遺品整理
空き家整理の相場は?悪質業者を見極めるポイントも紹介!
更新日:2024.08.02 公開日:2022.06.08

記事のポイントを先取り!
- 空き家は所有者だけでなく、周辺住民にも悪影響を及ぼす
- 空き家整理業者の費用は、部屋の大きさで相場が変わる
- 遺品が多い空き家整理は遺品整理士がいる業者に依頼する
空き家を整理してくれる業者は多くありますが、その相場についてご存じでしょうか。
さまざまな問題リスクがある空き家を速やかに整理するためにも、適正な相場を知っておくことが大切です。
そこでこの記事では、空き家整理の相場について解説します。
この機会に、遺品整理士についても知っておきましょう。
後半には、悪質な業者を見分けるポイントについても触れているので、ぜひ最後までご覧ください。
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空き家とは
空き家とは、文字通り空きのある家のことです。
空き家には、さまざまなトラブルや危険性、問題点があるため空き家整理を行うことが推奨されています。
利用者がいない家とはどのような状態なのか、空き家整理とは何をするのか、また空き家整理にかかる相場について紹介します。
空き家の状態
空き家の状態は、誰も利用せず、人が住んでいない状態です。
そのため、部屋の中は時間の経過とともに汚れ、劣化していきます。
換気もされず、設置されている水道や各種家電製品も、長期間使用しないことで故障しやすくなります。
近年、生活スタイルの多様化によって空き家が増加傾向にあり、空き家整理の需要も増えています。
空き家であることの問題点
前述した問題以上に深刻なことは、家の機能や価値低下など持ち主へのデメリットではなく近隣住民への悪影響です。
手入れされない場所に草木が茂ることで害虫が発生したり、放置されたゴミへの放火の可能性が考えられます。
また、浮浪者などが不法に住みだしたり、地震などの災害で倒壊する危険性も懸念されます。
そのことから「空き家対策特別措置法」という法律が2015年2月に施行され始めました。
かつて、空き家の所有者の許可なく空き家整理をすることは、法律上できませんでした。
しかし、この法律によって行政が空き家整理として修繕や撤去などを実行できるようになったのです。
空き家の整理が必要なワケ

法律が新たに作られるほど、空き家整理は必要とされる理由がいくつかあります。
ここでは、空き家の整理が必要なワケを解説します。
空き家の犯罪リスク
前述した空き家の劣化や近隣住民への問題に加え、各種犯罪の被害に発展するリスクがあります。
例としては、空き巣などの盗難や違法薬物の栽培、不法投棄を招くといった可能性があります。
また、周辺への被害が甚大になるであろう放火による火災や自然発生する火事も考えられます。
特定空き家になるリスク
空き家整理を知る上でおさえておきたいのが、特定空き家とその条件です。
特定空き家とは下記4項目の状態を基準とした、国土交通省が定める措置が認められた家のことです。
特定空き家になると、行政が空き家の取り扱いに介入することや、固定資産税の面で損をするリスクが発生します。
特定空き家に該当する状態は下記の通りです。
- 倒壊などの著しく保安上危険となる恐れがある状態
- 著しく衛生上有害となる恐れがある状態
- 著しく景観を損なっている状態
- 放置することが不適切である状態
更地にするとデメリットがある
空き家整理の重要性を知ると、いっそのこと更地にした方がよいのでは、と考える方も多いでしょう。
しかし、更地にはデメリットがあります。
更地にしてしまうと、固定資産税と都市計画の両面で課税額が大きく跳ね上がってしまうのです。
固定資産税は最大6倍に、都市計画税は最大3倍になります。
空き家整理の2つの方法
空き家整理を検討する上で、気になるのはやはり金額の相場ですが、下記の2点の方法についても確認しておきましょう。
自力で片づける
空き家整理は、業者に依頼せず、自力で片付けることも可能です。
自力で片付ける空き家整理のメリットは、費用を抑えられるため、出費や業者相場を気にされる方におすすめです。
ただし、空き家整理を自力で行えば、相当の手間がかかることに加え誤って怪我をしてしまう可能性もあります。
業者に頼む
業者に頼むとなると多くの方は、費用の相場が気になってしまうところですが、まずはメリットに注目しましょう。
業者に空き家整理を注文すれば、当然自分が行う手間がなくなり怪我をするリスクが解消されます。
また、空き家整理後には、さまざまな種類の廃棄品やゴミが発生します。
そこで大変なのが処分品の項目分けや処分の手続きなどです。
しかし、業者によっては不用品の回収まで行ってくれるところもあるため、自力で行う手間が大きくなくなります。
空き家整理などの情報が数多く掲載されているサイト
どちらにするか、判断のポイント
空き家整理を自力で行うか業者に依頼するか、どちらもメリットがあるため判断に迷うこともあるでしょう。
もちろん、業者依頼の相場が許容範囲内であれば業者に頼む方がよいのですが、できれば出費は控えたいものです。
そこで自力か業者かを判断するポイントをご紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
自力で片付けられるかの判断ポイントは下記の通りです。
- 3DK未満の家である
- ゴミが一部屋・1箇所だけにしかない
- 所有品・家具家電・処分品が少ない
- 使用可能な水回りとスペースがある
業者に依頼するかの判断ポイントは下記の通りです。
- 3DK以上の家である
- できるだけ手早く空き家整理がしたい
- 家中にゴミが散乱している
- 水回りが使用不可能
空き家の整理にかかる費用相場

いざ、空き家整理に着手するとなったら、事前におおよその費用相場について確認しておく必要があります。
費用相場に見当をつけるために、自分で空き家を整理する場合と業者に依頼する場合の2パターンの相場を知っておきましょう。
自分で空き家を整理する場合
自分で空き家を整理する際の費用は下記の項目を参考にしてください。
テレビ | リサイクル費用1,320円〜 | 引き取り費用2,000円〜3,000円 |
エアコン | リサイクル費用990円〜 | 引き取り費用2,000円〜3,000円 |
冷蔵庫 | リサイクル費用3,740円〜 | 引き取り費用2,000円〜3,000円 |
洗濯機・乾燥機 | リサイクル費用2,530円〜 | 引き取り費用2,000円〜3,000円 |
その他不用品 | ー | 引き取り費用 数百円〜数千円程度 |
業者に依頼する場合
業者に空き家を整理依頼する際の費用は下記の項目を参考にしてください。
ワンルーム | 3万円〜8万円 |
1DK | 5万円〜12万円 |
1LDK | 7万円〜20万円 |
2DK | 9万円〜25万円 |
2LDK | 12万円〜30万円 |
3DK | 15万円〜40万円 |
3LDK | 17万円〜50万円 |
4LDK以上 | 22万円〜 |
費用を安く抑えるコツ
自分で空き家整理をするにしても業者に依頼するにしても、できるだけ相場よりも費用を抑えたいと思うものです。
ちょっとした手間ひまをかけてあげることで、相場よりも費用を安く抑えることができます。
細かいところは自分でやる
細かい箇所の掃除や手入れ、処分できる範囲のゴミや不用品は業者ではなく、自分で行うと安く済みます。
多少面倒でも粗大ゴミを行政に依頼したり、落ちにくい汚れも専用の洗剤などで丁寧に落とすなどすると良いでしょう。
複数社に見積りを依頼する
ひとくちに業者に依頼するといっても、空き家整理業者はたくさんあります。
さまざまな条件によって業者ごとの見積もりも変わってきます。
そのため、費用を安く抑えるためには、1社だけでなく複数の業者から見積もりをとって比較検討することが重要です。
見積もり内容はできる限り細かいところまで出してもらえるように各業者へ依頼しましょう。
不用品は業者に買い取ってもらう
空き家整理を行う場合、想定以上に多くの不用品が出てくることが多いです。
その場合、不用品を廃棄するのではなく、業者に買い取ってもらうことも可能です。
ただでさえ、いろいろな費用が発生する空き家整理ですが、不用品の状態や条件によっては買取値段が付くものがあるかもしれません。
できるだけ出費を抑えるためにも、不用品は業者に買取査定してもらうのがおすすめです。
悪質業者はどうやって見分ける?

空き家の整理を専門とする業者は多く、その中には悪質とされる業者も存在します。
万が一悪質業者に依頼すると、相場よりも高額な費用を請求されたりサービスの質が悪かったりします。
無許可で営業している業者に依頼すると、自分の家財が不法投棄されるなど最悪なケースに発展しかねません。
そこで本記事の最後に、悪質業者の見分け方について解説しますので参考にしてください。
自治体・国の許可を取っているか
不用品整理や改修をおこなっている業者のホームページをよく見て、自治体や国からの許可を取得済みかどうかを掲載しているか確認しましょう。
一般廃棄物収集運搬業許可や産業廃棄物収集運搬許可、古物商許可証などが明示されていない業者は悪質業者かもしれません。
業者選びの際は、ホームページで許可証の有無を確認した上で、見積もり依頼をするべきでしょう。
無料で細かく見積もりをしてくれるか
空き家整理を行う業者であれば、見積もりを事前に行ってくれるところがほとんどです。
しかし、中には見積もりするのに費用が発生する業者もいるようです。
また、見積もり内容や方法がいい加減だったり、アバウトな見積もりで済ませる業者は悪質な疑いがあります。
後になって追加費用が発生し、相場よりも高額になってしまいかねません。
無料で細かく見積もりしてくれる業者があれば、そこに発注するのも良い方法です。
清掃もやってくれるか
空き家整理業者の中には、清掃までしっかり行うことを売りにしている業者もいます。
悪質な業者の場合は清掃を最低限で済ませたり、整理のみで清掃を行わないこともありえます。
清掃することをアピールしている業者か、事前に清掃をお任せできるかを確認しておくことも業者選びで重要です。
遺品整理士がいるか
空き家整理を行う方の中には、その家に住んでいた家族が亡くなって遺品を整理するという方もいらっしゃることでしょう。
その場合は、遺品整理士がいる業者を選ぶと安心です。
遺品整理士とは、遺品整理認定協会による資格を取得した人物に与えられる資格です。
空き家整理における知識や技術を学び、有しているので、特に遺品が多い場合は有資格者のいる業者を選ぶのがよいでしょう。
空き家整理の相場のまとめ

ここまで空き家整理の情報や、その相場について解説してきました。
まとめると以下の通りです。
- 空き家を所有することはさまざまなリスクやデメリットがある
- 空き家を整理する場合の相場は、自力で行うか業者に依頼するかで変わる
- 悪質な業者を見分ける際には、国の許可をとっているかなど判断材料を元に選ぶ
これらの情報が少しでも皆様のお役に立てば幸いです。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。
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監修者

鎌田 真紀子(かまた まきこ)
国家資格 キャリアコンサルタント ・CSスペシャリスト(協会認定)
経歴
終活関連の業界経歴12年以上。20年以上の大手生命保険会社のコンタクトセンターのマネジメントにおいて、コンタクトセンターに寄せられるお客様の声に寄り添い、様々なサポートを行う。自身の喪主経験、お墓探しの体験をはじめ、終活のこと全般に知見を持ち、お客様のお困りごとの解決をサポートするなど、活躍の場を広げる。