。散骨は個人でおこなうことも可能ですがあまりおすすめはできません。
散骨を行う場合は、専門業者に依頼して家族でおこなうか、散骨を代理しておこなってもらいます。しかし、日本の法律では散骨に関する規定がまだ不明確です。
個人の私有地に散骨することは禁止されています。
また、地域によっては近隣住民の精神衛生や海産物への影響などから散骨が禁止されている場所もあります。
トラブルに発展するケースもありますので注意が必要です。
散骨する場合は、散骨予定の自治体に事前に確認しましょう。
樹木葬をする
樹木葬や海洋散骨などの自然葬では戒名を付ける必要はありません。
ただし、お寺が行っている樹木葬の場合は戒名が必要になる可能性が高いので、事前によく確認するようにしましょう。
寺院墓地ではほぼ戒名が必須
寺院墓地では、基本的に戒名が必要です。
戒名は仏門に入ったことを意味する名前で、寺院墓地は原則、それぞれの寺院の檀家や門徒、信徒のための墓地になります。
戒名のない場合、寺院墓地にはほぼ入れてもらえないのです。
ただし、永代供養や合葬墓は戒名がなくても良い場合がありますので、事前に連絡を取り、確認しましょう。
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戒名は自分でつけても良い?
戒名は通常、ご寺院の僧侶に授けてもらいます。
しかし、法律では戒名についての決まりはなく、戒名をつける資格も存在しません。そのため戒名を自分で考えてつけることも可能です。
戒名は、院号、同号、狭い意味での戒名、位号の順番に構成します。
ただし、戒名を自分でつけた場合は、菩提寺からは拒否される可能性があります。自分で戒名をつける場合は、事前に菩提寺に確認を取りましょう。
戒名なしの納骨まとめ

ここまで戒名なしの納骨について解説しました。この記事をおさらいすると以下の通りです。
- 戒名とは仏門に入った証とされる名前で、戒名の相場はランクにより異なる
- 戒名がない場合は、親族からの苦情、菩提寺に断られる可能性に注意する
- 戒名なしで納骨するには宗教不問の霊園にお墓を建てる・永代供養の寺院・納骨堂に納骨する
- 寺院墓地は原則、檀家や門徒、信徒のためのお墓のため戒名が必要
これらの情報が少しでも皆様のお役に立てば幸いです。最後までご覧いただきありがとうございました。

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監修者

山口 隆司(やまぐち たかし)
一般社団法人 日本石材産業協会認定 二級 お墓ディレクター
経歴
業界経歴20年以上。大手葬儀社で葬儀の現場担当者に接し、お葬式を終えた方々のお困りごとに数多く寄り添いサポートを行う。終活のこと全般に知見を持ち、位牌や仏壇をはじめ、霊園・納骨堂の提案や、お墓に納骨されるご遺族を現場でサポートするなど活躍の場が広い。
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