法事法要
仏壇が二つあるのは問題ない?注意点や一つにまとめる方法を紹介
更新日:2022.05.10 公開日:2021.12.22

記事のポイントを先取り!
- 仏壇を二つ置くのは好ましくない
- 二つ置く場合は同じ部屋に置かずにどちらも供養を行う
- 仏壇を一階と二階に置くこともできる
- 一つにまとめる場合妻が夫の宗派に入るのが通常
- 仏壇の処分を行う前に閉眼供養を必ず行う
結婚して夫と妻の家の仏壇があるなどの諸事情で、家の中に二つの仏壇がある場合、どうすればいいのか悩む方が多いです。
家の中に二つの仏壇を置いてもいいのか、一つにまとめる方法があるのかなど詳しい対処法を知っておくことが大切です。
そこでこの記事では仏壇を二つ置く際の注意点や、一つにまとめる手順と方法について詳しく説明していきます。
仏壇は家族にとって、とても大切なものですから、正しい知識を知っておきましょう。
不要になった仏壇の処分方法についても触れていますので、ぜひ最後までご覧ください。
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仏壇が二つあっても良いのか
家庭のいろいろな事情がありますが、基本的に一世帯に二つの仏壇があるのは好ましくないと考えられています。
これは、仏壇が二つあることでご先祖様が安らげない、宗派が違う仏壇をひとつの家に設置するのは良くないとされているのが理由です。
また、宗派によっては、違う宗派の仏壇を同じ場所に置くことを禁止しているケースもあります。
ただ、現代は少子高齢化の影響で仏壇を継承する方が少なく、両家の仏壇を引き継がなければならないというケースが多くなりました。
このことからも、近年では一つの家に二つの仏壇があることは問題ないとされています。
気をつけなければならないのは、年配の方にとっては二つ仏壇がある状態をよく思わない方も多いので、設置することになったら必ず事前に相談することです。
仏壇を置くということは、毎日手を合わせて供養を行い、回忌法要も行わなければなりません。
仏壇が二つあることで、供養や回忌法要の負担が倍かかることも忘れてはいけません。
回忌法要に来てくれるお坊さんの配慮なども考えると、仏壇を一つにまとめることを考えてみてください。
仏壇を二つ置く際の注意点
どうしても一つの家に二つの仏壇を置かなければならない事情がある場合は、どちらの仏壇も大切にするための配慮が必要です。
仏壇を二つ置く場合の注意点について解説します。
同じ部屋に二つ置かない
二つの仏壇は、同じ部屋に置くのではなく、別の部屋に置いてください。
これは、それぞれのご先祖様が安らげなくなるという理由もありますが、法要を行う際に住職に気を使わせるのを避けるためです。
部屋数がなくて、別の部屋に置くことができないという場合には、置き方に注意が必要です。
同じ部屋に二つの仏壇を置く場合には、仏間か床の間に仏壇を置き、双方東向きにしてください。
仏間も床の間もないという家庭は、リビングなど他の部屋においても問題はありません。
法要はどちらの仏壇にも行う
二つの仏壇を置く場合に特に注意すべきことは、どちらの仏壇も法要を行わなければいけないということです。
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仏壇を一階と二階で分けても大丈夫?
仏壇は別の部屋に置くのが基本ですが、一階と二階で分けておいても問題はないのでしょうか。
一階と二階に分けて置く場合の注意点も確認しておきます。
二階に置いても大丈夫
二階に仏壇があることは何も問題がなく、仏壇の上階に何もないことになるのでむしろ適していると言えるでしょう。
アパートやマンションの場合もそうですが、仏壇のある部屋の上に荷物があったり人が歩いたりするのは、良くないとされています。
二階が最上階の場合は、上に部屋がなく人が歩くこともありませんので、仏壇を置く部屋として最適です。
二階に置くデメリット
仏壇を二階に置くのは適していると説明しましたが、現実は二階に仏壇を置いている家庭はあまりありません。
理由は下記のような、いくつかのデメリットがあるからです。
- 二階に置くことで、毎日拝み、こまめに供養するのが大変
- 将来、階段の上り下りが身体的に負担になり供養ができない
- 法要を行う際、住職やお客様を二階に案内しなくてはならない
- 大型の仏壇の場合は、階段を通して仏壇を運べない可能性がある
仏壇を二階に置く場合は、仏壇の大きさや将来的なことも考えて決めなければなりません。
一階に仏壇を置く際の注意点
仏教では、仏壇を置く部屋の上に荷物を置くこと、人間が歩いたりすることは良いとされていません。
仏壇の部屋の上を人間が歩くことは、仏様の上に人間が立つという意味で、失礼にあたります。
二階に仏壇を置くのは問題がないですが、一階に仏壇を置く場合は、仏壇の上に「雲」「空」「天」のいずれかの文字を描いた紙を貼りましょう。
これは雲切といい、仏壇の上に貼ることで「上で人が歩いても失礼にはならない」という意味があります。
二つ仏壇がある場合は、一階と二階に仏壇を置くことがあるかもしれません。
一階の仏壇の上には、仏様に「なにとぞお許しください」という気持ちで「雲」「空」「天」いずれかを貼りましょう。
仏壇を一つにまとめるには
家の中に仏壇が二つあることはあまり良くないとされていますし、手間もかかり、将来継ぐ方に負担をかけてしまいます。
家族で話し合って、二つの仏壇を一つにまとめることも検討してみましょう。
仏壇を一つにまとめるための注意点を解説します。
宗派が同じ場合
二つの仏壇をまとめる場合、宗派が同じだと特に問題なく、一つにまとめることが可能です。
どちらの仏壇を処分するのかは、家族や親族とよく相談して決めましょう。
使用しなくなった仏壇は、「魂抜き」「お性根抜き」といった正しい閉眼供養を行い処分してください。
宗派が別の場合
宗派が異なる場合、どちらかの仏壇の宗派に決めなければなりません。
夫と妻の仏壇を一つにまとめる場合は、一般的に妻側が嫁いだ家のしきたりに従って、夫の宗派を引き継ぎます。
片方のお寺とは縁を切ることになるため、親族ともめないためにも家族、親戚とよく話し合って仏壇を一つにまとめてください。
使用しなくなった仏壇は、閉眼供養を行い処分します。
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不要になった仏壇の処分方法

仏壇を一つにまとめると不要になる仏壇がでますが、そのまま処分してはいけません。
正しい手順を踏み、正しい方法で処分することがとても大切です。
具体的な手順と処分方法、相場について覚えておきましょう。
処分の手順
仏壇は購入して家に置くときに、住職さんに依頼して開眼供養を行いましたが、処分するときは閉眼供養を行います。
閉眼供養では、魂抜きという儀式を行ってご先祖様の魂を抜き、仏壇を処分できる状態にします。
閉眼供養の儀式は、寺院の僧侶に依頼して法要を行ってもらいましょう。
魂抜きを行うことで、仏壇は役割を終わらせることができ処分可能となります。
処分方法
閉眼供養を行った仏壇は処分が可能ですが、どのように処分したらいいのか悩む方も多いでしょう。
仏壇の処分方法は、以下の通りいろいろありますので、自分たちにあった方法で処分します。
- お寺にお願いしてお焚き上げをしてもらう
- 購入した仏壇・仏具店に引き取ってもらう
- 骨董店に売却する
- 自分でオークションなどを利用して売却する
- 粗大ごみに出す
一番おすすめなのがお寺に引き取ってもらい、お焚き上げをしてもらうことです。
粗大ごみやオークションで処分するのは心情的にもためらう方も多いと思いますが、お寺でしっかり処分を行ってもらえるのは安心感があります。
お焚き上げを行っていないお寺もありますので、問い合わせてみましょう。
また、檀家以外のお焚き上げは断られることも多いので、確認が必要です。
仏壇・仏具店でも、引き取りを行っているお店が多いです。
仏壇仏具店で引き取りしてもらう場合は、他の処分方法よりも高額になることが多いので、注意してください。
オークションで売却する場合は、配送にどれくらいの金額がかかるのかを確認しておき、それに合わせた額を設定します。
オークションや骨董店に売却する場合は、コストがかかりませんが、必ず売れるというものでもありません。
魂抜きを行った仏壇は、ただの箱なので地域の粗大ごみとして回収してもらうことも可能です。
地域によってルールが違いますので、必ず確認してください。
処分の相場費用
処分するための手順や方法を紹介しましたが、気になるのはどのくらい費用が掛かるかということです。
処分するための費用としてあげられるのが、閉眼供養の法要の費用と処分費用です。
閉眼供養の法要には、お布施代、お車代、御膳料がかかりますが、最近はお布施料のみを受け取るお寺が増えています。
金額はお寺によって違い、地域差もありますが、3~10万円と考えていいでしょう。
閉眼供養をした後は、処分方法によって費用が変わります。
仏壇をお寺に頼んでお焚き上げをしてもらう際は、大きさによっても違いますが、1万5000円~4万円くらいかかります。
また、仏具店に引き取ってもらう場合は、料金が高額になる場合が多く、処分代として2~8万円が相場です。
粗大ごみとして処分する場合は、地域によって価格が変わりますので自治体に問い合わせてください。
オークションで売却処分する場合は、自分が納得いく価格設定を行いますが、送料をふまえて考えてください。
場合によっては、買い手がつかない場合もあるので、他の処分方法を考える必要があります。
仏壇が二つまとめ

ここまで仏壇を二つ置く際の注意点や、ひとつにまとめる方法などを中心にお伝えしてきました。
この記事のポイントをおさらいすると以下の通りです。
- 仏壇が一世帯に二つあるのは好ましくないが、現在は大丈夫とされている
- 仏壇を二つ置く際の注意点は同じ部屋に置かない
- 仏壇を一階に置く場合は、上に「雲」「空」「天」を書いて貼る
- 二つあると負担が大きいので一つにまとめるのがおすすめ
- 仏壇の処分には、必ず閉眼供養を行う必要がある
これらの情報が少しでも皆様のお役に立てば幸いです。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。
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監修者

袴田 勝則(はかまだ かつのり)
厚生労働省認定 葬祭ディレクター技能審査制度 一級 葬祭ディレクター
経歴
業界経歴25年以上。当初、大学新卒での業界就職が珍しい中、葬儀の現場で数々のお葬式を担当し、身寄りのない方の弔いから皇族関係、歴代首相などの要人、数千人規模の社葬までを経験。さらに、大手霊園墓地の管理事務所にも従事し、お墓に納骨を行うご遺族を現場でサポートするなど、ご遺族に寄り添う心とお墓に関する知識をあわせ持つ。
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