法事法要
33回忌での弔い上げの流れは?弔い上げ後のマナーなども解説
更新日:2022.04.23 公開日:2022.04.02

記事のポイントを先取り!
- 33回忌で弔い上げとしても他の年忌法要と大きくは変わらない
- 弔い上げ後は、位牌と遺骨を永代供養に向けて処理する
- やむを得ない事情があれば、弔い上げを早めても良い
- 弔い上げは慶事とすることもある
一般的に33回忌、50回忌は最後の年忌法要になることが多く、弔い上げ(とむらいあげ)となります。
33回忌を弔い上げとする場合、法要はどのように執り行われるのか気になるところです。
そこでこの記事では、33回忌での弔い上げの流れについて詳しく説明していきます。
この機会に、弔い上げの概要についても知っておきましょう。
弔い上げと通常の年忌法要の違いについても触れているので、ぜひ最後までご覧ください。
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- 33回忌とは
- 弔い上げ(とむらいあげ)とは
- 33回忌の弔い上げの流れ
- 33回忌の弔い上げ後のマナー
- 33回忌で弔い上げをする時の服装
- 33回忌より前の法要での弔い上げ
- 33回忌の弔い上げでのお布施
- 33回忌の弔い上げでの香典
- 弔い上げと通常の年忌法要の違いは?
- 33回忌の弔い上げのまとめ
33回忌とは
33回忌とは、故人が亡くなってから32年目に行う年忌法要です。
年忌法要は、故人の逝去後決まった年数で行われる追善供養(ついぜんくよう)の総称で、あの世での故人の冥福を祈るものです。
故人は追善供養により成仏する足掛とし、遺族は追善供養により善行をつむこととなり、将来の自分に善行が返ってくるとされています。
本来、追善供養は13回行われるのが習わしであり、33回忌はその追善供養の13回目にあたる法要です。
それ以降も50回忌や100回忌の法要をする家庭もあるようですが、33回忌がひとつの区切りとなります。
33回忌は33年後に行われる法要と勘違いされることもありますが、年忌法要は故人の没年を1年目と数えるため33回忌は32年後の法要です。
自身がかかわる場合は間違えないよう、しっかりと計算するようにしましょう。
弔い上げ(とむらいあげ)とは

33回忌では多くの場合、この法要を最後に弔い上げとします。
弔い上げについて知らない方もいると思いますので、詳しく説明します。
弔い上げとは
弔い上げとは、その法要を最後の追善供養とする行事です。
弔い上げを機に、故人はご先祖様と同じ位へと昇華し、それ以降はご先祖様と同様に供養します。
地域や家庭によっても異なりますが、一般的に33回忌あるいは50回忌を弔い上げとするケースが多いようです。
弔い上げの現在
故人にとって大切な行事である弔い上げですが、現代の日本ではその時期が早められることが多くなっています。
具体的には、本来33回忌や50回忌で行われていた弔い上げが17回忌で行われていたり、早い家庭では葬儀をもって弔い上げとする家庭もあるようです。
現代では仕事が忙しかったり、遅い年忌法要になると遺族が年配になることから、親族で集まるのが困難になっています。
そのことからも、年忌法要を行う回数は少なくなり、弔い上げとする時期も早くなっていきました。
日本人の多くが宗教に興味をなくしたことも原因で、そもそも年忌法要や弔い上げなどを重要視しない、そもそも知らないこともあるようです。
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33回忌の弔い上げの流れ
33回忌の弔い上げといっても、普通の年忌法要と大きな違いはありません。
地域によっては弔い上げだからと盛大に行うこともありますが、一般的には通常の年忌法要と思っていいでしょう。
一般的に行われる弔い上げの流れについて説明します。
施主の挨拶
最初は施主からの挨拶によって開式となります。
施主は参列者や僧侶への謝意を込めて挨拶しましょう。
施主の挨拶は法要の開始を意味するため、挨拶の時間は厳守してください。
読経と焼香
施主の挨拶が終わると、僧侶の読経となります。
僧侶の読経中、僧侶からの合図により読経の中焼香を行います。
施主から焼香を上げていきますので、故人と関係の深い方から焼香を上げていきましょう。
お墓参り
読経と焼香を終えると、故人のお墓参りになります。
お墓参りを終えれば弔い上げも終わりとなり、施主が閉式の挨拶をします。
施主は参列者への感謝の言葉を述べ、法要後の会食がある場合はこの挨拶にて、案内も同時に行うようにしましょう。
33回忌の弔い上げ後のマナー
33回忌にて弔い上げとした場合、それ以降はその故人に対しての年忌法要を行いません。
そのため、いくつかやっておかなければいけない処理というものがありますので、それぞれ説明していきます。
位牌を片づける
弔い上げを終えると、故人の位牌から先祖代々の位牌へと故人の魂を移します。
この際、故人の位牌から魂を抜く閉眼供養(へいげんくよう)という儀式と、先祖代々の位牌に故人の魂を入れる開眼供養(かいげんくよう)が行われます。
閉眼供養により故人の位牌は中身のない位牌となり、開眼供養により故人の魂はご先祖様と同じ存在になるのです。
魂の入っていない位牌は一般ごみとして処分していいとも言われますが、今まで故人を宿していた位牌ですので粗末には扱いたくありません。
位牌の処分では一般的に、お寺へ依頼してお焚き上げしてもらいます。
お焚き上げにより安心して位牌を処分できるのです。
永代供養をしてもらう
位牌の魂を移すのと同様、遺骨についても処理が必要になります。
先祖代々のお墓がある場合は、故人の遺骨を先祖代々のお墓へ移して、ご先祖様と同様に永代供養するのが一般的な処理となります。
先祖代々のお墓がない場合や遺族の意向によっては、ほかの遺骨と合わせて埋葬する合同墓への合祀(ごうし)とすることも可能です。
問題点として、合祀してしまうと遺骨は混ざり合い、個人の遺骨を特定することが困難になります。
そのため、合祀した場合は遺骨の取り出しができず、分骨や散骨することが不可能になります。
永代供養にも多くの方法がありますし今後の供養のこともあるため、どのように処理するかは遺族間でよく話し合うようにしましょう。
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33回忌で弔い上げをする時の服装

33回忌で弔い上げとする際の服装としては、基本的に喪服を着るのが無難です。
しかし、家庭によっては平服で良いとされることもあります。
施主が平服で行うなか、喪服で参列するのは法要における一般的なマナーに反します。
迷った場合は施主に確認するようにしましょう。
喪服を着用するとしても、葬儀などで着るような準喪服ではなく、少し格式を下げた略式喪服で参列するのが一般的です。
略式喪服がどのようなものかについては、以下で紹介します。
男性の服装
男性の場合は、黒あるいは黒に近いグレーや紺のスーツに黒無地のネクタイ、黒系の色の靴下と黒の革靴を着用しましょう。
靴下は肌が露出しないよう、長めのものにしてください。
また、ネクタイピンやアクセサリ類は基本的にマナー違反となるため、事前に外しておくようにしましょう。
女性の服装
女性の場合は、黒系のスーツやワンピース、あるいはアンサンブルを着用します。
ストッキングは黒色の目が荒すぎないものを選び、靴は革製の黒のパンプスなどがいいでしょう。
アクセサリ類はパールのもの以外は外し、メイクは濃すぎないナチュラルメイクを心がけてください。
女性はバッグを持参することも多いと思いますが、天然の革やファーは避け、合成皮革あるいは布製のものを用意しましょう。
子どもの服装
子どもは明確な喪服というものがありません。
学校に通っている歳であれば学生服、そうでなければ全体的に派手でない色合いのものを選んでください。
男の子の場合は襟のついたシャツに長ズボンなど、靴は黒のローファーや白のスニーカーなどでいいでしょう。
女の子の場合は黒いブラウスに黒のスカート、靴は黒のパンプスなどで問題ありません。
33回忌より前の法要での弔い上げ
弔い上げは、基本的に33回忌で行うものと説明してきました。
しかし、別の項目でも少し触れましたが、近年では弔い上げを早い法要で終えるケースも増えています。
お寺や家族と相談した上で弔い上げを早める事自体は、マナー違反とはなりません。
親族が忙しかったり遠方在住であったり、遺族が高齢になって弔い上げが行えなくなるケースは多様にあります。
年忌法要の集まりが悪いと思ったり、今後の年忌法要で親族が集まるのは難しいと判断した場合は早めの年忌法要で弔い上げを終わらせてしまいましょう。
人が集まらないまま弔い上げをするくらいなら、弔い上げを早めてでも行うほうが親族が揃った弔い上げをすることが故人の供養につながります。
いずれにせよ、故人を想う気持ちを大切にすることこそ、最大の供養になることを忘れないようにしましょう。
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33回忌の弔い上げでのお布施
33回忌で弔い上げをするにせよしないにせよ、法要で僧侶を呼ぶ以上はお布施が必ず必要です。
弔い上げをしない場合の年忌法要では、基本的に1万〜5万円がお布施の費用相場となります。
では、弔い上げとなった場合のお布施の相場や、お布施以外にどのような費用が必要になるかについて説明します。
弔い上げのお布施相場
年忌法要の中で弔い上げをする事となった場合、よほど特殊な家庭でもなければ僧侶を呼ぶのが一般的です。
僧侶を呼ぶ場合はお布施を用意するのがマナーであり、その費用相場は3万〜5万円とされています。
お布施は相場内で気持ちを込めて用意するものですが、どうしても心配だという方は僧侶に直接問い合わせる方法もあります。
ただし、僧侶に確認する場合は、お布施にいくら用意すればいいかではなく、ほかの方がどの程度お布施を用意していたか質問するようにしてください。
また、お布施はその金額よりも気持ちの方が大切なため、金額ばかり気にしすぎることのないようにしましょう。
お布施以外の費用
僧侶へ渡すお金として、お布施以外にも御車代や御膳料などがあります。
それぞれどのようなものなのか、また費用相場がどの程度かについて説明します。
御車代
御車代とは、交通費にあたるお金です。
交通費ですので、お寺で弔い上げした場合など、僧侶のもとへ出向いて読経してもらった場合は不要です。
しかし、年忌法要は多くの場合は自宅で行いますし、弔い上げで大きく行う場合は葬儀会場を用意します。
僧侶に訪ねてもらった上で読経を依頼する際は、御車代が必ず必要となります。
御車代の費用相場は3,000〜5,000円となりますので、お布施とは別の封筒に包んで用意しておきましょう。
御膳料
御膳料とは、食事代にあたるお金です。
法要後に会食を行わない場合、あるいは会食はするけど僧侶が参加しない場合には御膳料が必要となります。
弔い上げにおける御膳料の費用相場は5,000円〜1万円とされているため、こちらもお布施とは別の封筒で用意しておきましょう。
法要後の会食を行った上で僧侶が会食に参加した場合は、御膳料を必要としないので注意が必要です。
また、御車代や御膳料はお布施と一緒のタイミングで渡しても問題ありません。
33回忌の弔い上げでの香典

法要に参列する上で香典は必要不可欠です。
しかし、香典はどの程度用意すればいいか悩まれる方もいると思います。
弔い上げともなれば高額の香典を用意するかと思われますが、一般的な費用相場は5,000円〜5万円とされています。
ほかの法要と変わらず、故人との関係の深さにより金額を変えるのがマナーです。
血縁による関係も大切ですが、故人とよほど親しかった場合は血縁者よりも高額になることもあるでしょう。
詳しい方が身近にいれば、一度相談してみることをおすすめします。
また、弔い上げということもあり、法要後に会食がある場合は香典に会食費も上乗せすることがマナーです。
会食がある場合、弔い上げにおける香典の費用相場は2万〜5万となっているため注意してください。
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弔い上げと通常の年忌法要の違いは?
弔い上げは年忌法要を終える大切な行事になります。
また、弔い上げを弔事(ちょうじ)としてではなく、慶事(けいじ)として扱う地域や宗派もあります。
弔い上げは故人の罪が浄化され、必ず極楽浄土へ成仏されるとされているため、その昇華の儀式は喜ばしいことだという考えがあるのです。
ほかの年忌法要と比べてどう異なるのか、あるいはどの程度違うのかについて説明していきます。
法要を行う場所
通常の年忌法要はそれほど大きく行うことも少ないため、自宅や墓地などで行うことが多いと思います。
地域や宗派にもよりますが、弔い上げとなると盛大に行うこともあります。
多くの人を呼ぶのであれば大きな会場が必要になりますし、大切な行事ということもあり、お寺で厳かに行うこともあるのが弔い上げです。
不安であれば、事前にお寺などと相談すると良いでしょう。
会食のメニュー
通常の年忌法要などであれば、精進料理に近いものを選びます。
しかし、慶事とも捉えられる弔い上げにおいては、慶事と同様に縁起のいいものを会食の場でいただくことも多々あります。
必ずしも、弔い上げが慶事として行われるわけではないので、家庭やお寺との打ち合わせで確認しておくことをおすすめします。
水引の色
通常の年忌法要で用いられる水引は、黒白や黃白などの弔事に向けたものが一般的です。
しかし、慶事として扱われる弔い上げにおいては、紅白などの縁起が良いとされる色が用いられます。
また、結び方はどちらも結び切りあるいは淡路結びとなります。
結び切には二度と同じことが起こらないようにという意味が、淡路結びには一度切りの出来事という意味が込められています。
意味合いから考えるのであれば、弔事として捉えるなら結び切り、慶事として捉えるなら淡路結びとする方が良いかもしれません。
33回忌の弔い上げのまとめ

ここまで33回忌の弔い上げについての情報や、33回忌でのマナーを中心にお伝えしてきました。
この記事のポイントをおさらいすると以下の通りです。
- 33回忌で弔い上げとしても他の年忌法要と大きくは変わらない
- 弔い上げ後は、位牌と遺骨を永代供養に向けて処理する
- やむを得ない事情があれば、弔い上げを早めても良い
- 弔い上げは慶事とすることもある
これらの情報が少しでも皆様のお役に立てば幸いです。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。
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監修者

田中 大敬(たなか ひろたか)
厚生労働省認定 葬祭ディレクター技能審査制度 一級 葬祭ディレクター
経歴
業界経歴15年以上。葬儀の現場で数々のお葬式を担当し、身寄りのない方の弔いから著名人や大規模な葬儀までを経験。お葬式を終えた方々のお困りごとに数多く寄り添いサポートを行う。終活のこと全般に知見を持ち、特に士業や介護施設関係の領域に明るい。
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