法事法要
弔い上げを早めることはできる?弔い上げのやり方についても紹介
更新日:2022.11.17 公開日:2022.02.11
亡くなった方の年忌法要を全て終わりにする「弔い上げ」をご存知ですか?
高齢化が進む現代では弔い上げを早める家庭が増えています。
そこでこの記事では、弔い上げの早め方について詳しく説明していきます。
四十九日(七七日)法要で弔い上げを早めることについても解説しますので、ぜひ最後までご覧ください。
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弔い上げとは
弔い上げの意味について説明していきます。
弔い上げの意味
亡くなった方の葬儀の後に、一周忌、三回忌やその後何十年にもわたり故人を偲び、成仏や平安を願う年忌法要があります。
長い年月で執り行う故人へ向けての最後の法要を「弔い上げ」といいます。
その後はご先祖様の霊と共に祀り、故人はその家の「ご先祖様」として弔っていくのです。
弔い上げのことを、他に「上げ法要(あげほうよう)」や「問い上げ(といあげ)」、また「揚げ斎(あげどき)」という言い方もします。
弔い上げはいつ行う?
一般的には、三十三回忌や五十回忌に弔い上げを執り行います。
これは三十三回忌や五十回忌の法要のころには、どのような魂でも生前の罪を許され、極楽浄土へ行くことができる、と考えられているためです。
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家族・親戚と相談し、弔い上げを早めることは可能です。
近年は、三十三回忌や五十回忌を待たずに、十七回忌などで弔い上げをする家庭も増えてきています。
これは、高齢化社会の加速や核家族などの社会的背景によるもので、長い時間をかけて法要を行うのが困難になっているためです。
故人が亡くなってから30年以上経つと周囲の家族や親族も同時に高齢化します。
その結果、法要を主催することが難しくなることや、故人を知っている人がいなくなるというケースが増えてしまいます。
また、長い年月の間に受け継ぐ子孫がいなくなってしまう場合や、遠方地から法要に参列するのが困難になるなどの背景があります。
そのため、昨今の社会事情やその家庭の状況によって、無理のない早めの時期に弔い上げをしていくことも問題はないとされているのです。
弔い上げを早める場合は、十七回忌などを節目とするのが良いでしょう。
ただし、通常の年忌法要と弔い上げは儀式の内容がやや異なります。
弔い上げを早めるには、菩提寺に相談し、家族や親族が納得して準備することをおすすめいたします。
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弔い上げのやり方は?
では、ここからは弔い上げの流れについて解説していきます。
最後の年忌法要のため、特別な儀式と捉えることも多いですが、一連の流れは通常の年忌法要と変わりはありません。
住職に相談する
まずは、菩提寺や寺院に年忌法要の依頼をします。この時に弔い上げしたい旨を伝え、住職に相談し準備していきます。
弔い上げの流れ
- 施主の挨拶
- 読経
- 焼香
- お墓参り
- 終わりの挨拶
法要のあとに会食を設けている場合は、終わりのあいさつの時にその旨もお伝えします。
近年の弔い上げは簡素化されることも多いようですが、一般的には最後の法要なので弔い上げは盛大に執り行われます。
地域や宗派によりますが、故人の成仏を祝うおめでたい意味を持つため、お布施も通常より多く包み、肉や魚などの料理で祝い故人を供養します。
会食を行わない場合は、参列者へ手土産を渡すのがマナーとされています。
お菓子やお茶など、2,000〜5,000円程度が一般的な相場です。
弔い上げのお布施
弔い上げのお布施は、これまでの法要よりも多く包み3万〜5万円が相場です。
永代供養も依頼する場合は、別に費用がかかりますのでその分のお布施も必要です。
また弔い上げに参列する場合の香典は、故人との関係により変わります。
身内は3万〜10万円で、兄弟姉妹は1万〜10万円程度、親戚は3,000〜3万円程度が相場となります。
会食がある場合は多めに包むのもマナーです。
位牌の処分
弔い上げが終わった後は、故人の魂はご先祖様と供に祀られます。
これまでの位牌から先祖代々の位牌へ魂が移り、その家の子孫を守っていく存在となります。
そのため、これまで使っていた位牌は不要となるため、魂抜きしてから処分します。
魂抜きは弔い上げの際に僧侶が行う儀式ですので、あらかじめ寺院に依頼をしておき、魂抜きのあとは、位牌のお焚き上げをしてもらいます。
その他、多くの仏壇仏具店や葬儀社でも位牌の処理を受け付けています。
また、弔い上げのあとに永代供養してもらうことも可能です。
先祖代々のお墓を利用するか、寺院で遺骨を合葬することもできます。
ここで注意するのは、合葬すると故人の遺骨を取り出せないことです。
ご家族や親戚で話し合い納得した上で、それぞれの家庭にあった方法で故人を供養しましょう。
宗派・宗教ごとの弔い上げ
弔い上げは、宗教・宗派によって違いがみられます。
真言宗
真言宗では、一周忌から十七回忌までは通常通り行い、二十三回忌・二十七回忌がありません。
その代わりに、二十五回忌を執り行い、三十三回忌で弔い上げとなります。
ただその後は、五十回忌や百回忌、百五十回忌まで行うこともあります。
曹洞宗
曹洞宗では、一周忌から二十五回忌まで行い、三十三回忌で弔い上げをします。
ただし二十五回忌を省略して、二十三回忌と二十七回忌を行うこともあります。
弔い上げのあとは、五十回忌法要を行うなど、真言宗と似通った点もあります。
臨済宗
臨済宗では地域や寺院によって異なります。
ですが、二十三回忌と二十七回忌を省略し、代わりに二十五回忌を行い、三十三回忌で弔い上げをすることが多いです。
日蓮宗
日蓮宗では弔い上げの概念がなく、三十三回忌で年忌法要を終えます。
また、法事を取りまとめていた方が亡くなった時点で法事が終了するケースが多くみられます。
浄土真宗
浄土真宗では弔い上げという考え方はありません。
他の宗派と死に対する捉え方が異なり、人は死後すぐに極楽浄土へ行ける、と考えるためです。
年忌法要は他の宗派と同様に三十三回忌まで行います。
ですが、故人の追善供養ではなく、故人によって現世の人たちと仏様が引合うことができる仏縁と捉えています。
神道
神道では、故人は家族や子孫の守護神になるとの考え方で、仏式と同様に死後一年、三年などを節目に霊祭といわれる儀式を行います。
神道の三十年祭では、荒御霊(あらみたま)が温厚な和御霊(にぎみたま)になるとされ、これを区切りに弔い上げを行うのが一般的です。
キリスト教
キリスト教では「死」は祝福されることと捉え、仏式の年忌法要のように長い時間をかけて故人の供養は行いません。
成仏を願うのではなく、故人を偲び感謝する追悼の儀式が行われ、死後一年の昇天日(命日)を盛大な祭りとし、これが一周忌にあたります。
キリスト教では、その後の儀式はとくに決まりがないため、弔い上げという考え方をしないのが特徴です。
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四十九日からでも弔い上げはできる?
前述したように、最近では弔い上げのタイミングが早くなってきています。
では、四十九日の法要のあとに弔い上げをすることはできるのでしょうか?
四十九日から永代供養は可能
四十九日法要は、故人が仏のもとへ行けるように祈り供養する大切な儀式のことです。
この四十九日法要では納骨する家庭も多く、そのタイミングで永代供養することも可能となります。
永代供養とは、家族や子孫に代わり、寺院や霊園が故人を管理し供養することです。
もともとは身寄りのない方や、跡継ぎがいないなどの理由から寺院や霊園に預けていました。
近年では「子どもや孫世代に負担をかけたくない」と自ら永代供養を選択するケースもあります。
永代供養後も法事法要はできる
永代供養しても、要望に応じて法事・法要はできます。
供養の内容やその法要の頻度については、霊園や寺院にもよりますが家族や遺族が希望する法要に対応してくれます。
- 回忌供養(かいきくよう):三回忌や七回忌などの一般的な法要
- 祥月命日(しょうつきめいにち):没後一年ごとの同月同日
- 月命日 (つきめいにち):春・夏のお彼岸
上記のように、一般的に永代供養で故人の遺骨を安置している霊園や寺院では、僧侶が節目節目に供養してくれます。
遺族が長い年月をかけて法事・法要を執り行う必要がありません。
そのため、永代供養するということは実質「弔い上げ」をするということになります。
永代供養の種類
永代供養の納骨方法にはいくつか種類があります。
- 永代供養墓
お墓を建てることができる納骨法です。
個人や夫婦、家族など複数人の骨壷を安置できます。
個別参拝ができるメリットがありますが、一定期間を経過したあとは合葬される場合もありますので、事前に確認が必要です。
- 樹木葬
桜の木などを中心にして遺骨を埋葬する方法で、墓石なども必要ありません。
永代供養の料金を一度支払ったあとは、何度でも参拝ができ、自然の中に埋葬して欲しいという方に選ばれています。
- 納骨堂
外ではなく屋内に個別に安置する納骨法です。
1人用から数人を安置できる家族用などさまざまな規模を選ぶことができます。
お墓を建立するよりもリーズナブルで雨風に当たることなく参拝できるのが魅力のひとつです。
弔い上げを早めるまとめ
ここまで弔い上げについてと、その手順などを中心にお伝えしてきました。
この記事のポイントをおさらいすると以下の通りです。
- 弔い上げとは最後の法要である
- 最後の法要は成仏を祝う場である
- 弔い上げを早めることは可能
- 四十九日から永代供養はできる
これらの情報が少しでも皆様のお役に立てば幸いです。
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監修者
山口 隆司(やまぐち たかし)
一般社団法人 日本石材産業協会認定 二級 お墓ディレクター
経歴
業界経歴20年以上。大手葬儀社で葬儀の現場担当者に接し、お葬式を終えた方々のお困りごとに数多く寄り添いサポートを行う。終活のこと全般に知見を持ち、位牌や仏壇をはじめ、霊園・納骨堂の提案や、お墓に納骨されるご遺族を現場でサポートするなど活躍の場が広い。
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